村井康彦のレビュー一覧

  • 武家文化と同朋衆 ──生活文化史論

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    1990年三一書房版を読んだ。30年以上前に天文年間の文化の発展をまとめた研究をしていた人がいたんだな。
    会所の文芸としての室町の文化、それを支えた同朋衆、市中の山居と草庵茶湯、元々は芝居を見るでなく芝居で見るだったこと、外国人がパリのホテルでやった連歌とその時感じた羞恥心、寄合の芸能としての茶の湯と連歌・俳諧、唐物流行や北九州の禅僧の間に生まれた渡唐天神説話、禅院茶礼、在京大名や年中行事などの室町幕府の制度、山水河原者と時宗、能と狂言、君台観左右帳記、伝書、国焼、京料理、蓮月尼などなどについて言及している。

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    2024年05月18日
  • 古代日本の宮都を歩く

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    日本の宮都の歴史、特に飛鳥から平安遷都までの期間を扱っている。タイトルからは観光の記録のように思うかもだが、実際に著者はカメラを片手に現地をよく歩くらしい。
    日本の古代史にあまり詳しくなかったので、今も残る文献からここまで明らかになるんだなと驚き。田身嶺に関しての通説を文献を丁寧読んでひっくり返しているのも。
    遷都に伴って毎度のようにネズミが異常行動を起こしている。たとえば白村江での敗戦後の大津遷都や、難波遷都など。平城京に移ってからもフラフラしていた。山城は遷都されるまで山背だった。遣唐使は菅原道真により894にされたように教科書でも書かれていてそれが国風文化の発展に繋がったとされるが、実際

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    2024年09月26日
  • 千利休

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    50年以上前の著作で、ある程度否定されたりする部分はあるだろうが、基本的な流れはここに集約しそう。死の直接の原因ではないが、直前期の利休の言動や好みが離れつつあるという話などはもう少し知りたい。基本文献の一つ。

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    2025年08月17日