プロフィール

  • 作者名:原リョウ(ハラリョウ)
  • 性別:男性
  • 生年月日:1946年12月18日
  • 出身地:日本 / 佐賀県
  • 職業:作家

九州大学文学部美学美術史科卒。1988年『そして夜は甦る』でデビュー。『私が殺した少女』で第102回直木賞を受賞。『愚か者死すべし』、『天使たちの探偵』などの作品を手がける。

作品一覧

  • それまでの明日
    4.0
    1巻990円 (税込)
    私立探偵・沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、料亭の女将の身辺調査をしてほしいという。が、女将は既に亡くなっており、顔立ちの似た妹が跡を継いでいた。調査対象は女将か、それとも妹か? さらに当の依頼人が忽然と姿を消し、沢崎はいつしか金融絡みの事件の渦中に。「伝説の男」の復活に読書界が沸いたシリーズ長篇第5作。文庫化に際し14年間の沈黙と執筆の裏側を語る「著者あとがき」を付記(電子書籍版にも収録)。
  • ハードボイルド
    3.8
    1巻660円 (税込)
    本書は、小説に関するエッセイと対談を収める。豊富な読書体験と作家の立場から著者の理想とするハードボイルドとは何かが探求されている。さらに2篇の文庫初収録短篇と8篇の「小説以外の沢崎シリーズ」を収録。“沢崎ファン”必読の書。
  • ミステリオーソ
    4.0
    1巻660円 (税込)
    1995年に刊行された著者初のエッセイ集『ミステリオーソ』を再編集したエッセイ集。本巻には、映画とジャズが好きな少年がハードボイルド作家としてデビューするまでの紆余曲折を豊かな感性で表わした「飛ばない紙ヒコーキ」を始めとして、おもに映画・ジャズ・自身に関するエッセイと対談を収録。
  • 愚か者死すべし
    3.8
    1巻902円 (税込)
    大晦日の朝、私立探偵・沢崎のもとを見知らぬ若い女、伊吹啓子が訪れた。銀行強盗を自首した父の無実を証明してほしいという。彼女を父親が拘留されている新宿署に送り届けた沢崎は、狙撃事件に遭遇してしまう。二発の銃声が轟き、一発は護送されていた啓子の父親に、もう一発は彼を庇おうとした刑事に命中した! 9年もの歳月をかけて完成した、新・沢崎シリーズ第一弾。巻末に書き下ろし掌篇「帰ってきた男」を収録。
  • さらば長き眠り
    4.2
    1巻1,012円 (税込)
    四〇〇日ぶりに東京に帰ってきた沢崎を待っていたのは浮浪者の男だった。男の導きで、沢崎は元高校野球選手からの調査を請け負う。十一年前、八百長試合の誘いがあったのが発端で彼の義姉が自殺した真相を突き止めてくれというが……沢崎シリーズ第一期完結の渾身の大作。「世紀末犯罪事情」収録
  • 天使たちの探偵
    4.0
    1巻858円 (税込)
    十才の少年の依頼で、ある女性の監視をはじめた沢崎は、思いもかけぬ銀行強盗事件に巻きこまれることに--沢崎の記念すべき短篇初登場作「少年の見た男」ほか、未成年者がからむ六つの事件を描く連作短篇集。日本冒険小説協会賞最優秀短編賞受賞作。
  • 私が殺した少女
    3.8
    1巻924円 (税込)
    まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。私立探偵の沢崎は依頼人からの電話を受け、目白の邸宅へと愛車を走らせた。だが、そこで彼は自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る……緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで読書界を瞠目させた直木賞受賞作。
  • そして夜は甦る
    4.2
    1巻1,078円 (税込)
    西新宿の高層ビル街のはずれに事務所を構える私立探偵沢崎は、ひょんなことから、行方不明となったルポライターの調査に乗り出すことに??そして事件は過去の東京都知事狙撃事件の全貌へと繋がっていく……。いきのいい会話と緊密なプロット。レイモンド・チャンドラーに捧げられた記念すべき長篇デビュー作。

ユーザーレビュー

  • そして夜は甦る

    Posted by ブクログ

    デビュー作にしてこのクオリティ。
    この原尞氏はまさにチャンドラーの正統なる後継者だ。

    物語の導入部にある大富豪更科の邸への訪問は正にチャンドラーのマーロウシリーズ第1長編の『大いなる眠り』へのオマージュそのものだ。そして冒頭と終盤に現れるあの男は『長いお別れ』のテリー・レノックスだろう。
    こういう舞台設定からして、チャンドラーを愛する者としては(自分のことをチャンドラリアンとまで評するほど、私はまだ判っていない)胸がくすぐられる思いがする。

    さらに加えてプロットにはロスマク的家庭の悲劇も加味されている。権力に溺れゆく人々の狂った歯車がぎしぎしと音を立てて、沢崎によって一つ一つ解体されていく

    0
    2025年11月04日
  • 私が殺した少女

    Posted by ブクログ

    第102回直木賞受賞作。チャンドラーの多大な影響を受ける作者のハードボイルド調ミステリー。母親の行動には違和感が残るがそれをおいても落ち着いた渋い文章と魅力的なキャラクター、そして最後の謎解きが見事でミステリーファンには外せない一冊!

    0
    2025年09月26日
  • それまでの明日

    Posted by ブクログ

    ボロ事務所からの立ち退き依頼や家族の話、執筆時の作者の年齢から、シリーズを終わらせるつもりで書いてるのだと思って読んでた
    だからあとがきの「それまでの明日」に込められた想いをしって胸が詰まる、、、
    もっともっと沢崎の減らず口を聞いていたかった





    最後の章を読むまでは、携帯電話が出てきたとしても、どこか自分の時代より前の話のつもりで読んでたから衝撃だった
    急に自分ごとになって、作者の思うツボだなって

    0
    2025年09月11日
  • さらば長き眠り

    Posted by ブクログ

    身元不明の依頼人候補を探す所から始まるので、探偵小説なのに依頼を受けるまでに200ページ近く要する驚きのボリューム!!

    チャンドラーリスペクトのタイトルだと思ってたけど、読み終わってみたら本編そのまますぎて横転

    前作までよりも切ない印象を受けたのは、浮浪者の桝田に渡辺の面影を重ねてるように思えるからかな

    0
    2025年08月30日
  • 天使たちの探偵

    Posted by ブクログ

    1巻、2巻の行間を埋める短編集
    「選ばれる男」からあとがきに繋がるのもいいし、そのあとがきにしれっと重要情報がでてきてびっくり

    0
    2025年08月26日

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