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宮本武蔵
山中で棒を振り回していた少年は、十三歳にして試合相手の頭蓋をかち割った! 自身も剣の達人である著者が描く凄絶なる歴史長編 宮本武蔵は幼少より武術に頭角をあらわし、生まれ持っての膂力と父の激しい指南にこたえ、13歳にして真剣の立会に打ち勝った。 血なまぐさい試合にあけくれた青春時代、京都郊外、一乗寺下り松での吉岡一門との死闘、関門・船島での佐々木小次郎との血闘など、いくたの修羅場でつねに勝利をおさめた孤高の剣聖の凄絶なる生涯を描破する。 吉川英治版『宮本武蔵』とそれを原作とした人気コミックの影響もあり、内省的な宮本武蔵像が一般化した現代。 だからこそ津本陽描く、本能で動き、野獣味のある武蔵像は読者にいまも新鮮な驚きを与える。 解説・桶谷秀昭 -
未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる
2017/10 電子書籍版update!! ・ちきりん×柳川範之「人生は二回、生きられる?」トーク ライブ・レポート! ・ちきりん×安藤美冬「私たちの未来の働き方を考えよう」 刊行記念対談2本を特別収録 ■■■ 年金受給開始年齢の引き上げ、定年の延長など、働き方をめぐる環境は近年驚くべきスピードで変化し続けている。そんな現代日本にあって、あなたは20代で選んだ仕事を70代まで続けるの? 月間200万PVをほこる人気ブロガーちきりんが「人生を二回生きる」働き方を具体的に提案する人生論。 文庫版の解説、柳川範之東大教授による「明るい働き方を実現するための指南書」も収録。 〈序章〉“働き方本”ブームが示すモノ 〈第一章〉現状維持の先にある未来 〈第二章〉世界を変える3つの革命的変化 〈第三章〉新しい働き方を模索する若者たち 〈第四章〉「ふたつの人生を生きる」 〈第五章〉求められる発想の転換 〈終章〉 オリジナル人生を設計するために -
MILK
心と身体がざわつく恋愛短篇集 恋をして求め合う。その普遍的な欲求は、時にあたたかく、時にスリリングに日常を照らす。生きることの輝く半分は、ここにある――。 一人息子を妊娠して以来、夫とはセックスレス。このままでは三十代の十年間を一度もセックスしないですごすことになる、と思った皆子は、同じような境遇の男性と関係を持つことを決意する。(「アローン・トゥゲザー」) 結婚して七年になる直哉は、何気なく食事に誘ったアルバイトの女性と帰り道でキスをしてしまう。はじめ驚いていた彼女は、次の瞬間、思いもかけぬ提案をしてきた。(「いれない」) アメリカのブルーフィルムを上映している映画館で、年上の女性と出会った男子高校生の一志。彼女は脚本家で、AVの脚本を書く参考に一志の話を聞きたいという。(「水の香り」) など10篇を収録。 解説・いしいのりえ -
ミルク・アンド・ハニー
文学賞三賞に輝いた前作『ダブル・ファンタジー』に続く、魂と官能の傑作長編小説。 脚本家・高遠奈津は、創作の鬼に導かれるようにして夫との穏やかな暮らしを捨てた。 いくつかの恋を経て、現在は物書き志望の恋人・大林一也と暮らしているが、 大林もまた奈津の心と身体を寂しくさせる男だった。自分に触れず、遊び歩くばかりの 大林に気を遣いプレゼントを捧げ続ける日々の中で、元恋人たちと逢瀬を重ねる奈津だったが―― 自由と官能、孤独と愛憎の果てに、奈津がたどり着いた果てとは? 「週刊文春」連載中から「面白過ぎる」と多くの読者・執筆者を夢中にさせた強烈な吸引力のある一冊。 解説・辻村深月 ※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
弥勒の掌
これが現代ミステリの到達点だ! 愛する妻を殺され、汚職の疑いをかけられたベテラン刑事、蛯原。妻が失踪して途方に暮れる高校教師、辻。やがてふたりはある宗教団体の関与を疑い、ともに捜査を開始するが――。 あらかじめ申し上げておきます。本作は、社会派の本格捜査小説であると同時に、読者を罠にはめようとする壮大なたくらみが隠された作品でもあります。どうか注意深く、慎重に、身構えて読み進めてください。それでもなお……! 必ずや前代未聞の驚きを味わっていただけることでしょう。迫真のリアリティ、サスペンス、そして謎解きの美しさ。まさに、現代ミステリの到達点といえる逸品です。 -
民族と国家
今世紀最大の火種を解き明かす 二十一世紀最大の火種となる「民族問題」。イスラム研究の第一人者が二十世紀までの紛争を総ざらえ。新時代を生きる現代人の必読書。解説・佐藤優 【目次】 第一章 イメージとしての民族と国家 ―レコンキスタから冷戦終結まで― 1 湾岸戦争とボスニア=ヘルツェゴヴィナ内戦 2 神話・象徴複合としての民族 3 二つのナショナリズム 第二章 イスラム史のなかの民族 ―ムスリムと啓典の民― 1 イスラムにおける民族の系譜 2 レンズを通して見た非イスラム世界 3 ムスリム・キリスト教徒・ユダヤ教徒 4 中東とヨーロッパのキリスト教 第三章 パクス・オットマニカ ―ミッレト制による「諸民族の平和」― 1 オスマン帝国とアラブ独立王朝 2 ボスニア=ヘルツェゴヴィナのイスラム化 3 イスラム国家とヨーロッパ 4 多民族と平和共存 第四章 愛国心か、ナショナリズムか ―ムスリムの見た外国と異民族― 1 ヨーロッパの中のイスラム 2 国名のない国家 3 フランス革命とオスマン帝国 第五章 ムハンマド対マルクス ―資本主義・労働運動・民族問題― 1 クウェートとサウジアラビアの原型 2 「アラブ国家」か、エジプト国家か 3 民族問題と経済問題 4 民族モザイクの変容 5 バルカンの労働運動とアナトリアのアルメニア問題 第六章 「高貴な民」の目覚め ―アラブ人とトルコ人― 1 ミッレトから民族へ 2 「高貴な民」としてのアラブ 3 イスラムから生まれたアラブ意識 4 預言者の正系とアラビアのロレンス 5 中央集権化 対 地方分権化 第七章 イスラム帝国の終演 ―国民国家に向かって― 1 植民地分割か、国民国家の成立か 2 エジプト・ナショナリズムの開花 3 ムスリムからつくられたトルコ人 4 イスラムと複合アイデンティティ 5 ユーゴスラヴィアの「ムスリム人」 終章 民族と国家のリアリズム ―構想と神話― 補論 新しい中東の分割と断層線 ―「境界の破枠」と新バルフォア宣言― 解説 佐藤優 -
みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記
海を渡った宣教師と、命を賭した信徒たち。 殉教をめぐり400年の時を駆ける旅へ! 16世紀後半、織田信長の時代にローマに送られた天正遣欧使節の4人の少年たちは、帰国後、秀吉による伴天連追放令。キリシタンが迫害される世に何を思い、どう生きたのか。 また、日本で布教に携わって殉教した外国人の神父たちは、どんな思いで最期を迎えたのか――。 あらゆる資料・文献を丁寧に読み込み、自ら迫害にまつわる土地を旅して、当時のキリシタンの生き方に迫る。 長崎、島原城、日野江城、原城跡、大村、鈴田牢……さらには、殉教した外国人神父たちの故郷であるスペインの小さな村の教会まで。 果たして、日本人にとってキリシタンとは何だったのか――。 著者は4人の少年たちが8年にわたる訪欧の旅から戻った直後に、秀吉の前で奏でたリュートに強く興味をひかれ、東(日本)と西(ヨーロッパ)の狭間で翻弄された少年たちの気持ちに近づくために、自らリュートを習得した。 400年前、その時代を切実に生き抜いたキリシタンの息吹を新たな視点で現代に伝える野心作。 解説・若松英輔 「時空と距離を超えて、人々の心が結びつく瞬間が、著者の情熱によって到来する」(三浦しをん) -
無菌病棟より愛をこめて
2010年6月、急性白血病の告知。愛してくれる人がいるから、なるべく死なないように頑張ろう――。仕事の予定も、妻・母としての役割も、すべてを放り出しての突然の入院、抗癌剤治療の開始。辛い闘病生活のなかで家族と友人の絆に支えられ、ユーモアを忘れずに人気ミステリ作家が綴る、たくさんの愛と勇気、温かな涙と笑いに満ちた闘病記。 -
無罪 INNOCENT
かつて検事補殺しの裁判で無罪を勝ち取り、今や判事の座に昇りつめたラスティ・サビッチ。彼の妻バーバラが変死した、遺体の発見から通報までに空白の一日があったことに疑惑を抱いた検事局の調べで、サビッチに愛人がいたという事実が浮かび上がった。次々に状況証拠が積みあがる中、かつてサビッチの裁判で屈辱的な敗北を喫した地方検事トミー・モルトは、ついにサビッチを妻殺しで訴追することを決意した。そして因縁の法廷が幕を開ける。サビッチは妻を殺したのか、遺体発見後の空白の時間は何を意味するのか、彼は何を隠しているのか? 嘘と真実と駆け引きが白熱する。そして衝撃の真実はすべてが終わったあとに明かされる。それはあまりに悲しく痛ましく、人間の愛と憎悪を描き出す――。歴史的名作『推定無罪』続編の名に恥じぬ重厚なる傑作! -
無私の日本人
2016年5月に映画化! 「殿、利息でござる!」の原作。 清廉な生き方を貫いた三人を、歴史の中から掘り起こした感動作。 穀田屋十三郎-伊達藩の貧しい宿場町に生まれた商人。同志をあつめて一家離散を覚悟で大金を集め、それを伊達藩に貸し付けて、その利息で、滅びようとする郷里を救おうと奔走。 中根東里-江戸時代を通じて空前絶後の詩才の持ち主ながら、栄達を求めず、極貧のうちに村儒者として死す。 大田垣蓮月-津藩家老の娘として京都の花街に生まれた絶世の美女。家庭に恵まれず、尼僧として京都郊外に庵をむすび、当代一流の文人墨客と交流。 大ヒット映画「武士の家計簿」に続き、気鋭の歴史家が描く日本人の誇るべき美徳。 -
娘が巣立つ朝
家庭崩壊のきっかけは、娘の婚約だった 家族って、なんだろう……? 多くの共感を集めた家族小説の傑作が、待望の文庫化! 高梨家の一人娘・真奈が恋人の優吾を実家に連れてきた。 爽やかな好青年なのだが、 どこか会話が嚙み合わない。 一方母・智子は、不機嫌でため息ばかりつく夫の健一に 辟易している。 見て見ぬふりをしてきた小さな綻びが、 少しずつ大きくなり――。 誰もが経験する人生の曲がり角を通して、 ある家族の変遷を描き、 多くの共感を集めた感動作。 シビアな現実と、全体に流れるユーモア。 家族の悲喜こもごもに「わかる!」「そうそう」と 相槌をうつこと必至、胸に刺さります。 第46回吉川英治文学新人賞候補作。 文庫解説・瀧井朝世 単行本 2024年5月 文藝春秋刊 文庫版 2026年9月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
ムーンナイト・ダイバー
慟哭の夜から救済の光さす海へ。 3・11後のフクシマを舞台に、鎮魂と生への祈りをこめた著者の新たな代表作。 ダイビングのインストラクターをつとめる舟作は、秘密の依頼者グループの命をうけて、亡父の親友である文平とともに立入禁止の海域で引き揚げを行っていた。 光源は月光だけ――ふたりが《光のエリア》と呼ぶ、建屋周辺地域を抜けた先の海底には「あの日」がまだそのまま残されていた。 依頼者グループの会が決めたルールにそむき、直接舟作とコンタクトをとった眞部透子は、行方不明者である夫のしていた指輪を探さないでほしいと告げるのだが……。 巻末に著者によるエッセイ、「失われた命への誠実な祈り(文庫版あとがきに代えて)」を収録。 -
名妓の夜咄
バラエティ番組に引っ張りだこの「ハコちゃん」こと岩下さん。学生時代から新橋花街に出入りしていた彼が、昭和前期から一流地・新橋で活躍し続けた芸者にインタビュー。政財界の接待の場として、また伝統芸能の継承の場としてあったその実態とは? 大人の夜の世界、そして本物の日本文化に触れられる、貴重な証言の詰まった一作です。 -
明治宮殿のさんざめき
皇居の中を隅々までご案内! 「みやび」と「モダン」が無理なく同居する明治宮殿。NHKドラマ「坂の上の雲」の宮廷シーンの時代考証を担当した著者が、明治宮殿の十二ヶ月を絢爛豪華な「宮廷絵巻」として軽やかな筆致で再現。ツイッター感覚で和歌を詠む天皇陛下、姉さん女房の皇后、女官、侍従職出仕まで、息遣いを伝えてくれる。 -
名探偵ジェリコ
またも英国より本格ミステリ登場! 再読して「どうしてこれに気づかなかったのか」とあとで膝を叩くことになるのは必至である。自信を持って本格ミステリファンにお薦めしたい作品だ。──千街晶之(解説より) 150年前の惨劇。連続見立て殺人。廃墟と化した館。大胆な手がかりと伏線。 まるで新本格ミステリのような謎解きの愉悦。 イギリスのミステリ通が選ぶFingerprint賞受賞作。ほか2つの英国ミステリ・フェスで最優秀作品賞候補に。ホロヴィッツ、クレイヴン、タートン、ハレットら英国ネオ本格ミステリの系譜に新たに名を連ねたウィリアム・ハッセー。そのアクロバットをご覧あれ。 刑事として抜群の推理力で知られたジェリコは、容疑者とのトラブルで職を失い、無為な日々を送っていた。そんな彼に奇妙な歴史家から依頼が届く。150年前に起きた旅芸人一座の溺死事件に見立てた連続殺人が進行中であり、その真相を調べてほしいというのだ。ジェリコは刑事時代のメンターからの叱咤激励を受けながら、この怪事件に挑むが…… 何もかもが奇妙で、グロテスクで、人工的な事件。その狙いは何か? そして犯人は? イギリス本格ミステリの新シリーズ第一作。 -
名著講義
受講者は毎週一冊の文庫を読む根性があること。受講者は毎週一冊の文庫を買う財力があること。そしてレポートを出し、ディスカッションすること。そんな受講条件で集った、女子大生との、時に激論、時に人生相談? 時に脱線&爆笑の平成版「人生劇場(青春篇)」。『武士道』『学問のすゝめ』『きけわだつみのこえ』等を巡る、女子大生との丁々発止の「読書ゼミ」全公開! -
名門譜代大名・酒井忠挙の奮闘
五代将軍綱吉の治世―― 出世ルートから外れた、大老の嫡男が再起に挑む。 四代将軍徳川家綱の大老・酒井忠清の嫡男、忠挙。将来を約束されたはずの彼の人生は、父の失脚で、突如暗転する。 家格の降格、親族の不祥事、期待した嫡男の早世……。度重なる苦難に抗い、家の存続に奔走、時に喜び、時に悩みながらも、生涯忠勤に励んだ、ある御曹司の等身大の実像に迫る。 幕府吏僚として生きる大名の実像と生存政略! 解説・山内昌之 ※この電子書籍は、2009年6月に角川叢書より刊行された単行本の増補版として文春学藝ライブラリーから刊行されたものを底本としています。" -
めじろ鳴く
老剣客・武蔵ここにあり! 著者初の短編集 【著者初となる短編集ついに刊行!】 老いた剣豪の気骨、 紅職人を志す女の矜持、 若き侍からほとばしる熱情…… 佐伯泰英は短編も面白い! 【収録作紹介】 老境にあるかつての剣豪・宮本武蔵のもとを柳生十兵衛の門弟が訪ねてきた。……天下の剣を極めた柳生が今さら何を企んでいる? 訝しむ武蔵はしだいにこの門弟に心を許していく――「めじろ鳴く」 女を嫌う職人衆の世界に飛び込んだおゆう。彼女の造る紅は女心を捉えて人気を博するが、おゆうを追う謎の男の影が――「寒紅おゆう」 下士の三男坊ながら、十六の若さで「龍」と称されるほどの剣の腕をもつ惣三郎。師は彼に「無殺多生の剣を極めよ」と諭す――「虚けの龍」 参勤交代の道中、家紋の入ったお鎗(やり)の穂先が強奪された。事件の背景には、国替えに伴う悲劇が――「手毬」 水泳に興じる少年たちが、水戸藩に関わる秘密を耳にしてしまう――「寛政元年の水遊び」 武者修行中の父が騙し討ちに? 悲報を受け、一路、大坂へとむかう青年剣士を待ち受ける困難とは――書き下ろし新作「妻手指(えびらさし)」 読み応えある珠玉の時代小説全6編は、佐伯泰英入門にもぴったりです! -
目玉焼きの丸かじり
大人気「丸かじり」シリーズ! ポンと割ってジュッ。 目玉焼きは誰かが作ったのがいきなり目の前に出てくるより、 自分で作って食べるほうがはるかにおいしい――。 パセリの哀れな境遇を嘆き、枝豆の正式な食べ方についてマジメに考えを巡らせ、 カルピスが薄かった幼き日に思いを馳せ、こしアン派かつぶアン派かで人物像をプロファイル。 食へのあくなき好奇心と観察眼は健在! 【目次】 きゅうりは誠実か 「序で」の力 アボカドの“身持ち” やきそば牛丼の恩愛 クサヤ好きの立場 「しょース」出現 枝豆の正式マナーは? いちじくの警告 「干天の慈ビール」 「おかかは6位でいいのか」 阿佐谷名物「文士カレー」 トンカツ威風堂々 冷やし中華をゴクゴク パセリ、その境遇 「うな牛」に至る病 ソーメン、いつ噛むか おにぎりは左手で カルピス=薄いの思い出 駅弁総選挙 麻婆豆腐の魔力 弁当の“跡地” 鰯の丸干しについて語りたい 満月ばかりが月じゃない 行って楽しむ行楽弁当 サンマに大根おろしがない不幸 きのこよきのこ シーハの悲劇 目玉焼き、匂う アンコかわいや 「偽装王国ニッポン」 ホカホカ大好き ステーキはミディアム・レアで シメはどうする? 何? スキヤキカレー? いまどき昆布の佃煮? 酢蛸の律儀 -
メディアの闇 「安倍官邸 VS.NHK」森友取材全真相
なぜ放送されないんだ! エース記者はなぜNHKをやめたのか。 官邸からの圧力、巨大組織内で上層部から歪められる報道── スクープの裏側を「忖度なし」に書き尽くす。 社会に衝撃を与えた『安部官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』を改題し、大幅加筆。 「文庫化にあたって 『この本には虚偽がある』は虚偽である」をはじめ、単行本刊行後の怒濤の展開も描いた決定版。 著者は「森友事件」の発覚当初から事件を追い続けたNHK大阪放送局の司法担当キャップだった。 次々に特ダネをつかむも、書いた原稿は「安倍官邸とのつながり」を薄めるように書き換えられていく。 NHKでも検察でも東京vs.大阪のせめぎ合いが続く中、ついに著者は記者職からの異動を命じられた。 記者であり続けるために職を辞した著者が、事件の核心、取材の裏側、そして歪められる報道の現在を赤裸々に明かす、渾身のノンフィクション。 この話には続きがある。 「この単行本が出来上がろうかというタイミングで赤木雅子さんに初めて会えた。 その後、劇的な展開を見せて、週刊文春での赤木俊夫さんの遺書全文公開、国と佐川氏の提訴に至った。 森友国有地値引きも公文書改ざんも何一つ古びていないし終わってもいない」(「文庫化にあたって『この本には虚偽がある』は虚偽である」より) 今、メディア不信は最高潮に達している。 権力に牙を抜かれ、批判能力を失う一方で、現場の最前線には、真実を伝えるために日夜格闘する記者たちがいる。 すべてはここから始まった――。 メディア、公正な報道が危機に瀕する現代、必読の書。 解説:田村秀男(産経新聞特別編集委員) ※この電子書籍は2018年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
孟夏の太陽
為政者の徳とは何か。 現代にも通じる王と宰相の関係を描く長篇! 古代中国・晋の宰相として国を支え続けた趙一族の盛衰を、 歴史と運命への透徹した視点をもって描いた初期の傑作長篇。 中国春秋時代の大国・晋。 この国の重臣を代々務めた趙一族。 太陽 の如く酷烈な趙盾、族滅の危機に瀕した趙朔、 名宰相・趙武、王子 朝の乱を鎮定した趙鞅、その子趙無恤……。 二百年にわたる一族の興亡を、透徹した歴史観と清冽な筆致で描いた著者初期の傑作。 指導者に求められる「徳」のありようをめぐる物語。 解説・平尾隆弘 ※この電子書籍は1994年に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。 -
盲導犬クイールの一生
「人間らしい歩き方を思い出させてくれた」との言葉を残して、パートナー(使用者)はこの世を去った。盲導犬クイールの生まれた瞬間から、暖かい夫婦のもと息をひきとるまでをモノクロームの優しい写真と文章で綴る。映画化、ドラマ化もされた感動の記録。文庫新装版の秋元良平氏の「出版から十五年過ぎて」も収録。 -
もうひとつの青春
高校教諭、床屋、会社員……さまざまな経歴と個性の、20代7人の若者の、ただ一つの共通点は、同性愛者。「変態」でも「性風俗業者」でもない、東京近辺でありふれた生活をおくる同性愛者たちを通して描かれるいまの日本は、驚くほど“異性愛的規範”に満ちている。アメリカ・サンフランシスコでの取材と比較して描かれる、わたしたちが住む社会の「異質さを受容しない均質さ」は著しい。しかし苦難のなかから、ほの明るい光も差してきて──魂をえぐる、同時代ノンフィクション! -
燃えよ剣
新選組副長、土方歳三を描いた司馬遼太郎の代表作が、ついに電子書籍で登場。無類の面白さが貴方を待ち受ける。これぞ小説だ! 不世出の小説家、司馬遼太郎さんには幕末に材を求めた作品がいくつもあります。そのなかで『竜馬がゆく』とともに特別な支持を集めてきたのがこの『燃えよ剣』。武州から出てきた土くさい田舎剣士、土方歳三。天然理心流四代目の剣豪、近藤勇と出会ったとき、歳三の人生、そして幕末史は回転し始める。近藤局長、土方副長の体制で本格始動した京都守護職配下の新選組。沖田総司、永倉新八、斎藤一ら凄腕の剣客が京都の街を震撼させる。池田屋事件などを経て、新選組とともに歳三の名もあがっていくが――。激動する時代のさなかで剣のみを信じ、史上類例を見ない強力な軍事組織をつくりあげた男の生涯を、練達の筆で熱く描きます。 -
もしも、私があなただったら
大企業を辞め福岡に戻った男。 東京から追ってきた、友人の妻。 人生の半ばを過ぎた二人は再出発できるのか――。 大企業を辞め、故郷の博多で小さなバーを営む藤川圭吾の前に、かつての同僚の妻・美奈が現れた。 心の通い合いを強く感じる啓吾だったが、あるひとつの疑念が頭を離れない――。 人生の半ばを過ぎた男女が再出発に向けて研ぎ澄まされていく。 企業の倫理、愛情の深淵をあますところなく描きこんだ長編恋愛小説。 解説・池上冬樹 ※この電子書籍は2006年に光文社より刊行され、文藝春秋より2020年5月に刊行した文庫版を底本としています。 -
もっとウソを!
男はモンロー体型を好むのに、若い女はなぜダイエットに走るのか? 男がマスターベーションする理由は? 人間のペニスはなぜあんな形なのか? コム・デ・ギャルソンが好きな女の子と嫌いな女の子の違いは? ニグロイドとモンゴロイド、ペニスにはどんな差が? だれもが気になる疑問をスッキリ解いてくれるのが動物行動学。京大動物行動学の名師弟コンビが語り合った知のエンターテインメント! 笑って納得、さあ、あなたはどこまで信じる? -
元刑務官が明かす死刑のすべて
死刑囚といちばん長い時間を過ごすのは刑務官。起案書に何十もの印鑑が押され、最後に法務大臣が執行命令をくだすまで、死刑囚はどんな特別処遇を受けるのか? 遺族が呆れる極悪人の素顔とは? なぜ死刑執行は処刑の後に告知されるのか。死刑執行を担当する者の苦悩……劇画「死刑執行」(緒方りる・画)やドキュメントノベル「死刑囚監房物語」など、多彩な切り口で死刑について紹介。刑務所の腐敗が報道される昨今、現場にいなければ判らない、死刑のすべて! -
物理波矢多シリーズ
あの真っ暗闇の奥から、何かが私を凝っと覗いている! ホラーミステリーの旗手による新シリーズ、ここに開幕。 戦後まもない混乱期。 主人公の物理波矢多(もとろい・はやた)は満洲の建国大学から日本に帰国し、足の向くままに北九州の炭鉱で炭坑夫となって働き始める。 波矢多は同じ炭鉱で働く美青年・合里光範(あいざと・みつる)と意気投するが、彼もまた朝鮮人の友を過酷な労働に従事させた過去に罪悪感を負っていた。 やがて同室の合里が落盤事故で坑道に取り残されたのを皮切りに、炭坑夫が次々と自室で注連縄で首を括るという、不気味な連続怪死事件に遭遇する。 現場からはいつも、黒い狐の面をかぶった人影が立ち去るのが目撃され……。 敗戦に志を折られた波矢多は、相次ぐ変死体と“狐面の女”の謎を解けるのか。 細密な炭坑の描写の中から、じわじわと迫ってくる恐怖と連続する密室殺人の謎。 本格ミステリとホラーの魅力を併せ持った、著者の本領発揮の傑作長篇。 解説・辻真先 -
物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50
人気お菓子研究家の原点! 漫画やドラマなどに出てくるさまざまな食べ物。それはどのように扱われているのか? フード理論を知ればもっと物語が面白くなる! 大きな口を開けて美味しそうに食べる人は腹の底を見せているため善人! フード目線から物語における登場人物の性格や感情、状況を読み解く。更に「賄賂は菓子折りに忍ばせる」「失恋のやけ食いはいつも好物」など、よく似た演出を50のステレオタイプに分析。フード理論を知れば、新しい発見や興味が深まること間違いなし! 単行本 『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』 太田出版2012年4月刊 文庫 『物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50』に改題 文春文庫2024年1月刊 ※この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
物乞う仏陀
25歳でアジア放浪の旅に出た著者。以前、難民キャンプで目の当たりにして以来気になっている、障害のある物乞いたち。彼らの人生の背景を知りたい。そんな思いを胸に、カンボジアの地雷障害者やタイの盲目歌手、ネパールの麻薬売人らと、共に暮らし共に食らい語り合う。インドでは、手足を切断され乞食として路上に置かれる子供達の存在を知り、命の危険を顧みず、マフィア組織に潜入取材を敢行する…。想像を絶する事実の重さが浮かび上がる、衝撃のドキュメンタリ! -
モモンガの件はおまかせを
お馴染みの楓ヶ丘動物園の飼育員たち――大型哺乳類担当の僕(桃本)、げっ歯類担当の七森さん、ツンデレ獣医の鴇先生、そしてカルト的人気、爬虫類担当の変態・服部くん――が、動物にまつわる謎を解き明かす、人気ミステリーシリーズ最新刊! ・楓ヶ丘動物園飼育員たちが休日にバーベキュー、僕と服部くんは買出しに出かける。犬の散歩をしている男に道を訪ねたのだが、連れていた柴犬の様子に僕は不審を抱く。(「いつもと違うお散歩コース」) ・七森さんに憧れるボランティア少年長谷井君の友人・今成君の家猫スコティッシュフォールドのトビーが男に連れ去られたという。トビーは夜帰ってきたのだが、オートロックで密室の家に男はどうやって侵入し、トビーを連れ出したのか?(「密室のニャー」) ・飼育員メンバーの面々が警察署から連れ立っての帰り道、僕の頭部にフクロモモンガが飛来してきた。どうも古いアパートの二階から逃げたらしいのだが、部屋の様子がおかしい。ドアを開けたところ、そこには部分的にミイラ化した死体が……。ケージもあり、ここで飼われていたことは間違いないのだが、いったい誰が何の目的で死体のある部屋でモモンガの世話をしていたのか?(「証人ただいま滑空中」) ・体長は最低でも1メートル、体重も最低50キロという謎の大型生物が山の集落に出現。その「怪物」を閉じ込めたと聞いて向かった廃屋はもぬけのからだった。「怪物」はどうやって抜け出したのか?考え込んでいた鴇先生の顔が蒼ざめる……。(「愛玩怪物」) 【目次】 第一話 いつもと違うお散歩コース 第二話 密室のニャー 第三話 証人ただいま滑空中 第四話 愛玩怪物 -
森は海の恋人
森は漁民の命。森と海の真のつながりを知る感動の書。 宮城県気仙沼で長年にわたり牡蠣養殖業を営んできた畠山さんは、エッセイストとして、そしてNPO法人「森は海の恋人」の活動でも知られています。2012年には国連森林フォーラムの「フォレストヒーローズ」にも選出されました。 豊かな汽水域の恵みは、森があってこそ生まれる。ダム開発と森林破壊で沿岸の海の荒廃が急速に進んだ1980年代、おいしい牡蠣を育てるため、気仙沼湾に注ぐ大川の上流に木を植え始めた――それが畠山さんの活動の出発点でした。漁師だからこそ見出し得た、森と海の真のつながりとは? 「森は海の恋人」運動の火付け役となったみずみずしい一作がついに電子書籍化。森に、水に、海の恵みに関心のある人すべての必読書です。 -
焼き鳥の丸かじり
しがみつく砂肝をどうする!? 大好評エッセイ〈丸かじり〉シリーズ第40弾! 「串外しはNG!」にしみじみ思う…女性にとって、「焼き鳥の串の存在」とは? 化粧事情、そして立ちはだかる歯茎の問題。 頑強にしがみつく砂肝にどう立ち向かうのか? ほか、「食べる妖怪ピータン」「スーパーレジ行列百景」「脂身食いたい」 「タンメンはブレず」「魚肉ソーセージは改善すべきか」「豆大福の豆物語」など。 解説・荻原浩 ※この電子書籍は2017年11月に朝日新聞出版より刊行され、文藝春秋より2020年4月に刊行した文庫版を底本としています。 -
薬物依存症の日々
五年ぶりに会った長男は「大丈夫だよ」と笑ってくれた。 覚醒剤取締法違反による衝撃の逮捕。 執行猶予満了を前に、清原は想像を絶する苦痛の中でもがき続けてきた。 自殺願望、うつ病との戦い、信頼できる主治医との出会い、 そして、家族との再会。 真っ暗な闇の中でもがき続けるかつてのスターは、 夏の甲子園に決勝戦を観戦に行きたいという願いを抱くが……。 「10年も薬物をやめていた人が再犯で逮捕されたと聞くと怖くなる」 「最後の1回だけ、と考えている自分がいる」 「この4年間、マンションのバルコニーから下を見て、 死にたいと思ったことは、一度や二度ではありません」 「元妻の亜希は、息子たちにぼくの悪口を言わなかった」 「負けたと認めること、怖いと認めること。 それはぼくにとってすごく重要なことでした」 大宅壮一ノンフィクション賞受賞『嫌われた監督』の鈴木忠平による渾身の取材。 文庫化にあたり、解説に、清原氏の薬物依存症治療の主治医である 松本俊彦医師による「人はなぜ薬物依存症になるのか?」を掲載。 ※この電子書籍は2020年6月に文藝春秋より刊行された単行本『薬物依存症』を改題した文庫版を底本としています。 -
野菜畑で見る夢は
「日経ヘルス」誌で、健康誌史上初の連載恋愛小説として話題騒然! 耕し、種を蒔き、慈しむ。野菜たちが教えてくれる恋の育て方とは?――同窓会に参加するため帰郷したまゆみは、別れた彼と再会する。プロポーズを退けて東京で働くことを選んだ彼女と、故郷で教師をしながら野菜畑を育てる彼。終わったはずの恋が10年の時を経てふたたび芽吹く……。恋愛小説の名手が描きだす、野菜のようにみずみずしく、栄養と幸せ満点の、3組の恋の物語。「空豆のコロッケ」「イタリアのおっかさん風、アラビアータ」「おばけかぼちゃパイ」など、おいしいレシピも満載! -
柳橋の桜
新作書下ろし時代小説4巻連続刊行! 吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘に育っていた。夢は父親のような船頭になること。そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。涙あり、恋あり、活劇あり。待望の時代小説新シリーズの幕が開く。2023年6月から9月、四か月連続刊行! -
やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく
NHK朝ドラ「あんぱん」放送目前! 「アンパンマン」作者の本格評伝 栗林忠道、島尾ミホ、原民喜などの評伝を手がけてきた梯久美子が、綿密な取材をもとに知られざるエピソードを掘り起こした「やなせたかし」評伝の決定版。 高知県で生まれた嵩(たかし)は、幼少期に父を亡くし、再婚した母とも別れて伯父の家で育つ。 東京で美術を学び、デザイナーとなるが、徴兵され中国大陸へ。 戦場で飢えを経験したことと、たったひとりの弟が23歳の若さで戦死したことが、のちに「アンパンマン」の誕生につながっていく。 戦後に就職した高知新聞社で「韋駄天おのぶ」とあだ名される元気いっぱいの女性・暢(のぶ)と出会った嵩は、 再度上京し、妻となった暢とともに子どもの頃からの夢だった漫画家を目指す。 たくさんの挫折を経験し、ようやくアンパンマンを生み出すが、 「顔を食べさせるなんて残酷だ」「気持ち悪い」と大人たちからは大ブーイング。 だが子どもたちは、無垢な心でアンパンマンを愛してくれた――。 著者はかつて『詩とメルヘン』編集者として、やなせたかしのもとで働き、晩年まで親交があった。 子ども向けに書いた伝記『勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語』(フレーベル館)はロングセラーとなり、小学校の教科書に採用されている。 2011年の東日本大震災直後、被災地からラジオ局にリクエストが殺到した「アンパンマンのマーチ」。 避難所で大合唱する子どもの姿に、92歳だったやなせは感動し、94歳で亡くなるまで、復興のために力を尽くした。 愛と勇気に生きた稀有な生涯を、評伝の名手が心を込めて綴る感動作。 -
山が見ていた
こんなに短くて、こんなに面白い!怖い!深い! 多才の人気作家・新田次郎が自ら選んだ、初期の傑作短編ミステリー15篇 夫を山へ行かせたくない妻が登山靴を隠した。その恐ろしい結末は(山靴)。 少年をひき逃げしたあげく、自首もできずにうろたえる青年が自殺を思い立ち山に入る。 そこで遭難した中学生に出会い、運命の歯車が回り始める(山が見ていた)。 冒頭からラストまで、切れ味鋭く人間の業をえぐり出す傑作ミステリー集。 ※この電子書籍は1976年10月に光文社より刊行された単行本をもとに2021年12月に新装版化した文春文庫版を底本としています。 -
山桜記
全七作からなる歴史小説短編集。 豊臣秀吉による朝鮮征伐の前半・文禄の頃、一通の文箱が博多の津に打ち上げられ、秀吉の許に届けられた。中の手紙は半島に渡った夫を思う妻のものであった。興味を持った秀吉はその女を名護屋に呼び寄せたが……(「汐の恋文」)。 関ヶ原の戦いの前に大坂方の人質になるのを拒み、火を放って果てた細川ガラシャ。その嫁である千代はガラシャと死を共にせず生き残った。細川忠興の嫡男・忠隆は、父の命に背き千代を離縁せずにいたため、遂には廃嫡されてしまう。しかしその後も忠敬は千代と共に暮らし続ける(「花の陰」)。 戦国時代や江戸時代の女性・夫婦の旧来の像に著者独自の新鮮な解釈を投げかける、珠玉の短編集。 -
やまない雨はない
「小春日和のような穏やかな暮らしを一変させた妻の入院、そしてあまりに唐突な末期ガン宣告。それは私にとって、すさまじい木枯らしの日々の始まりでした」。老年期のとば口でたったひとりの家族を失ない、やがて深い孤独と後悔から体調を崩し、しだいにうつ状態へと落ち込む。元NHKのお天気キャスターとして人気を博した著者が、伴侶の死、自殺未遂、精神科入院を経て回復するまでの痛切な日々を率直に語り、反響を呼んだベストセラー。 -
山本周五郎名品館
没後50年、いまもなお読み継がれる巨匠の傑作短篇から、沢木耕太郎が選び抜いた名品。 山本周五郎の世界へ誘う格好の入門書であり、その作家的本質と高みを知ることができる傑作短篇集の決定版! 生涯、膨大な数の短篇を遺した山本周五郎。 その大半がいまだに読み継がれ、多くの読者に愛され、また後進の作家たちに多大な影響を与え続けている。 市井に生きる庶民の哀歓、弱き者の意地、男と女の不思議など、特に時代小説に傑作が多く、その数も膨大なものがある。 山本周五郎作品に深く傾倒する沢木耕太郎氏が独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆。 第1巻は「一丁目一番地のひと」と題して、周五郎作品に登場する女性像を分析する。 本書の収録作は以下の9篇。 「あだこ」(絶望した武士を立ち直らせるけなげな娘) 「晩秋」(仇である老臣の立派さ) 「おたふく」(かわいい女) 「菊千代抄」(男として育てられた君主の哀しみ) 「その木戸を通って」(ふっと来て、ふっと消えた女) 「ちゃん」(酔っ払いだが腕のいい職人の父親) 「松の花」(妻に死なれて初めて知る妻の偉さ) 「おさん」(自分の性に翻弄される女を追って) 「雨あがる」(おおらかな浪人とその妻)
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