蒸気機関を主な動力源とするメトロポリスに暮らす少女エマは、空中船《極光号》の船長である父を迎えるため港への道を急いでいた。船内の一室で、ガラス張りの“繭”に封じられた少年を発見し、解放してしまったエマは、彼と共に、その場に居合わせた名探偵ムーリエに弟子入りして都市で頻発する不可能犯罪を調べることになり……。夢溢れる空想科学世界を舞台に贈る傑作本格ミステリ!/解説=辻真先
Posted by ブクログ 2016年08月02日
ラピュタは文章に出来たんだ!と埒もなく言ってしまうが、スチームパンクの世界観をきっちり文章化している。もっともその理解にアニメ等のビジュアルで脳内補完してるのは確かだが、少し厨二的な漢字と読み方含む、各ガジェットを想像するのが楽しい。物語は、ミステリーとしてはややアンフェアに感じてしまったが、SFと...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年05月23日
なるほど、SF絡みのこういうトリックも面白いですね。この世界だからこそ成り立つトリックで、種明かしされると当たり前なんですが、常識として向き合っているものだけに、なかなか本作の舞台中における意味合いに気付けませんでした。「星を継ぐもの」の二番煎じかと一瞬思ったんですが、趣向が全然違いました。個人的に...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年07月26日
SFやファンタジーでミステリって、ルール設定が難しいなと感じる昨今。
スチームパンクでミステリである。
小説でスチームパンクを読むのはたぶん初めて。なかなか文字で読むとスチームパンクって苦手かもしれないなぁと読み進めてエンディングでひっくり返される。
なんだこれは。これは予想しない展開であ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年05月09日
芦辺拓による、スチームパンク×本格作品。
テーマ以上に雰囲気がかなりファンタジーだったのが好かないが、これは個人的な趣味の問題か。
舞台も展開もやたらと大味であったが、転結はしっかりしていて、期待外れでも肩透かしでもなかくてよかった。
あとはミステリ部分、トリックも布石もかなり緻密でかつ斬新と、魅力...続きを読む