守屋淳の作品一覧
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ユーザーレビュー
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孫子は古典として長い間読み継がれており、一度は目を通したかったもののなかなか今まで機会がありませんでした。今回、良い解説書としてお勧めされましたので、手に取って読んでみました。
「孫子の兵法」は、簡単に言えば「戦うためのテキストブック」です。もちろん、現代では命のやり取りが行われることは(少なくと
...続きを読むも日本に住んでいるかぎり)ありませんが、それでもビジネスや生活の中で「やり直しの利かない一発勝負に身をゆだねるとき「こちらが望んでいなくとも、相手から戦いを挑まれるとき」が無いわけではありません。
そういった際、あらかじめ兵法を知っておくことは決して無駄ではないと思うのです。
また、実践に基づく記述であるからこそ長い間テキストとして生き残ってきたのであり、そういった意味でも有用な書と言えるでしょう。
本書は単なる解説にとどまらず、特に現在の時代背景に当てはめた解説が秀逸であり、イメージもしやすいです。古典が初めての人にも、共感できたり身の回りのことに当てはめてみることができたりしますので、最初の一歩としてはお勧めできる内容となっています。
私自身は、以下の点の記述がとても良いと思いました。迷ったときや困難に当たった時など、折を見てまた再読したいと思います。
・戦わずし勝つのが最良。
・まずは勝つのではなく『不敗』を維持することを目指す。
・敵の最も重視しているところを奪う。
・自分の生死や国の存否がかかる戦争では、周到な準備をするのが当たり前。
・自分は相手を意のままにできるが、自分は相手から自由にされないことが主導権の要諦。先手を取ることが主導権に結び付けられる場合、極めて勝負は有利に進められる。
・どんな部下に対してもまずは温情や愛情をかける。それが組織統制の優先事項になる。
・あるレベルで固執してしまっている何かを捨てることで、一つ上のレベルにおいて新たな可能性が開けてくる。
・約束は控えめに。実行はたっぷりと。
Posted by ブクログ
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初版2014年。
「孫子」と聞いて古いと思う人もいるかもしれないが、この本は訳と解説の良さによって現実の様々な局面を想定して書かれているので、現在でも役立つとてもいい本である。生活・ビジネスにも応用できる。
読み込むと勝率が一気に上がる。「彼を知り、己を知れば、百戦して殆うからず」が孫子の教えの
...続きを読む中で一番人気があり有名で、奥が深い。
もちろん他にも多くの言葉が書かれていて、それらの訳や解説を読んでいると、三次元的に頭の中でヒト・モノ・コトが動き出し、面白い本である。
名著であり、何度も読みたくなる。帯にある言葉通り、「もっと早く読んでおけば良かった」である。
Posted by ブクログ
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最高の戦略教科書 孫子
著:守屋 淳
紙版
テーマごとに並べられた孫子を初めて手にとりました
エッセンスを短時間で確認するのはいいかもしれない。版もA5だし、読みやすい
孫子とは、奇襲を主戦とする短期戦であり、戦争論は、主力同士がぶつかる持久戦を想定している
なので、孫子の言う戦とは、速やかに
...続きを読む勝利してそして、短期で撤退する
・孫子の背景には、絶対に負けることができない、プレッシャーが強い
・100戦100勝しても、体力がなくなれば、別の敵にやられてしまう
・戦争とは、国民の生死、国家存亡がかかっている。それゆえに、最新の注意が必要である
1部は、孫子のおさらいです
・最高の戦い方とは、事前の敵の意図をくじき、これを封じること
・次にすぐれているのが、敵の同盟関係を分断して孤立させること
・勝てるのであれば当たり前に勝ち、勝算がないのであれば戦をさける
・敵を知り、己を知れば、絶対に敗れることはない
・戦争とは騙し合いである
・状況に応じて戦う
・個別撃破、敵が少数なら、囲んで戦う、敵の分散しているところを、味方の集中している兵力でたたく
・敵の最も重視しているところを、奪取することだ、そうすれば敵を意のままに振り回すことができる
・まず、勝つ見通しをつけてから戦う、そうすれば無理なく勝つことができる、別に人から賞賛されなくてもいい
・迂直の計、あとから出発したにも関わらず、計略をかけて、敵を留め、先に戦場に到達する
・情報戦、スパイ戦
2部は、現代への応用篇
・戦場に最低最悪の状況を想定する
・試行錯誤とは、何度でも戦うことができる小規模戦、臨機応変とは、絶対負けることができない戦闘における応用戦。臨機応変でなければならない
・ジリ貧でも、漁夫の利でも勝利は勝利
・重心を見ぬけ、そしてそこをつけ
・長期戦には、王道で。奇襲戦はなんども通じるわけではない
・孫子と孫子の戦い、個別撃破を計画すれば相手も個別撃破をしかけてくる
・勢いと育成、勝ちぐせをつけて、一歩でも前へ出る
目次
まえがき
I部 『孫子』はそもそも何を問題とし、何を解決しようとしたのか
第一章 百戦百勝は善の善なる者にあらず
第二章 敵と味方の比べ方
第三章 戦いにおける二つの原則――不敗と短期決戦
第四章 兵は詭道なり
第五章 情報格差のある状況での戦い方――各個撃破と急所
第六章 情報格差が作れないときの戦い方 1主導権と裏の読みあい
第七章 情報格差が作れないときの戦い方 2無形と勢い
第八章 自国内での戦い方――地形とゲリラ戦
第九章 勝は度から導き出される
第十章 勝てる組織と将軍の条件
第十一章 情報を制する者は戦いを制す
II部 『孫子』の教えをいかに活用するか
第十二章 そもそも人生やビジネスに、戦いなんて必要ないのではないか
第十三章 そもそも戦略と戦術とは、どう違うのか
第十四章 試行錯誤ばかりしていたら心が折れそうなんですけど
第十五章 ジリ貧状態では、不敗なんて守っていられないのではないか
第十六章 相手の急所をつけば、すぐに決着などついてしまうのではないか
第十七章 詭道やだましあいなんて、品性下げそうでいやなんですけど
第十八章 「各個撃破」なら勝てるのに、なぜ「選択と集中」では失敗するのか
第十九章 追いつめる以外の「勢い」の出し方はないのか
第二十章 弱者はどのように振る舞えばよいのか
ISBN:9784532169251
出版社:日本経済新聞出版社
判型:4-6
ページ数:384ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2014年01月
発売日:2014年01月24日1版1刷
発売日:2014年02月27日4刷
Posted by ブクログ
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卓越した勝負師の特徴とは何か。頭を抜け出した勝負師は他の人と何がちがうのか。
孫子と孫子のぶつかり、相手にどうやって勝つか、どうやったら勝てるか。
上記の疑問に答えるのが本書です。
■勝負師
・勝ち負けがはっきりつくような世界で、ひたすら勝ちをめざすべく執念を燃やす人
・勝負事において、沈着に状況
...続きを読むを見すえて、大胆な手で成果をもぎ取ってみせるような人
大局観、方向性、ビジョン
■専門家に見えて、素人には見えない風景
・未経験者が気がつかないパターン
・異常性
・全体像
・状況の進行方向
・チャンスと対応
・過去の出来事と、将来おきる出来事
・細かな違い
・自分の限界
・名人の直観は7割あたっている
■卓抜な勝負師に共通する原理
・勝負が決した直後の徹底した振り返り
・なぜ負けたのか、納得するまで原因をさぐる、わかれば、負けても納得ができる
・悔しいだけでは、二流にしかなれない。勝ったときは、本当に勝ったのか。負けた時はなぜ負けたのか。それを365日続けていく
・プロセスの徹底検証、プロセスの解析と改善への徹底したこだわりを持つ。徹底的にプロセスを重視する
■長い経験を積むための2つの技法
・定点観測
・失敗の集積
平戸藩主、松浦静山の名句 「勝ちに不思議の勝ちはあり、負けに不思議の負けはなし」
■小さく負ける
・進歩するためには、挫折は必要である
・大きく崩れないために、小さく負ける、我慢できるうちは負けろ
■勝負師が当然持っている幅広い知識と教養
・どちらの領域に進むかを決める、方向性の感覚
・自己を縛っているものを知るための、自己認識
・正解のない状況下での抽象化
・ひらめきに必要な無意識
教養とは、誤った自分の常識を正すためのものさし、今までのやり方を見直すためのものさし。正しさには教養が必要
孫子 百戦百勝してもそれは最善の策ではない、戦わずして相手を屈服させることこそ、最善の策
リーダに必要な教養とは、あくまでも成果につながる教養でなければならない
名君賢将が戦えば必ず勝つのは、相手に先んじて敵情を探し出すだすからである
彼を知り、己を知れば百戦してあやうからず
自分を知ることの難しさ 老子 人を知る者はせいぜい賢者のレベル、自分を知る者こそ、明知の人である
■競争とは異なる概念
競とは、かけっこ、順番をきめる競争
争とは、タイマンでの死闘、1か0か、生き残るための死闘をいう
■敵を知る
・95%の情報は公知である
・事前にしっかり準備をしてたくさんの情報を集めた方が勝つ
・交渉にあたっては、徹底的に相手の情報を調べ上げる
・勝負師の条件とは、努力と根性に他ならない
・人の持つパターンをつかみ、相手の出方を読む
■相手を読む方法
・相手の立場に立ち、自分はどう感じ考えるのかを推測する
・相手の人格になり切って、その好悪、価値観、性格などをベースに、論理だって相手の新章風景を読み切る
■人の気持ちがわかる勝負師
・ねたみや嫉妬などの負の感情を学ぶ
・敵にいた卓越した経験者の話を聞く
・性格がわるくても、せめて仕事のときには良い人となれ
■全体の流れ、機会、環境を知る
・アイルトン・セナは6kmのコースを歩いて丹念に観察しながらチェックを行う
・かわらないもの、かわるものを知る。かわらないものがわからないと何がかわったかはわからない
・先行指標を知る ①過去から未来へと繫がりやすいもの ②変化をもたらす本質 ③あり得る未来の幅 ④先取された未来
重要なことは、すでに起こった未来を確認すること、もとに戻ることのない変化、重大な影響を知覚しかつ分析する
シナリオプランニング 主観を捨てて、客観的に未来のシナリオをパターン認識する
危機管理 天災は忘れたころにやってくる
大きな流れを感じる
薬はめまいがするほど強くなければ、病を治すことはできない
師を持てば王者になれる、苦言を呈してくれる友人をもてば、覇者となれる
君子は、協調性に富んでいるが雷同はしない。小人は、雷同はするが、協調性はない
■もう一人の己をもつという難問
・離見の見、舞台のそとからもう一人の自分として自分を見る
・いろんな立場の自分がたくさんいて、自分をみている。複数の自分を持つ
・冷静なもう一人の自分が、アドバイスをくれる
直感 感覚によって物事を捉える
ひらめき 考えや思いが瞬間的に思い浮かぶ
■もう一人の自分を持つためには
・理路を知った上での意識づけの努力
・自分の意識を広げ、相手や場を包み込む
・自分を三人称として、本や文章をかいてみる
■4つのとばし
・スコープ
・時間軸
・三人称
・世界観
10-10-10 テンテンテン 10分後、10か月後、10年後 にどうなるか
外交と諜報
そこはかとなく、伝えたいことを伝えあうのが外交
伝えたくない内面を探るのが諜報
情報担当が私心とか期待を込めると情報はゆがむ、情報担当は十分に禁欲的でなければならない、私心がはいると情報が客観性を失う
諫言は3種 師、友人、側近&部下
勝負師の条件 同じ条件の中で、なぜあの人は卓越できるのか
著:守屋 淳
目次
まえがき
I 部 「勝負師」たちの土台――当たり前だけど、当たり前にできないこと
第一章 ある領域での長く深い経験 ①察知力と直感
第二章 ある領域での長く深い経験 ②経験の巧みな積み方
第三章 幅広い知識と教養 ①「己を知る」ために
第四章 幅広い知識と教養 ②「自分なりの答」を作る道具として
第五章 幅広い知識と教養 ③「無意識のゆらぎ」のために
Ⅱ部 敵やライバルなんて、本当に存在するのか
第六章 「競」と「争」の織りなす世界
第七章 敵やライバルを知るために
第八章 人の気持ちがわかる「勝負師」たち
Ⅲ部 未来は誰にもわからない、しかし…
第九章 環境、そして変わらないもの
第十章 変化の本質を、いかに見抜くか
第十一章 あり得る未来の幅、そして危機管理
Ⅳ部 「己を知る」という難問 ①諫言役を持つ
第十二章 「諌言役」をいかに活用するか
第十三章 「諌言役」の知恵をバラして使う
Ⅴ部 「己を知る」という難問 ②もう一人の自分
第十四章「勝負師」は「もう一人の自分」の夢を見るか
第十五章 外部からの眼
第十六章 人はもともと分裂している
第十七章 「自分を超えた自分」はどこから来るのか
第十八章 メタ認知の技法
最終章 卓越し続けるとは~「勝負師」のあり方~
ISBN:9784296116966
出版社:日経BP 日本経済新聞出版
判型:4-6
ページ数:340ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2023年03月
発売日:2023年03月22日1版1刷
Posted by ブクログ
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どのように振舞うのが人として格好よいのか?それを説いた「論語」を用いて、仕事のあり方を考える本。
ただただ仕事をして生活を送る毎日や、何が大事か分からなくなる日々に、考え方のヒントとなる指針が書かれている。
・大きな成功よりも大事なことは、道を踏み外さないこと。
・仕事を趣味として取り組む
Posted by ブクログ
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