自分がうつ病になって、どのような本があるかを調べている中で気になった本。
奥さんが亡くなったことで堰を切ったようにいろいろなことが倉島さんの心身に起こり、とてももがき苦しんだことが書かれている。
数十年にわたって内面で苦しんでいたものが、一気に外に出てきたようだった。
「倉島さんに比べたら、自分は
...続きを読むまだ軽い方かもしれない」と思ったのが正直な感想だ。
倉島さんはNHKで見たことがある方で、テレビで気象解説をすることを専門にしていると思っていたが、もともとは気象に関する研究が主業務だったようだ。
そのせいか、文章の端々に理系的な考え方が見えてくる。
自分も数学を専門に勉強していた典型的な理系なので、共感できる個所が多かった。
タイトルの「やまない雨はない」は、まさに理系的な考え方が表現されたものだと、本文を読んで感じた。
ひとつ印象的だったのは、家計や保険契約の管理などのすべてを任せていた奥さんに先立たれてしまったということ。
我が家では、その管理は夫である自分が取り仕切っている。
万が一、自分に何かがあっても家族が困らないようにしておかないとと強く思った。