刀と傘
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刀と傘

799円 (税込)
399円 (税込) 5月9日まで

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3.6

慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。名は江藤新平――後に初代司法卿となり、近代日本の司法制度の礎を築く人物である。二人の前には、時代の転換点ゆえに起きる事件が次々に待ち受ける。維新志士の怪死、密室状況で発見される刺殺体、処刑直前に毒殺された囚人――動乱の陰で生まれた不可解な謎から、論理の糸は名もなき人々の悲哀を手繰り寄せる。破格の評価をもって迎えられた第12回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む、連作時代本格推理。第19回本格ミステリ大賞受賞。/【目次】佐賀から来た男/弾正台切腹事件/監獄舎の殺人/桜/そして、佐賀の乱/解説=末國善己

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刀と傘 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月13日

    まさに堂々たる歴史本格ミステリ! という連作短編集でした。

    舞台となる時代は、幕末から明治という日本の激動期。維新の志士の密室殺人から始まり、明治の日本の雰囲気を湛えた、風格あふれる短編がその後も続いていきます。

    史実やこの時代ならではの設定、そして人間感情を巧みに織り込みつつも、一方で本格ミス...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月17日

    明治維新前後の京都は、おそらくここで描かれているように、世情不安定でどろりと陰鬱な雰囲気であっただろう。江藤新平をメインキャラで据えるとは変わっているな、と思う。ミステリ界隈では人気キャラだったのか? 本当の江藤新平がここまでロジカルモンスターであったなら(そうだったのかもしれないけれど)、そりゃ誰...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年04月26日

    ――

     ますらおの  涙を袖にしぼりつつ  迷う心はただ君がため


     「監獄舎の殺人」に惹かれてエンタメ推理小説のつもりで読み始めたので、本格時代小説でもあったことに驚いた。連作短編として読んでくると、「監獄舎」が終わったあたりで腰の据え方が変わってくる。江藤新平と鹿野師光というふたりの探偵役が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月24日

    日本の司法制度の礎を築いた江藤新平(実在の人物)と尾張藩出身の武士・鹿野師光のバディが京都で発生する殺人事件の謎を解き明かす連作ミステリー短編集。所謂【本格ミステリ】と呼ばれる作品は犯行動機が説得力を欠くイメージが強いのだが、動乱渦巻く幕末~明治時代が舞台となると、決して有り得なくはないかと思わせる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月25日

    20代らしからぬ文章にちょっとびっくり。考証がしっかりしていて虚実の織り交ぜ方は巧み、謎解きのツボも得ている。幕末維新期ならではのホワイダニットがなかなかのものだった。傲岸不遜な江藤新平が探偵役というのもユニークで面白い。デビュー作が本格ミステリ大賞。前日譚となる2作目の「雨と短銃」も読んでみたくな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月19日

    幕末から明治の初頭に至る時期の京都を舞台にした、時代ミステリの連作集。探偵役二人の反発と友情を描いた長編としても読める。トリック、ロジックともおざなりではなくミステリとしても佇まいは端正だが、やはりミステリとしてだけ評価するには少し弱いか。例えば、死刑囚が処刑寸前に殺されるという「監獄舎の殺人」も、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月04日

    今までも、歴史上の人物が探偵役の小説は、いくつか読んだけど、この作品は、事件を解決するのが、単なる正義感のためではなく、自らの理想を達成するための手段だというのが、逆に現実味があって面白い。

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年01月21日

    初代司法卿・江藤新平と尾張藩士の鹿野師光が探偵役となるミステリ短編集。

    江戸から明治へと変わる動乱の中、二人は五つの事件に遭遇する。
    謎解き要素も楽しみつつ、当時の時代背景を色濃く反映した動機や人間ドラマに心がかき乱されました。

    しかし、連作ごとに積み重ねられていった二人の友情が、各々の信じる正...続きを読む

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