日本の近代とは何であったか 問題史的考察

日本の近代とは何であったか 問題史的考察

1,144円 (税込)

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政党政治を生み出し、資本主義を構築し、植民地帝国を出現させ、天皇制を精神的枠組みとした日本の近代。バジョットが提示したヨーロッパの「近代」概念に照らしながら、これら四つの成り立ちについて論理的に解き明かしていく。学界をリードしてきた政治史家が、日本近代とはいかなる経験であったのかを総括する堂々たる一冊。

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日本の近代とは何であったか 問題史的考察 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    一般的には「遅れた閉鎖的な時代」と片付けられてしまう江戸時代の環境が、実は細かい合議制で成り立っており、そのことが「近代」としての明治時代の成立に大きな意味をもった、というのは面白かった。また、「幕府」的な存在を排除したことが、分立した権利のまとめ役の不在を生み、そのまとめ役として政党内閣が誕生した

    0
    2024年01月02日

    Posted by ブクログ

    近代国家形成に向けて日本がどう歩んできたのか、「政党政治の成立」「資本主義の形成」「植民地帝国の経緯」「天皇制とは」という4つの観点から学術的に説く。前近代において他国からの侵略、宗教の諍いが限られていた日本では、事情の異なる西欧の近代化を倣うにあたって試行錯誤が続く。植民地領有の理由については、西

    0
    2018年12月12日

    Posted by ブクログ

    著者の問題意識と分析は頷けるところ多々あるが、将来展望の部分はりそうしゅぎてき、希望観測的すぎないか。

    0
    2017年08月26日

    Posted by ブクログ

    かつて三谷先生が講義のなかで、現憲法が帝国憲法の改正により誕生したことを強調されていたことを思い出します。その時には、8月革命説等へのアンチテーゼなのかなくらいに思っていましたが、本書を読んで自分の浅い理解に気づきました。
    明治にプログラミングされた近代的な設計は戦前戦後問わず生きているのだし、様々

    0
    2017年06月18日

    Posted by ブクログ

    我が国の近代史について、テーマ別にまとめた本。各テーマについて、筆者なりの軸を持ってまとめられている点が良い。

    0
    2017年04月16日

    Posted by ブクログ

    今年御年81歳の三谷先生の岩波新書。すごく面白かったです。お勧め。しかし、80歳を越えて知的な刺激を与えられるってすごいですね。

    決して易しい本ではないけれども、一般読者にもわかりやすく書かれている。バジョットの本を導きの糸としながら、日本の近代とは何であったのか、政党政治、資本主義、植民地帝国、

    0
    2017年04月14日

    Posted by ブクログ

    読んでいて眠くなるので、寝る前に30分本書を読むと快眠出来た。
    途切れ途切れにしか理解は出来なかったけど、近大日本がどのように政党政治を立脚し、どのように資本主義体制を整えて、どんな風に植民地帝国へと進み、どんな風に天皇を位置づけてきたのかを知ることが出来た。
    大日本帝国時代の人はあんな無謀な戦争仕

    0
    2023年02月20日

    Posted by ブクログ

    タイトル通り、日本の「近代」の意味に関する歴史的論考。天皇制や植民地政策などのデリケートな論題を平易に論じている点が好ましい。

    0
    2021年03月23日

    Posted by ブクログ

    明治期に近代化を進める中で、近代化には欧州におけるキリスト教が果たした役割を、天皇に求めた。それにより、明治憲法の立憲民主主義と天皇の存在に矛盾が生じた。
    教育勅語が天皇の神性を強め、立憲君主の枠を超越する存在にしてきたとしている。
    であれば、その内容に関わらず、二度と教育勅語を復活させてはならない

    0
    2019年12月11日

    Posted by ブクログ

    日本政治外交史の泰斗による日本の近代論考。政党政治、資本主義、植民地に加えて天皇制についても述べられています。
    日本に憲法を導入しようと渡欧した伊藤博文に対し、プロイセンの公法学者グナイストは、社会の結びつきを強める機能を宗教に認め、「日本は仏教を以て国教と為すべし」と勧告します。
    対して伊藤は、既

    0
    2019年04月30日

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