感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年04月24日
序章
十万光年の花火
清田千遥(一九八八年三月)/津村裕二(四歳~八歳)/
清田千遥(一九八八年三月)/津村裕二(八歳~十二歳)/
清田千遥(一九八八年三月)/
坂井裕二(十二歳~十六歳)/
清田千遥(一九八八年三月)/坂井裕二(十六歳)
海の扉
清田千遥(一九八八年七月)/坂井裕二(十九歳)/
清...続きを読む田千遥(一九八八年七月)/坂井裕二(十九歳)/
清田千遥(一九八八年七月)/
坂井裕二(一九八七年十九歳)/
清田千遥(一九八八年七月)/
坂井裕二(一九八八年十九歳~二十歳)
終章
時が行きつ戻りつしながら千遥と裕二の世界がはっきりしてくる。序章の世界はどこにどうかかわるのかを推測しながら読んだ。終章で、あぁそうだったんだねと腑に落ちる。みんな しあわせにね
Posted by ブクログ 2024年04月09日
この物語の展開と読ませ方‥好きです(告白?)。何というか、帯にある「最も残酷で美しい〜」の惹句に勝手に同調してしまいました(結構センチで一人で感動する傾向ありです)。
台風による土砂災害の「奔流」と毒親に狂わされた人生の「奔流」。荒れ狂ったように速く激しく流れるこの2つの「奔流」、その描き方と...続きを読む繋がり方に引き込まれ、心を深くえぐられました。
坂井裕二にとって記憶のある、4歳〜20歳までの物語に、現在の清田千遥の物語が交互に展開し、少しずつ交差し繋がっていきます。豪雨と毒親に翻弄された哀しい運命を辿るほどに、驚愕を覚え痛みを伴う読書体験でした。苦しいけれども読むことを止められない‥、この感情移入はクセになるかもしれません。
天体観測と星座のくだりは、悲劇的な運命にあって一風の清涼剤でした。地球の地軸のズレの関係で、遠い将来「ベガ(織姫星)」が新たな北極星となる運命が決まっているなんて、憎いくらいロマンチックな象徴です。
悲しい運命に抗い、苦境の中に存在する希望を信じ、求めていこうとする終末は圧巻で、救われた気になりました。伊岡瞬さんの他作品も、折に触れ読んでみたくなる絶品物語でした。
Posted by ブクログ 2024年04月09日
押し屋や!
押し屋!
しかも、ムスコを!クルマに向かって押すの?
あっ!当たり屋やな。
一度は、偶然かもしれんけど、味しめてやるか?普通…
はい!コイツ!クズ確定!
父親失格!人間失格ですな…
そんなヤツがいっぱいいて、そこから脱出して、養子となって幸せになる。
しかし、周りにも同様の子らが…
と...続きを読むいう訳で、クズ親オンパレード!
ハァ〜 なんなん!コイツら!
死んだらええねん!
まぁ、死ぬんやけど…
ちょっと穿った見方かもしれんけど、過去を探る行為も今が恵まれてるからかもしれんね。
もう、今が幸せならええやん!
将来も約束されてるようなもんやし。
今の親もヤバい事してたとはいえ、そのヤバさ、私なら許す!
そんなの天中や!
ラストは、織姫というか、七夕の世界でええ感じの感動で終わる!
え!でも、これ伊岡瞬さんの作品やん!
こんな終わり方でええの???
( ;`ω´) (`ω´;(`ω´; )ナ、ナンダッテー!
最後は、こんな感じ多かったかな?
クズもの読み過ぎかも(^_^;)
Posted by ブクログ 2024年04月04日
『人は運命に抗うことができるのか』
1968年、静岡県千里見町に近づく台風は、五十年に一度とも百年に一度とも言われる豪雨をもたらしていた。住んでいるところが危険区域に指定された有村一家は、乳飲み子を抱えながら 親戚の家への避難を決めるが…
後に「千里見の七夕崩れ」とよばれた大型台風は、多数の...続きを読む死者と行方不明者を出した。
それから20年後
千里見町の旅館『清風館』の娘 清田千遥は、自分をこの町から連れ出してくれる「白馬の騎士」を待っていた。 東京の大学への進学が決まっていた矢先に 父親を轢き逃げで亡くし 旅館は閉店休業状態。精神的に不安定になった母親を一人残して上京することも出来ずに 大学は休学したまま一年が過ぎていた。
そこへ、地質学の研究をしている東京の大学生 坂井裕二が一年ぶりの宿泊客として泊まりにきた。
夜毎 星の観察に出かける裕二。裕二が東京へ帰る前日の晩、天体観測に連れて行って欲しいと言う千遥に また泊まりに来ると約束する裕二。次の日、千遥は東京へ出ていくことを決める。
話は 千遥と裕二 それぞれの人生が交互に書かれている。
さすが伊岡瞬先生、クズ…いや鬼畜な親がバンバン出てくる( ߹ㅁ߹) 裕二が幼い頃に受けてきた虐待。あまりの鬼畜さに心が折れる。しかし 鬼畜親の呆気ない死、そして裕二を養子として迎え入れてくれた坂井の優しさ、坂井の隠された裏の顔。何度も姓を変えることとなる裕二の人生こそ『奔流の海』だった!
千遥の人生と裕二の人生。そして20年前の「千里見の七夕崩れ」。どこでどう繋がるのだろうと最後まで一気読み。
全ての繋がりが明らかになった時 「なんだってーーーー!!」となってしまった。(語彙力皆無)
千遥が千里見町の防波堤の上から逆光に光る海を眺めて未来に想いを馳せる描写と
裕二が夏の大三角で一際輝いている「織り姫星」ベガを見て 自分に何かを語りかけているようだと思うシーンが好きなんだけど、それが終章であんな風にいきてくるなんて⟡.·*. もう素敵.*。 ゚(語彙力…)
【激流に飲まれた運命がやがて大きな感動へとたどり着く、著者渾身の青春ミステリー!】だそうです。
何年か前に どなたかからおすすめの伊岡作品として教えてもらった記憶。今までの伊岡作品っぽくなくていいよって、あれ?それは違う本だったかな?
ちゃんとした記憶が一個もない笑笑
Posted by ブクログ 2024年03月20日
深く複雑で壮大
過去から現在にかけて2人の人生が近づいていく。
裕二には幸せになってほしい。
坂井隆はきっといい人であってほしい。
そう願いながら読み、裏切られ、
それでも助かった子供がいるならいいと思った。
「わたしはお母さんの子だけど、お母さんのための子じゃないんだよ」
この言葉はとて...続きを読むも心に刺さった。
母の思いと娘の思いは時にすれ違う。
それは相手のことを思うからこそだろう。
私自身、この言葉は忘れずにいたい。
裕二の産みの母、昭代の長い長い20年、
庭に立て看板を立てた思い、
再会できた時の気持ちは想像すらできない。
千遥の父の苦しみも
時枝の苦しみも。
様々な要素が絡み合った物語だが、
私には親子の苦しみと絆の物語だと感じた。
Posted by ブクログ 2024年03月19日
だいすきな両親がいて、何も不自由なく生きてきた自分には
想像してもしきれんくらい苦しい現実。
その中で、人との出逢いが考え方やすきなことを変え
より自分らしく生きれる人生にしていく。
考えさせられるけど前向きにもなれた。
別々だと思った話が繋がっていく後半は
止まらなかった。
Posted by ブクログ 2024年03月10日
なかなか興味深いテーマだった。それぞれの人生がどこかでぶつかるのは想定していたが、まさかそこか。
しかも、三重、四重に家族を転々と…
冷静に考えればあり得ない設定かもしれないが、納得の結末に心安らいだ。
Posted by ブクログ 2024年03月03日
伊岡瞬さん,最近はイヤミス寄りの作品が多いので,その覚悟でビクビクしながら読み出しました。
最初から引き込まれるのはいつもの事ですが、過去と現在とが交互に描かれる中,それぞれの登場人物が思わぬところで交差していく書き方のうまさよ。
主人公どうなっちゃうの〜不幸になっちゃうの〜とずっっとハラハラさせら...続きを読むれ気になて一気に読んでしまった。
最後は意外なハッピーエンド!とても素敵な作品でした。久々にましたミステリー?読んでほっこりした気分になりました。幸せなら気分になりたい方、是非ご一読を!
Posted by ブクログ 2024年02月12日
めっちゃ良かった!途中、最近よく読んでる町田そのこに近いドラマを思い浮かべ、また違う伊岡瞬だなと思ったり、やはり精神的に辛い残酷さもあって伊岡瞬だなと思ったり、とても楽しめた。2人の主人公を交互に、時間軸をずらしつつも徐々に絡み合わせていく構成は、理解し易くとても上手い。真相に近付いていくスピード、...続きを読むどれも絶妙にちょうど良く、これこそ「ページをめくる手が止まらない」と言って良いんじゃないか。しばらく放置されることになる序章が突然絡み出す時の衝撃と、終盤へ向かうに従って増していく感動、終わり方もこれ以上ないと思う。とても素晴らしかった。
Posted by ブクログ 2024年01月22日
さすがの伊岡瞬作品。ページをめくる手が止まらなかった。気を衒った仕掛けがあるわけでもなく、推理を促してくるわざとらしさもなく、でも続きが気になって仕方ないという。
ラストは珍しくハッピーエンドといってもいいような終わり方でなんだか嬉しかった。
そこだけやや説明不足…というか、端折った感じはあったかな...続きを読む。
Posted by ブクログ 2024年03月02日
【2024年46冊目】
こんっなにも運命に弄ばれる話だなんて聞いてないんですけど!!第一部が終わった時点で辛すぎて目眩がしました。あまりにも過酷すぎる。運命のいたずらという言葉もありますが、いたずらで済まされるかぁ!と叫びたくなる残酷さ。
冒頭の話がどう繋がっていくのだろうと思いながら読みましたが...続きを読む、まさか、そんな感じだとはね…!全てが繋がった時、「わー!」ってなりました。良かったとか悪かったとかじゃなくて、やっぱり運命が人を弄びすぎ…
というか、主人公(男)の辛さメーターが振り切り過ぎてる。バランスが悪い、人生と一緒か…それでも何とか収まるところに収まって良かったです。
Posted by ブクログ 2024年02月09日
とても読みやすい、しっかりとした文章。いつも安定していて安心して読める作家さんだと思う。
本作は あの人この人の繋がりが ドラマティックなややこしさがあるけれど、ロマンティックな話だった。星が絡むと あれやこれやと ロマンティックになるもんなんだな。
Posted by ブクログ 2024年01月28日
冒頭の台風による土砂崩れから逃げる家族の話から始まり、20年後に旅館の娘だった清田千遥は、東京からやってきた大学生の坂井裕二と出会う。この坂井裕二の義理の親、父を巡るお話。
冒頭の赤ん坊と坂井裕二の関係性は、何となく想像ができましたが、やはりどのような経緯があったのかが、焦点な気がしました。
坂...続きを読む井と同じ様な境遇の八木沢は、隆に養子とした選ばれなかったことで坂井をライバル視するけど、八木沢も不器用ながらも、生きるために正しい生き方をしてきたのだと思う。不思議なふたりの関係性だけど、どちらもお互いを最後は認める節があるのは、微笑ましい。
坂井の養父となり養子にした隆も、成功者としての生き方と優しさの裏に、彼なりの子どもたちを救う信念を感じました。下手なウインクとか、どうしても憎めないおじさん。
お金によって親の優劣が決まる部分もあるかもしれませんが、本当の親であれば血が繋がっていてもなくても、子どもの将来を本気で心配するもの。
Posted by ブクログ 2024年01月21日
幼い時から父親に当たり屋をやらされていた坂井裕二。父を交通事故で亡くし、大学進学を休学していた旅館の娘清田千遥。
二人の人生が星空の下で動き出す。
織姫と彦星のように千里見川の両岸にいた二人が惹かれ合う間に明らかになっていく事実は、切ないが心が温かくなる。
裕二と実母の再会シーンがどう描かれるのか楽...続きを読むしみであったが、予想外でありながら温かい気持ちになれた。限りなく星5つに近い物語。
Posted by ブクログ 2024年02月04日
裕二が、本来ならあきひろ(漢字忘れちゃった)として生きるはずだったのに、祐二として生きてきて、今更「あなたには別の人生を歩むルートもあったんですよ」と突きつけられて、「今まで生きてきた裕二は?あきひろとしてのおれは?」と悩むシーン、正直共感できなかった。私にはそんな経験ないしと思って。もちろん,辛い...続きを読むだろうなと思うけどそれだけだった。長い間、裕二として生きてきたなら「本当はあきひろですよ」と言われてもピンと来ないんじゃないかなとすら思ってた。
急に話変わるし超自分語りやけど、亮ちゃんが辞めるまでeighterだった私は関ジャニ∞がグループ名変わるのは個人的にすごくショックだった。どうして今まで大切にしてきたグループ名を変えられて、今までの関ジャニ∞として歩んできた歴史を終わらせなければならないのかが本当にわからない。関ジャニの改名について考える時にこの本を思い出した。裕二の苦しみの1%の苦しみも味わってないだろうけど、こういう種類のしんどさだったのかなと思った。
最後に千遥が「理解ある嫁さん」ポジだったのは、ちょっと安易な締め方なのではと思ってしまった。オチよりも、その直前、クライマックスが盛り上がりすぎてオチのスッキリ感に欠けてしまった。このオチにするために千遥のパートがあったのかと思うと、余計にオチが小さく感じた。
あと、裕二が大学を諦めようとしたシーンだったかな?読んでしばらく経つからあんまり覚えてないけど、その時に千遥が「諦めるな!いい環境にいるんだから!」って言うのが綺麗事にしか聞こえなくてイライラしてしまった。人のことに自分の事情を押し付けて介入しすぎじゃないかな。
誰か、この本の中での克明が登場した意味、克明の物語への影響を教えてほしい。なぜあの子が裕二と仲良くするシーンがあったのか。裕二が「放って置けない性格」なのを表すために?
いろいろこの本について悪いこと書いてしまったけれども、この本を読んで星に興味が出てきた。小学校とか中学校の頃は興味なさすぎて理科の点数悪かったのに、星に関する本を読もうかなと思って本屋で探してみた。積読が減ったら星関連の本買おうかな