奔流の海

奔流の海

小説・文芸
950円 (税込)

4pt

人は運命に抗うことができるか?

1968年、後に「千里見の七夕崩れ」とよばれる大型台風による土砂崩れで、町は多数の死者・行方不明者を出した。
20年後、同じ町の旅館の娘・清田千遥は、東京からやってきた大学生・坂井裕二と出会う。裕二はなぜか夜ごと町を徘徊していた――
激流に飲まれた運命がやがて大きな感動へとたどり着く。

『代償』『悪寒』のベストセラー作家・伊岡瞬史上、
最も残酷で美しい青春ミステリー!

Apple Books Store 2022年上半期ベストブック(ミステリー部門)

※この電子書籍は2022年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    奔流の海
  • タイトルID
    :
    1493123
  • ページ数
    :
    464ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年01月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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奔流の海 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    久しぶりの伊岡さん最高でした

    結構重要な登場人物が
    そんなに少なくない数登場してくるのに
    この1冊の中に
    全ての主要人物の背景・思いをもれなくぶっこんできてて
    めちゃくちゃ内容の濃い作品でした

    いやもうほんっとに
    伊岡さんはハズレがないわ…

    0
    2026年06月02日

    Posted by ブクログ

    秀逸。最後、こんなに全てが繋がるのか⁉︎と唸る程に良く出来た話だった。感動作でした。
    途中からページをめくる手が止まらず、一気に読んでしまったが、しばらくこの話の世界に留まっていたいと感じました。
    もし自分が当事者ならどんな決断をしたのかと、人生の選択という意味でも色々と考えさせられる内容で、凄く読み応えのある作品でした。

    0
    2026年05月10日

    Posted by ブクログ

    【慟哭の傑作】
    伊岡瞬『奔流の海』:
    引き裂かれた親子の運命

    1.伊岡瞬さんへの信頼:
    購読動機
    私が伊岡瞬さんの作品を読む動機は、ひと言で言えば「伊岡瞬さんの作品だから」。

    これまで、『本性』、『代償』など数々の作品を読んできました。彼の作品には凄惨な描写もありますが、私が心惹かれるのは、事件の動機・背景、そして結末から押し寄せてくる、筆舌に尽くし難い感情です。

    彼はもはやミステリー作家というより、現代社会の「陰」と「光」を映し出す作家だと感じています。

    彼の作品を読むことは、社会の現実と向き合うことなのです。

    2.運命を分けた奔流:
    物語の始まり
    『奔流の海』は、静岡県を襲った巨大台風とその凄まじい爪痕から始まります。

    大災害の混乱の中、一組の親子が避難所で再会を果たせず、生き別れとなります。

    親は、赤子が「生きているのか、亡くなったのか?」すら把握できないまま、20年という長い年月を過ごします。

    運命によって引き裂かれた親子の慟哭が、物語の「奔流」となります。

    3.孤独な少年と新たな出会い
    一方、遠く離れた東京。

    幼い頃から父親の暴力に晒されていた少年がいました。彼は母を守る一心で耐え抜きます。

    しかし、父は事故、母は病で倒れ、少年は孤独に。施設で暮らすようになった彼の前に現れたのが、里親でした。

    里親は彼によくしてくれますが、仕事が忙しく、多くを語りません。

    4.過去を巡る旅:
    動き出した運命の歯車
    穏やかな生活が続いたある日、一人の謎めいた青年が現れます。

    「お前の父の本当の姿を知りたくないか?」

    この一言で、主人公は自分の人生を辿る過去を巡る旅へと歩み出します。

    この道は、抗うことが難しい、激しい起伏のある運命の奔流そのものとなっていくのです。

    5,読後に残る問い:
    私たちが向き合うべきテーマ
    ①産みの親と育ての親。
    ②生きる価値、そして目的。
    ③信じる相手を持てぬ孤独。

    これらは、私がこの作品を通じて考えさせられた、重層的なテーマ群です。

    伊岡さんは、この作品の着想を、ある街で見た「子供を探している町内会掲示板」だと語っています。

    一人の子供が成人するまでの物語の中に、私たちの想像を超えた「愛」と「断絶」のストーリーが展開されます。

    『奔流の海』は、人間の「業」と、それでも希望を捨てずに生きようとする「愛」を描き切った、しっとりと涙を流してしまう傑作でした。

    0
    2025年10月06日

    Posted by ブクログ

    最後までいろんな?を抱えながら、そしてなんとかなって欲しいと祈りながら、最後まで止まる事なく読み続けられるストーリーが本当によかった。

    プロローグと本編の関係?
    主人公を取り巻く坂井隆や八木沢トオルのような得体の知れない登場人物の持つ影?
    いい人なのか、とてつもなく悪い人なのか?
    どんどん「?」の核心に迫っていくストーリー展開が最後まで飽きることなく読み続けられた。


     

    0
    2025年05月21日

    Posted by ブクログ

    ミステリー特有の謎が紐解かれる快感と、そこに辿り着くまでの様々な感情を読み取り、理解していく過程で大きな感動をもたらしてくれた。
    皓広の壮絶な人生は自分では理解し難いような複雑な感情になり、自分の中にどう落とし込んでいけば良いかわからない場面もあったが、
    星の元で出会うべき人と出会い最後はハッピーエンドで終わり、とてもまとまりのある話だった。

    0
    2024年08月13日

    Posted by ブクログ

    恥ずかしながら伊岡作品を読むのはこれが初めてで、なのにどうして『代償』や『悪寒』などといった、作者を語るうえで欠かせないあれこれではなく本作を手に取ったかといえば、青春ミステリーが読みたかったからで、帯に「最も残酷で美しい青春ミステリー」とあったからです。

    ですが、こんなに人生でも指折りの忘れられない読書体験になるなんて誰が予想できたでしょうか…
    「泣ける!」と言われれば泣かないひねくれものですが、読みながら勝手に泣けて仕方がなかった。
    その涙は、大きな物語の荒れた海の中に突き落とされたと思えば激しい波に揺られ続け、時折しょっぱい水を飲まされ、咽て、苦しい思いで這い上がった先にまた次の苦しみがあり、けれどいつしか波に逆らわず身を任せた先に辿り着いた景色があんまり救われるものだったので、言葉にならないまま堰を切ったように溢れ出てしまったという感じだった。

    本作は大掛かりな仕掛けが施されているミステリーなため何も感想が書けないので、ただただ比喩でもって素晴らしかった最高だった、泣けるミステリーといわれて泣くもんかと思ったはずがびちゃびちゃ、みたいなちんけな感想しか書けなくて歯痒いですが、構成はもってのほか、キャラクター造形も背景も、何もかもが良かった。
    これを本棚のいいところに並べてくれていた我が家の近くのジュンク堂さんありがとう!!

    辛い少年期を過ごす主人公なため、派手さはない大変地味なキャラクターですが、なぜこれほどまでに現実味があって考え方、行動の一つとってもこれ以外はないと思わせるほどの説得力があるのだろうか。
    本作のどのキャラクターも特異な環境、背景があるため書き分けや思考などに気を遣えば遣うほど面白みがなくなりそうなところなのに、突飛さを加えることなくここまで面白く読ませるなんて神様なの…そうか伊岡先生が神様だったんだ!みたいな思考に陥りました。幸せです。

    矢木沢がもう、ほんとに、この子、ほんとに憎めなくて、責められる面があって然りなんですけど、最後にはもう大好きになってて、それだけでありがとうという気持ちでいっぱいです(矢木沢ガチ勢
    ラストもここまで書いてくれて、こんなに贅沢な読書体験はないというほど幸福な時間でした。
    しばらく伊岡ワールドにはまりそうです。

    0
    2024年06月01日

    Posted by ブクログ

    序章
    十万光年の花火
    清田千遥(一九八八年三月)/津村裕二(四歳~八歳)/
    清田千遥(一九八八年三月)/津村裕二(八歳~十二歳)/
    清田千遥(一九八八年三月)/
    坂井裕二(十二歳~十六歳)/
    清田千遥(一九八八年三月)/坂井裕二(十六歳)
    海の扉
    清田千遥(一九八八年七月)/坂井裕二(十九歳)/
    清田千遥(一九八八年七月)/坂井裕二(十九歳)/
    清田千遥(一九八八年七月)/
    坂井裕二(一九八七年十九歳)/
    清田千遥(一九八八年七月)/
    坂井裕二(一九八八年十九歳~二十歳)
    終章

    時が行きつ戻りつしながら千遥と裕二の世界がはっきりしてくる。序章の世界はどこにどうかかわるのかを推測しながら読んだ。終章で、あぁそうだったんだねと腑に落ちる。みんな しあわせにね

    0
    2024年04月24日

    Posted by ブクログ

    序章で災害で行方不明になった乳児
    舞台は20年後になり、旅館の娘と宿泊客の
    青年が出会う
    旅館の娘、千遥は現在進行
    客の青年、裕二は四歳から二十歳まで
    過去にさかのぼる
    目次を見ると これは混乱するやつか?
    と思ったけれど、現在がほぼ四ヶ月間と
    短い期間だからか混乱なく読めた

    裕二の数奇な生い立ちや育ての親の秘密には
    突飛な部分もあるけれど、そこはミステリ要素として読めて、無理すぎない

    代償や瑠璃の雫でも感じた思春期の書き方が
    とても感じ入る

    0
    2026年08月18日

    Posted by ブクログ

    ずいぶん久しぶりに伊岡瞬さん。かなり網羅的に氏の作品は読んできているので、良し悪しがあるのも承知のうえ。

    そのうえで今作はかなり好みで面白かった。中盤少しだるいなと感じる作品ほど後半戦の興奮度が高く、とはいえドキドキというよりはドクンドクンとじわじわくる興奮がほんと堪らない。

    作品群の中では瑠璃の雫もかなり好きなんだけど、それに匹敵するくらい好きだったなー。

    ファンであるプロの作家さんに対しての感想ではないなと思いつつ、どうしてそんな緻密に計算されたストーリーを思いつくんだろうと。

    氏のSNSもフォローしているので日常を垣間見つつ極上のフィクションを読む贅沢は今時ならではですな。

    まだ積読が数冊あったかな。またどうしても外れない読書をしたいタイミングまでグッと我慢しつつ機会を伺う。

    0
    2026年01月30日

    Posted by ブクログ

    この作者はロマンチストなんだろうなぁと感じた。
    織姫星がキーになっていて、そこに河川の氾濫が原因で別人として育てられるとか、感性豊かな方だなぁとこの作者の別の本も読みたくなった。

    0
    2026年01月28日

奔流の海 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    奔流の海
  • タイトルID
    :
    1493123
  • ページ数
    :
    464ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年01月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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