無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
小川公代さんの著書を読むのはもう何冊目だろうか。この方の書くものを読むと物語の持つ力を信じられるような気がする。
小川さんの手法は、小説や映画などの解説をしつつ、世界をケアの視点で読み解いていくというもの。本作も同様で、今回は『フランケンシュタイン』とその作者メアリー・シェリーを足がかりに、そこから関連する物語や映像作品を紹介していく。小川さんの視点で語られる芳醇なケアの物語の世界を存分に味わえるお得な一冊になっている。
毎度のことながら、本書を読みつつ、紹介される作品群も当たってみた。それもまた楽しい。映画『メアリーの総て』は本書を読まなければ鑑賞することはなかっただろう。読む人にいくつものドアを提示してくれる、そんな書籍である。
Posted by ブクログ
このところ岩波新書の赤い表紙に「ケア」の2文字が踊っています。この本棚に入っている岡野八代「ケアの倫理 フェミニズムの政治思想」にも揺さぶられたし、まだ未読ですが白石正明「ケアと編集」も早々に開かなきゃ。岩波に限らず時代が「ケア」という言葉を強く求めているように感じます。それはジェンダー問題のみならず、すべての抑圧、差別、偏見に対する異議申し立てをし、乗り越えていくためのキーワードなのだと思います。実は10月のNHK Eテレの「100分de名著」がブラム・ストーカー『ドラキュラ』を取り上げていて講師が著者の小川公代だったので『ドラキュラ』視聴と『フランケンシュタイン』読書を並行してみようと手に取りました。しかし自分の世代にとっては「怪物くん」の2大モンスターである彼らが「ケア」を語る時の梃子になるとは!しかしこの新書では『フランケンシュタイン』という作品がなぜ生まれたのか?誰によって書かれたのか?生まれた時代はどういう時代で、それが今にどう繋がるのか?を教えてくれました。作者であるメアリ・シェリーとその母親であるメアリ・ウルストンクラフトがなした社会との闘いを初めて知りました。それは「文学」がいかに「社会」の問題を問いかけるために必要なものか、ということも再認識しました。「文学」のみならず「映画」「ドラマ」「漫画」「アニメ」すべてがその影響下にあることも…。グルッと一周、回って映画『フランケンシュタイン』。ギレルモ・デル・トロの新作、急いで早く観に行かなくちゃ!
Posted by ブクログ
「フランケンシュタイン」をはじめとする書籍やドラマをベースに、
いろんなテーマに向き合っている。
1 戦 争
2 論破と対話
3 親ガチャ
4 マンスプレイニング
5 レイシズム
6 インターセクショナリティ
7 愛
8 エコロジー
9 ケアの倫理
10 アンチ・ヒーロー
ここに書かれているものはいずれもなんだか
強者の押し付け、圧を感じるものばかり。
マンスプレイニングなんて、聴きなれないが、
説教したがる男たち、ってな感じで、イメージがわかる。
そういったものに対し弱者がどう立ち向かうか、生きていくか、
ってことかなあ。ケアの視点。いま。ここ。
朝ドラ「虎に翼」も出てくる。確かにいろんなものと戦ってた。
ケアが必要だった。
どうしたって「差別」が印象的だ。
頑張れ弱者。
はじめに
1 戦 争
『進撃の巨人』『三ギニー』
1 「壁」を乗り越えて――小さな物語へ
2 アウトサイダーの女性たち
3 『フランケンシュタイン』――生の平等を問う
2 論破と対話
『もうひとつの声で』『バービー』『バタードウーマン』
『バグダードのフランケンシュタイン』
1 関係性を結んで対話する
2 対話と共話
3 ヴィクターがSNSを使えたなら
4 『バグダードのフランケンシュタイン』
3 親ガチャ
『親ガチャの哲学』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『波』
『山上徹也と日本の「失われた30 年 」 』 『SPY×FAMILY』『キン肉マン』
1 共同体幻想を打ち砕く人間の流動性
2 「これからの時間」を生きるために
3 「無敵の人」としてのクリーチャー
4 ジークの反出生主義とアーニャの反・反出生主義
4 マンスプレイニング
『哀れなるものたち』『吸血鬼ドラキュラ』
1 “声”とは何か
2 エドワード・トレローニーの誹謗中傷
3 『哀れなるものたち』と女性たちの声
4 愛と自由について語る
5 レイシズム
『ウォッチメン』「オジマンディアス」
1 レイシズムとは何か
2 『ウォッチメン』は何をケアするか
3 タルサ暴動を語り直す
4 『フランケンシュタイン』におけるレイシズム批判
6 インターセクショナリティ
『カラーパープル』
1 インターセクショナリティとは何か
2 “声”を獲得していく物語
3 『フランケンシュタイン』のインターセクショナリティ
7 愛
『ワンダー・ウーマン』『もう一人、誰かを好きになったとき』
『鬼滅の刃』『偽姉妹』
1 ゼロサム的な恋愛に抗して
2 ポリアモリーとは
3 メアリ・シェリーの愛の実践
8 エコロジー
『優しい語り手』『オーランドー』『センス・オブ・ワンダー』
1 エコロジー運動の黎明期
2 ワーズワスからウルフまで
3 カーソンの『センス・オブ・ワンダー』
9 ケアの倫理
『虎に翼』『ダロウェイ夫人』
1 〈ケアの倫理〉とは何か――『虎に翼』とケア
2 弱者の「声」に耳を澄ませる
3 『フランケンシュタイン』に描かれるケアの倫理
10 アンチ・ヒーロー
『僕のヒーローアカデミア』『外套』
『「性格が悪い」とはどういうことか』『ベル・ジャー』
1 アンチ・ヒーローとは
2 “ギフテッド”の功罪
3 なぜトガヒミコはヴィランになったのか
4 ロマン主義時代の反逆者たち
参考文献一覧
あとがき
Posted by ブクログ
ヒロアカが取り上げられているとのことで読んだ
小川公代さん、もちろんお仕事のためもあると思うが映画や文学だけではなくて「鬼滅の刃」や「僕らのヒーローアカデミア」とか少年漫画も論考に入れられるぐらい読み込んでるのすごいな…。射程範囲の広さよ…数巻だけじゃなくてかなりの巻数なんだけどな…
そして最後の10章「アンチ・ヒーロー」で「僕らのヒーローアカデミア」からトガヒミコと麗日お茶子の関係性に着目していて、これは二人のことが好きな人にはぜひ読んでほしいと思ってしまった
「僕らのヒーローアカデミア」の内容をすべて肯定するわけではないけれど、トガヒミコの帰結が麗日お茶子との友情からなる対話に帰結したところはとても好きなので、そのことをこうして論考として残してくれることはとてもうれしかったし、読んでいてトガヒミコの今までを考えると泣けてきてしょうがなかった
新書を読んで泣くというのは初めての経験かもしれない。
そして『虎に翼』!放送以降、小川さんのご著書で毎回見る気がするな…。でもそれだけ『ケア』や『ジェンダー』をはじめ、その社会で包摂されるべきマイノリティたちの話が展開できる作品だというわけでもある
私は『虎に翼』でケアの担い手であった花江ちゃんが大好きなので、ここでも取り上げられていてうれしい
主体的にケアを施すこととケアの役割を強いられることはまるで違うし、あたかも女性はケアが得意で好きでやっていることだといまだに思われることがある
様々な作品のなかにある『ケア』はどのように行われてきたか、それにより今を生きる私たちはこの社会を生きていくために不可欠な『ケア』をどう取り扱っていけばいいのか
そのヒントがたくさん盛り込まれている本だった
Posted by ブクログ
「戦争」「論破と対話」「親ガチャ」「マンスプレイニング
」「レイシズム」「インターセクショナリティ」「愛」「エコロジー」「ケアの倫理」「アンチ・ヒーロー」という10のテーマを映画やアニメなどわかりやすいれから説明し、そして英国人作家メアリー・シェリーとその作である「フランケンシュタイン」を通じて、ケアの精神、つまり他者と心をどのように通わせるかを論じた書。「ケアの倫理」もテーマにあるが、基本には「ケアの倫理」に通底する流れで書かれているものである。最近のアニメなども例に出されているので、シンているものは理解が進むが、知らないものは進みにくく、改めて見直そうと思った。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
ビジネス・実用
小説・文芸
ビジネス・実用
ビジネス・実用