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首吊りや斬首,内臓抉りに四つ裂き……国家は反逆者を残忍極まりない仕方で殺し続けてきた.その恐怖と悲惨さに彩られた歴史は,支配権力が神聖不可侵性を獲得していく物語でもあった.聖性と裏切りをめぐる西洋近代の血塗られた経験を読み解き,現代を生きる私たちが直視すべき国家の本質を描き出す.
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Posted by ブクログ
暴力による支配を維持するための暴力によるに後付けの理論を付けてきた罪、それによって生まれる近代国家というものも、その本質は暴力でしかないのではないかと思わされる。そして他者を反逆者と扱う人々もその本質は暴力でしかない。
反逆罪というのは、思えば面白い罪である。 なにせ、反逆罪を成立させるには、罪人は「何に」対して反逆をおこなったかが示されなければならない。 反逆を受け、それを罰する権威体制がなければ反逆罪は成立しないのだ。 そして、民主主義が主流となった現代において反逆罪を言い渡されるということはまずないだろう。 ...続きを読む 一方、罪刑ではない形で課せられる反逆者の立場もある。 いわゆる「非国民」的振る舞いということだ。 これからジャックアタリが予言するところの大紛争の時代となり、ナショナリズムの対立は激化するだろう。そのなかで、反逆罪研究は日の目を浴びるかもしれない。
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反逆罪 近代国家成立の裏面史
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将基面貴巳
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