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Posted by ブクログ
妊娠中パン屋さんのおかみさんが、ほとんど白骨化してみつかった。前後するように学生時代一緒にアメリカ留学に行った友達も、行方を絶った。後者の捜査を小野寺と宮下のコンビが任されるが、実家を調べても確証となりそうなものは何も出てこない。アメリカ留学中の写真を見つけただけだ。ただ実家の引出しに亡くなった娘の遺骨が残っていたので、自らの失踪ではなさそうだとは思う。
一方、後天性の読字障害だったが、アメリカ留学中に州知事候補の選挙応援をやり、その力で州知事が勝利させたという触れ込みで、TVのコメンテーターとして活躍している三条という男がいた。
週刊誌の記者が三条を追う。アメリカ留学中の話を三条に振るも、なんだかはっきりしない。どうやら短期留学中に女の子が行方不明になったために、翌年から短期留学自体が廃止になったことも知らなかったようだ。ただ、パン屋のおかみさんとその友人がアメリカで撮った写真には、三条は写り込んでいたから、アメリカにいたこと自体は確からしい。
記者も行方不明になる。三条をバックアップした女も、裸で死体になって転がされていた。果たして捜査の手は及ぶのか?
Posted by ブクログ
題名の"仮面"を被った人間ばかり登場する話でした。誰しも仮面は被っていると思う。そう分かってるのだけど、この作品に登場する仮面を被った人間は、仮面を脱ぐと変な人間ばかり。読んでて、まともな人間は出てこないのか?もう嫌だ、と思ってしまうほど。たいていこういう変な人間ばかりだと私は読むのが苦になってしまう。読んでも読んでも先に進まないぐらい。
でもこの作品は面白かった。なんかあっという間に読めた感じ。苦手な暴力描写もあったりしたけど、そんなに気にならなかった。一番面白いと思ったのが、こういうサスペンスには珍しい胸キュンもあった。そういうギャップもあり、私はこの作品好きです。
この作品は何年か前に書かれたものだと思うのだけど、作中に今世間を騒がしている事柄と同じことが書かれた箇所があった。某テレビ局と元タレントがやっていたような事、そのままなのではないのか?と思わせる。実際何があったのかは、私には分からない。そんな私が言えることではないけど、こういう事は常に行われてだんだろうなと思った。
Posted by ブクログ
胸糞胸糞、女性は読まない方が良い!と吹聴されていた本作
おやまぁ、とイキって他人事ぶったが長らく本棚に鎮座させ続けていたのだから影響されまくりである
だがふと、
「そもそも伊岡瞬の作品って8割胸糞くない?」
って衝撃の事実に気付いてしまった私はドヤ顔で読み進めました ハッハッハ
読字障害(ディスレクシア)を患いながら社会的成功を収めた三条公彦
彼と苦労時代から行動を共にし、公彦の更なる躍進のためプロデューサーとしてサポートする久保川
ジャーナリストを目指し公彦の通訳として雇われた早紀ちゃん
同時期に起こる人妻の白骨化事件と行方不明者の捜索に駆り出される我らが宮下巡査長
の、今回の相棒は小籠包デカこと真壁さんではなくクールで恐らくビューティな小野田巡査部長、 女性だ。宮下くんソワソワものである
何が起こるでもなく、公彦を軸とした不穏な空気感が長らく続き全貌が見えない
何も知らないクセに漠然とドロってそうなイメージを持つテレビ業界はしっかり駆け引きとマウントと欲が溢れており偏見を一層固める事となる
そろそろミルフィーユの密が限界突破しそうだ 歯折れるぞ
公彦含めた久保川、早紀ちゃんの環境や宮下の捜査は着実な時間経過を感じるのに
中々沸点に至らない...
そんな喉仏だけ摘まれたような動悸の違和感に心地良さを感じつつ酸素を求めてページをめくる手は止まらなかった
伊岡瞬の刑事モノはラストが好きだなぁ
日本を舞台にすると違和感が付きまとうハードボイルドな展開をギリギリに抑えてそれでも最高のエンタメとして表現してくれる
今作はちょっと控えめだったけど...
小さな伏線が多くて怒涛の回収劇もとても面白かった
後半の急発進で絶賛ムチ打ち状態だが、寧ろご褒美ですね
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「人は誰しも仮面を被っている」
目立つ二面性が露呈している人はもちろん周りに気付かれてたり、自覚してたりするのだろうけど
小さな二面性って誰もが持ってますよね
例えば
私は絶対にA!!!だったのが
時が経ちAが一時的に不利になればB
環境が変わりAにメリット無くなればC
権力者がAを否定すればそれ以外
嫌いな奴がAを推せば途端にAが糞案件に見える...etc
その度に言う事も変わるし、でも過去の自分を擁護するため後付けの理由に頭フル回転させたりと 忙しい生き物である
顔面全とっかえの仮面ってほどでは無いけど、部分的に小さい変化が起こる頻度は例えるなら日替わりのイロチマスクって所だろうか
そんな二面性を感じているからかな
本作に出てくる人物 (特に女性達)の仮面に驚きはあれど不快感は特に感じなかった
今は白マスクでも時間、環境、人間関係...様々な影響で薄ピンクマスクにも黒マスクにもなるだろうし
それって自分の意思で薬局に足運んで、目で見て、識別して選んでるんだよね
Posted by ブクログ
伊岡瞬が描く、クズの本性にスーパースターの仮面をかぶせた男。
練り上げられた素性と経歴。
生まれ持ったビジュアル。
それらを武器に、テレビをはじめとする報道の世界で彼は輝き始める。
だが、この物語で仮面を持つのは、主人公のクズだけではない。
被害者も、刑事も、それぞれが他人に見せる顔を持っている。
本人が作る仮面と、本心としてのもう一つの顔。
そして、その断片から社会が作り上げてしまう虚像。
読みながら、いくつかの実際の事件を思い出していきます。
学歴詐称が暴かれたコメンテーターの騒動。
身体的な障害を詐称していた音楽家。
被害者本人が映画化まで踏み込んだ、あの事件。
本作が特定の事件を描いているわけではありません。とはいえ、読むほどに芸能界や報道界の光の裏にある現実を思わずにはいられない。
そして何より、伊岡瞬作品を読むたびに思います。人間のクズを描くのが本当にうまい。
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