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Posted by ブクログ
経済的理由から音大に進めず教育学部で音楽を専攻し、チェリストになることを夢見ていた主人公。彼女は学生オケで出会ったヴァイオリニストに恋をし、その恋情を彼女の思うようには遂げられず妊娠堕胎といった失意のうちに夢にさえも挫折し流されるまま教職の資格を得て小学校の音楽教諭となる。それから二十年近くが経ったある日、もの悲しいヴァイオリンの音色とともに彼女の青春のすべてだったかのヴァイオリニストの訃報がもたらされこの物語は始まる。ヴァイオリニストが残した主人公と交わした約束の曲が儚くなった彼の幻とともにたち現れては彼女になにかを訴えかけ、彼女はその謎を追って長野県の松本市へと向かう。……長野県民としては、というかよく知った地名に誘われて頁をめくる指はどんどん進んだ。ホラーともいえるがミステリでもある。そして、一人の人生の折り返し地点にきた女が自らのうちに眠らせていた夢を再び追う物語だ。ラスト、彼女は仕事をやめすべてを捨てて音楽だけに生きようとしながらも家族だけは捨てきれないまま学生時代のようにチェロを抱く。
Posted by ブクログ
音楽教師の瑞穂は、夫と一人の子供と毎日を忙しく過ごしていた。ある日、瑞穂に一本の電話がかかってきた。大学時代からの付き合いがある正寛からで「香西が死んだ・・」と・・・。
自殺した葛西康臣は、瑞穂が大学時代に出合った人だった。
康臣との出会いは、大学時代のサークルの集まりのオーケストラの合宿だった。あまり腕のいいオーケストラでなく不甲斐ない演奏をしたため、揉め事が起きた。その時突然流れたバイオリンの調べ・・。それが康臣との出会いだった。当時チェロを弾いて、プロになろうとしてた瑞穂は、康臣の演奏に魅了された。そして、アンサンブルをしようと言われオーケストラを抜け出し二人は、会うようになった。ある時アンサンブルは、ピアノを含めてやろうと言われ紹介をされたのが正寛だった。そして、夏休みに康臣の別宅で合宿をしようという事になり、あの出来事が起きた・・・。
康臣の通夜に行って、渡された一本のテープ。その中には逆に流れてたバッハのカノンの調べが・・・。このテープを手にしてから、瑞穂の周りで奇怪な出来事が起き始める。日常生活が軋み始め、瑞穂の心にも・・・。失われた歳月をえて託された正臣のメッセージ・・。幻の旋律は瑞穂をどこにいざなうのか・・・。
と言う感じのホラー小説です。個人的に好きな部類に入る本です。心理的に怖いと思わせるそんな本ですよ。ん〜でも、「贋作師」の方が怖いですけどねちょっと異色のホラーもたまには、いいのではないでしょうか?
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