渋沢栄一の作品一覧
「渋沢栄一」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします!
-
作者をフォローする
- フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
配信予定・最新刊
ユーザーレビュー
-
渋沢百訓
論語・人生・経営
著:渋沢 栄一
角川ソフィア文庫 G104 2
渋沢栄一の人生訓 道徳の理と商売の利は両立する
渋沢栄一の大著「青淵百話」を改題して復刻したもの
明治の世も、強欲な人が、人の気持ちを知らずに商売をしていたようで、渋沢の憤りは現代にも通じるところがあり
気になったのは
...続きを読む、以下です。
・家庭のため、朋友故旧のために尽くす
すなわち客観的見地に立って人生を過ごすことが人間としての本分である
・道理とは人の行くべき道、従うべき掟であることたるは、けだし疑うべき予知が無い
・公人として世に立つ場合は、常に国家的観念をもって事に任じ、すべての仕事の上に私を忘れて一身を犠牲にするという覚悟を持たなくてもはならぬ
・論語と算盤とは如何にも不調和の画題で、この二者に調和あるものだとは、多くの人の思い到らぬところであろう 論語は道徳上の教典であるのに、算盤はこれとまったく反対の貨殖の道の道具である
余はひとり世のいわゆる儒者の見るところと、その見解を異にし、久しい以前から論語と算盤とは、相一致しなければならぬ者であるという持論であった
・ことに孔子に対して信頼の程度を高めさせるところは、奇蹟が一つもないという点である。
キリストにせよ、釈迦にせよ、奇蹟がたくさんにある
・商業は決して個々別々に立つものではない、その職分は、まったく公共的のものである
公益と私利とは一つである
・道徳には、商人に必要なものと、政治家に必要なものというような区別はなく誰にも必要で、不必要はこの世の中に一人も無い訳である
・あらゆる階級の人、あらゆる種類の人に、同じ道徳が、同じ程度において必要であるのに、特に商業にのみ道徳をいうは、わからぬことでないか
・うそをつかぬが商人の基本、としてあり、また、信用は資本なり、ともいうて、商売上、道徳の重んずべきことを教えてある
・道理に欠けず、正義に外れず、国家社会を利益するとともに、自己も富貴に至る
・一時の成敗の如何に拘わず、その内容に重きを置いてこれを論ずるものでなくてはならぬ
・過って改むるに憚ること勿れ
・国は利をもって利となさず、義をもって利となすなり
・学問の目的は千人中、一人の頴才をつくるがためでなく、千人は千人みな一様に効果を顕すように教育することが理想である
・現代青年にとって、もっとも切実に必要を感じつつあるものは、人格の修養である
・学問技芸上の資格
①簿記に熟練すること
②算術に熟達すること
③文筆の才あること
④字体の明確なること
・泰平の世に生まれた良民、すなわち常識的人物でなくてはならない
・交際の要旨は、事に当たっては切実に考えること、人に対してはいささかも誠意を欠いてはならぬ
・名を成すは毎に窮苦の日にあり、事を敗るは多く因す得意の時
・総じて世の中のことは、心のままにならぬが多い。とかく平生の心掛けが大切である
・順逆は人自ら造る境遇なり
・その罪を責めて人を悪まず
・読書法、精読がよいのか、それとも、多読がよいか
目次
凡例
叙(渋沢栄一)
主義
天命論
人生観
国家
社会
道理
余が処世主義
公生涯と私生涯
天の使命
清濁併せ呑まざるの弁
論語と算盤
論語主義と権利思想
覚悟
米櫃演説
商業の真意義
日本の商業道徳
武士道と実業
新時代の実業家に望む
事業経営に対する理想
企業家の心得
成功論
成敗を意とする勿れ
事業家と国家的観念
富貴栄達と道徳
危険思想の発生と実業家の覚悟
当来の労働問題
社会に対する富豪の義務
立志
就職難善後策
地方繁栄策
立志の工夫
功名心
現代学生気質
頽廃せし師弟の情誼
初めて世に立つ青年の心得
役に立つ青年
余が好む青年の性格
会社銀行員の必要的資格
衣食住
修養
貯蓄と貯蓄機関
交際の心得
人格の修養
精神修養と陽明学
常識の修養法
習慣性について
大事と小事
意志の鍛錬
克己心養成法
元気振興の急務
勇気の養い方
健康維持策
処世
服従と反抗
独立自営
悲観と楽観
逆境処世法
傭者被傭者の心得
過失の責め方
激務処理法
貧乏暇無しの説
読書法
解説
ISBN:9784044090029
。出版社:KADOKAWA
。判型:文庫
。ページ数:416ページ
。定価:780円(本体)
。発売日:2010年10月25日初版発行
Posted by ブクログ
-
渋沢栄一「青淵論叢」 道徳経済合一説
著:渋沢 栄一
編:鹿島 茂
講談社学術文庫 2639
青淵とは、渋沢栄一の雅号である
回顧録から談話を聞き取り口述筆記したものとある。
論語と算盤は渋沢の書であり、青淵論叢とは談話集なのである
・金それ自身には善悪を判別する力はない。善人がこれを持てはよく
...続きを読むなり、悪人がこれを持てば悪しくなる。つまり、所有者の人格いかんによって善ともなれば悪ともなる
・功なり名を遂げた人が、自分がいまのような金持ちになれたのも、すべては社会の恩だと自覚して、社会の救済だとか、公共事業とかいうものに対し、常に率先して尽くすようにすれば、社会はますます健全になるなずなのです。そして、社会が健全になれば、それと同時に自分の資産運用もますます健全になるというわけなのです。
・国が真正に富強となるには、政治とか、軍事とか、法律とか、教育とかいうものが進歩していかけばならないのはもちろんです。
・自分自身が大きな富をなすことは必要としないとしても、それなりの恥かしからぬだけの富は造らなければなりません。
・無理はけっして立身出世の近道ではありません。むしろ蹉跌を来たし将来を誤る恐れがありますから、功を焦り、無理をすることは大いに慎まなければなりません。
・成功出世をするには、まずもって実力を養うことが肝要であると思います。
・人間の立身出世というものは、与えられるものではなく、自分自身で築くべきものなのです。
・共栄共存の精神が根本であり、協和の心が最も大切であります
・嚢中の錐というたとえがあるように、実力が備わっている人は、事があれば必ずその才能が現れます
・青年諸君は努めて先輩に接し、その意見を敲き、経験を聞き、これを参考資料としてよく消化し、仕事をなすに際しても周到に用意をして、先人の失敗を繰り返さないように心がけるべきなのです。
・不断の修養は処世の必須条件であることを、深く心に銘するべきです。常に修養に心掛け、いわゆる内容の充実、実力の涵養(かんよう)に努力していれば、いかなる場合においても出処進退を誤ることなく、また失望落胆して自暴自棄に陥ることもありません。
・資本は万能ではありません。もっと大切なのは人です
・加うるに信用の厚い人であれば万一失敗するようなことがあっても再起することができるけれども、信用のない人は一度失敗して投下した資産を失うようなことがあると、とうてい再起することはおぼつかないのです。
・社会の信用はどうして得られるものであるかというと、一言にして尽せば、責任をお音字、誠心誠意をもってことに当たることにあります。
・人間が社会の一員として世に立っていくにあたって、第一に必要なことは誠実ということであります。
・わかりやすく言えば、人に接し事物に対するには、精神を籠めて諸事親切心をもってするようにせねばなりません。
・堪忍の必要であることを、熟々と感じ、常に忍耐心を養うことを心がけたのです
・論語「己に克ちて礼に復るを仁と為す」 克己ということは、人間にとって最も大切なことです。
・人事を尽くして天命を待て 人は誠実に努力して運命を待つ以上のことはできないのです。
・弊を見て功を没する勿れ 人の弊害をみて過去の功績を否定するようなことをしてはならない
・道とは人の心に行うところ、守るところの一切の正しいこと、理とは、筋のことで、全て筋立てることを意味しています。つまり、道理とは、人の踏み行うべき筋目ということです
・道理を知り、道理を行うには、安心立命を得ることが肝要です
目次
本書について
富者の要務
堅固正当な目的を持て
立身出世の秘訣
現代青年の短所と通弊
信用を得る人得ない人
資本よりも信用
叱言の云い方
勘忍強くなる様に修養した体験
克己心を修養した体験
真の成功とは何か
予の人物鑑識法
常識の発達と其の修養
口舌は福禍の門
順逆両境の覚悟
弊を見て功を没する勿れ
道理論
大国民は斯う有り度い
日本経済連盟に対する所感
対支政策の根本義
思想問題と教育の改善
我国労働問題の前途
外来思想と咀嚼消化の力
国家観念と世界主義
世界主義に立脚して産業の発達を期せ
国産の振興と其の根本策
政治経済と道徳観念
道徳と経済の合一説
商業道徳の振興
事業経営に必須の条件
我国の財政経済問題
「付録」家訓
編訳者解説
ISBN:9784065219034
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:360ページ
定価:1260円(本体)
発売日:2020年12月09日第1刷
Posted by ブクログ
-
おもしろかった
人手不足だとか、道徳がなっていないとか、もうけ第一で情けに欠けるとか、今の教育は知識に偏っているとか、明治の世もいまもかわりがない
人の機微も読んでいて違和感は全くありませんでした。
・人間がこの世に生まれてきたのは、何事かを成すべき使命を受けたからである。この使命をまっとうする
...続きを読むのが人間としての義務である。
・自分が愉快だから働き、不愉快だから休むというのは、使命に対してあいすまないことである。どのような場合でも、自分にあるだけの才能精力を尽くすのが人の人たる道である。
気になったのは、以下です。
・私たち凡人は、志を立てるにあたっても、とにかく、迷いやすいのが常である
・工夫としてはまず自己の頭脳を冷静にし、そして、自分の長所、短所をことこまかに比較して考え、自分の最も得意な方面で志を立てるのがよい
・すでに根幹となる志が立っているならば、今度は、その枝葉となる小さな立志についても、日々工夫することが必要である
・立志のかなめは、よく自分が知り、身のほどを考え、それに応じて適切な方針を決定するという以外にない
・日常身辺にひんぱんに起きる出来事は、すべて鍛錬の材料である。かなめは、それを有意義なものとみるか、わざとそらとぼけて見過ごしてしまうか、この2つに分かれることになる
・問題の起こる前からそうしたことに準備をしておくという心がけが必要である
・ひとつのささいなことのさらに細かいこともおろそかにしてはならない
・真の成功とは、道理に欠けず、正義にはずれず、国家社会のためにあるとともに、自分も富貴となるものでなければならない
・言い換えれば一時の成敗がどうであったかにかかわらず、その内容に重きを置いて、これを論ずる者でなければならない
・誤って改むるにはばかることなかれ
・人は何よりもまず道理を明らかにしなければならない
・不平は人の心をなまけておろそかに流れさせる
・心を厳しく引き締め、どのような逆境に直面しても動じないようにする
・順境にあっても驕らず、いわゆる、貧しくてもこびず、富んで礼を大切にする、という先哲の言を実地にいくように心がけることが大切である
・私は、青年に向かって、ただひたすら人格を修養することをすすめる
・桃李ものいわざるも下おのずから蹊(みち)を成す 役に立つ青年は、人に頼んで仕事を与えてもらわなくても、自分に仕事を惹きつけるだけの力をもっている
・仮につまらないと見える仕事でも、これを一生懸命に喜んでする人でなければ、責任を持って仕事をする人ということはできない
・今日の教育は主として知識のみに傾いている。精神は、それと反対にかえって退歩しているように思われる
・源濁れば、末清まず
・人格修養もやはりそれと同じこと。一方に日常のなすべきつとめを持ちながら、一方で人格の修養はどのようにでもできるものである
・要するに悪者は教えても学ぼうとしない、善者は教えなくても自分で学ぶ仕方を知っていて、自然とその運命をつくり出すものである
・自分で反省してみて悪い点をあらためるよりほかはない
・世の中のことは多くは自分のせいであるから、自分からこうしたいああしたいと気力をふるいおこしさえすれば、たいがいは思う通りになるものである
・富は一つの力である。国家も富がなくてはならない。しかし、その行為が正義に反し道理をはずれていれば、富もその力を維持することはできない
・富を多く積んでも、富者としての修養が足りないとつりあいが取れていない
・知行合一 成功しなければならないと知ったら、ただちに実行すべきである
・柔順で活発であれ
・世の中の仕事に向かっては、どこまでも行動がよくなければならない、行動がよいうえに、心がけがよくなければいけない。行動と心がけはべつのものだ
・空論を捨てて、あくまで実行の人となれ
・嘘をつかないのが商人の資本
・信用は資本なりとも言って、商売上道徳を重んずべきことを教えている
・地方の衰微はうち捨てておくことができない問題である
・人を観るということは難しいことの中でも、最も難しいことで、決してやさしいものではない。とりわけ、その人の満足するところを見定めるのが、最も困難である
・学んで思わざれば即ちくらし、思うて学ばざれば即ちあやうし:学んでも考えなければ、ものごとははっきりしない。考えても学ばなければ、独断におちって、危険だ
・之を知るを之を知るとなし、知らざるを知らざるとなせ、これ知るなり:知ったことは知ったとし、知らないことは知らないとこととする。それが知るということだ。
・精神はひとつのことに集中すべきである
・人間の力には限りがある。無限にそれを使うことはできない。であるから休養ということが必要となる。
目次
はじめに
私の立志観
意思の鍛錬方法
克己心の養成
私の見た功名心
私の成功観
私の成敗観
はじめて世に出る青年へ
役に立つ青年
現代学生気質
人格の修養
私の処世主義
楽天生活
逆境に処する方
公私の生涯
政治の根本義
富強国である我が国の態度
新富豪に対する希望
成功の真呼吸
私の商業道徳観
労働問題
地方繁栄策
私の見た福沢翁
私の見た塙検校
人物観察法
精力の集中法
渋沢栄一年表
ISBN:9784198652449
出版社:徳間書店
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年03月31日第1刷
Posted by ブクログ
-
どのように振舞うのが人として格好よいのか?それを説いた「論語」を用いて、仕事のあり方を考える本。
ただただ仕事をして生活を送る毎日や、何が大事か分からなくなる日々に、考え方のヒントとなる指針が書かれている。
・大きな成功よりも大事なことは、道を踏み外さないこと。
・仕事を趣味として取り組む
Posted by ブクログ
-
栗山監督が愛読されていると知り、手に取りました。
大正5年に渋沢栄一さんが書かれたものをより、読みやすく翻訳してくれているので、多少難しい言葉などはありましたが、理解して読めることができました。
なんといっても大正5年に書かれているのに、今も尚通用するのが素晴らしいです
平成生まれの私としては西
...続きを読む郷隆盛さんなどと同じ時代を生きている、西郷隆盛さんは本当に居たんだなぁと不思議な気持ちにもなりました
現代でこんな人はいるのでしょうか
日本をより良くしてくれる人
そう思うと日本が平和ボケしていると言われてる理由もなんとなく納得です
統率力がある人が育つといいな、
子供ができたらぜひ読んで欲しいなぁと思いました
読んだ時から心に刻んでいるのは、「自分が立ちたいと思ったら、人をまず立たせる」「1日1日を新しい気持ちで」「智識がないと道は開かない」です
Posted by ブクログ
渋沢栄一のレビューをもっと見る