無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
岩波文庫 緑145-1
山月記・李陵 他九篇
著:中島 敦
出版社:岩波書店
文庫で1冊、中島敦がほしいとおもって購入する
逸品、名人伝と、文字禍がよい。
孔子、春秋戦国や、西遊記など中国に取材したもの、パラオ南洋庁時代に収集しただろう奇譚、そして、ペルシア、エジプトを舞台とする短編など、東洋、オセアニアを背景としたものが中心である。
国文学を修めたが、英語も堪能であったとある
芥川龍之介の再来を称えられた鬼才は、1942年33歳で喘息により他界する。
中島が長命であったら、戦後の文壇の様相はこれまでのものとは全く別なものになっていただろう。
あゝ、惜しいかな。
目次
李陵
弟子
名人伝
山月記
文字禍
悟浄出世
悟浄歎異
環礁
寂しい島
夾竹桃の家の女
ナポレオン
真昼
マリヤン
風物抄
牛人
狼疾記
斗南先生
解説
註
初出一覧
ISBN:9784003114513
判型:文庫
ページ数:384ページ
定価:1010円(本体)
1994年07月18日 第1刷発行
2007年05月23日 第21刷発行
Posted by ブクログ
表題作「山月記」は言わずとしれた名作だが、「文字禍」「狼疾記」「環礁(ミクロネシヤ巡島記抄)」が特に好き。
「李陵」は読むのが大変で、まだあまり良さが分からない。
心の揺れ、自問自答、自意識、存在の不確かさ あたりがテーマになると思う。
とにかく文章が綺麗で、漢文的で硬いが意外と読みやすい。
思うに、ある種の人にとっては時代を超えた普遍性がある内容なので、波長が合えばするすると入ってくる。
狼疾記に書かれてる苦しみとか、本当にわかる、わかる、と思う。
中島敦は身体が弱いし当時の医療の質は推して知るところなので私なんかよりよほど苦しいんだけど。
狼疾記や環礁を読んでから山月記を振り返ると、より深く中身を掴めると思う。
妻子を日本に残しての南洋庁での官吏としての経験とか、女学校の講師をしながら小説家を志向して原稿を書き溜めていたこととか。
他の作品よりも一層実感のこもったものだったのかな?と伺えるので、やはり「山月記」は作者の代表作で、名作なんだなと思う。
もっと長く生きててくれればと思わずにはいられないが、病気であることと文学性が深く結びついてるのも難しい…
Posted by ブクログ
又吉さんのYouTubeで紹介されていた本
人生は何事もなさぬにはあまりにも長いが、 何事かをなすにはあまりにも短い。
という言葉で有名だが、今の私には李徴が虎になり、人間の部分をしだいに失いかけてはじめて気づく、自身がかつて持っていた過剰な自己意識、根拠のないプライド、虚栄心を悔やむ部分が、我が身に照らしこの歳になって胸が痛む。
かつての私は李徴そのものではなかったか。虎になりかけていないか。
短いが、全てに無駄がなく、そして誰もが持っている人間の目を背けたくなる本性が表現されているからこそ、人生の座標軸を確かめるために、繰り返し読まねばならない名著だと思う。
Posted by ブクログ
思いっきり泣くと、ストレス解消や健康にいいそうです。
それも、玉ねぎで涙を出すなどではだめで、感動して心から涙するのがいいそうです。
「山月記」はわずか十数ページの作品ですが、すごく泣けました。
最初の2ページでもう泣けて、最後の3ページくらいはもう止まりません。
あまりの素晴らしさに(そして作品も短いので)知人に全編朗読して聞かせてみました。
読みながら何度も涙をこらえたことは言うまでもありません。
読み終えた後の知人の感想は
「泣き所、あった?」
でした。
感動のポイントは人それぞれです。
なお、その知人は今はだんなさんになりました。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。