教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ

教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ

880円 (税込)

4pt

1990年代に、若者の仕事は大きく変貌した。非正規社員の増加、不安定な雇用、劣悪な賃金…。なぜ若年労働者ばかりが、過酷な就労環境に甘んじなければならないのか。それは、戦後日本において「教育の職業的意義」が軽視され、学校で職業能力を形成する機会が失われてきたことと密接な関係がある。本書では、教育学、社会学、運動論のさまざまな議論を整理しながら、“適応”と“抵抗”の両面を備えた「教育の職業的意義」をさぐっていく。「柔軟な専門性」という原理によって、遮断された教育と社会とにもういちど架橋し、教育という一隅から日本社会の再編に取り組む。

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教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    今の日本の若者の苦しみの根本のところを指摘してくれていて、ずーっと頷きながら読んでしまいました。労働世界に対する「適応」と「抵抗」の二つの側面が教育に必要というのに賛成です。困難はいっぱいありますが、大きな方向性を示してくれました。

    0
    2013年05月20日

    Posted by ブクログ

    東京大学大学院教育学研究科教授の本田由紀による職業教育論。

    【構成】
    序章 あらかじめの反論
    第1章 なぜ今「教育の職業的意義」が求められるのか
    第2章 見失われてきた「教育の職業的意義」
    第3章 国際的に見た日本の「教育の職業的意義」の特異性
    第4章 「教育の職業的意義」にとっての障害
    第5章 

    0
    2012年02月18日

    Posted by ブクログ

     高校生・大学生の就職率が最悪の状況だ。それよりも、失業率も雇用状況も改善の見込みがない。そもそも中途採用の枠すらないのだから、新卒採用枠なんぞもっとないのが当然の成り行きのはずだが、雇用状況が悪い状況では、それに連動して教育も生活も悪くなるのは当然の帰結だろう。コロンブスの卵ではないが、しっかりし

    0
    2011年02月06日

    Posted by ブクログ

    多くの教育関係者、企業人、そしてふつうのお父さんお母さんに読んでいただきたい本です。

    「このままでは、教育も仕事も、若者たちにとって壮大な詐欺でしかない。私はこのような状態を放置している恥に耐えられない(p.214)」

    本田先生の主張は熱いです。

    0
    2010年12月29日

    Posted by ブクログ

    労働環境(日本型雇用慣行)の変化と、そこから表出する現状の教育問題、そして対案。
    昨今話題の「キャリア教育」の課題も明確にしており、勉強になった。
    高校段階からの専門教育(職業)を意識した学校・学会・コース再編や、就職後を含む柔軟な移動など、賛同するものも多かった。
    社会に出ても、十分に職業教育を期

    0
    2010年10月30日

    Posted by ブクログ

    日本の教育には仕事で活かすことが実利に直結する能力の涵養効果がない。現代の若者の失業率の高さ、フリーター・ニート問題。これらは社会の問題ではなくもはや個人の能力の問題である。だからこそ、教育が職業的能力を育む必要が生じるというのがこの本の骨子。


    私はこの考え方に反対。というのも、職業的能力を学校

    0
    2010年12月26日

    Posted by ブクログ

    課題文献
    レポート、ウケ狙って書く。今になってちょっと狙いすぎたなとおもいつつ、提出期限まであと20分という時間を呪う。
    「教育の職業的意義」に僕も賛成するところである。職業的意義を教育制度に考慮することで社会に対する知見もより高度なものとなるだろうし、それが昨今の「若者の政治的無関心」という問題の

    0
    2010年02月24日

    Posted by ブクログ

    大学の授業で学んだ「間断なき移行」や「一人一社制」などを念頭に起きながら読んだ。

    私の高校は就職者がゼロで、進学か浪人かの2択だったので、高卒就職については解像度が低い。
    それでも、他国と比べて日本の教育の職業的意義が低く、勉強の意義を見出せない学習者が多いという指摘には共感した。学年が上がるほど

    0
    2025年11月04日

    Posted by ブクログ

    高校の普通科では多様な能力を育成することはできないから、高校の専門科をもっと作るべきではないかという提案があった

    0
    2024年09月08日

    Posted by ブクログ

    本書はかなり真面目にアカデミックに多くのデータを取り上げ、それらの数値に基づいて著者の考えを感情的にならずに述べられている。
    冒頭に「あらかじめ予測される反論に対する回答」みたいなのを出しているので、ちょっとずるい気もするが、これもアリだろう。
    若者が社会に対する「適応」「反抗」を身につけることの必

    0
    2019年01月15日

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