作品一覧

  • 古代日本の宮都を歩く
    4.0
    1巻1,210円 (税込)
    よく知られるように平城京・平安京以外にも、古代には数多くの宮都があった。王権の所在地であり国家統治の中枢だった王宮は、やがて「百官の府」と称され、京域に貴族官人や庶民が集住し都市文化が萌芽。それは遷都と造都を繰り返す中でもたらされた。半世紀以上にわたり、古代の宮都を訪ね歩いてきた著者が、過去の景観と現在を比較し、文献史料を再検討することによって、宮都の知られざる事実を掘り起こす。通説にとらわれずに史実を明らかにしてきた碩学による宮都案内。
  • 藤原定家 『明月記』の世界
    4.2
    『新古今和歌集』や『小倉百人一首』の選者として知られる歌人藤原定家は、果たしてどのような日常を送っていたのか。青年期から生涯にわたって綴られた日記『明月記』を詳細に読み解くことで、宮廷での公務の心労、人間関係の軋轢、家長としての重圧と苦悩、息子たちへの思い、など、生身の定家の姿を浮かび上がらせる。

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  • 武家文化と同朋衆 ──生活文化史論
    5.0
    1巻1,485円 (税込)
    室町時代、足利将軍に仕え、将軍家のサロンにおいて、茶や華、香、室内装飾などを担当した同朋衆。目利きとして活躍した彼らは和歌、連歌、能楽など多くの芸能にも通じ、北山文化、応永・永享文化、東山文化の骨格を築いた。今に伝わる「日本らしさ」を生み出したアートディレクター的集団だったといえるだろう。彼らは能阿弥・芸阿弥・相阿弥など阿弥号を名乗っていたことから、仏教の宗派、時衆との関係が指摘されてきたが、時衆ではない同朋衆もいる。いったい彼らはどこから現れ、どのようにして文化の中心に立ったのか。同朋衆の実像に迫った類のない研究を文庫化。
  • 千利休
    3.0
    信長・秀吉との交流、草庵茶湯の大成、そして悲劇的な賜死――。本書は、劇的にして謎に満ちたその生涯に対峙し、史料の精緻な読解にもとづく論証によって、茶聖の人物と思想、さらに日本文化史における位相を究明する。人間・千利休を鮮明に描き出し、研究者のみならず茶道界にも衝撃を与え、その後の利休像を決定づけた不朽の名著。(講談社学術文庫)
  • 出雲と大和 古代国家の原像をたずねて
    3.7
    1巻1,144円 (税込)
    大和の中心にある三輪山になぜ出雲の神様が祭られているのか? それは出雲が大和に早くから進出し、邪馬台国を創ったのも出雲の人々だったからではないか? ゆかりの地を歩きながら、記紀・出雲風土記・魏志倭人伝等を読み解き、古代世界における出雲の存在と役割の実態にせまる。古代史理解に新たな観点を打ちだす一冊。

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ユーザーレビュー

  • 藤原定家 『明月記』の世界

    Posted by ブクログ

    藤原定家の人生を、彼の日記「明月記」からひもとく内容。
    定家は和歌の人というイメージくらいしか持っていなかったから、日記から見えてくる定家のキャラクターや性格、兄弟や子どもたちとの接し方など、知らない世界を垣間見られた。思った以上のクセの強さにひるむ。

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    2025年10月26日
  • 出雲と大和 古代国家の原像をたずねて

    Posted by ブクログ

    出雲の真実がわかる 出雲大社について、ほとんど知識のないところからの読書だったため、一回で十分理解できたとは言えないが、少なくとも非常にわかりやすく、説得力のある記載がなされている。大国主命が多くの名前を持っていることについても、いつもバラバラに色んな所、名前で出てくるのでその異同すら認識できていなかったが、かなり整理して考えることができるようになった。やはり大陸からの文化は日本海を経由して入ってきたこと、北九州からの航路は瀬戸内海より日本海が海流の影響で有利な事、弥生時代に特徴的な古墳が日本海側に広く分布していたこと、邪馬台国が不自然に記紀から省かれている事、等々… 私には事の真贋を判断する

    0
    2025年12月03日
  • 藤原定家 『明月記』の世界

    Posted by ブクログ

    著者がこの本を90歳にして世に出されたたことに感服する。各所の写真も著者の撮影とあり、そのフットワークも驚くべき軽さ。膨大な情報量の『明月記』を読み込んで、定家の実像に迫る作業は並々ならぬ熱量が必要だったという。それを見事にやり遂げられている。

    私は、この本を読む前に、田渕句美子先生の『新古今集 後鳥羽院と定家の時代』と『百人一首──編纂がひらく小宇宙』を読んで、和歌集編纂者としての冴え渡る定家の姿に触れてきた。そして、この度、この本を読んで、定家の別の側面が非常にリアルに思い描くことができるようになった。九条兼実との主従関係、俊成との親子関係、彼を含めて九人もいる同母兄弟姉妹との関係、自分

    0
    2024年09月03日
  • 武家文化と同朋衆 ──生活文化史論

    Posted by ブクログ

    1990年三一書房版を読んだ。30年以上前に天文年間の文化の発展をまとめた研究をしていた人がいたんだな。
    会所の文芸としての室町の文化、それを支えた同朋衆、市中の山居と草庵茶湯、元々は芝居を見るでなく芝居で見るだったこと、外国人がパリのホテルでやった連歌とその時感じた羞恥心、寄合の芸能としての茶の湯と連歌・俳諧、唐物流行や北九州の禅僧の間に生まれた渡唐天神説話、禅院茶礼、在京大名や年中行事などの室町幕府の制度、山水河原者と時宗、能と狂言、君台観左右帳記、伝書、国焼、京料理、蓮月尼などなどについて言及している。

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    2024年05月18日
  • 藤原定家 『明月記』の世界

    Posted by ブクログ

    新古今和歌集、小倉百人一首の撰者の日常に迫る一冊。明月記を丹念に読み、ときには大胆な推測をしていて、定家とその周囲の人々の姿をありありと感じることができました。
    オーロラについての記事が取り上げられるかな?と思いましたが、それはなかったけど、いい本でした。

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    2021年04月04日

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