岩波書店作品一覧

非表示の作品があります

  • 西洋書物史への扉
    3.5
    中世の写字生,グーテンベルクをはじめとする印刷術の立役者,あるいは蒐集家,偽作者,伝統を守ろうとした改革者たち…….いつの時代にも,書物を愛し,あたかも書物に愛されて生きているような人々がいた.巻物から冊子へ,音読から朗読へ,書物と人が織りなす世界を楽しみながら,壮大な迷宮を旅する.カラー口絵四ページ.

    試し読み

    フォロー
  • 「音楽の都」ウィーンの誕生
    3.5
    ウィーンはいかにして「音楽の都」になったのか.十八世紀後半のウィーンでは,宮廷や教会などによる支援,劇場の発展,音楽教育の普及と聴衆の拡大,演奏会や舞踏会の展開など,多彩な要素が相互に作用しながら,音楽文化が重層的かつ豊かに形成されていった.膨大な同時代の史資料を駆使して描かれる「音楽の都」の実像.

    試し読み

    フォロー
  • ジョン・デューイ 民主主義と教育の哲学
    4.5
    教育とは何かを問い,人びとがともに生きる民主主義のあり方を探究し実践した,アメリカを代表する思想家デューイ.彼の構想したコモン・マン,すなわち一般の人のための哲学は現代の教育や社会にも大きな影響を及ぼしている.広範な学問分野に亘るその思想をデューイ研究の第一人者が丹念に読み解き,今日的意義を展望する.

    試し読み

    フォロー
  • 古代ギリシアの民主政
    4.6
    1巻1,100円 (税込)
    およそ二五〇〇年前,古代ギリシアに生まれた民主政.順ぐりに支配し,支配されるという人類史にかつてない政体は,いかにして考え出され,実施されたのか.公共性を,一人ひとりが平等にあずかり,分かちあうことを基本にして古代の民主政を積み重ねた人びとの歴史的経験は,いまを生きる私たちの世界とつながっている.

    試し読み

    フォロー
  • なぜ日本は没落するか
    4.3
    このままだと日本は必ず没落する…….1999年に刊行された本書は,2050年を見据えて書かれているが,驚くほど現在の日本の現実を予見している.なぜそうなるのか,日本人の精神性と日本の金融,産業,教育の荒廃状況を舌鋒鋭く指摘し,その救済案「東北アジア共同体構想」を示し,救済案への障害となるものをも示す.(解説=中村達也)

    試し読み

    フォロー
  • フォト・ルポルタージュ 福島 人なき「復興」の10年
    -
    福島第一原発事故から一〇年が過ぎた.多額の復興予算は,当事者不在の公共事業や検証なく繰り返される除染などに費やされ,さらに原発事故の傷跡を覆い隠す「復興五輪」が強行された.地元住民を置き去りにする偽りの「復興」は福島に何をもたらしているのか.住民らの苦悩と闘いをカラー写真とルポで描く好評シリーズ第4弾.

    試し読み

    フォロー
  • スペイン史10講
    3.8
    キリスト教勢力とイスラーム勢力とが対峙・共存した中世,「太陽の沈まぬ帝国」を築きあげた近世──ヨーロッパとアフリカ,地中海と大西洋という四つの世界が出会う場として,独特な歩みを刻してきたスペイン.芸術・文化・宗教や,多様な地域性に由来する複合的国家形成にも着目して,個性あふれるその通史を描く.

    試し読み

    フォロー
  • セクシィ・ギャルの大研究 女の読み方・読まれ方・読ませ方
    3.4
    もの欲しげな目に半開きの唇,しなりくねらせた肢体.世に流布するお色気広告を,上野千鶴子がズバリ分析.社会が演出し,女に演技を求めている「女らしさ」,男が演技したがっている「男らしさ」の実態を大胆に,そして軽妙な筆致であばき出す.男女ともにまとっている「社会的衣服」を身ぐるみはがされる,キケンで快感一杯の処女作.

    試し読み

    フォロー
  • 日本経済図説 第五版
    3.6
    経済発展の軌跡,国土と人口,産業構造,労働,金融,財政,国際収支,国民生活まで幅広く日本経済の実態を点検できる定番図説の改訂版.日銀の金融緩和策とアベノミクス,米中貿易戦争,パンデミック下で迫られるデジタルトランスフォーメーション,脱炭素化などの構造変革など,二〇一三年の第四版以降の激変を加味した.

    試し読み

    フォロー
  • 大学は何処へ 未来への設計
    3.9
    パンデミックで窮状が白日の下に晒された日本の大学.襲いかかるオンライン化の奔流,不可避の人口減,疲弊する教員,逼迫する資金,低下する国際評価――.存続の危機の根本原因はどこにあるのか.本来の大学を追究し続けてきた著者が,「時間」をキー概念に提案する再生のための戦略とは.ロングセラー『大学とは何か』待望の姉妹編.

    試し読み

    フォロー
  • インド哲学10講
    4.3
    二千年以上にわたり重ねられてきたインドの思想的営みから,私たちは何を学ぶことができるのか.世界のなりたち,存在と認識,物質と精神,業と因果,そして言葉それ自体についての深い思索の軌跡を,具体的なテキスト読解をふまえながら学ぶ.難解と思われがちなインド哲学のおもしろさと広がりをとらえる,刺激的な入門書.

    試し読み

    フォロー
  • ものがたり西洋音楽史
    4.0
    神への祈りの言葉から始まった,中世の教会音楽.多声音楽が花開いた,ルネサンス期.オペラが誕生し,器楽が興隆した,バロック時代.そして「芸術としての音楽」が追究された,古典派,ロマン派,モダニズム.時代を代表する作曲家と作品,演奏法や作曲法,音楽についての考え方の変遷をたどり,西洋音楽史を俯瞰します.

    試し読み

    フォロー
  • 日本経済30年史 バブルからアベノミクスまで
    3.7
    「失われた30年」とも呼ばれ、90年以降、低迷を続ける日本経済。この間、企業業績や私たちの暮らしはどう変化してきたか。豊富なデータにもとづき、30年間の景気の動きを追跡。その時々の政権によって実施された無用の諸「改革」が景気の腰を折り、日本経済の構造をどのように変質させていったのかを浮き彫りにする。

    試し読み

    フォロー
  • 実存主義
    4.2
    実存主義とは、「事物の存在」とは異なる「人間存在」の特有なありかたをあくまでも守りぬこうとする思想的文学的な動きをいう。実存主義を育てた第二次大戦直後の思想的状況と、実存思想の歴史的系譜を語り、ハイデガーやサルトルの思想を紹介しつつ、実存、自由、状況、他者、不安、賭、価値、神など実存主義の諸問題を論ずる。

    試し読み

    フォロー
  • 日本語と外国語
    3.9
    辞書を頼りに小説や文献を読んでいるだけでは、他国や他民族の理解は難しいのではないか。六色の虹、黄色い太陽、恥部としての足など、興味深い例をあげながら、国による文化の違いを語るとともに、漢字の知られざる働きに光を当てて日本語の長所をも浮き彫りにする。真の国際理解を進める上で必読の、ことばについてのユニークな考察。

    試し読み

    フォロー
  • イタリア史10講
    3.5
    ヨーロッパ・地中海世界の要たるこの地には、古来じつに多様な人びとが行きかい、ゆたかな歴史を織り上げてきた。リソルジメント(統一運動)以降の近現代史はもちろん、古代・中世における諸勢力の複雑な興亡も明快に叙述。北と南、都市と農村といった地域性や、文化史にも着目し、その歩みをとらえる。好評「歴史10講」シリーズ第四弾。

    試し読み

    フォロー
  • 流言のメディア史
    3.9
    流言蜚語、風評、誤報、陰謀論、情報宣伝……。現代史に登場した数々のメディア流言の「真実」を見極め、それぞれの影響を再検証するメディア論。ポスト真実のデジタル情報化時代に求められる、「バックミラーをのぞきながら前進する」メディア史的思考とは何か。「あいまい情報」のメディア・リテラシーがいまここに。

    試し読み

    フォロー
  • リア王
    3.7
    3人の娘の愛情を試そうとした老王リアは、末娘コーディーリアの真心を信じず、不実な長女と次女の甘言を軽信して裏切られる。狂乱の姿で世を呪い、あらしの荒野をさまようリア-疲れはてた父と娘の美しい再会と悲惨な結末。古代ブリテン史に材をとった、シェイクスピアの作品中最も壮大・残酷なこの悲劇を、意欲的な新訳で。

    試し読み

    フォロー
  • カラマーゾフの兄弟 1
    4.5
    暴力を否定し、調和的な愛を強調するこの作品は、作者最後のかつ最高の傑作で雄大な構想、複雑で緻密な構成、人間精神の深刻な把握、また人類の苦悩に対する深い理解と愛情とをもつ。淫蕩なフョードルを父に持つ三人の兄弟を主人公に、悪夢のような一家の形成から破滅に至るまでの複雑多岐な内容を短時日の事件の中に描き出す。

    試し読み

    フォロー
  • ジェンダー/セクシュアリティ
    4.0
    ジェンダー/セクシュアリティとは、私たちの生の、いかなる局面への名付けなのだろうか。それはどのような装置のもとで稼働し、なにを私たちの生にもたらしただろうか。こうした問題をミシェル・フーコーの『性の歴史』を糸口にして、「生の政治化」という視角から捉え直し、それが可能にする新しい自己の在り方を考える。

    試し読み

    フォロー
  • 中原中也 沈黙の音楽
    3.0
    近代日本を代表する詩人の、自らへの自負と揶揄、表現者としての存在の不安がみなぎる作品の数々は、どこからやってきたのか。自身実作者ならではの繊細な視点で、詩や詩集誕生の瞬間(過程?)を目撃者の証言のように鮮やかに読み解く。生誕一一〇年、没後八〇年の今、研究の最新成果をも存分に盛り込んだスリリングな一冊。

    試し読み

    フォロー
  • シャーロック・ホウムズ まだらのひも
    5.0
    探偵小説の古典として長いあいだ愛読されてきたシャーロック・ホウムズの短編の中から、「赤毛連盟」「口のまがった男」「まだらのひも」「名馬シルヴァー・ブレイズ」など6編。

    試し読み

    フォロー
  • 経済学の考え方
    4.2
    経済学とはなにか、経済学の考え方とはどういうものか――日本を代表する経済学者が自らの研究体験を顧みながら、柔軟な精神と熱い心情をもって、平易明快に語る。アダム・スミス以来の経済学のさまざまな立場を現代に至るまで骨太いタッチで把え、今後の展望をも与える本書は、経済学のあるべき姿を考えるために格好の書物と言えよう。

    試し読み

    フォロー
  • 宮沢賢治詩集
    4.1
    野や山を友とする自然体験、法華経に傾倒した宗教体験、貧しい東北農民を眼前にみる社会体験の三位一体の上に発想・表現される宮沢賢治(一八九六‐一九三三)の独特の魅力に満ちた詩群から一四六篇を収録。一瞬一瞬心に映るものの中に万象の永遠の姿をみるという賢治の世界は、今日ますますその不思議な輝きを増し、読者をとらえてはなさない。

    試し読み

    フォロー
  • 密林の語り部
    4.1
    都会を捨て、アマゾンの密林の中で未開部族の「語り部」として転生する一人のユダヤ人青年……。インディオの生活や信条、文明が侵すことのできない未開の人々の心の砦を描きながら、「物語る」という行為のもっとも始原的な形である語り部の姿を通して、われわれにとって「物語」とはどのような意味を持つのかを問う傑作。

    試し読み

    フォロー
  • ことばと思考
    4.3
    私たちは、ことばを通して世界を見たり、ものごとを考えたりする。では、異なる言語を話す日本人と外国人では、認識や思考のあり方は異なるのだろうか。「前・後・左・右」のない言語の位置表現、ことばの獲得が子どもの思考に与える影響など、興味深い調査・実験の成果をふんだんに紹介しながら、認知心理学の立場から語る。(カラー口絵2頁)

    試し読み

    フォロー
  • AKB48、被災地へ行く
    4.3
    「アイドルとして自分たちの出来ることをやろう!」。AKB48グループの被災地訪問活動は2011年5月から現在まで、毎月1回、一度も欠かすことなく続けられている。即席のステージで行われるミニライブや握手会に参加したメンバーの数はのべ450人以上…。彼女達はそこで何を感じたのか? アイドルの知られざる活動の記録。[カラー写真多数]

    試し読み

    フォロー
  • 羊の歌 わが回想
    4.3
    「現代日本人の平均に近い一人の人間がどういう条件の下にでき上ったか、例を自分にとって語ろう」と著者はいう。しかし、ここには羊の歳に生れ、戦争とファシズムの荒れ狂う風土の中で、自立した精神を持ち、時世に埋没することなく生き続けた、決して平均でない力強い一個性の形成を見出すことができる。

    試し読み

    フォロー
  • 芥川竜之介随筆集
    3.3
    芥川竜之介は、小説の他に、随筆、回想、小文も多く残している。芥川は、随筆を「清閑の所産を誇っていた文芸」として特に愛好した。古今東西にわたる深い学識、郷里(現・墨田区向島)への想い、交友を大事にした人柄など、芥川の素顔を良く伝えている。多岐にわたる珠玉の随筆を精選して初めてまとめる。詳細な注解を付した。

    試し読み

    フォロー
  • ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来
    4.0
    富の偏在、環境・資源の限界など、なおいっそう深刻化する課題に、「成長」は解答たりうるか――。近代科学とも通底する人間観・生命観にまで遡りつつ、人類史的なスケールで資本主義の歩みと現在を吟味。定常化時代に求められる新たな価値とともに、資本主義・社会主義・エコロジーが交差する先に現れる社会像を、鮮明に描く。

    試し読み

    フォロー
  • 鈴木さんにも分かるネットの未来
    3.7
    いまやネットなしには毎日はありえない。そのネットの世界では何が起きているのか。ネットの世論とは。コンテンツは。国境を越えているのか。書籍やテレビ、新聞を凌駕するのか。そしてリアルとネットの関係は…。みずからもパイオニアとして、ネット世界での様々な試みを実現してきた著者が、ネットのいまと未来を活写する。

    試し読み

    フォロー
  • 在日朝鮮人 歴史と現在
    3.7
    一九四五年、朝鮮は日本の植民地支配から解放された。二〇一五年は七〇年の節目の年になるが、日本と南北朝鮮との間には今なお問題が山積である。在日朝鮮人をめぐる問題もその一つである。植民地期の在日朝鮮人世界の形成、解放から高度成長期以後の世代交代と多様化、そしてグローバル化へと至る現在までを扱う。

    試し読み

    フォロー
  • 第七官界彷徨・琉璃玉の耳輪 他四篇
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    聴覚や嗅覚などの「感覚」の再編を通じて宇宙と内面を捉え直し、哀感とユーモア、静謐なエロティシズムをも湛える独特の表現世界を築いた尾崎翠(1896-1971)。昭和初期に書かれた奇跡のような作品群から代表作「第七官界彷徨」と緩やかに連なる四篇、没後発見の映画脚本草稿「琉璃玉の耳輪」を収録。(解説=川崎賢子)

    試し読み

    フォロー
  • パスタでたどるイタリア史
    3.8
    長い歴史と豊かな地域色をもつイタリアで、人々の心を結ぶ国民食パスタ。古代ローマのパスタの原型、アラブ人が伝えた乾燥パスタ、大航海時代がもたらしたトマト。パスタの母体となった中世農民のごった煮スープに、イタリア統一を陰で支えた料理書、そしてパスタをつくるマンマたち……。国民食の成立過程からイタリアをみつめます。(カラー16頁)

    試し読み

    フォロー
  • ホメロス オデュッセイア 上
    4.2
    1~2巻1,100~1,155円 (税込)
    一○年にわたるトロイア戦争が終結。オデュッセウスは、帰国の途中嵐に襲われ、さらに一○年の漂流冒険ののち、神々の援けを得て二○年ぶりに帰還、留守の間妻を苦しめていた悪逆な求婚者たちを討ち亡ぼす。『イリアス』とともにヨーロッパ文学の源泉と仰がれる、劇的な盛り上りに満ちた大英雄叙事詩。新たな訳者による新版。

    試し読み

    フォロー
  • 近代秀歌
    4.4
    「やは肌のあつき血汐にふれも見で」「東海の小島の磯の白砂に」──懐かしくも新鮮な歌の数々は、私たち日本人の感性の源として、永遠に伝えていくべき豊かな財産である。〈日本人ならこれだけは知っておいて欲しい〉近代100首を当代随一の歌人が選び、心熱くなるエッセイとともに、未来へ贈る名歌集。

    試し読み

    フォロー
  • 海上の道
    3.6
    遠い昔、日本民族の祖先たちはいかなる経路をたどってこの列島に移り住んだか。彼らは稲作技術を携えて遥か南方から「海上の道」を北上し、沖縄の島づたいに渡来したのだ……。ヤシの実の漂着・宝貝の分布・ネズミの移住など一見小さな事実を手掛りに、最晩年の柳田が生涯の蓄積を傾けて構想した雄大な仮説。 (解説 大江健三郎)

    試し読み

    フォロー
  • 三銃士 上
    3.9
    1~2巻1,100~1,210円 (税込)
    デュマは旺盛な筆力をもって生涯に小説だけでも二五七巻に及ぶ作品を書いたが、『三銃士』はなかでも世界中の人々にもっとも愛された小説である。個性豊かな四人の銃士と彼らを結ぶうらやましいまでの友情、危機にのぞんで男らしく颯爽と行動するそのさわやかさ。この若々しい男性的ロマンにはつきせぬ魅力がある。一八四四年。

    試し読み

    フォロー
  • 罪と罰 上
    3.8
    1~3巻1,100~1,276円 (税込)
    その年の夏は暑かった。大学を除籍になり、ぎりぎりの貧乏暮らしの青年に、郷里の母と妹の期待と犠牲が重くのしかかる。この悲惨な境遇から脱出しようと、彼はある「計画」を決行するが…閉塞した社会状況のなかでくすぶる人間性回復への強烈な願望を描いて世界文学史にドストエフスキーの名を刻みつけた不朽の作品。(全3冊)

    試し読み

    フォロー
  • 心と脳―認知科学入門
    3.6
    人間とは何か? 社会や環境の中で、何かを感じ、知り、考える心のはたらきとはどのような仕組みか? それは脳の中でどのようにできているのか? 20世紀半ば、情報という概念を軸にして芽吹いた認知科学は、人間の思考や言語などを解き明かし、社会性や創造性の核心に迫っている。その全体像を描く、またとない入門書。

    試し読み

    フォロー
  • てっぱく発 鉄道物語
    3.5
    1872年に日本の新橋~横浜間で鉄道が開業してから150年余.その歴史と技術を多様な視点で今に伝える朝日新聞埼玉版の名物コラムを書籍化.てっぱくの副館長・主幹学芸員による解説は,車両や路線の変遷,技術の進化のみならず,「幕引き」「運転免許」「改札鋏」等の鉄道小話までわたる.写真満載のこころ躍る1冊.

    試し読み

    フォロー
  • 自分ゴトとして考える難民問題 SDGs時代の向き合い方
    4.0
    「難民はどうして自分の国に住めないの?」「難民条約って何?」「難民と移民って違うの?」等々,言葉は知っていても,難民の実態を知っている人はそう多くない.どうして国を出たのか,キャンプでどんな暮らしをしているのか,第三国に住む苦労等をロヒンギャを入り口に丁寧に解説する.自分ゴトにする方法が見えてくる.

    試し読み

    フォロー
  • 歴史的に考えること 過去と対話し,未来をつくる
    4.5
    なぜ歴史的に考える力が必要なのか.それは過去の上に立って,今を生きていることを私たちが忘れがちだからだ.結果,現代で起こる問題を近視眼的にしか捉えられず,社会を息苦しいものにさせている.近現代日本の歩みを振り返りながら,現在進行形の諸問題との連関を検証し,よりよい今,そして未来をつくる意義を提起する.

    試し読み

    フォロー
  • ヨーロッパ思想入門
    4.0
    デカルト,カント,ニーチェ,ロールズらが説く哲学は多彩である.ところが彼らの思想はすべて2つの土台に上に立つ.それはギリシアの思想とヘブライの信仰である.本書は,2つの源泉の本質は何かを,文学や美術,「聖書」から探り,さらに近現代の哲学の深部にどう入りこんでいるかを分析.ヨーロッパ思想がクリアーに見えてくる.

    試し読み

    フォロー
  • 〈弱いロボット〉から考える 人・社会・生きること
    4.5
    ロボット=完全無欠な存在,とイメージする人は多いでしょう.本書に登場するロボットはどれも弱みや苦手を持ち,それゆえ周囲の助けをかりて初めてコトを成し遂げます.弱さを補いあい,相手の強さを引き出す〈弱いロボット〉は,なぜ必要とされるのか.生きることや他者との関係性,社会の在り方と共に考えます.

    試し読み

    フォロー
  • フレーフレー!就活高校生 高卒で働くことを考える
    5.0
    高卒で就職した人たちの3年未満の離職率の高さが言われて久しい.企業とのミスマッチが原因なのか.昔ながらの1人1社制に問題はないのか.就職を希望する高校生が,働くことのイメージを膨らませ,自分に合った就職先が選べるよう,いまの時代に高卒で働くことを様々な観点から考察し,就活する高校生たちを応援する1冊.

    試し読み

    フォロー
  • 平安のステキな!女性作家たち
    3.6
    千年前の彼女たちも,一生懸命生きていた! 源氏物語や枕草子はなぜ書かれたのか? 紫式部が清少納言や和泉式部に抱くジェラシー.明るい枕草子の悲惨な背景.蜻蛉日記に込められた心の叫び.更級日記に綴られた後悔.紫式部,清少納言,和泉式部,道綱母,孝標女――作家同士の関係もわかる,ハートを感じる王朝文学入門書.

    試し読み

    フォロー
  • ヨーロッパ史入門 市民革命から現代へ
    4.3
    一八世紀になるとヨーロッパをまとめてきたキリスト教の影響力が弱まり,ヨーロッパを形成する国々はさらなる合体や分裂をくり返すことになった.近代国家成立を決定づけた革命や新しい思想の誕生,二度にわたる大戦,アメリカや中国の台頭を経て,「古い大陸」ヨーロッパはどこへ向かうのか? 近代から現代までの歴史を俯瞰する.

    試し読み

    フォロー
  • 地域学をはじめよう
    3.7
    「自分の育った地域なんてたいしたことないですよ」と言い捨ててしまう若者は多い.本当にそうなのだろうか? どの地域にも固有の歴史や文化があり,人々の営みがある.それらを知っていくことで,自分や社会,そして未来が見えてくると著者は説く.調査実習の手法や体験をふまえ,時間と空間を往来しながら,地域学の魅力を伝える.

    試し読み

    フォロー
  • うたげと孤心
    4.5
    1巻1,089円 (税込)
    詞華集の編纂,歌合,連歌といった古典詩歌の創造の場としての「うたげ」,これに対峙する創作者たちの「孤心」.『万葉』『古今』,そして『梁塵秘抄』等々,日本詩歌史上の名作の具体的な検討を通して,わが国の文芸の独自性を問い,日本的美意識の構造をみごとに捉えた名著.豊饒なる詩のこころへの誘い.(解説=三浦雅士)

    試し読み

    フォロー
  • 夫婦善哉 正続 他十二篇
    3.9
    織田作之助(1913-47)の代表作「夫婦善哉」に、2007年に新たに発見された「続 夫婦善哉」をあわせて「正続」とし、そのほか、芥川賞候補作「俗臭」や自伝的作品「雨」、あるいは伝説の棋士坂田三吉を主人公にした「聴雨」「勝負師」など、おもに戦前・戦中期の代表的短篇14篇を収録。オダサク生誕百年記念の贈り物。(解説=佐藤秀明)

    試し読み

    フォロー
  • 風と光と二十の私と・いずこへ 他16篇
    4.5
    1巻1,089円 (税込)
    安吾、安吾、安吾──安吾とはいったい誰か。坂口炳五はいかにして安吾になったのか。〈求道者・安吾〉、〈落伍者・安吾〉、そして何よりも〈作家・安吾〉。冷酷に現実を見つめる〈鬼の目〉、そして〈いたわりの視線〉。安吾にとって、自伝的作品を書くことは、自分の思想や生き方と自分の過去との全面的対決であった。(年譜・解説=七北数人)

    試し読み

    フォロー
  • 詩のこころを読む
    4.5
    いい詩とは、ひとの心を解き放つ力をそなえているばかりか、生きとし生けるものへのいとおしみの感情をも誘いだしてくれます。詩人である著者が、その心を豊かにしてきた詩の宝箱の中から忘れがたい詩の数々を選びだし、情熱をこめて語ります。ことばの花々にふれてみなさんは、きっと詩の魅力にとらえられるでしょう。

    試し読み

    フォロー
  • 教育再定義への試み
    NEW
    4.0
    人は生まれてから老いて死ぬまで,多くの人々と関わりながら自己教育をつづける.「いかに生きるか」という問いが,その営みをゆたかにする.いまこそ「教育」は,人々が人生の課題に立ち向かうときに支えとなるものとならねばならない──.自らの人生を真摯に振り返りつつ,教育の本来の姿を問う.(解説=芹沢俊介)

    試し読み

    フォロー
  • 構想力の論理 第一
    完結
    -
    全2巻1,078~1,155円 (税込)
    パトスとロゴスの統一はいかにして可能か.この難題に挑むも,非業の死により未完に終わった,三木清(1897-1945)の主著.情念や感情に形を与える能力=構想力を軸に,社会,文化,歴史といった人間の行為全般をこの「形」の論理で捉えようと試みた.〈第一〉では,「神話」「制度」「技術」を収録.注解=藤田正勝.(全2冊)

    試し読み

    フォロー
  • イギリス国制論 上
    完結
    -
    全2巻1,078~1,155円 (税込)
    ジャーナリストのウォルター・バジョット(1826-77)がイギリスの議会政治の動きを分析し,議院内閣制のしくみを描き出した古典的名著.イギリス国制を,国民の崇敬の念をかき立てる「尊厳的部分」と,実際に統治をおこなう「実効的部分」にわけ,それぞれの機能を斬新な視点から考察する.上巻では,内閣,君主,貴族院,庶民院を扱う.全2冊.

    試し読み

    フォロー
  • ロシアの革命思想 その歴史的展開
    4.0
    ゲルツェン(1812-1870)は近代ロシア史上,最初の政治的亡命者であった.彼の言う革命思想とは,人間の尊厳と言論の自由を守る思想である.発祥から一九世紀半ばまでのロシアの歩みとともに革命思想の展開を描きながら,ロシアの宿痾たる農奴制と専制の非人間性を告発する.現代をも撃つ予見的洞察に満ちている.

    試し読み

    フォロー
  • 和の思想 日本人の創造力
    4.0
    和服,和装,和食……,私たちになじみ深い「和」の一字だが,これは一体何を意味しているのだろうか.歴史をさかのぼってこの国の生活や文化を一望すると,海を越えてもたらされる文化を受容・選択し,さらに変容させた力が見えてくる.日本の詩歌もまたその創造力によって育まれた.俳句の実作者が和の核心を読み解く快著.

    試し読み

    フォロー
  • 「鎖国」を見直す
    -
    江戸時代の日本は「鎖国」ではなく「四つの口(長崎・対馬・蝦夷・琉球)」で世界につながり,開かれていた――著者が提起した「海禁・華夷秩序論」は様々な議論をよび,反発を生みながらも,江戸時代のイメージを塗り替え,通説として定着してきた.著者の長年にわたる研究のエッセンスをわかりやすくまとめた待望の一冊.

    試し読み

    フォロー
  • 根をもつこと 上
    4.3
    根をもつこと,それは魂のもっとも切実な欲求であり,もっとも無視されてきた欲求である.職業・言語・郷土など複数の根をもつことを人間は必要とする──数世紀にわたる社会的絆の破砕のプロセスを異色の文明観歴史観で辿り,占領下の祖国再建のために起草した私的憲法案.亡命先で34歳の生涯を閉じたヴェイユ渾身の遺著.(全2冊)

    試し読み

    フォロー
  • さらば,男性政治
    4.4
    男性政治とは,男性だけで営まれ,男性だけが迎え入れられ,それを当然だと感じ,たまに女性の参入が認められても対等には扱われない政治である.ジェンダー平等な社会を目指す推進力が生まれているが,男性政治の最後の砦,永田町がその流れを阻んでいる.こうした日本の現実を超えて,女性も,男性も,マイノリティも,誰もが生きやすい社会への道を探る.

    試し読み

    フォロー
  • カラー版 千石先生の動物ウォッチング ガラパゴスとマダガスカル
    4.0
    ぼくの専門は爬虫両生類なのだが,哺乳類のすべての「目」の写真を撮ったし,他の動物たちの写真もいっぱい.その1部をみなさんにお目にかけよう.ガラパゴスの愛すべきゾウガメやイグアナたち,マダガスカルのかわいいカメレオン,アイアイ,….動物嫌いの人も,動物たちへの愛着がわくはずだ.進化や適応のりくつもよくわかるよ.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

    試し読み

    フォロー
  • 夜長姫と耳男
    -
    長者の一粒種として慈しまれる夜長姫.黄金をしぼらせ,したたる露で産湯をつかわせたので,姫の身体は光りかがやき,黄金の香りがすると言われていた.飛騨随一の匠の弟子で,大きな耳を持つ耳男は,姫が13歳の時,姫のために弥勒菩薩像を造るよう長者から命じられる.美しく,無邪気な姫の笑顔に魅入られた耳男は,次第に残酷な運命に巻き込まれていく.[カラー6頁]※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

    試し読み

    フォロー
  • ドキュメント 〈アメリカ世〉の沖縄
    4.6
    戦後,沖縄はアメリカの施政権下にあり「軍事植民地」状態に置かれていた.基本的人権が保障されない中で,人々は厚く巨大な壁にどのように立ち向かったのか.琉球新報の大型企画「沖縄戦後新聞」を読み解きながら,日米琉の視点を盛り込み,さらに同時代を生きた三人の政治家の歩みを重ねてたどる〝もう一つの現代史〟.

    試し読み

    フォロー
  • 反啓蒙思想 他二篇
    4.0
    啓蒙の合理主義や科学信仰に対する批判を検討した思想史的作品を収める.ヴィーコ,ハーマン,ヘルダーなど反啓蒙の系譜をさぐる表題作の他,冷徹な反革命思想家を鮮やかに描いたド・メストル論,政治的振幅の大きい人物に迫ったソレル論.自らの論敵ともいえる思想家を深く読み解き,その魅力を引き出すことを得意としたバーリンの珠玉の論集.

    試し読み

    フォロー
  • インカ帝国 砂漠と高山の文明
    -
    南アメリカの太平洋岸に沿ってインディオが築いた壮大な一大帝国は,征服者スペイン人たちの目をみはらせた.巨大な神殿,雄渾な土器,石の彫刻ならびに黄金細工をともなったこの文明は,旧大陸のメソポタミア,ナイル,黄河の古代国家に匹敵するものとして注目される.数回の発掘調査の体験と多年の研究成果をもとにインカの謎を探る.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

    試し読み

    フォロー
  • 無冠の父
    -
    「私の父の深沢武吉は,生涯巡査であった」.戦中から戦後初期の淡路島.小さな駐在所に身を寄せ合う,ある一家のささやかな幸福と戦争の傷痕.――実父をモデルに著者が遺した珠玉の物語は,父親とは何か,時代の激変のなかの家族,人間の矜持,生きることの諦観と希望とは何かを問いかけてやまない.解説=長嶋有

    試し読み

    フォロー
  • 後期資本主義における正統化の問題
    -
    国家が市場に介入する後期資本主義の時代において,政治・行政システムが経済システムの危機に対処不能となり,大衆の忠誠を維持できなくなる「正統化の危機」.それは社会全体から統合の基盤が失われる現代特有の構造的な現象である.ルーマンとの論争を経た著者が,システムにおける危機の連鎖を理論的に分析した一九七三年の著作.

    試し読み

    フォロー
  • カラー版 インド・カレー紀行
    3.6
    カレーといえばインド.では,いつ,どこで,どうしてできたか,知っていますか.インドでは,どんなカレーを食べているのだろう.インド史研究の第一人者が,カレーライスの起源を探りながら,各地の特色あふれる料理を味わい,歴史と文化を語ります.バラエティにとむ料理の美しい写真に,本場カレーが食べたくなります.

    試し読み

    フォロー
  • 『失われた時を求めて』への招待
    4.5
    岩波文庫版『失われた時を求めて』(全14冊)の完訳を達成したプルースト研究第一人者が作品の核心に迫る解説書.この不世出の大長編は,なにを,どのように語った作品なのか.全体の構成,特長,勘所を分かりやすく読み解く.魅惑の読書体験へといざない,全篇読破に挑戦する人には力強い羅針盤となるスリリングな一冊.

    試し読み

    フォロー
  • 生の短さについて 他二篇
    4.3
    生は浪費すれば短いが,活用すれば十分に長いと説く『生の短さについて』.心の平静を得るためにはどうすればよいかを説く『心の平静について』.快楽ではなく徳こそが善であり,幸福のための必要十分条件だと説く『幸福な生について』.実践を重んじるセネカ(前4頃―後65)の倫理学の特徴が最もよく出ている代表作3篇を収録.(新訳)

    試し読み

    フォロー
  • 藤原定家 『明月記』の世界
    4.2
    『新古今和歌集』や『小倉百人一首』の選者として知られる歌人藤原定家は、果たしてどのような日常を送っていたのか。青年期から生涯にわたって綴られた日記『明月記』を詳細に読み解くことで、宮廷での公務の心労、人間関係の軋轢、家長としての重圧と苦悩、息子たちへの思い、など、生身の定家の姿を浮かび上がらせる。

    試し読み

    フォロー
  • ジャングル・ブック
    4.4
    オオカミに育てられた少年,モウグリは,ヒグマのバルーや黒ヒョウのバギーラに見守られ,ジャングルのおきてを学びながら,すくすくと成長していく.宿敵のトラ,シア・カーンとの対決など,さまざまな冒険を切りぬけ,ジャングルの主になったモウグリだったが,やがて春がおとずれ…….キプリングによる古典的名作.新訳.(五十嵐大介・画)

    試し読み

    フォロー
  • バンビ 森の、ある一生の物語
    3.9
    森に生まれた子鹿のバンビが,仲間たちと交わりながら,いきいきと成長していくさまを描く.初めて草原に出たときの喜び,人間に遭遇したときの恐怖,思春期の目覚め,森の古老へのおそれ…….森の動物たちの世界を,詩的な筆づかいで愛情を込めてとらえた,動物文学永遠の名作.新訳.

    試し読み

    フォロー
  • ジョージ・オーウェル 「人間らしさ」への讃歌
    4.4
    「反ソ・反共」作家のイメージから「監視社会化」に警鐘を鳴らした人物へと,時代とともに受容のされ方も変化してきたオーウェル.ポスト真実の時代に再評価が進む『一九八四年』などの代表作をはじめ,少年時代から晩年までの生涯と作品をたどり,その思想の根源をさぐる.危機の時代に,彼が信じ続けた希望とは何か.

    試し読み

    フォロー
  • 新編輯版 ドイツ・イデオロギー
    4.0
    本書は、ヘーゲル左派運動の総括として、マルクスとエンゲルスが自己批判をも込めて共同で執筆した未完の遺稿で、「唯物史観誕生の書」とも呼ばれている。本書は遺稿ゆえに種々のテキスト問題を抱えているが、今回厳密なテキストクリティークをし、信頼に足る邦訳の完成を目指した。文庫版ということも鑑み、読みやすさも追求した決定版。※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大すること、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能は使用できません。

    試し読み

    フォロー
  • 韓非子 第三冊
    4.4
    3~4巻1,078~1,210円 (税込)
    中国古代の法家思想の大成者とされる戦国末期の思想家韓非とその継承者の論著の集成。人間とは自分の利益を追求する存在であるという非情な人間観から、歯切れのよい文章で、法律・刑罰を政治の基礎だと説いてゆく。秦の始皇帝の法律万能の思想こそ、この法家思想であった。また、伝説・寓話に満ちた書としても有名である。付・索引。

    試し読み

    フォロー
  • トマス・アクィナス 理性と神秘
    4.4
    西洋中世における最大の神学者であり哲学者でもあるトマス・アクィナス(1225頃―1274)。難解なイメージに尻込みすることなく『神学大全』に触れてみれば、我々の心に訴えかけてくる魅力的な言葉が詰まっていることに気づく。生き生きとしたトマス哲学の根本精神を、理性と神秘の独特な相互関係に着目して読み解く。

    試し読み

    フォロー
  • マルクス 資本論の哲学
    3.4
    もし三度目の《世界革命》が起こりうるとして、今なおこの世界の枠組みを規定している資本制について、最も行きとどいた分析を提供しているこの書を踏まえる事なしにはあり得ないだろう。マルクスの原理的な思考の深度と強度、そして「資本制が圧しつぶしてゆくちいさな者たちへの視線」に寄り添いつつ語る、本格的入門書。

    試し読み

    フォロー
  • 忘れられた日本人
    4.1
    柳田国男・渋沢敬三の指導下に、生涯旅する人として、日本各地の民間伝承を克明に調査した著者(一九〇七―八一)が、文字を持つ人々の作る歴史から忘れ去られた日本人の暮しを掘り起し、「民話」を生み出し伝承する共同体の有様を愛情深く描きだす。「土佐源氏」「女の世間」等十三篇からなる宮本民俗学の代表作。 (解説 網野善彦)

    試し読み

    フォロー
  • ドリトル先生のキャラバン
    3.7
    サーカスの団長になり、おなじみの動物たちをひきつれてキャラバンの旅をつづけていたドリトル先生は、ある日、ついに世紀の名歌手カナリアのピピネラに出会いました。やがて世界ではじめての鳥たちによる公演がロンドンで大成功をおさめ、先生と動物たちの名は一躍各国になりひびき、売上金をもとに数々の事業をはじめます。

    試し読み

    フォロー
  • 金沢を歩く
    3.5
    兼六園の雪釣り、泉鏡花、鈴木大拙、西田幾多郎など日本を代表する文豪や思想家、友禅や金箔、和菓子づくりなど代々受け継がれてきた職人技術、そして金沢21世紀美術館など新たな文化の発信地……。金沢で生まれ育ち、まちづくりに長年携わってきた著者が、金沢のまち、歴史、文化を歩きながら、その奥深い魅力を余すところなく伝える。

    試し読み

    フォロー
  • 里の時間
    4.0
    「都会は、玄関から一歩出っと金かかるべ。ここは一歩出っと、晩のおかずが採れるんだ」――古来、素朴な自然が残る各地の集落を訪ね、自然と共につつましやかに暮らす人びとの日々の営み、身近にある「幸せ」の姿を、さり気ない写真、飾り気ない言葉でそっと伝えます。そう、ふつうの暮らしこそがいい人生! カラー写真多数。

    試し読み

    フォロー
  • 仕事道楽 新版 スタジオジブリの現場
    4.2
    「いつも現在進行形、面白いのは目の前のこと。」 好きなものを好きなように作りつづけ、アニメーション映画の最前線を駆け抜けてきたジブリ。そして2014年、高畑勲の14年ぶりの新作、宮崎駿の「引退宣言」を経て、世界のジブリ・プロデューサーが今、語ることとは? 『風の谷のナウシカ』から30年、増補を加えた決定版!【カラー口絵1丁】

    試し読み

    フォロー
  • 在日外国人 第三版 法の壁、心の溝
    3.8
    半世紀前にアジアからの留学生に出会い、その後、著者は、在日韓国・朝鮮人や留学生、労働者、難民などを取り囲む「壁」を打ち破るために尽力してきた。入管法の大幅「改正」、最新データを盛り込みながら、戦後補償、外国人学校など今も考えるべき問題についても語る。累計20万部のロングセラーの最新版。

    試し読み

    フォロー
  • プラグマティズム
    4.1
    プラグマティズムは、もっともアメリカ的なものの考え方であり、今日のアメリカ資本主義社会とその文化を築き上げてきた基調である。本書は、このような考え方を初めて体系づけ、ヨーロッパの伝統的な思考方法を打破した点で不朽の功績をもつ。アメリカ的なものの見かたの核心は、じつにこの一冊に圧縮されている。

    試し読み

    フォロー
  • 自省録
    4.3
    あたかも一万年も生きるかのように行動するな。生きているうちに、許されている間に、善き人たれ──ローマ皇帝でストア派の哲人マルクス・アウレーリウス(121-180)。多端な公務に東奔西走しつつ、透徹した目で自らを内省した記録は、古来、数知れぬ人々の心の糧となってきた。神谷美恵子の清冽な訳文に、新たな補注を加えた。(改版)

    試し読み

    フォロー
  • 信長の城
    3.9
    信長の天下取りへの道が、その城からわかる! 謎だった信長誕生の城はどこか。築城後、五年で移された小牧山城は仮の城にすぎなかったのか。岐阜城や、壮麗な天主をもった安土城に表れた信長の意思とは。近年とみにすすんだ発掘成果をもとに、絵図や宣教師の手記など文字史料を総合し、楽しく解説する。

    試し読み

    フォロー
  • アラン 幸福論
    4.2
    ルーアンの新聞に「日曜語録」として連載されたのを皮切りに、総計5000に上るアランのプロポ(哲学断章)。「哲学を文学に、文学を哲学に」変えようとするこの独特の文章は、「フランス散文の傑作」と評価されている。幸福に関する93のプロポを収めた本書は、日本でも早くから親しまれてきたもの。折にふれゆっくりと味わいたい。

    試し読み

    フォロー
  • 手仕事の日本
    4.2
    すぐれた民藝品を求めて日本全国を歩いた民藝運動の創始者・柳宗悦(1889―1961)が、各地に残る美しい手仕事を紹介しながら、日本にとって手仕事がいかに大切なものであるかを訴え、日本がすばらしい手仕事の国であることへの認識を呼びかけたユニークな民藝案内書。秀逸な小間絵(芹沢けい介)を多数収録。(解説 熊倉功夫)

    試し読み

    フォロー
  • 古寺巡礼
    4.3
    大正七年の五月、二十代の和辻は唐招提寺・薬師寺・法隆寺・中宮寺など奈良付近の寺々に遊んださい、飛鳥・奈良の古建築・古美術に相対し、その印象を若さと情熱をこめて書きとめた。鋭く繊細な直観、自由な想像力の飛翔、東西両文化にわたる該博な知識が一体となった、みごとな美の世界がここにはある。(解説 谷川徹三)

    試し読み

    フォロー
  • アサノ課長が知事になれた理由
    -
    93年11月宮城県出直し知事選挙――厚生省浅野課長の立候補決意は公示3日前、テキは既に第4コーナー、こちら頼みは母校OBと長年培った福祉人脈。カネなし、知名度ゼロの素人ドタバタ選挙そして…。痛快政治ドキュメント。

    試し読み

    フォロー
  • 君たちはどう生きるか
    4.3
    著者がコペル少年の精神的成長に託して語り伝えようとしたものは何か.それは,人生いかに生くべきかと問うとき,常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われねばならぬ,というメッセージであった.著者の没後追悼の意をこめて書かれた「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」(丸山真男)を付載.

    試し読み

    フォロー
  • 源氏物語補作 山路の露・雲隠六帖 他二篇
    4.0
    源氏物語の続きが読みたい――昔も今も変わらない愛好家たちの熱い想いが,物語として結実.夢浮橋巻の後日譚として,薫と浮舟の〈その後〉を美しく語る「山路の露」.幻巻には描かれない光源氏の出家と死を辿る「雲隠」.本居宣長が光源氏と六条御息所の馴れ初めを書いた「手枕」ほか,源氏愛に溢れる四篇を編む.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

    試し読み

    フォロー
  • 終戦日記一九四五
    4.0
    大人は子どもよりも愚かではないか? 『エーミールと探偵たち』などで知られる児童文学作家ケストナー(1899-1974)が第三帝国末期から終戦直後にかけて右往左往する大人たちの姿を活写する.皮肉とユーモアたっぷりの日記から見えてくるのは,いまなお繰り返される戦争の愚劣さにほかならない.「1945年を銘記せよ」.

    試し読み

    フォロー
  • ブレイスブリッジ邸
    3.0
    『スケッチ・ブック』『アルハンブラ物語』とならぶ,W.アーヴィング(1783-1859)の傑作.ブレイスブリッジ邸での婚儀に招かれた語り手が,邸に集う人びとの様々な姿や悲喜こもごもの出来事を丹念に見聞きして語る.英国の牧歌的な風景と伝統的な風俗風習を背景に展開する秀逸な作品.本邦初訳.(イラスト=R.コールデコット)

    試し読み

    フォロー
  • オーウェル評論集
    5.0
    オーウェル(一九〇三―五〇)といえば,ひとは『動物農場』『一九八四年』を想うだろう.だが三○年代から戦後にかけて展開された活発な評論活動を忘れてはならない.文学・政治・社会現象・植民地体験など多岐にわたる対象に鋭く深く切り込む彼のエッセイを貫くのは,自律的知識人に固有のあの強靱さと優しさだ.十二篇を精選.

    試し読み

    フォロー
  • 婚姻の話
    3.5
    人はどうやって結婚相手を見つけ,子をなすのか? 既成の学問が問うてこなかった婚姻習俗の歴史と意味を,柳田国男(1875-1962)は積極的に論じた.「嫁入」ではなく「聟入」が婚姻の主流であったこと,娘宿・若者宿の結婚相手の選択や性教育の場としての機能,家における主婦の権威など.本書は,婚姻における個人の自由が保障された戦後直後,今後の結婚問題を考えるために提示された味わい深い読み物である.(解説=上野千鶴子)

    試し読み

    フォロー
  • 雨夜譚 渋沢栄一自伝
    3.9
    激動の幕末維新を背景に大実業家・渋沢栄一(一八四〇‐一九三一)が疾風怒濤の青春を語る自伝。尊攘倒幕の志士→徳川家家臣→明治政府官僚→在野実業家と転身を重ねる著者の生き方は鋭い現実主義に貫かれた魅力をもち、維新変革をなしとげたエネルギーが生きいきと伝わってくる。実業家時代を概観した「維新以後における経済界の発達」併収。

    試し読み

    フォロー
  • 浄土系思想論
    -
    大拙は、禅宗ではなく禅を、真宗ではなく浄土そのものを、既成の宗派のドクマ、教義から自由な立場から論じることで、仏教、さらにはあらゆる宗教の根源にある霊性を追究、世界に紹介した。本書は、真宗門内だけでなく、広く一般読者に、浄土思想の世界を、東洋の独自の論理によって明らかにする。大拙の代表作の一つである(解説=木村宣彰)。

    試し読み

    フォロー

最近チェックした作品からのおすすめ