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Posted by ブクログ
『名探偵音野順の事件簿』(東京創元社)などで知られる本格推理小説作家、北山猛邦の、デビュー2作目。
『クロック城』につづく、そして、『アリス・ミラー城』、『ギロチン城』(いずれも講談社)とつづく、城シリーズの二作目でもある。
※シリーズ二作目だけど、前作と、お互いに関連性はないので、独立して読んで大丈夫です。
読んでる最中に思っていたのは。
「これ、レーベル違うんじゃない?」
今回は、舞台が転々とします。
・1989年の日本
・1243年のフランス
・1916年のドイツ
時代も超えて、舞台も変わる。
そして、登場人物は同じ。
時と場所は違えども、「転生」によって記憶を受け継いだ二人の男女が、果てしなくお互いを殺し合う物語。
ほらほら。
誤解を恐れずに言うと、この作品は、「ラノベレーベルで出した方が、売れただろう」。
それほどに、それぞれの時代と国を生きる登場人物たちが、その掛け合いが、好感が持てて、楽しい。
もしこれに、いい絵師の表紙、挿絵があれば。
見事に「このラノベがすごい!」と注目を浴びただろうになあ、というのは、作家の問題では全くなく、単純に編集者の方の問題であるし、今の時代だから言えることだし。
まあ、与太話です。
では、肝心のミステリとしての部分はどうかというと。
「物理トリックの北山」といわれるほどに、古典的とも言えるほどに計算されたトリックを練り上げる北山猛邦ならではの、「すべての時代での、物理トリック」の、その見事さよ。
その物理トリックを成立させるための、転生の絶妙な使い方。
時間と場所を飛び越えて初めて完成される、大胆なトリック。(ミステリはネタバレが怖いから突っ込んで書けないのが辛いのう)
これは、既存のミステリの枠に収まらない、しかし純然たるミステリ。
その上で、先にも書いたように、ラノベと言っても通じるほどに、愛すべき登場人物たち。
そして、読み終わって思うこと。
「これは、ラノベの範疇には収まらない」
「見事なまでに本格ミステリである」
「北山猛邦は、スゴイ」
Posted by ブクログ
城シリーズ第2段。
クロック城の後だったので、多少心構えが出来ていて
「よしファンタジーだと思えば何でも有りだ」
みたいな事を考えていた気がします。
結果的に設定はファンタジーだったのですが
放り投げっぱなしの設定が減ってたのですんなり入れました。
(少なくとも無意味に放り投げられたような設定は控え目だったかと)
(ゲシュタルトの欠片とか十一人委員会とかSEEMとかもう色々と)
(クロック城、辛かったのです)
むしろファンタジックな雰囲気が今回はしっくりきてたかと。
時を跨いで起きる謎がうまく連動されていて
ミステリー的な「どうやって?」という部分こそ飛び道具的でしたが
「何故?」の部分の解説部分ですとんと腑に落ちてしまって
あぁやられちゃったなぁーってなりました。
これはまぁ私がファンタジーも大好物だからかもしれないんですが。
その後どうなったのか、と気になる部分も有るんですが
後は想像にお任せしますの部分も極々良心的だったかな。
全体的に文章が前作より読みやすくなってる気がしました。
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