オルゴーリェンヌ

オルゴーリェンヌ

1,300円 (税込)

6pt

4.9

書物が駆逐される世界。旅を続ける英国人少年・クリスは、検閲官に追われるユユと名乗る少女と出会う。彼女と共に追い詰められたクリスの前に、彼を救うべく少年検閲官・エノが現れる。三人は、少女が追われる原因である宝石の形をした『ミステリ』の結晶『小道具(ガジェット)』をいち早く回収すべく、オルゴール職人たちが住む海墟の洋館に向かったが……。そこで三人を待ち受けていたのは、職人たちを襲う連続不可能殺人だった! 先に到着していたもう一人の少年検閲官・カルテの支配下に置かれた場所で、三人は犯人を突き止めるべく、トリックの解明に挑む。著者渾身の力作!/解説=福井健太

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     焚書によるディストピア風のファンタジーで旅をする少年クリスが謎の少女ユユと出会い、さらには前作の事件で知り合った少年検閲官・エノとも再開を果たし、海上に建つオルゴール職人達が住む『カリヨン邸』に隠されているというガジェットの捜索と、洋館の住人を襲う連続不可能殺人に巻き込まれ、その謎を解明していく、

    0
    2024年11月26日

    Posted by ブクログ

    プロローグにあたる「序奏 月光の渚で君を」読んだだけで、一つの短編を読み終えたかのように、ちょっと間を置いて余韻に浸ってしまいました。
    同じ著者の「ギロチン城」のプロローグ「首狩り人形」を読んだ時のような衝撃でした。
    そして本編、「うんうん、これぞ北山作品やんな」と期待を裏切らない世界観とストーリー

    0
    2023年08月05日

    Posted by ブクログ

    傑作です。
    ミステリの面白さが詰まった作品であり、なぜこのトリックを使用したかの答え、序奏の幻想的で儚げな物語、散りばめられたガジェットなどなどめちゃくちゃミステリ的な面白さ。よかった。

    0
    2022年05月11日

    Posted by ブクログ

    最後のシーンになってようやく犯人像が見えてきて、まさか、まさか…!と徐々に明らかになる真実に打ち震えました。
    かなり分厚い文庫本ですが、最後まで読む価値はあります。前作の『少年検閲官』を読んだ事がある方は特にオススメします!

    序章からすでに面白く☆5にしたいのですが、
    『少年検閲官』で紙のない世界

    0
    2024年08月15日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読む順番は恐らく違ったのだろうが、北山ミステリは初読みだ。叙述トリックのものは読んでいたが、ここまでの物理トリック。説明的なのに説明だけでは終わらない、雰囲気や温度感、空気感も大事に描かれていた。

    何より少しずつ小さな不明点を明らかにすることで、1番大きな伏線を回収することへ繋がる。残った人たちの

    0
    2022年08月10日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    厚さが嬉しくなるほど夢中で読んでしまった。

    二転、三転。

    そして途中で気づいて
    嫌だ、嫌だと思うも
    1番苦しく切ない真実を突きつけられた。

    それなのに物語の美しさに
    まるでハッピーエンドかのような錯覚を覚える。

    クリスの冒険の続きを読みたい。
    けれどこれ以上のものが生まれるのだろうか。

    0
    2022年05月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    作中の検閲官は中世の異端審問官とゲシュタポを混ぜたような連中で、存在そのものが「悪」と切って捨てたくもなるのだが、それでも彼らの、人殺しの話を何故読んだり書いたりするのか、という問いは、ミステリ読者として見過ごしにはできないだろう。この問いに少なくとも「人殺しの話が好きだからではない」と作品そのもの

    0
    2022年05月01日

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