小林美希の一覧
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ユーザーレビュー
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看護の現場を丁寧に取材し書いている。患者を優先すると診療報酬や看護師の評価が下がる、そんなことがあっては本末転倒だか現実問題として起きているという現実。複雑な思いで読んだ。
Posted by ブクログ
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タイトルに惹かれて買いました。著者は私と同じ年齢。いわゆる就職氷河期世代。日頃から日本の経済状態についてや、給料が上がらないこと、親の世代と比べてどうなの?などの疑問がたくさんあったので興味深く読みました。ボーナス時期などにニュースを見て、「我が家は二人で働いて『平均年収』は超えているんだから将来も
...続きを読む大丈夫なはず」と漠然と考えているけど、そもそも平均年収が低すぎるなら、大丈夫じゃないってこと…?え?でも、平均年収でも大丈夫じゃないということは、将来、私たちの世代のほとんどが路頭に迷うってことじゃない!?
本書は、ほとんどの部分が「生活が苦しい」と感じている人の生活実態を取材したルポ。第1部は平均年収の人たち。第2部は平均年収を大きく下回るパートタイムのシングルマザーや、大学の非常勤講師など。読んでいてぞっとしました。
まず、よく「ブラック企業」とか「パワハラ」とか聞くけど、ほんとにこんなことあるんだ、っていうルポの内容。
SNSなどで面白おかしく書かれるのは、あんまり信ぴょう性がないと思っていたけど、この著者のルポなら裏付けもあるし、信頼できる。
あと、保育士や看護師、介護士の仕事のきつさ、給料や待遇の悪さも衝撃だった。電車の運転士など、子どもが憧れる職業で正社員でも給料が低すぎて、家計を支えられるレベルではないことにもびっくり。
世の中の多くの人が、真面目に働いて当たり前の普通の生活を手に入れられないって、どうなの?
そして最近他の本でも読んで、不安だなぁと思うのが、もう、次の世代は「親の生活レベルを超えられない」のが当たり前の状態であること。
私が子供のころは、家は決して裕福じゃなかったけど、これから良くなるという希望があった。親は、自分が一生懸命働いて子供を進学させたら、自分たちよりも豊かな未来が待っていると信じたからこそ、一生懸命働いて子供を学校に行かせた。今、私も一生懸命働いて子どもの将来を考えているけど、確かにこれからの日本が不安すぎる。
第三部は著者の原体験と、現状のデータ分析、解決策はないのか、など。私と同じ年で、大学卒業後の就職に苦労したりした話はすごく共感した。私も大学を出たとき就職がなくて、2年間いわゆる非正規雇用だった。その後無事に就職して、ものすごい長時間労働で病みそうになったけど、上司のパワハラとかがなかったことと、福利厚生がちゃんとしていたこと、産休・育休が取れたことで、辞めずに働き続けることができた。これは本当にありがたいことなんだと実感した。これが特別なことではなく、どんな職場でも、男女関係なく実現されるべきだと思った。
職場で、働く人を大切にするっていう、本当に基本的なことが、そんなに難しいことなのだろうか。一部の人たちが、自分の利益だけを考え、政治家がその場しのぎの政策を連発し続ける限り、日本は終わりだと思った。
夫の収入が全然増えなくて、少々不安だが、夫の会社もコンプライアンスはしっかりしているし、子どものために有給をしっかりとってくれるし、コロナの時や必要に応じて在宅にしてくれたり、パワハラもなさそう?なんで、ぜいたくは言うまいと思った。それから、なんだか昭和にはなかったような意味不明な職業がもてはやされるけど、やっぱり日本の製造業を守ることが今後の日本にとって重要なのではないかと思った。夫は給料が安いけど、実態がよくわからない仕事ではなく、実態のあるものづくりに携わっているということが私の誇りでもある。給料のことはとやかく言うまい笑。二人で支え合って将来に備えよう。
Posted by ブクログ
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本書の内容だが、「知っておくべきだ!」という情報、加えて「現在の社会は何が“問題”?」と考える場合の入口や、鍵になる事柄が色々と示されていると思う。
題名に在るは「2021年の給与所得者の平均年収」であるそうだ。これを聞いて、「少し微妙な金額?」という程度に思った。
“微妙”と思ったのは、年間に「4
...続きを読む43万円」が使えるのなら、その収入を得ている本人が、仕事の上で問題が在るという程でもなく、例えば介護を要する身内が手近に在るというような課題も無く、子どもが在るのでもないような状態で、健康上の問題らしい問題も無い中、1人で収入の範囲の生活を送るのであれば「そんな感じか…」というように思える金額だ。が、往々にして在る状態、身内のこと、健康のこと、子どものことが在れば「多分、足りないであろう…」と思える金額だ。
そう思いながら本書を紐解き始めた。
本書ではこの「443万円」という収入の前後と見受けられる人達の様子のレポートが連なる。そして「443万円」という収入に届いていないと見受けられる人達の様子のレポートが在る。これは著者が取材して、方々で聴き取りをした話しを「1人称で語る文章」として綴ったモノになる。
人の数だけ、歓び、哀しみ、達成感、課題、安堵、不安、満足、不満、悩み等々の想いが溢れるのだと思うが、本書の人々の様子のレポートを読めば、「課題、不安、不満、悩み、哀しみ」が寧ろ溢れているというように感じざるを得なかった。
そのレポートの後、著者が抱き続けた問題意識と、レポートのような状況が生じて行く中での“問題”の指摘が為されている。読んでいて「30年間位の様子?何なんだ?!」という想いが込み上げざるを得なかった。
「世の中に必要である」とされるような、保育、看護、介護というような仕事に関して、“ブラック”と呼ばれる状況で働く人達の待遇は何時迄も改善されず、何時迄も業界の様子は向上していない。そういう特定業種に限らず、かなり幅広く“非正規雇用”が拡がり、何時迄も安定した勤務先や収入が得られない人が増え続けるばかりになっている。過去20年間程で、少し高収入な人達が増えている他方、低収入な人達も増えていて、“格差”が拡がり、克服し悪くなるばかりかもしれない状態になっている。或いは「中間的な」という人達の層、嘗て「総中流」という程度に表現されたような層というようなモノが「壊されてしまった?」というのが現況かもしれない訳だ。
そして本書では「何を如何やっても巧く行かず…」と「心が弱っている?」という層が意外に拡がってしまっていることも指摘されている。更に、そういうことも顧慮した就業支援のような取組が必要な筈であるとし、幾つかの好い感じの事例も紹介されていた。
極々個人的なことだが、自身のここまでの人生を少し振り返る。社会に出る少し前に「“新しい流れ”の最初になるか、“旧い流れ”の最後になるかという位置?」と漫然と思ったことが在った。結果的に?「“旧い流れ”の最後」という感じなのかもしれない。“新しい流れ”の必ずしも好ましくないような影響を免れたような様子だったかもしれない。と言って、凄く好かったのか否か、何となく判り悪いかもしれないとも思っている。が、現状では健康上の課題のようなモノが全く無いのでもないという中、「1人で収入の範囲の生活を送る」という様子で、とりあえず「“生”を謳歌」しているかもしれない様子だとは思っている。
極個人的な感覚については、それはそれとして、「問題が溢れている?」という様相、「長い間に傷口を広げるようなことばかりして来た?」という様相は知っておき、考える材料にすべきだと思う。そういう意味で本書に出くわして善かったと思っている。
Posted by ブクログ
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【年収443万円〜安すぎる国の絶望的な生活〜】
2022.12.31
(きっかけ)
日本の平均年収の生活と自分の生活とでどのくらいの違いがあるのか?が気になったため
(目次)
第一部 平均年収でも辛いよ
☆年収500万円(世帯年収900万円前後)
・子供を2人育てようと思うと教育費に不安がある
...続きを読む。
・子供の「やりたい」をやらせてあげれない可能性がある。
第二部 平均年収以下はもっとつらいよ
☆年収300万円(世帯年収500万円)
・共働きでもトントン
第三部 この30年、日本社会に何が起きたのか?
・就職氷河期
・リーマンショック
・コロナウィルス
政府の対策(非正規雇用者、女性の働き方に対する対策)が、会社の経費削減のため、悪用され雇用の促進につながっていない。
(感想)
会社を存続させる為には、非正規雇用者を雇って経費を削減することは分からなくもないが…
会社の中で人材を育てる、他のところから優秀な人材を引き抜かなければ、会社の中が空洞化してしまい、会社の存続も危険な状態になるのでは?っと感じました。
夫婦が正社員の共働きでも、子供を育てると考えるとトントンとのことなので、食料品は半額シールのものを買う等の工夫が必要。
#読書
#読書記録
#読書好きな人と繋がりたい
#年収443万円安すぎる国の絶望的な生活
#お家時間
Posted by ブクログ
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前半の保育の状況を読むと暗澹たる気持ちになりましたが、その原因が中盤で分析され、後半に載ってる「安心して預けられる保育所」を読んで少し希望が感じられました。保育環境の改善が結果的に少子化の抑制につながり、企業にとっても雇用環境の改善になってハッピー、みたいなストーリーを社会で共有できるといいのかなぁ
...続きを読む〜?そうすれば悪徳保育業者はいずれ淘汰されるというのは甘いだろうか。
Posted by ブクログ
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