国内ミステリー - 深い作品一覧

  • オランダ水牛の謎
    3.0
    上海生まれの口をきくアンティークの安楽椅子、アーチーとの出会いから半年。小学6年生になった衛が道端で拾った封筒には、“オランダ水牛”“植民地”“スパイ”と記され、葉つきの木の枝が中に入っていた。いかにも怪しい封筒と、その3つの言葉は何を意味しているのか? 上海時代のアーチーの持ち主・鈴木老人も加わって3人(?)の推理合戦の顛末を描いた表題作ほか、衛のひと夏の冒険譚「アメリカ珈琲の謎」など、クイーンよろしく〈国名シリーズ〉全5編。正真正銘の安楽椅子探偵アーチーと衛の心優しく、ユーモラスな連作ミステリ第2弾。

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  • 折鶴
    4.3
    新内節を語れる友禅差しの模様師・脇田は、旅先で三味線弾きの芸者・彩子と出会う。脇田は彼女に惹かれるが、彩子と、酒と女で身を持ちくずした彼女の師匠の名新内語りが、以前ある殺人事件に巻き込まれたことを知る、「忍火山恋唄」。縫箔の職人・田毎は、自分の名前を騙る人物が温泉宿に宿泊し、デパートの館内放送で呼び出されるという奇妙な出来事に見舞われていた。そんな折、パーティで元恋人の鶴子と再会した時の出来事を思い出し……。ふたりの再会が悲劇に繋がる「折鶴」など全4編。ミステリの技巧を凝らした第16回泉鏡花文学賞受賞作。/【目次】忍火山恋唄/駈落/角館にて/折鶴/解説=末國善己
  • オルゴーリェンヌ
    4.9
    書物が駆逐される世界。旅を続ける英国人少年・クリスは、検閲官に追われるユユと名乗る少女と出会う。彼女と共に追い詰められたクリスの前に、彼を救うべく少年検閲官・エノが現れる。三人は、少女が追われる原因である宝石の形をした『ミステリ』の結晶『小道具(ガジェット)』をいち早く回収すべく、オルゴール職人たちが住む海墟の洋館に向かったが……。そこで三人を待ち受けていたのは、職人たちを襲う連続不可能殺人だった! 先に到着していたもう一人の少年検閲官・カルテの支配下に置かれた場所で、三人は犯人を突き止めるべく、トリックの解明に挑む。著者渾身の力作!/解説=福井健太
  • おれたちの歌をうたえ
    3.9
    幼馴染が遺した暗号、隠されているのは、金かそれとも…… 河辺のもとにかかってきたある電話。思い出すのは封印していた真っ白な雪と死体。あの日、本当は何があったのか? 大河ミステリー。 元刑事の河辺は、音信不通だった幼馴染の佐登志が死んだ知らせを受ける。彼が遺したのは、暗号めいた伝言。友からの謎かけに、河辺には封印していたはずの苦い記憶がよみがえる。40年前、故郷で巻き込まれたある事件――。追われるように都会に出た彼らが、歩んできた人生とは? かつての悲劇に迫る、大河ミステリー。 ※この電子書籍は2021年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 俺は鰯
    3.0
    日々自分を酷使していた。休日は惰眠をむさぼるか、洗濯でつぶれる。十年間勤めた会社を高城はあっさり辞めた。池袋にある性風俗の店で高城は慧敏と名乗る女性に出会い、恋をした。デートの日、約束の時間に現れたのは三人の男達だった。高城は滅茶苦茶になるまで彼らに殴られた。そして慧敏が姿を消した。慧敏の行方を知る手掛りは新宿の台湾バーと日本橋の古美術商『蒼龍窟』――。平凡という名の仮面を脱ぎ捨てた男が幻の陶器と謎の美女を求めて命を掛ける。東京―台湾を舞台に壮大なスケールで展開する傑作冒険小説。
  • 愚か者死すべし
    3.8
    大晦日の朝、私立探偵・沢崎のもとを見知らぬ若い女、伊吹啓子が訪れた。銀行強盗を自首した父の無実を証明してほしいという。彼女を父親が拘留されている新宿署に送り届けた沢崎は、狙撃事件に遭遇してしまう。二発の銃声が轟き、一発は護送されていた啓子の父親に、もう一発は彼を庇おうとした刑事に命中した! 9年もの歳月をかけて完成した、新・沢崎シリーズ第一弾。巻末に書き下ろし掌篇「帰ってきた男」を収録。
  • 追われる刑事
    3.0
    貿易会社の専務、大西伸吾が自宅で殺された。さらに翌朝、女性の変死体が空地で発見され、身分証明書から、現職刑事・岩崎の一人娘、佳子(よしこ)と身元が判明。二人の死には、一体どんな関係があるというのか。……そして娘を殺された刑事は、犯人を突き止めるため、ひたすら捜査を続ける──。「石橋をたたいて渡らない」慎重居士(こじ)、近松茂道検事の鋭い推理が冴える!
  • 御社のデータが流出しています 吹鳴寺籘子のセキュリティチェック
    3.7
    エンタメ企業ソニカのオンラインゲーム顧客データから個人情報が盗まれ、ネットで公開されてしまう。犯人はツイッターで犯行声明を出し、忽然と姿を消した。調査を依頼された82歳のセキュリティ・コンサルタント、吹鳴寺籐子が「社内の」ネットワークを走査すると……その他に「ウイルスソフトを買わせて金を奪う詐欺」「顧客データが暗号化される悲劇」等々、いま会社員が直面する危機と解決法を描き出したIT連作ミステリ
  • 音速の刃
    3.8
    「航空機の事故には必ずウラがある」 社運を賭けてビジネスジェットの開発に挑むプロフェッショナルたちの挑戦を描く航空ミステリーの傑作! 航空機メーカー四星工業の技術者・沢本は、元同僚の倉崎の「航空機事故には必ず、発表できないウラがある」という言葉を重く受け止めていた。 かつてのオスプレイの墜落事故なども含めて、過去の事故原因は、いつも謎のままだ――という。 このとき、四星工業は社運をかけて、同社初となる民間航空機の開発に乗り出していた。 ところが四星工業の稼ぎ頭である戦闘機部門の実験中に機体が墜落し、パイロット一人が死亡。 すぐさま事故原因が発表されたが、規事業は暗礁に乗り上げてしまう。 航空機事故の裏側に隠された「真実」に、沢本が迫る。 彼女は四星工業の窮地を救えるのか。 四星工業航空機の設計者である著者が、「航空機事故の原因」というタブーに挑んだ傑作ミステリー。
  • 女たちの殺意
    5.0
    5人の女が抱いた「殺意」の行方は…? 傑作心理サスペンス 「仕事辞めちゃったのよ」夫の姉・久里子がまた転がり込んできた。主婦・時子は無神経でルーズな久里子の行動がいちいち目障りで仕方ない。大切な「我が家」を侵食していく義姉の存在。時子のストレスは、いつしか殺意にまで上り詰める…。(「暖かい殺意」)  平凡な女たちがありふれた日常の中で、ふと芽生えさせた殺意。それがどんどん葉を広げていく様をリアルな筆致で描く。オール読物推理小説新人賞・最終候補作品二編を含む短編集。第4回新風舎文庫大賞ミステリー部門賞受賞作。 ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)などがある。
  • 女ともだち
    3.3
    同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。一流企業のOLだった被害者の“裏の顔”とは? 二つの殺人をつなぐ接点とは? 新人ルポライターの楢本野江(ならもとのえ)が辿り着いた真相は、驚くべきものだった……。衝撃の結末が女たちの心の闇をえぐり出す、ドロドロ濃度200%の長編ミステリー。
  • 陰陽師暗殺
    4.0
    金閣寺北方の総合病院・第7病棟に、キツネ憑きの発作を起こす老女が入院してきた。それは陰陽師・安倍晴明の伝説に基づく芝居なのか、それとも本物の心霊現象か。一方、一条戻橋の下で現代の陰陽師土御門泰山が殺害! 額には五芒星の形に輝く五本の蝋燭。さらに殺人の連鎖は止まらない。いったい誰が、何のために? ついに親友まで事件に巻き込まれ、英光大学の村野杏美は、魔界都市・京都へ!
  • OL捜査網
    4.0
    営業部長の妻が自宅で首を折られ殺害された。続いて総務部長の娘が自殺を遂げ、さらに宣伝部副部長が浴槽から溺死体で発見された。関係者がみなヨコハマ自動車の社員か家族で、殺人現場が密室風であることから、社内に戦慄が走った。入社2年目の美帆たちは、OL探偵団を結成し、事件の謎に迫っていく。やがて嫉妬や憎悪にまみれた社内の人間関係が……。OLたちが、連続殺人に挑む会社ミステリー。
  • オーディンの鴉
    3.6
    不可解な遺書を残し、閣僚入り間近の国会議員・矢島誠一は謎の自殺を遂げた。真相を追う特捜部の湯浅は、ネット上に溢れる矢島を誹謗する情報を目にし、匿名の人間による悪意に戦慄を覚える。やがて、彼にも差出人不明の封筒が届きはじめ……。
  • オーブランの少女
    4.0
    比類なく美しい庭園オーブランの女管理人が殺害された。犯人は狂気に冒された謎の老婆で、犯行動機もわからぬうちに、次いで管理人の妹が自ら命を絶つ。彼女の日記を手にした「私」は、オーブランに秘められた恐ろしい過去を知る……楽園崩壊に隠された驚愕の真相とは。第7回ミステリーズ!新人賞の佳作となった表題作の他、醜い姉と美しい妹を巡るヴィクトリア朝犯罪譚「仮面」、昭和初期の女学生たちに兆した淡い想いの意外な顛末を綴る「片想い」など、異なる場所、異なる時代を舞台に“少女”という謎(ミステリ)を描き上げた、瞠目のデビュー短編集。/解説=瀧井朝世
  • 怪奇小説という題名の怪奇小説
    3.6
    「第一章では、私はなにを書くか、迷いに迷って、題名もつけられない」――長編怪奇小説の執筆依頼を受けた作家だったが、原稿は遅々として進まない。あれこれとプロットを案じながら街をさまようが、そこで見かけたのは30年前に死んだ従姉にそっくりの女だった。謎めいた女の正体を追ううちに、作家は悪夢のような迷宮世界へと入り込んでいく…。奇想にあふれた怪奇小説の傑作が現代に蘇る。
  • 怪奇探偵リジー&クリスタル
    4.8
    1938年、ロサンゼルス。私立探偵エリザベス・コルトと、助手の少女クリスタルは、それぞれの“特殊な身体”と知恵を駆使し、奇怪な事件の数々に立ち向かう! パルプマガジンの表死絵そっくりな惨殺死体、幻の特撮映画上映中に消えた人々、甦る十七世紀イギリスの錬金術……。型破りな謎と解決法、全編を貫くマニアックな薀蓄に驚嘆必至の5篇を収録。物語を愛するすべての人に贈る痛快で風変わりなミステリー!解説:菊地秀行
  • [会社を休みましょう]殺人事件
    3.3
    森川晶は、営業部の若きエリート社員。仕事を他人に任せず、何でも一人で抱え込み、残業と休日出勤をしながら、いつもパニック状態。ある日、彼を高く評価している猛烈部長が会社で殺される。死に至る断末魔の表情がコピーされ、社内にばらまかれていた。この全社騒然の異常犯罪で、森川が疑われるが……。会社人間たちの心理をリアルに描きながら、最後に号泣のどんでん返し! 感動のミステリー。
  • 解体死書
    3.0
    ごみを拾っては再生させることを趣味にしていた男。彼は完全な家具が故意に壊され、分散して捨てられていることに気付く。わずかな手懸りを辿っていくうちに、重大な犯罪との関係を確信し、危険を承知で単身犯人を追い始めるが――!? 表題作を含む、スリリングな展開に満ちた六編を収録する傑作集。
  • 海蝶 沈黙のヨダ
    4.2
    1巻2,343円 (税込)
    相模湾沖で爆発炎上しながら全速航行する漁船が発見された。 このままでは沿岸に激突するーー阻止すべく、巡視船ひすいは緊急出航する。 あの漁船はどこから来たのか。なぜ海上で炎上したのか。操船しているのは誰なのか? それらの謎はすべて、かつて被災地で起きた悲劇とつながっていた。 痛ましい過去、おそましい罪。あらゆるものを奪い去り、再び沈黙する海。 無慈悲な天災の傷跡は、時に思わぬ刃となる。 無力でなにもできない自分が、いま何をすべきか。日本でただ一人の海上保安庁女性潜水士が問う“人間の業”。 「海蝶」シリーズ最新作! ※海猿にならい、海上保安庁の女性潜水士は「海蝶」と呼ばれる。
  • 怪盗クイーンからの予告状 怪盗クイーン エピソード0 【電子特典付き】
    4.6
    倉木研究所で開発中の「新型人工知能」を盗むべく、クイーンが行動を開始した。人工知能の完成予定は、約3年後。そして3年が経ったある日、警察のもとに予告状が届けられた! なんとしてでもクイーンを逮捕したい上層部からの依頼で、夢水清志郎が研究所を警備することに。世界一の怪盗は、どんな方法で人工知能「RD」を盗み出すのか――? 名探偵と怪盗がプライドをかけて激突する「怪盗クイーンからの予告状」のほか、「出逢い」「初楼 -前史-」の全3編を収録。   ◆電子書籍にはカラーイラスト3点が特典として収録されています!
  • 怪盗グリフィン、絶体絶命
    3.3
    「あるべきものを、あるべき場所に」が信条の怪盗グリフィンに、ニューヨークのメトロポリタン美術館にある贋作のゴッホを、本物とすり替えてほしいという奇妙な依頼が。しかし、それは巧妙な罠だった。グリフィンは次に、国家の威信をかけた「盗み」を引き受ける羽目に。どんでん返しが連続する、痛快冒険活劇!
  • 怪盗不思議紳士
    3.2
    戦後間もない日本。孤児の瑞樹はひょんなことから探偵・九条響太郎の助手を務めることになる。凶悪事件を引き起こす謎の強盗集団、怪盗不思議紳士の追跡に協力することになった矢先、衝撃的な事件が起きる!
  • 怪物のゆりかご
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    美麗の変人&超絶お人好し、ふたりの高校生探偵が、“怪物”に迫る。 ボイルドエッグズ新人賞受賞作『ドールハウスの惨劇』から続く、衝撃の連鎖! 探偵たちが目にしたのは、男子高校生が自分自身を傷つける衝撃の動画だった。 “呪いの動画”の中で、血塗れの少年は加害者たちを告発していた。 動画に隠された真意を追うと、禍々しい事件の幕が開く! 爽やかで凄惨な心ゆさぶるミステリー! 鎌倉にある名門・冬江高校2年の滝蓮司は、眉目秀麗だが変人の卯月麗一とともに生徒や教師からの様々な依頼を解決する”学内便利屋”活動にいそしむ。 よく晴れた秋の日、“凄惨な動画”がSNSで注目を集める。 蓮司と麗一は、動画内で自殺を図り何者かを告発した男子高校生・円城寺蒼と交際していた少女・田崎菜月から、ある依頼を受ける。 ――蒼は何者かに脅迫されていたのではないか。 真実を知ろうと調査を進めるふたりは、“人の闇”と直面する。 良妻賢母と評判の、蒼の母親・貴子、お嬢様学校に通っているはずの菜月、同級生から慕われていたという蒼自身にさえも、仄暗い噂が……。 さらに事件は過去へもその業火を広げてゆく!
  • 海泡
    3.7
    小笠原諸島・父島――人口二千人の”洋上の楽園”にストーカーが現れ、帰郷中の女子大生が不審な死を遂げた。会心の「スモールタウン・ミステリー」誕生!
  • 回廊の鬼
    3.0
    1巻1,540円 (税込)
    老健施設「さんざし苑」の入所者・成田正三は、目を離すとベランダへ行こうとする。介護職員の四条典座は、それが成田の妻の死と関係しているのではないか、と調べ始める。妻は昨年、成田家のベランダで全身緑色の服を着て、両手の爪を剥がれ、雨のなか遺体で見つかったのだ。妻の異様な最期の真相がわかれば、成田の閉ざした心も融けるのではないか――哀しみの底に隠された真実が心を震わす、感動のミステリー。
  • 回廊封鎖
    3.8
    連続する殺人事件には共通点があった。見せしめのような殺害方法、被害者は破綻した大手消費者金融「紅鶴」の元社員。それに気付いた刑事・久保田は事件を追い始める。紅鶴に人生を破壊された男たちの復讐劇の最後にして最大のターゲットは社長一族の元専務・紅林伸夫。決着の場所は、六本木の巨大ビルで行われる映画祭。その壮絶な結末とは――!? 現代社会の闇に向き合った渾身の犯罪小説。
  • カインの子どもたち
    3.0
    数奇な絆を持つ女たち――時を超える真実を暴け。立石アキは死刑確定から40年以上拘置され続けている男の孫だ。祖父との血縁関係が原因で、子供の頃から人生に行きづまりを感じていた。しかし、彼女の運命は急転する。アキと同じく死刑囚の孫でジャーナリストの泉堂莉菜が、事件の新情報を手に突然接触してきたのだ。祖父らの冤罪を証明するため、「真犯人」を探し始めた二人だが――?
  • カインは言わなかった
    3.7
    公演直前に姿を消したダンサー。 美しき画家の弟。 代役として主役「カイン」に選ばれたルームメイト。 嫉妬、野心、罠──誰も予想できない衝撃の結末。 芦沢央が放つ、脳天を直撃する傑作長編ミステリー! 男の名はカイン。 旧約聖書において、弟のアベルを殺害し、「人類最初の殺人者」として描かれる男──。 「世界の誉田(ホンダ)」と崇められるカリスマ芸術監督が率いるダンスカンパニー。 その新作公演「カイン」の初日直前に、主役の藤谷誠が突然失踪した。 すべてを舞台に捧げ、壮絶な指導に耐えてきた男にいったい何が起こったのか? 誠には、美しい容姿を持つ画家の弟・豪がいた。 そして、誠のルームメイト、和馬は代役として主役カインに抜擢されるが……。 芸術の神に魅入られた人間と、 なぶられ続けた魂の叫び。 答えのない世界でもがく孤独な魂は、いつしか狂気を呼び込み、破裂する。 “沈黙”が守ってきたものの正体に切り込む、罪と罰の慟哭ミステリー。 『汚れた手をそこで拭かない』が直木賞候補、 『火のないところに煙は』が本屋大賞と山本周五郎賞候補。 『許されようとは思いません』続々重版中、 芦沢央が渾身の力を込めて書き上げた超傑作がついに文庫化! 「この小説そのものが、底の知れない沼のようだ。 読み始めたら、逃げられずに沈んでいく恐怖を快楽にかえて、 読み耽るしかない」──角田光代(解説より) ※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • カウンセラー 完全版
    3.8
    カリスマ音楽教師を突然の惨劇が襲う。一家4人が惨殺されたのだ! 犯人は13歳の少年だった……。法で裁かれぬ少年への憎悪を抑えられない彼女の胸に、一匹の怪物が宿る。一線を超えた時、怪物は心を食い尽くす!臨床心理士・嵯峨敏也は犯罪の奈落に堕ちた彼女を、そして凶行の連鎖を止められるのか!!大ヒットシリーズ「催眠」の第2弾。徹底したリアリズムで書かれるサイコサスペンスの大傑作が、待望の完全版で登場!
  • 帰らずの海
    3.5
    辞令がなければ、函館に戻るつもりなどなかった。刑事・田原稔は、函館西署着任の前日、殺人事件発生の報を受ける。被害者は、かつて愛情をかわした女、水野恵美だった。反故にされた約束。忘れたことはない。忘れられるはずがない。この事件に関わることは、二十年前に彼が故郷を捨てざるを得なかった、ある事情を追うのと同じこと。田原は黙々と捜査を続けていく。警察小説の傑作!
  • 顔・白い闇
    3.5
    井野良吉は味のある役者として人気が出、映画出演も決まり幸先のよいことであったが、その幸運は、破滅へと近づくことでもあった(「顔」)。出張先から帰らない夫の身を案ずる信子は、従弟の俊吉から思いもかけない“夫の裏切り”を聞かされる(「白い闇」)。平凡に穏やかに続く日常生活という仮面をはぎとると、欲にのまれた人間たちの罪と罰がみえてくる。人間の深層心理を捉えたスリリングな恐怖推理小説集。
  • 貌(かお)なし
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    突然失踪した父。行方を追う娘は、父が25年前の殺人事件の法廷で被告に有利な証言をしていた事実を知る。真相を求めて父の過去をたどる娘は、「無戸籍」という不条理な境遇に生まれた彼の、あまりにも過酷で無慈悲な人生に向き合う。八度目の最終候補となった『代理処罰』で晴れて第17回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した著者が、現代社会の矛盾に挑む、渾身の書下ろし長編ミステリー。
  • 顔のない男
    3.8
    彼は一体、何者だったのだろう? 惨殺死体で発見された空木は交友関係が皆無の〈顔のない男〉だった。彼が残したノートを調べる二人の刑事は新たな事件に遭遇する
  • 顔のない敵
    3.7
    1993年、カンボジア。NGOのスタッフが地雷除去作業をつづける荒れ地に、突然の爆発音が轟いた。立入禁止区域に、誰かが踏み入ったのだ。頭部を半分吹き飛ばされた無惨な死体。これは、純然たる事故なのか、それとも――。表題作のほか、本格の旗手・石持浅海の原点ともいうべき「対人地雷」ミステリー全6編と、処女作短編で編まれた第一短編集が待望の文庫化!
  • 化学探偵Mr.キュリー
    3.6
    1~10巻682~726円 (税込)
    構内に掘られた穴から見つかった化学式の暗号、教授の髪の毛が突然燃える人体発火、ホメオパシーでの画期的な癌治療、更にはクロロホルムを使った暴行など、大学で日々起こる不可思議な事件。この解決に一役かったのは、大学随一の秀才にして、化学オタク(?)沖野春彦准教授――通称Mr.キュリー。彼が解き明かす事件の真相とは……!?
  • 科学的管理法殺人事件
    4.0
    人間は機械の歯車と見なされ、ただの働きバチにすぎない「科学的管理法」。社員の不満は充満し、爆発寸前だった。その矢先、部下の反発を買っていた猛烈課長が殺された! 犯人は、被害者が事件当夜いっしょに過した女の夫で、血まみれの登山ナイフを握り茫然自失のところを緊急逮捕。だが、現場の状況が、刑事に不審を抱かせた。そして、綿密な捜査により浮かび上がった意外な事実とは……。表題作のほか、公害殺人事件/殺意の架橋/虫の息/電話魔/虚無の標的を収録した短編集。
  • 鏡の中は日曜日
    3.9
    梵貝荘(ぼんばいそう)と呼ばれる法螺貝(ほらがい)様の異形の館。マラルメを研究する館の主・瑞門龍司郎(ずいもんりゅうしろう)が主催する「火曜会」の夜、奇妙な殺人事件が発生する。事件は、名探偵の活躍により解決するが、年を経た後、再調査が現代の名探偵・石動戯作に持ち込まれる。時間を超え交錯する謎。まさに完璧な本格ミステリ。続編「樒(しきみ)/榁(むろ)」を同時収録。(講談社文庫)
  • 鏡の花
    3.5
    少年が解き明かそうとする姉の秘密、曼珠沙華が物語る夫の過去、製鏡所の娘が願う亡き人との再会……。「大切なものが喪われた、もう一つの世界」を生きる人々。それぞれの世界がやがて繋がり合い、強く美しい光で、彼らと読者を包み込む。生きることの真実を鮮やかに描き出すことに成功した、今までにない物語の形。ベストセラー『光媒の花』に連なり、著者の新しい挑戦が輝く連作小説。
  • 鏡の迷宮、白い蝶 美波の事件簿5
    3.9
    『水島のじいちゃん』の名代で、西遠寺家の人々と共にかのこの許嫁の別荘へ、猫のケンゾウを連れて向かうことになった藤代修矢。招かれた別荘の隣には有名な万華鏡作家が住んでいた。認知症になってしまったその隣人は、大きなダイヤモンドを所持していたのだが、置き場所のヒントをメモに残していて……(表題作)。周りで起きる奇妙な事件の真相を、『水島のじいちゃん』が華麗に解き明かしていく。修矢・かのこ編二作、美波・直海編二作に、書き下ろし一作を含む、ライトな本格ミステリ短編集。好評《美波の事件簿》シリーズ、前日譚第二弾。/解説=太田忠司
  • 革命の血
    3.3
    1巻1,980円 (税込)
    ハードボイルドは死なず! 「裏切りと破壊、薄汚れた時代をぶったぎる瞠目のハードボイルド」  “レジェンド”志水辰夫氏も認めた新時代のエンタメ超大作! 平成末期の2019年、神奈川県警の元公安刑事・吾妻仁志が爆殺された。吾妻が生前追い続けていた過激派組織“日反”の関与が濃厚だという。爆弾闘争を繰り広げた日反は幹部らの中東逃亡や内部分裂を経て、事実上の休眠状態だった。なぜ今になって?  平成元年の1989年、横総大の学生・沢木了輔は、吾妻の命を受ける形で、同大の日反組織に潜入していた。接近したのが日反幹部の娘とされる月原文目だ。沢木は文目とともに警視庁と合同で立案されたプロジェクトに深入りしていくも、悲劇とともに計画は頓挫した。 改元前夜、血塗られた30年前の計画に、公安刑事となった沢木が分け入ると官邸、警察、過激派、それぞれの思惑が絡まった国家の陰謀が見えてきた。相次ぐ関係者の死、行方をくらました日反幹部の出現、そして裏切り…ノンストップで展開する新時代のハードボイルド、ここに完成!
  • 駈け落ちは死体とともに
    5.0
    駈け落ちを決行した哲と明子のトランクからナント死体が! 新生活を夢みて出発したのに、とんだことから殺人事件に巻き込まれた恋人たちをユーモアタッチで描く表題作。学歴偏重主義のひずみが思春期の少年を倒錯した世界へと追いつめてゆく「交換日記」。マザコン係長が部下のOLに自殺予告する「命のダイヤル」など全8編収録の、青春ミステリー作品集。
  • 影の鎖
    3.0
    祝福すべきひとり娘の小学校の入学式の日に起こった悲劇!久子は、一瞬にして最愛の夫と娘を、トラックによる“ひき逃げ”で失ってしまう。怒りと悲しみにふるえる彼女は「私の手で犯人を殺してやりたい」と、憎しみをつのらせていった。一方、絹織物メーカーの社長が自宅で青酸カリにより中毒死した。その妻絹枝は、夫の死んだ日、若い愛人と密会していた――。境遇の全くちがう二人の女性たちの遭遇した事件は、やがて一本の糸につながっていった……。表題作ほか、過去に秘密をもつ人妻がまきこまれた殺人事件の罠などを収めた傑作短編集。
  • 影の中の影(新潮文庫)
    4.3
    血も凍る暴虐に見舞われた故郷から秘密を抱えて脱出したウィグル人亡命団と、彼らを取材中のジャーナリスト仁科曜子が、白昼の東京で襲撃された。中国による亡命団抹殺の謀略だ。しかし警察は一切動かない。絶体絶命の状況下、謎の男が救いの手を差しのべる。怜悧な頭脳と最強の格闘技術をそなえた彼の名は、景村瞬一。冒険小説の荒ぶる魂がいま甦る。疾風怒濤のノンストップ・アクション。
  • 翳りゆく午後
    3.8
    「人を轢いたかもしれない」 厳格な父親からの一本の電話。それが悪夢の始まりだった―― 80歳目前の武は、教職退任後、市民講座で教える地元の名士。父の武と同じ教職に就く敏明は、妻の香苗と反抗期の息子・幹人との平凡な生活を送っていた。 このところ父の愛車に傷が増え、危険運転が目に余るようになってきたため、敏明は免許返納を勧めるが武は固く拒絶する。 さらに、市民講座の生徒である西尾千代子と武との親密な関係を怪しむ噂が広がり、敏明は悩みを深めていた。 そんなある日、近隣で悪質な轢き逃げ事件が発生。 「あれって――まさか」 疑念に駆られ、事件の真相を探る敏明が辿り着いた“おぞましい真実”とは? 『悪寒』『不審者』『朽ちゆく庭』に続く、不穏で危険な家族崩壊サスペンス!
  • 過去 リメンバー
    3.7
    内海義行のもとに、服役中の川口から会いたいと手紙が届いた。一緒にいくつもの仕事をやった川口が、大矢興業の社長・矢沢を切りつけ刑務所に入って五年。出所まであと二年だった。しかし、会いに行こうとした矢先に川口が急死する。川口は、最期に何を伝えたかったのか……。遺された女たち。甦る過去。男のこだわりが、信義が、体に熱く流れ込む、北方謙三ハードボイルドの名作。(解説・小梛治宣)
  • カササギたちの四季
    3.4
    リサイクルショップ・カササギは今日も賑やかだ。理屈屋の店長・華沙々木と、いつも売れない品物ばかり引き取ってくる日暮、店に入り浸る中学生の菜美。そんな三人の前で、四季を彩る4つの事件が起こる。「僕が事件を解決しよう」華沙々木が『マーフィーの法則』を片手に探偵役に乗り出すと、いつも話がこんがらがるのだ……。心がほっと温まる連作ミステリー。
  • カサンドラ
    3.5
    昭和28年夏。かつて日本海軍の空母だった豪華客船は、世界を震撼させる“秘密”を抱え出港した。絶海の船上での、男たちの壮絶な諜報戦。誰が敵で誰が味方か。日本の未来を問う、著者渾身の衝撃作!
  • 瑕疵借り
    4.1
    どの物件にでも起こりうる事件。感動の"賃貸ミステリ"。思わず涙する極上短編集。訳あり物件に住み込む藤崎は不動産業者やオーナーたちの最後の頼みの綱。原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の不審死……どうすれば瑕疵を洗い流せるのか。男は類い稀なる嗅覚で賃借人の人生をあぶり出し、瑕疵の原因を突き止める。誰にでも明日起こりうるドラマに思わず涙する"賃貸ミステリ"。
  • カシスの舞い
    3.3
    分裂病と覚醒剤中毒の治療・研究に成果を上げている、南仏マルセイユの大学病院解剖実習室で、首なし死体が発見された! だが、被害者とおぼしき元患者のカルテは消えている。疑惑を抱き、調査を始めた日本人精神科医・水野の周囲で次々に起こる、不可解な事件。暗号名〈カシスの舞い〉の意味するものは。そして、脳研究所で行なわれている実験とは――。戦慄の医学ミステリー。
  • 樫乃木美大の奇妙な住人 長原あざみ、最初の事件
    3.3
    1~2巻616~660円 (税込)
    長原あざみは樫乃木美術大学の1年生。立体造形科に所属の「ぼっち」だ。ある日、同級生の作品を変型させたと疑いをかけられたあざみは、不思議な雰囲気を持つ青年・梶谷七唯に救われるが……。 ※本書は第1回角川文庫キャラクター小説大賞《大賞》を受賞した作品を、改稿の上、改題し、文庫化したものが底本です。
  • 火神被殺
    5.0
    松江で起こったささいな宿帳書き換え事件と出雲で起こったバラバラ殺人、一見無関係に見える二つの謎に古代史マニアの医者が挑む「火神被殺」、ありがちな事件──そう思っていた国選弁護人が容疑者の無罪主張をきっかけに事件に引き込まれていく「奇妙な被告」、愛人のためにひそかに買ったベルギー土産のテーブルクロスが思わぬトラブルを招く「葡萄唐草文様の刺繍」など、予想もつかない運命に翻弄される人々を描いた松本清張ならではの本格推理5篇。
  • 梶龍雄 青春迷路ミステリコレクション1 リア王密室に死す〈新装版〉
    4.0
    発売2週間で、即重版した梶龍雄「龍神池の小さな死体」。 梶龍雄のリリカル路線のミステリ作品を集めた別系統〈青春迷路ミステリコレクション〉が始動──傑作ミステリとしても特に名高い「リア王密室に死す」が第一弾! 如才ないリアリストであるためリア王と渾名される三高生・伊場富三が下宿先の鍵のかかった倉の中で毒殺されていた。 盗まれたのは、ノートと作文帳だった。 嫌疑は同居者のボン・木津武志にかかるが、キレ者のカミソリ・紙谷達弘ら級友たちは無実を信じ、ボンを救うべく密室殺人の謎に立ち向かった。 終戦直後、焼け残った古都京都を舞台に、個性豊かな旧制最後の三高生たちが繰り広げる本格長篇。 「本格ミステリの中に、人間を生き生きと描きたい。それが私の変わらぬ願望だ」という言葉を遺した梶龍雄だが、 著者の作品の中でも特にリリカルな心情を掬い取った旧制高校シリーズ作品となっている。
  • 数の風景
    3.6
    負債をかかえて逃避行をする谷原は、同宿の設計士と“計算狂”の美女についての話をするうち、大金儲けのヒントを得る。それは、石見銀山坑内発掘と高圧線下の細長い土地の利権にかかわるからくりであった。早速、電力会社から1億2千万円の補償金を獲て、さらに勝負に出ようとする。しかし往年の殺人疑惑が谷原殺しを引き起こし、その接点には、「数字のある風景」があった……。巨匠の傑作長編推理。
  • 風に吹かれて
    4.6
    米軍基地と古い城下町が共存する地方都市、岩国。フェンスの向こうをファントムが飛び立ち、でっかい入道雲が青空にわき上がっていたあの夏。中学二年のモリケンこと森木健一は、幼なじみのノッポ、ムラマサ、転校生のミッキーとともに、ある小さな冒険をしようとしていた。それは彼らが大人になるための通過儀礼だった──。
  • 風の音が聞こえませんか
    4.2
    もし、愛した人が精神を病んでいたら――。幻聴や妄想に苦しめられ、アパートにひきこもった晃(ひかる)の訪問指導を引き受けた新人ケースワーカーの美知。晃と気持ちを通じあうことは容易ではなかったが、美知のひたむきさに、晃は少しずつ心を開き始める。美知も晃の純粋さに安らぎを見出していく。だが、美知は晃の主治医・佐伯にも惹かれていくのだった…。優しさ溢れる筆致、美しいラストシーンが胸を打つ、究極の恋愛小説。
  • 風はずっと吹いている
    4.3
    1巻1,782円 (税込)
    <広島発世界行き>熱く重厚なミステリー。  広島郊外の山中で、一組の白骨遺体と頭蓋骨が見つかった。鑑定の結果、白骨遺体は推定50代~70代の白人女性で死後半年以上が経過、頭蓋骨の方は1950年以前に生きていた日本人のものであることに絞り込まれた。  広島県警捜査一課警部補・矢田誠らは、行方不明の白人リストのなかから、ある来日女性に着目する。彼女は、いったい何をしていたのか。捜査の過程で、終戦後跋扈していたある少年グループに辿り着く。
  • 風よ僕らの前髪を
    3.6
    弁護士の立原恭吾が何者かに殺害された。犯人は未だ不明の中、妻の高子は密かに養子の志史を疑い、甥の若林悠紀に彼の身辺調査を依頼する。元探偵事務所員だったとはいえ、悠紀にとっては志史は従弟というだけでなく、家庭教師として教えた子供の一人でもあった。渋々調査する悠紀だったが、志史には伯父の死亡時刻に鉄壁のアリバイがあることがわかる。誰にも心を許そうとしなかった志史の過去を調べるうちに、悠紀は愛憎渦巻く異様な人間関係の深淵を覗き見ることになる。第三十回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。/解説=宇田川拓也
  • 科捜研の砦
    4.0
    科捜研トップと言われる鑑定技術力と幅広い知識、そして、信じられないほどの愛想のなさで警察内部でも有名人の土門誠。科学鑑定に並々ならぬ熱意を捧げ、「科捜研の最後の砦」と呼ばれる土門は、遺体や現場に残された、少しの違和感も見過ごさない。そこに隠されているのがどれほど残酷な事実だったとしても、土門は必ず真実を追究する――。 『楽園の犬』『われは熊楠』など、次々と話題作を刊行し続ける気鋭の作家が描く、鑑定ミステリ。
  • 火葬国風景
    3.7
    銭湯で起きた殺人事件の謎を解く、デビュー作の本格ミステリ「電気風呂の怪死事件」。夜の新宿で男が死んだはずの友人とすれ違ったことに端を発する、幻想的な冒険譚「火葬国風景」。“音楽浴”によって国民を洗脳・支配する独裁国が辿った、皮肉な末路を描く歴史的名作「十八時の音楽浴」。幼少時に離れ離れになった同胞を探す娘の、数奇な探偵行を綴る「三人の双生児」など、唯一無二の奇想に彩られた11編と、作品の背景が語られる珠玉のエッセイを収録。日本SFの先駆者にして、科学知識に基づいた作品を描いた著者の真髄を示す傑作短編集。
  • 加速してゆく 平成ストライク(分冊版)
    3.4
    1巻220円 (税込)
    『平成ストライク』の分冊版になります。(平成30年史は含まれません) 青崎有吾「加速してゆく」のみの商品です。

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  • 家族
    3.6
    動けなくなった家族は、誰が看るのですか? 自宅火災の跡から殺害された家族三人の遺体が出た。唯一生き残った長女は典型的なヤングケアラーだった。少子高齢化、認知症、貧困、格差、少年犯罪、教育――。日本が抱える問題は、すべて家族の問題につながっていく。いずれ誰もが直面する現実を描く問題作! 雑誌記者の笹山真由美は、若年性アルツハイマーを発症した父に付き添い病院を訪れた。彼女はその病院のICUで、頭に包帯が巻かれ、複数の管につながれた意識のない少女・美咲が流す涙を目撃する。美咲の家族は殺害され、自宅火災の焼け跡から遺体で発見されていた。事件を調べ始めた真由美は、美咲が典型的なヤングケアラーだったことを知る。重度の障害者の兄と認知症の祖母の面倒を、看護師の母にかわって一人で看ていた美咲が、衝動的に家族を殺して放火したと考える警察の見解に違和感を覚えた真由美が突き詰めた衝撃の真実とは……?
  • 家族
    3.5
    ホームレスの男が盗み目的で住宅に侵入し、認知症の老女を殺害したとして逮捕された。男はこの事実を認め、新裁判員制度での裁判がはじまった。裁判員のひとり谷口みな子は、自身の経験から、この事件を老女の息子による嘱託殺人ではないかと疑っていた……。大いなる家族愛を描く、感動の法廷ミステリー。テレビドラマ化作品、待望の文庫化。
  • 家族解散まで千キロメートル
    3.5
    実家に暮らす29歳の喜佐周(きさ・めぐる)。古びた実家を取り壊して、両親は住みやすいマンションへ転居、姉は結婚し、周は独立することに。引っ越し3日前、いつも通りいない父を除いた家族全員で片づけをしていたところ、不審な箱が見つかる。中にはニュースで流れた【青森の神社から盗まれたご神体】にそっくりのものが。「いっつも親父のせいでこういう馬鹿なことが起こるんだ!」理由は不明だが、父が神社から持ってきてしまったらしい。返却して許しを請うため、ご神体を車に乗せて青森へ出発する一同。しかし道中、周はいくつかの違和感に気づく。なぜ父はご神体など持ち帰ったのか。そもそも父は本当に犯人なのか――?
  • 片桐大三郎とXYZの悲劇
    4.0
    この一冊で、エラリー・クイーンの“X・Y・Zの悲劇”に挑戦! 推理とユーモアがせめぎ合う、倉知ミステリーの真骨頂がここに。 歌舞伎俳優の家に生まれたものの若くして映画俳優に転身、世界的な人気を博す名監督の映画や時代劇テレビシリーズなどに主演し、日本に知らぬものはないほどの大スターとなった片桐大三郎。 しかし古希を過ぎたころ、突然その聴力を失ってしまった――。 役者業は引退したものの、体力、気力ともに未だ充実している大三郎は、その特殊な才能と抜群の知名度を活かし、探偵趣味に邁進する。 あとに続くのは彼の「耳」を務める新卒芸能プロ社員・野々瀬乃枝(通称、のの子)。 スターオーラをまき散らしながら捜査する大三郎を必死でサポートするのの子。 異色コンビが挑む事件の真相は? クイーンの「ドルリー・レーン四部作」を向こうに回した、本格ミステリー中篇四作をこの一冊で。 〔収録作品〕 冬の章 ぎゅうぎゅう詰めの殺意 春の章 極めて陽気で呑気な凶器 夏の章 途切れ途切れの誘拐 秋の章 片桐大三郎最後の季節
  • 刀と傘
    3.7
    慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。名は江藤新平――後に初代司法卿となり、近代日本の司法制度の礎を築く人物である。二人の前には、時代の転換点ゆえに起きる事件が次々に待ち受ける。維新志士の怪死、密室状況で発見される刺殺体、処刑直前に毒殺された囚人――動乱の陰で生まれた不可解な謎から、論理の糸は名もなき人々の悲哀を手繰り寄せる。破格の評価をもって迎えられた第12回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む、連作時代本格推理。第19回本格ミステリ大賞受賞。/【目次】佐賀から来た男/弾正台切腹事件/監獄舎の殺人/桜/そして、佐賀の乱/解説=末國善己
  • カタリゴト 帝都宵闇伝奇譚
    3.9
    世は大正。華族である堀井男爵が、何者かに殺された。 自称“ハードボイルド”私立探偵・平島元雪は、 「華族殺し」の犯人を突き止めるため独自調査を開始する。 未亡人となった堀井夫人の愛猫探し、噂の怪人“ムカデ伯爵”と失踪したバスガールの行方、 堀井家に現れる“黄金幽霊の首”の謎…… 無理難題を突きつけられる平島の前に、美しき年少浪曲師・真鶸亭湖月が現れる。 湖月は平島から投げかけられる事件の手がかりと、実在の説話・伝承を元に、 即興で創り出す奇想天外な物語〈カタリゴト〉を披露していくが――。 その〈謎解き〉は単なる騙りか、はたまた真相への糸口か? 帝都を舞台に繰り広げられる大正推理奇譚、ここに開幕。
  • 語り屋カタリの推理講戯
    3.6
    「君に謎の解き方を教えよう」少女ノゾムが、難病の治療法を見つけるために参加したデスゲーム。条件はひとつ、謎を解いて生き残ること。奇妙な青年カタリは、彼女に"Who"Where"How"などにまつわる、事件を推理するためのレクチャーを始める……!広大な半球密室、水に満たされた立方体、ひしめく監視カメラ、燃え上がる死体。生き残るには、ここで考えるしかない――。
  • 騙る
    3.7
    人間の尽きることない欲望をあぶりだす美術ミステリー! 技術の粋を集めて作ったヴィンテージアロハの精巧な偽物を売り捌く男は、やがて……(「ヒタチヤ ロイヤル」)。素人の蔵から出た重文級の屏風。協力者を仕立て、安く買い叩こうとするが(「栖芳写し」)。古美術業界を舞台に、尽きることのない人間の欲望と騙し合いを描く、著者十八番の傑作美術ミステリー連作集。解説・山村祥 価値を知らない素人に、親切を装って作品を売りさばく段取りをつけるが――「マケット」 阿漕なホストに画廊勤務があると知り、美術品を使って罠を仕掛ける――「上代裂」 技術の粋を集めてヴィンテージ・アロハの精巧な偽物を作るが――「ヒタチヤ ロイヤル」 資産家に偽物を掴ませた悪徳業者を懲らしめようと、ある策略をめぐらす――「乾隆御墨」 素人の蔵から重文級の屏風絵が出た。安く買いたたこうと芝居をうつが――「栖芳写し」 財政難に陥った美術館が極秘に青銅器のコレクションを売るという――「鶯文六花形盒子」 ※この電子書籍は2020年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 仮題・中学殺人事件
    3.8
    推理小説の歴史をひもとけば、『黄色い部屋の謎』や『アクロイド殺害事件』のように、犯人の意外性で売り出した名作があまた存在する。ところがこれまで、どんな物語にも不可欠な人物であるのに、かつてこれを犯人に仕立てた推理小説というのは、ただの一編もなかった。読者=犯人である。そのことに気づいた、推理作家たらんと志すかけだしのぼくは、犯人を読者に求めようとしたのだ。そう、この推理小説中に伏在する真犯人は、きみなんです!――推理小説の仕掛け人・辻真先の出発点となった名作登場。/解説=桂真佐喜
  • カッコウの微笑み
    3.5
    1巻1,408円 (税込)
    ハッカーとして“裏”の仕事を手掛ける太一は、依頼を受け、製薬会社に侵入してデータを盗む。依頼主である待野は、太一のような人間を束ねる組織を率いていたが、データを渡したあと、不審な死を遂げる。真相を探る太一に忍び寄る影。太一はその影と闘いながら、“もうひとつの影”と闘っていた――。暴力で人間を支配できるのか? 根源的な問題をサスペンスフルに描くエンターテインメント。
  • 喝采
    3.7
    父の死と共に新宿の探偵事務所を継いだ浜崎順一郎は、引退した女優捜しの依頼を受ける。だが発見した矢先、女優は何者かに毒殺された。第一発見者の浜崎は容疑者扱いされ、友人の記者や歌手、父の元同僚の刑事らの協力を得て事件を調べ始める。それはやがて、かつて父が調べていた現金輸送車強奪事件と奇妙な繋がりを見せ……ジャズや映画の華やかなりし70年代を舞台に贈る贅沢な読み応えのハードボイルド。
  • 渇水都市
    3.0
    フランス資本の多国籍企業ウォーター・エンバイロンメント社(WE社)が水資源を牛耳る北東京市。深刻な水不足でテロが頻発する中、貧しい市民に十分な水が供給されず、しかも幼児に謎の病が蔓延し、水道水を飲んだことが原因だという噂が広がっていた。その原因究明を命じられたWE社の社員・海原剛士は、調査に訪れたダムで突如発生した高波に呑み込まれ、地底に広がる自然豊かな「水の国」にたどり着く。そこで剛士は衝撃の事実を知らされる……。
  • KAPPA
    3.0
    釣り人が沼に消えた―― そこに、何かが、いる・・・・・・ 河童伝説の残る牛久沼で、釣り人の惨殺死体が発見された。 はたして、犯人は河童なのか? 茨城県の牛久沼で、釣り人が沼に引きずり込まれるという事件が起きた。 後に発見されたバラバラ死体。いったい、何者の仕業なのか。事件の唯一の目撃者は、河童にやられたと証言するが……。 沼には、何かが潜んでいる――宿なしのルポライター有賀雄二郎と、つくば中央署の阿久沢健三は、川漁師の源三、少年太一の協力を得て、河童伝説の残る地で真相究明に乗り出した。
  • 金沢殺人事件
    3.0
    事件はまず、浅見光彦の自宅付近にある平塚(ひらつか)神社で起きた。商社マンが謎の言葉を残して刺殺されたのだ。さらに、古都・金沢で、惨劇が発生した。兼六園(けんろくえん)近くの「美術の小径(こみち)」の急な石段から、女子学生が突き落とされ死亡したのだ。彼女は商社マンの最後を、偶然目撃していた!? ……2つの殺人事件の繋(つな)がりを求めて北陸に飛んだ光彦は、事件解明の鍵をつかんだが……。
  • 哀しい殺し屋の歌
    5.0
    俺の狙った相手で逃げのびた奴は一人もいない――ろれつも回らぬ程酔っ払った老人は、昔は辣腕の殺し屋だったとくり返す冴えない男。ところが泥酔した彼が、何故か上品な美女にさらわれた。その上、見知らぬ少年から殺人の依頼が……! 人生の哀切をユーモア・タッチで描く傑作サスペンス2編。
  • カナリヤは眠れない
    3.8
    変わり者の整体師合田力は、“身体の声を聞く”能力に長けている。助手を務める屈託のない美人姉妹も、一皮剥くと何がしかの依存症に罹っていた。新婚七カ月目の墨田茜を初めて看たとき、力は底知れぬ暗い影を感じた。彼を驚愕させたその影とは? やがて不安が現実に茜を襲うとき、力は決死の救出作戦に出た! 蔓延する現代病理をミステリアスに描く傑作、誕生。
  • 狩野俊介の肖像<新装版>
    3.0
    少年探偵・狩野俊介が 次々に起こる難事件に立ち向かう! 夏休みが終って二週間、飼育部に所属する遠島寺美樹は早出した。 飼育当番に当っていた先輩が体調を崩し、 代わりに禽舎で飼っている四羽の金糸雀の世話をするためだった。 が、いつもそこにいるはずの金糸雀が一羽もいなくなっており、美樹が疑われる。 扉の閂はかかったままだった。 誰かのいやがらせか? 学校は飼育部を潰したがっていた…。 親友の狩野俊介は、事件解明に乗りだした。 「金糸雀は、もう鳴かない」等待望の連作集。 ※本作品は、「狩野俊介の肖像」を加筆修正した新装版です。
  • 狩野俊介の事件簿<新装版>
    3.0
    少年探偵・狩野俊介が 次々に起こる難事件に立ち向かう! 中学生にして名探偵。狩野俊介の日常には謎めいた出来事がいっぱい―。 突然舞い込んだ遺言状騒動では、俊介はなぜか元市長の財産相続人に!? しかもその文面には謎の諺が書かれていた!? 愛猫のジャンヌと事務所の所長で俊介の親代わり・野上英太郎とともに、 調査に乗り出した彼が見つける真実とは?― 『国語』『理科』『算数』『音楽』―いろいろな教科を学ぶように、 数々の事件を経て“名探偵”として成長していく少年探偵・狩野俊介を描く、 大人気ミステリー・シリーズ。 ※本作品は、「狩野俊介の事件簿」を加筆修正した新装版です。
  • 彼女が死んだ夜
    3.8
    門限六時。家が厳しい女子大生ハコちゃんはやっとアメリカ行きの許しを得た。出発前日、親の外出をいいことに同級生が開いた壮行会から深夜帰ると部屋に女の死体が! 夜遊びがバレこれで渡米もふいだと焦った彼女は自分に気があるガンタに遺棄を強要する。翌日発見された遺体は身元不明。別の同級生も失踪して大事件に。匠千暁、最初の事件。
  • 彼女が探偵でなければ
    3.6
    森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。
  • 彼女の色に届くまで
    3.9
    画家を目指す僕こと緑川礼は謎めいた美少女・千坂桜に出会い、彼女の才能に圧倒される。僕は千坂と絵画をめぐる事件に巻き込まれ、その人生は変化していく――。才能をめぐるほろ苦く切ないアートミステリ!
  • 彼女の真実
    4.0
    1巻1,776円 (税込)
    ラスト1行に、あなたは絶望する! 地下アイドルと読モ。クラブカルチャーと援助交際。港区女子とギャラ飲み── 若さが消費される東京の光と闇を描いた群像劇サスペンス。 時代と街を超えて交錯する“彼女”の行方。紐解かれる衝撃の真実とは? 三つの時代、三つの街、三人の〝彼女〟 2009年・渋谷。ある日突然、姿を消した地下アイドルの友美。 1992年・池袋。援交の斡旋に関わる女子高生のなっつん。 2019年・西麻布。“ギャラ飲み”の胴元の正体を探る、港区女子の麻里奈。 華やかな表舞台の裏側には、腐敗した人脈と欲望が渦巻いていた。 そして、彼女はなぜ消えたのか? 時代を超えて交錯する物語は、衝撃の結末へとたどり着く。

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  • 彼女のスマホがつながらない
    3.8
    1巻1,386円 (税込)
    唯一無二のリアルタイム・ミステリー。 映画化もされた大ヒット作『スマホを落としただけなのに』で有名な気鋭のエンタメミステリー作家の最新作は「リアルタイムパパ活ミステリー」。 生活苦に悩む大学生の咲希が美人でやり手のパパ活女子・里香に誘われてパパ活に足を踏み入れるAパート(平成30年6月から)と女性週刊誌で働きながらもファッション誌への憧れを棄てきれない編集者の友映が女子大生連続殺人事件の犯人を追うBパート(令和2年2月から)から成り立つ小説です。 恐ろしくもきらびやかな「パパ活」の世界で起きる不可解な事件に加え、時系列ですすむ物語には「コロナウイルス」「芸能スキャンダル」の影響が。 読めば2020年を感じられる、1粒で3度おいしい唯一無二で至高のエンタメ小説です。
  • 彼女はそこにいる
    3.4
    第1話「あの子はついてない」 母と共に庭付きの一軒家へ引っ越してきた中学生の茜里。妹の面倒を見ながら、新しい学校に馴染んでゆく茜里だが、家の中で奇妙なことが起こり始める。知らない髪の毛が落ちている。TVが勝手に消える。花壇に顔の形の染みが出来る。ささやかだが気になる出来事の連続に戸惑う茜里。ある夜カーテンを開けると、庭に見知らぬ男性の姿が――。 第2話「その家には何もない」 不動産仲介会社に勤める朝見は、大学の先輩でフリーライターの高田に「曰わく付きの物件」を紹介して欲しいと頼まれる。次々に貸借人が入れ替わる家の話をしたところ、「内覧したい」という高田に押し切られて現地へ向かうことに。そこは最近まで中学生の娘と母親が暮らしていた庭付きの一軒家だった。 第3話「そこにはいない」 その家にはなぜ人が居つかないのか? 新たな住人をきっかけに、過去の「ある事件」が浮かび上がる。
  • カノン
    3.7
    自殺者がのこした音楽テープは遺言なのか、それとも怨念なのか。曲を聴いた児童はひきつけを起こし、押入れのチェロはひとりでに弦をはじく。送り主は松本の旧家で作曲をたしなみ、同人誌を発行する「高等遊民」。気味の悪さにテープはうち捨てられるが、音楽だけ別のテープへと乗り移る。死者の真意をさぐるために音楽教師の瑞穂は奔走、その途上、彼女自身が封印してきた過去があばかれることに……。『女たちのジハード』で直木賞受賞の著者による異色ホラー長篇。
  • 神坐す山の物語
    4.0
    奥多摩の御嶽山にある神官屋敷で物語られる、怪談めいた夜語り。著者が少年の頃、伯母から聞かされたのは、怖いけれど惹きこまれる話ばかりだった。切なさにほろりと涙が出る浅田版遠野物語ともいうべき御嶽山物語。
  • 神々のプロムナード
    3.0
    もうおまえとは暮らせなくなった――日曜日の夕方、テレビも点けたままの状態で姿を消した松岡邦夫。妻の深雪に相談された友人の村上史郎は、邦夫を捜し始めた。すると続発する不可解な失踪劇との関連性がちらつく。その陰にはある新興宗教組織の存在が……。世界を混沌の淵へとみちびくミステリー大作。(講談社文庫)
  • 神木町あやかし通り天狗工務店
    3.3
    一見、ヘタレな若者の深山鞍馬だが、彼の祖父は黒天狗の太郎坊。千里眼を持ち空を飛ぶ太郎坊は、腕利きの大工として生計を立てている。ある日鞍馬は、祖父の工務店の使いで訪れた老人ホームで、振り込め詐欺事件に遭遇。お嬢様小学生の若葉とカラスの八咫丸と共に解決に乗り出すが、余計に事態が混乱してしまい――。笑撃の妖怪お仕事ミステリー。
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    4.1
    1~2巻704~946円 (税込)
    老老詐欺グループを仕切っていた光代は、メンバーに金を持ち逃げされたうえ、『黙っていてほしければ、一千万円を用意しろ』と書かれた脅迫状を受け取る。要求額を用立てるために危険な橋を渡った帰り道、へらへらした警察官に声をかけられ――。第71回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した表題作「偽りの春」をはじめ、“落としの狩野”と呼ばれた元刑事の狩野雷太が5人の容疑者と対峙する、心を揺さぶるミステリ短編集。
  • 上高地の切り裂きジャック
    3.5
    名探偵・御手洗潔が活躍する中篇集。腹を横一文字に切り裂かれ、内臓のかわりに石が詰め込まれた女優の死体が上高地で見つかった。誰が、いったい何のために? しかも、浮上した最有力容疑者には鉄壁のアリバイが。100年の時を経て日本に甦った“切り裂きジャック”に、北欧にいる御手洗は電話による捜査で挑む。横浜時代の御手洗が活躍する傑作中篇「山手の幽霊」も収録。
  • 神さま気どりの客はどこかでそっと死んでください
    3.9
    「モンスタークレーマー」たちが辿る運命とは!? 結婚相談所で「仲人」として頑張る冴。だが自分のことを客観視できないお客様のなんと多いことか……。もう駄目かもしれない、と冴が追い込まれた事件とは? コールセンターでベテランの久美子は、最近仕事の調子がいい。理由には心当たりが…? 夢を諦めきれず、迷惑客が多い深夜コンビニでバイトを続ける佳奈の前に現れたのは…? ちょっとブラックなお仕事小説集。【目次】うさぎと蜘蛛/コールセンター/神さま気どりの客はどこかでそっと死んでください
  • 神様ゲーム
    3.7
    自分を「神様」と名乗り、猫殺し事件の犯人を告げる謎の転校生の正体とは? 神降市に勃発した連続猫殺し事件。芳雄憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。町が騒然とするなか謎の転校生・鈴木太郎が事件の犯人を瞬時に言い当てる。鈴木は自称「神様」で、世の中のことは全てお見通しだというのだ。そして、鈴木の予言通り起こる殺人事件。芳雄は転校生を信じるべきか、疑うべきか?
  • 神様刑事 ~警視庁犯罪被害者ケア係・神野現人の暴走~
    3.0
    <この結末は切なすぎる!>俺は、悪人だけは、絶対に許さない! 死者を生き返らせる、刑事が挑む遺族の謎! 事件解決後に、全ての予想を覆す究極の愛! 【あらすじ】死者を蘇らせる刑事・神野現人は部下・小野皇子と難事件に挑む。それは5年前に最愛の恋人を惨殺された女性の再起を賭けた捜査。犯人を逮捕すれば彼は生き返るのだ。だが、事件以来、彼女を支えてきたのは彼の弟。彼女の愛が最後に選ぶのは亡き元カレか、今カレか!? 究極の選択を前に、神野の信念が試される!二転三転する容疑者、衝撃の哀しき真実―。何度も涙腺が決壊する大人気ドラマチック・ミステリー!
  • 神様の裏の顔
    3.8
    神様のような清廉な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみで包まれ、誰もが涙した――と思いきや、年齢も職業も多様な参列者たちが彼を思い返すうち、とんでもない犯罪者であった疑惑が持ち上がり……。
  • 神様の罠
    3.4
    人気作家6人の豪華すぎるアンソロジー! ミステリー界をリードする作家による、珠玉の「罠」。 好きな作家を指名買いの方も、新たなお気に入り作家を探す方も納得の一冊です。 「夫の余命」乾くるみ 「崖の下」米澤穂信 「投了図」芦沢央 「孤独な容疑者」大山誠一郎 「推理研VSパズル研」有栖川有栖 「2020年のロマンス詐欺」辻村深月
  • カミサマはそういない
    3.5
    目を覚ましたら、なぜか無人の遊園地にいた。園内には僕をいじめた奴の死体が転がっている。ここは死後の世界なのだろうか? そこへナイフを持ったピエロが現れ……(「潮風吹いて、ゴンドラ揺れる」)。僕らはこの見張り塔から敵を撃つ。戦争が終わるまで。しかし、人員は減らされ、任務は過酷なものになっていく。そしてある日、味方の民間人への狙撃命令が下され……(「見張り塔」)。現代日本、近未来、異世界――様々な舞台で描かれる圧倒的絶望。この物語に、救いの「カミサマ」はいるのか。見たくない、しかし目をそらせない、人間の本性をあぶり出すダークな全7編の短編集。
  • 神の子(上)
    4.3
    1~2巻935円 (税込)
    少年院入所時の知能検査でIQ161以上を記録した町田博史。戸籍すら持たぬ数奇な境遇の中、他人を顧みず、己の頭脳だけを頼りに生きてきた。そして、収容された少年たちと決行した脱走事件の結末は、予想だにしなかった日々を彼にもたらすこととなる――。一方、闇社会に潜み、自らの手を汚さずに犯罪を重ねる男・室井は、不穏な思惑の下、町田を執拗に追い求めていた。
  • 仮面
    3.7
    読字障害というハンディキャップを抱えながらもアメリカ留学の後、作家・評論家として活躍する三条公彦。知的で爽やかなイメージだが、決して他人には立ち入らせない領域があり、その私生活と過去は謎に包まれていた。一方、女性上司とともに行方不明者を捜査する宮下刑事は、おりしも白骨死体で発見された別の女性との不審な繋がりに気づく。はたして、三条は二つの事件に関わっているのか。真相を追う二人にも危機が迫る。
  • 仮面劇場
    4.3
    瀬戸内海のまっただなかに木の葉のように浮かぶ一艘の小舟。だが、その上にしつらえた大きなガラスの柩の中には、一人の美少年が身動きもせず横たわっていた! 助け出された少年が盲聾唖の三重苦とわかった時、ひどく同情した富裕な未亡人が彼を引きとった。しかし、それが恐ろしい連続殺人事件の発端になろうとは……。無気味な背景に潜む見事なトリック。横溝正史の傑作本格推理、他2編収録。 カバーイラスト/杉本一文

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