無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
今読むには少し古い物語だとは思いますが、それでも私はこの物語に心を掴まれました!
このミステリーはほんとに素晴らしいと思います!!
ミステリーでは当たり前な展開、今まででてきた登場人物の中に犯人はいて、犯行に関わっている人もいて、少しずつ真実が分かっていくはずなんです。
少しずつ真実がわかっているのに、自分の推理はどんどん真相から遠ざかっていました。
最初はハコちゃんと呼ばれる女の子の視点から入ります。その視点では、事件で重要なことが描かれているはずなのに、私は最初のそのシーンのせいで逆に真相から遠ざかっていきました。きっと作者もそれを狙っていたのでしょう。最初に重要な場面を見せ、読者が真実に近ずけるようにお手伝いをする振りをして、実際読者をいい意味で裏切る。真相を知った時の衝撃と、それだけで終わらないさらなる衝撃で、何度も裏切られ読んでる時間はとても楽しかったです。
そしてミステリーでは必ずある推理のシーン。私は普段ミステリーを読まず、難しいことがよく分かりません。ですがそんな私でもスラスラと読めてしまうほど面白みのあるシーンでした。この物語では、推理をする時に登場人物達がお酒を飲んでいます。個性豊かな登場人物がお酒を飲みながら会話をしていると言うだけで、推理という硬っ苦しいものから抜け出せた感じがして、推理のシーンも楽しめました!
そしてそれぞれの登場人物のクズっぷり。どの登場人物も人間味がありすぎて話に飲まれてしまいそうになります。
物語の中では、どれだけ性格の悪いクズでも、最終的には良いふうに描かれることが多いです。
実際私も根っから悪い人なんて存在していないと思う派の人間です。
それでもこの物語では、どうしようもないクズが存在し、どうしようもない自分勝手な親が、どうしようもない性悪を育ててしまうどうしようもない人達が沢山登場してきます。
まるで現実に起こった話を見ているかのような作品に私はとても引き込まれました。
ミステリー好きなら絶対読むべき小説だと思います!
ミステリーが苦手でも、適度にむずかしく適度に面白みのある小説なので、ミステリーに手を出してみたいと思ったらこの本を強くおすすめします!
Posted by ブクログ
ある女子大生が自宅で死体に出くわし、とある事情から友人たちに手伝ってもらって隠蔽することに。そして警察に代わって自分たちで解決を目論んでいくことにーー
と、設定は正直言って単純だし少し地味。しかも、本書の大部分を占めるのがディスカッション。
ああだこうだと言い合って、全ての謎に筋の通った説明をつける。その作業にかなりの頁数が割かれているのだ。そしてその中で、作者は“論理の飛躍”の醍醐味を見せてくる。地味な設定、本格の括りの中でここまで見える景色を変えてくる作品には滅多に出会えない。
そうしたミステリ純度の高さにキャラクターの魅力も相まって、誰でも楽しめる本格--もはや語義矛盾のようにも感じられるが--に仕上がっている。
↓↓↓↓以下ネタバレ↓↓↓
ハコちゃんが発見した"死体"は実はまだ生きていて、しかも髪を切ったのも自らしたことだ、というのがまず驚き。タックが机に頭ぶつけるのが伏線だったんだなぁ。
次に死体の入れ替わりもポイント。
(もしかしてあのスワッピング、コートの入れ替え、盗まれた財布、残ったタオル...とかと対応してるのかとも思ったが考えすぎか?)
そしてなによりこの後味の悪さ。
宮下という人物の卑劣さを曝け出し、そしてもうガンちゃんをズタズタに。
和気あいあいとした前半からは予想もつかないこの急転直下が最高だった。
Posted by ブクログ
門限六時。家が厳しい女子大生ハコちゃんはやっとアメリカ行きの許しを得た。出発前日、親の外出をいいことに同級生が開いた壮行会から深夜帰ると部屋に女の死体が!夜遊びがバレこれで渡米もふいだと焦った彼女は自分に気があるガンタに遺棄を強要する。翌日発見された遺体は身元不明。別の同級生も失踪して大事件に。匠千暁、最初の事件。
家に見知らぬ死体。そこから発生する謎にまた謎。
繰り返される、机上の空論。論理の飛躍。それがまた当たっていたりするもんだから面白い。
徐々に事件の形が変わっていき、まさかの展開へと繋がっていく。中盤までの気楽さが、これほど重いものとなるとは…
キャラクターの立ち位置も絶妙。シリーズということなので、次作が非常に楽しみである。
非常に肌に合う作家のようだ。
ご都合主義よ栄光あれ!!
Posted by ブクログ
アメリカ留学を前日に控えた箱入り娘のハコちゃん、送別会から自宅に帰ると見知らぬ女性の死体が!? このままでは念願の海外留学がおじゃんになってしまう!! 禁断の死体遺棄計画は思いもよらない結末に。 匠千暁、最初の事件。
後に匠千暁シリーズとなる西澤保彦の看板作の第一長編ですね。タックやタカチの学生時代のお話、同じキャンパスグループ内の箱入り娘のハコちゃんのフロリダ留学前日家に帰ると見知らぬ死体が!そして禁断の死体遺棄、まさかの主人公たち普通に犯罪者である。しかし事件は想像を超える幻惑さを見せ、警察でも捜査は難航。ここに酔いどれ探偵・タックの降臨。
シリーズ恒例というか、西澤保彦ではよく出てくる酒を回しながらの推理合戦ものです。今回は結構事件の当事者ですから酒飲んでる場合じゃないかもしれないんですけどね。
Posted by ブクログ
家へ帰って来ると知らない人の死体がある、という設定がおもしろい。
しかし読み出してからが大変、というのも、箱入り娘のハコちゃんが嫌な女であること。なぜそんな切迫しているのか、厳格な家で育つとそんなものかと思いはしたものの、見知らぬ死体の処理を自分に気がある男ガンタにやらせる発想がそもそも嫌なものだ。その上見知らぬ死体を始末するのに、手伝うのは嫌だ、掃除は嫌だとかわがままばかりで、苛立ちが付きまとってしまった。ガンタはそんな女のために死体処理を手伝うと必死になるのも共感できない。死体処理という後暗いものに付き合わされる展開も、都合が良過ぎる展開も、失礼ながら何一つ楽しくない組み合わせでなっていた。
小説<推理なのだと割り切るにしてもちょっとやめてしまいたくなったのだが、自然とテンポ良く読み進めてしまうのはきっと本作の主人公タックの柔らかい視点で語られるからだろう。途中で行き詰まったと思えば、何やら軽い謎解きもある。
あれあれと思っているうちに、二重三重にもなっている真相へと導かれる。そんな簡単にその道筋を辿ることができるのだろうかと思わないでもないが、何よりも予想外の展開が明かされていく様が見事。最初これは辛いぞと思っていたものに最後こんなにも切り返されると、前半の苛立ちが強いほど悔しくてお見事と拍手したくなる。
序盤は辛かったが私がこういった展開が苦手というのもある。軽いタッチでさくさく読み出すことができるので、騙されたい人にはおすすめである。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。