作品一覧

  • 認知症 そのままでいい
    4.7
    1巻825円 (税込)
    日本の人口の4人に1人が高齢者となった現在、高齢者の5人に1人(85歳以上ならほぼ2人に1人)は認知症という状況である。認知症は老いた人の脳に起こる「自然な現象」であり、受容し悲観しないことが、介護する人・される人双方にとって幸せにあるためのスタート地点である。本書では、治らなくていい、と心から思えるように気持ちや見方を切り替え、認知症の人を助け、いたわり、共にできることを、認知症を専門とする精神科医の立場から考える一冊である。
  • 不幸な認知症 幸せな認知症
    -
    予備軍を加え、認知症800万人の時代。 認知症になったら困ると不安に思う人が増え、 認知症の人を抱える家族はこの先どうなるのかと 恐れを抱いているかもしれません。 そんなふうに認知症をことさら不安や恐怖の対象にし、 治療法を追求しようとする限り、そこに希望はありません。 なぜなら、認知症は今のところ根治治療がないからです。 治らない病気であり、誰がいつかかってもおかしくありません。 一部の認知症を除けば、根本的な原因も不明、 遺伝的要因があるかどうかも定かではないのです。 認知症になったらどうしようと不安に思っているあなた、 認知症と診断されたあなた、 認知症の人の家族、友人、知人、介護職のあなたへ。 「ボケたら終り」ではなく「ボケてもいい」と楽しく暮らすために。 幸せな認知症に至る、一歩先の道しるべ。 最初の一歩は、認知症のことをきちんと知ることからです。 認知症は、本人も家族も周りにいる人も、 接し方や対応の仕方で、不幸にも幸せにもなれます。

ユーザーレビュー

  • 認知症 そのままでいい

    Posted by ブクログ

    「治さなくてよい認知症」を書かれた著者の第二弾。「治さなくてよい」というのは誤解を受けるのか、「そのままでいい」という、早期発見・早期治療より現状をどう受け止め、認知症の人の心にどう寄り添うかを説いた本。専門的にはパーソンセンタードケアに通じる内容であるが、具体的な対処法や考え方も書かれており、一般の人にも読みやすく良書と思う。認知症は病気であるが、医学的モデルに偏りすぎない見方が大事である。その意味では医療職、特に医師の意識変革が一番求められているのだろう。

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    2022年01月22日
  • 認知症 そのままでいい

    Posted by ブクログ

    ■認知症の人を支えるとき、その出発点は認知症が治らない障害だと認めること。治すことができないことを受入れ、治せない障害を持った人を支え、助ける態度を持つことがケアや介護の原点になるべき。
     さらに、治らない障害を持った人の悩みと苦しみを想像し察してその人が少しでも前向きに生きていけるように力を貸す。あるいは言葉をかけること。
    ■今問題となっている行方不明は重度の人だけの問題ではなく、家族のことも自分の家もわかり会話もできるような中等度レベルの人が出かけた先で迷いうろうろとしてしまっている状態も十把一絡げに「徘徊」としてしまっている。
     その人たちには出かける意思があり何らかの願望もあったはずで

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    2021年12月04日
  • 認知症 そのままでいい

    Posted by ブクログ

    自分としては珍しく世間の流行に乗ってインフルエンザに罹患。
    自らを布団蒸しの刑に処しながら、本書を読む。

    親が高齢化してきている自分たちにとって、避けて通れないテーマ。

    筆者は老年期の精神医学を専門とする医師。
    本書で繰り返されるのは、「認知症は不可逆なもの」で、信仰は非常にゆっくりであるということ。
    現時点では治すことはできないし、早期発見・早期治療すれば治るわけでもない。
    むしろ、早期発見を求めるあまり、それらしいわずかな様子でレッテル貼りにつながってしまう。
    家族も良かれと思って進行させないよう叱ったり指導したりするなどしてしまい、当事者との関係を悪くするだけでなく、家族の疲弊にもつ

    0
    2025年01月16日

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