もじれる社会 ――戦後日本型循環モデルを超えて

もじれる社会 ――戦後日本型循環モデルを超えて

825円 (税込)

4pt

3.6

高度経済成長、バブルは遠い彼方。問題が山積みの日本社会には、悶々とした気分が立ちこめ、「もつれ」+「こじれ」=「もじれ」の状況にある。この行き詰った状況を変えるには、一体どうしたらよいのか? その問いに答えるため、本書は、旧来の循環モデルが破綻したことを明らかにし、新たなモデルを描き出す。「教育」「仕事」「家族」それぞれが抱える問題について考え、解決策を探る。タクシー運転手や高校生たちに共感し、希望を語る。よりよい社会を手に入れるため、あきらめずに思考し、言葉を紡ぐ一冊。

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もじれる社会 ――戦後日本型循環モデルを超えて のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    教育、仕事、家族の問題の本質について、構造的に明らかにしており、いずれの論点もうならせられるもの。興味深い。
    ただ、指摘は鋭いが、具体的に政策としてどのように落とし込めるのかという点はやはり弱い。それを少しずつ、具体化させたいと思う。
    以下、特に印象に残った点。これ以外に、最終章のなかの「親としての

    0
    2016年04月01日

    Posted by ブクログ

    『もじれ』=「もつれ」+「こじれ」。
    『戦後日本型循環モデル』日本独特の循環のあり方ともいえる社会構造。バブル崩壊前までに形成された、教育・仕事・家族の3つの社会領域が循環している図。一見効率的に見えるが、何のために学ぶか、何のために仕事するか、なんのために家族と一緒に住むのか、という人間の生涯にと

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    2021年09月25日

    Posted by ブクログ

    様々な提言が満載で消化するのが大変だったが、若者の動向を詳細に分析していることは素晴らしい.目新しい用語も沢山出てきて、刺激を受けた.教育的トリアージ、ジョブ型移行モデル、ポスト近代型能力などなど.高校教育で専門学科に焦点を当てて活用すべきだとの提言.70年代はそれを実現していたのだから、先祖帰りの

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    2015年04月20日

    Posted by ブクログ

    日本社会での能力をめぐるフレームワークは学力及び人間力の垂直的多様化(格差)に偏り、コンテンツに即した水平的多様化が極めて脆弱であるとともに、能力の形成と発揮をめぐる責任が強固に個人および母親に帰属されている。

    世界はどこも厳しい、日本はまだマシ、ってわけでもなさそうです。

    0
    2021年08月28日

    Posted by ブクログ

    「軋む社会」に続くシリーズのようだが、今回もいくつかのものを集めて1冊にしたようだ。今後もハイパーメリトクラシーという言葉がいろんなところで紹介されるだろう。

    0
    2019年06月27日

    Posted by ブクログ

    戦後日本型循環モデルを見出したことは社会学の真髄であり、戦後の日本のカタチが分かりやすく示されている。

    「家庭」、「教育」、「仕事」、この3つの社会的機能の新たな循環モデルを構築していく上で最も大切な視点は筆者の言うとおり「一方向」から「双方向」である。

    特に「教育」の本質、つまりは学ぶことの意

    0
    2015年01月31日

    Posted by ブクログ

    2014年10月初版
    本田由紀 著
    ==

    仕事→家族→教育と一方向性で成立していた戦後日本型循環モデルは崩壊。教育が地域のハブとなり家族を支える、就職後に再び教育を受けるリカレント教育、WLBの実現など、双方向的なバランス構造が必要。

    学生側だけの努力で現状の就活構造がどうにかなるのではなく、企

    0
    2014年11月30日

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