宮田登の作品一覧
「宮田登」の「民俗学への招待」「江戸のはやり神」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「宮田登」の「民俗学への招待」「江戸のはやり神」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
民俗学をなぜ今学ぶのか、納得できる一冊。
副題で「差別の文化的要因」と書いてある通り、今なお存在する差別(人によっては差別とすら思っていないかもしれない)がどのようにして発生、変遷しながら現在に至るのかの考察を丁寧に行っている。
性差別の原理の部では、「ケガレ」という言葉の意味がもともと何を表すものなのかを分析、考察しながら「女性はけがれている」とは本来どうして発生したかアプローチを試みている。すると現在神社の行事や相撲などでみられる女性忌避は「本当にこれは「伝統」なのだろうか」という疑問がわく。
汚いとか、現在の意味での穢らわしいという意味ではなかったと推察されるからだ。
食肉の忌避や
Posted by ブクログ
わかりやすさ:2
対象:ある程度アカデミックに妖怪を捉えている人
読破難易度:並
個人的注目点:境界の捉え方
巻末の小松和彦の解説を読むか否かで全体の理解度、読みやすさが格段に変わった
この著書は未完であり、急逝後関係者らがなんとか発刊にこぎつけたという事情がある
そのため全体的にまとまりが欠け、文体も読みやすいとは言えない
ということと、著者の友人である小松氏の著者評を併せて知ることで著者が何を伝えたかったかの解像度は一気に上がる
再読時は解説と併読するとさらに理解しやすいだろう
特に柳田國男、井上圓了と共通しながらも差異のある論考は「まとめきれていない新鮮さ」を感じられた
Posted by ブクログ
そして山間部のどこかに現世とは異質の空間である幽界=隠り世があると想像していた。
1 民俗学の成立と発達 より
ちょうど大正七年ごろに、各地の村の民間伝承のあり方に一つの傾向が出ていた。つまり旧い事はそのままいい伝えるという村人の姿勢が次第に失われつつあったことである。
祭りにともなう神輿もやはり「前から」なくなっている。
2 日本民俗学の先達たち より
土の生産を離れた都市民が、かならずしも農民と同様の世界観をもつとはいえないのである。
4 ハレとケそしてケガレ より
たしかに柳田のように、カミ→妖怪とみてしまうと、妖怪は当初存在していなかったことになる。一方、超自然的存在に邪悪