原リョウのレビュー一覧

  • それまでの明日
    原尞『それまでの明日』ハヤカワ文庫。

    私立探偵・沢崎シリーズの第6作。もはや続篇は無いだろうというくらい前作の刊行から長い年月が過ぎている。読み始めて、そうだ沢崎という探偵が主人公で元パートナーの渡辺から引き継ぐ形で探偵事務所を続けていたんだ、などと本筋から外れた些細なことを思い出した。

    今や古...続きを読む
  • さらば長き眠り
    久しぶりの沢崎。皮肉っぽいきざなセリフは沢崎だから似合う。こんなセリフ現実には言えない。
    魚崎という青年の姉の11年前の自殺の真相を追う。
    少しづつ真相に近づきそうで、それを覆すように事件が起きる。最期は、意外な事実が判明する。
    ラストの真相は驚かされた。
    そして渡辺を巡る因縁も終わりを迎える。
  • 天使たちの探偵
    非常に面白かった!これは当たりだった。
    毎話行われる謎解きは、注意して読んでいれば気付けたはず、と悔しくなってしまうが納得もできるものばかり。登場人物も魅力的。
    文章自体にもいつも皮肉まじりのユーモアがある。
    ただ、これがシリーズものであることを知らず読み始めてしまったので、早く前作までが読みたい。
  • 愚か者死すべし
    主人公の探偵も依頼者も警官も犯罪者もヤクザも胡散臭いやつもみんなお喋りだ。本当によく喋る。何だあこれはと思っているうちに、そのお喋りがだんだんと快感になってくる。この長ったらしい会話が原尞の真骨頂なのだと合点した。ストーリーもよく練られているし、最後の二転三転もいつもどおりで楽しめる。文庫本の付けた...続きを読む
  • そして夜は甦る
    さすがに原尞、処女作から読み応えあり。推敲を重ねただけあって文章は練れていて、いかにもハードボイルドという味わいが漂う。古い本なので、今となってはユーモアのセンスは古めかしいかなとは思う。でも、それでいい。主人公の探偵の沢崎、錦織警部、ヤクザの橋爪という常連になる登場人物の造形も実にいい。事件自体も...続きを読む
  • そして夜は甦る
    探偵沢崎登場、伝説とも言えるシリーズの第1作である。しゃれた会話と意表を突くストーリーの大人のファンタジー。登場人物たちがやたらと煙草を喫うのが時代を感じる。しばし、ミステリーの世界に酔いしれる。
  • 愚か者死すべし
    沢崎探偵シリーズ第五作。

    いよいよ携帯電話が登場した。
    作中にもあるように探偵に必須な携帯電話だが、
    探偵沢崎には似合わない気がして、
    時代が進むにつれどうするのだろうかと心配だった。
    相変わらず伝言サービスを使っていて、
    なんだかほっとした。

    渡辺探偵事務所の渡辺に相談しに来た若い女性。
    依頼...続きを読む
  • 愚か者死すべし
    相変わらずの沢崎のハードボイルドっぷり。
    会話や行動が、とにかくハードボイルドです。
    言い回しも洒落ています。
    とにかくタフです。
    銀行強盗の身代わりに自首した男を救うため受けた依頼ですが、同時進行でいろいろな事件が起こってきます。
    ストーリーが進むにつれ、意外な事実が浮かび上がってきます。
    練り上...続きを読む
  • 私が殺した少女
    沢崎探偵シリーズ第二作。

    この作品は読んだことがある気がした。
    シリーズものは最初から読むことにしているので、
    なぜ1作目を読まずに2作目を読んだのかは全く覚えていない。
    覚えていないと言えば、ほとんど内容も覚えていなかった。
    幸運と言うべきか。

    ハードボイルドに不可欠なもの、主人公の生き様、に...続きを読む
  • さらば長き眠り
    1年以上ぶりに東京に帰ってきた沢崎を待っていたのは、浮浪者の男。
    男からの紹介で、元高校野球選手からの調査を受けることになります。
    依頼者の姉が自殺した真相を突き止めてほしいという依頼ですが、やがて背後にある驚愕の事実に突き当たります。
    ハードボイルドの文章が素晴らしく、言い回しがとてもカッコいい。...続きを読む
  • そして夜は甦る
    ネットで見かけて。

    とくにハードボイルドが好きな訳ではないと思う。
    暴力にも、カーチェイスにも、銃撃戦にも、ましてや美女にも
    興味はない。

    ただそれらを含んでいても含んでいなくても、
    心魅かれるものがあるとすれば、
    それは、多分、男の「強がり」なのだと思う。
    「美学」とも「やせがまん」とか、
    ...続きを読む
  • 愚か者死すべし
    大晦日からの数日の出来事を描いた、沢崎さんという探偵が主人公のハードボイルドミステリー。いくつもの犯罪が交錯する中、真相に迫っていく。
    この『愚か者死すべし』は前作から9年の歳月がたって発表されている。2004年11月に発売されている。長い間ファンは待ち続けないといけない。
    でも、待ったかいがあった...続きを読む
  • そして夜は甦る
    【密霧の先に】私立探偵として生計を立てる沢崎は、消えたルポライターの捜索依頼を受ける。佐伯と名乗るその男は、妻との離婚を目前に控えて忽然と姿を消してしまったのだが、沢崎は彼がある特ダネを追っていたことを知り......。著者は、本作で山本周五郎賞を受賞している原尞。

    緻密なミステリーラインが魅力的...続きを読む
  • 私が殺した少女
    読む手が止まらない。後半の東京駅に向かう場面はたまらない、グッときた!天使たちの探偵もすぐに読むことしよう。
  • そして夜は甦る
    久しぶりに読む手が止まらない小説に出会った。主人公の探偵沢崎は誉田哲也の小説の東刑事に似てるなと思っていた。正義のアウトローというようなイメージだがフィリップ・マーロウというモデルがいたんだと納得した。レイモンド・チャンドラーも今後読みたい
  • さらば長き眠り
    渡辺探偵事務所に勤務する沢崎が主人公のシリーズ、長編3冊目。
    今回も、沢崎探偵の事実を積み上げていく捜査を共に歩み、時に痛い目にあいながらも、持てる駒の中から次の一歩を踏み出す。
    本書は今までの文庫本の中でも特に分厚いページ数があり、読み始める勇気を奮い起して読み始めたが、気が付くとあと数ページとな...続きを読む
  • そして夜は甦る
    面白かった。
    日本のものはあまり読まないので、このミスで初めてこの作者を知る。続けてこのシリーズ読みたい。
    車や煙草、音楽と時代を感じる。所長の使い方が上手い。依頼者の行動・感情が不可解だが‥
    後書きが示唆に富む。すぐ「私が殺した少女」買おう。
  • 私が殺した少女
    真相に近づいたかと思ったら離れたりまた近づいたり、というミステリー小説としての面白さも抜群だが、そもそもの文章力のレベルが非常に高く、一文一文にセンスが溢れていてさすが原尞だとおもった。
  • 私が殺した少女
    "渡辺探偵事務所に所属?する沢崎という名の探偵を主人公としたシリーズもの第二譚。
    この探偵との、腐れ縁である渡辺探偵事務所を立ち上げた渡辺氏と彼が起こした事件に大きくかかわった新宿西署の錦織刑事とのやり取りが、面白いと感じて、シリーズを読破しようとたくらんでいる。
    この作品は直木賞を受賞しているらし...続きを読む
  • 天使たちの探偵
    "沢崎さんという探偵が主人公の短編集。緻密な事実を積み上げ、読者にも情報として与えていながら、ぼんくら読者は最後の方で、推理する論点となる矛盾を突き付けられ、なるほどと感心してしまう。

    さらば長き眠り

    を本日購入した。沢崎探偵の活躍をまだしばらく楽しめるのは、この上ない幸せだ。"