講談社文庫 - 深い作品一覧

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  • 線は、僕を描く
    4.3
    1~2巻858~935円 (税込)
    「できることが目的じゃないよ。やってみることが目的なんだ」 家族を失い真っ白い悲しみのなかにいた青山霜介は、バイト先の展示会場で面白い老人と出会う。その人こそ水墨画の巨匠・篠田湖山だった。なぜか湖山に気に入られ、霜介は一方的に内弟子にされてしまう。それに反発する湖山の孫娘・千瑛は、一年後「湖山賞」で霜介と勝負すると宣言。まったくの素人の霜介は、困惑しながらも水墨の道へ踏み出すことになる。第59回メフィスト賞受賞作。
  • 爆発物処理班の遭遇したスピン
    3.9
    この面白さ、解除不能。恐怖とスリルに満ちたミステリー。表題作ほか、「ジェリーウォーカー」「くぎ」を含む8編の超絶エンタメ短編集! 爆発物処理班の遭遇したスピン ●東京で開催されるオリンピックの警備に参加するため、対テロ訓練を実施する鹿児島県警警備部機動隊の爆発物処理班。その訓練中、鹿児島市内の小学校に爆破予告があった。現場に向かった班員たち。爆破予告はおそらく虚偽だろう──彼らがそう思い込んだとき、強烈な爆風が班員を吹き飛ばす。テロ組織からの犯行声明、そして新たな爆破予告。やがて爆発物処理班が直面したのは、未知なる〈量子力学〉の謎だった。 ジェリーウォーカー ●おぞましくも魅惑的なクリーチャーをつぎつぎと生み出し、〈クリーチャー界の王様〉と称賛される世界的CGクリエイター、ピート・スタニック。自身も映画スターのように扱われるようになった彼は、都会の喧騒を離れ、オーストラリアのハンターバレーに広大な土地を購入して製作に没頭する。人々には決して明かせない重大な秘密を隠したまま……。短編ながらハリウッド大作の雰囲気を併せ持つ、収録作中でも人気の高いSFスリラー。 シヴィル・ライツ ●新宿歌舞伎町に事務所を構える暴力団。未曾有の財政難を解決するべく金策に姿を消した組長に代わって、若頭の舟伏(ふなぶし)がトップに立った。冷酷な舟伏の節約主義は常軌を逸し、廃車寸前のスクーターを盗まれただけで「指を詰めろ」と迫られる組員。ただし、刃物で指を切り落とすほかに、恐るべき別の選択肢もあった……。独裁者と化した若頭のもとで、己の仁義を貫こうとする一人の組員を描いた特異なノワール。 猿人マグラ ●福岡が生んだ最高の小説家・夢野久作。しかし夢野先生の小説は、なぜか福岡ではあまり読まれていない。にもかかわらず、〈私〉の育った福岡市南区には、夢野先生の代表作『ドグラ・マグラ』に関連するとおぼしき不思議な言葉が残っていた。その由来を調べる〈私〉は、終戦直後に起きた怪事件を知るに至り……。著者みずから『Ank: a mirroring ape』(大藪賞・吉川英治文学新人賞)の準備作と位置づける都市伝説系作品。 くぎ ●社会に溶け込めず、暴力事件を起こして保護観察となった少年・安樹。それでも塗装店に就職し、同僚たちとまじめに働いていた。ある日、個人宅の天井補修の塗装依頼が入る。いつも通り仕事を終えようとするが、住人の思いがけない態度から、現場は不穏な空気に包まれて……。著者初の〈川崎〉を舞台にした、のちの『テスカトリポカ』(直木賞・山本周五郎賞)につながる作品。日本推理作家協会賞短編部門候補作。
  • あなたにオススメの
    3.4
    身体に埋め込んだチップで複数の娯楽を同時に楽しむ時代。子供達の将来の夢は「ええ愛」が大人気。完璧な等質教育で名高い保育園で、オフラインに拘るママ友の観察は最高のエンタメだった…。「推子のデフォルト」ほか、マンション最上階に住む家族を滑稽に描く「マイ・イベント」を収録。世界が注目する作家がえぐり取る最恐リアルな全2編! スマホ依存、管理教育……私たちはどこへ向かうのか? 本谷有希子が愛用するAI・マルスラによる解説を収録。 「推子のデフォルト」 子供達を<等質>に教育する人気保育園に娘を通わせる推子は、身体に超小型電子機器をいくつも埋め込み、複数のコンテンツを同時に貪ることに至福を感じている。そんな価値観を拒絶し、オフライン志向にこだわるママ友・GJが子育てに悩む姿は、推子にとっては最高のエンターテインメントでもあった。 「マイ・イベント」 大規模な台風が迫り河川の氾濫が警戒される中、防災用品の点検に余念がない渇幸はわくわくが止まらない。マンションの最上階を手に入れ、妻のセンスで整えた「安全」な部屋から下界を眺め、“我が家は上級”と悦に入るのだった。ところが、一階に住むド厚かましい家族が避難してくることとなり、夫婦の完璧な日常は暗転する。
  • 黒い海 船は突然、深海へ消えた
    4.4
    デビュー作で総なめ 第45回講談社 本田靖春ノンフィクション賞 第54回大宅壮一ノンフィクション賞 第71回日本エッセイスト・クラブ賞 第11回日隅一雄・情報流通促進賞大賞 受賞! 埋もれた海の事故に潜む謎。 生還者・関係者らの心の内。 困難な取材の先に見えたものとは? 〈本書は、間違いなく一級のノンフィクションだ。(略) 真のスクープとは何か? それは「書かなければ永久に世に出なかった事実」だ。(略) 捜査権も持たぬ一人の女性が、黒い海を泳ぐようにして拾い集めた情報の断片をつなぎ合わせ、全体像を世に示した弩級の調査報道。受け取る側は心して読んで欲しいと願う。〉   ――ジャーナリスト 清水 潔(解説より) 2008年、太平洋上で碇泊中の漁船が沈没。 17名もの命が失われた。 11年後、著者は沈んだ船「第58寿和丸」の取材を開始する。 生還者や専門家、国の事故調査に関わった者たちを取材するうちに事件の全貌が現れ始める。 人々を翻弄する国家の不条理も問う、デビュー作にして各賞総なめの傑作ノンフィクション。
  • 6時間後に君は死ぬ
    4.0
    突如、予告された自らの死。未来をかけた戦いが始まる! 緊迫のカウントダウン・サスペンス ドラマ化された話題作、ついに文庫化! 6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。美緒は半信半疑のまま、殺人者を探し出そうとするが――刻一刻と迫る運命の瞬間。血も凍るサスペンスから心温まるファンタジーまで、稀代(きたい)のストーリーテラーが卓抜したアイディアで描き出す、珠玉の連作ミステリー。
  • 13階段
    4.7
    伝説の江戸川乱歩賞受賞作『13階段』が100万部突破! 犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。処刑までに残された時間はわずかしかない。2人は、無実の男の命を救うことができるのか。 江戸川乱歩賞史上に燦然と輝く傑作長編が、読みやすい字組になって新装版刊行。
  • 掟上今日子の備忘録(文庫版)
    4.1
    1~11巻693~924円 (税込)
    眠ると記憶を失う名探偵・掟上今日子。彼女のもとに最先端の映像研究所で起きた機密データ盗難事件の依頼がもたらされる。容疑者は4人の研究者と事務員・隠館厄介。身体検査でも見つからず、現場は密室。犯人とデータはどこに消えたのか。ミステリー史上もっとも前向きな忘却探偵、「初めまして」の第1巻。(同一内容の単行本版も配信中)
  • 老坂クリニック 坂の途中に椅子ひとつ
    3.8
    1~2巻704円 (税込)
    高齢者の疾患全般を診る老坂クリニック。院長の小町先生には短歌の趣味があり、治療に応用も。現役医師作家が描く書下ろし医療小説! 東京・自由が丘にある老坂クリニックは「老年内科」を看板に掲げる、高齢者の疾患全般を診る診療所。ちょっとした坂を上り切ったところにあり、お年寄りにはきつい。医師は2人。普通の高齢者の治療がしたいと言って、都心の大学病院から移ってきた31歳の山里羊司医師と、赤茶色に髪を染めた68歳のベテラン・老坂小町院長だ。小町先生には短歌の趣味があり、患者への診察メッセージを短歌に込めるという特技を持つ。それが治療に役立っているのかは不明だが。そして集まってくる患者は狙いどおりお年寄りばかり。今回の診療項目には、エンディングノート、白内障、免許返納の三つが並ぶ。
  • 籠城忍 小田原の陣
    4.0
    秀吉軍対北条家。膠着する籠城戦の中、忍者たちは小田原城を舞台に闇の中で激しく戦っていた。書下ろし歴史小説・新シリーズ第1作! 天正18年(1590年)、関東の雄である北条氏の本拠・小田原城が関白・豊臣秀吉の軍勢に囲まれていた。その数、10万。総勢では20万。もはや北条方に勝ち目はなかった。そんな籠城戦の中、徳川家康は伊賀忍者の服部半蔵を城中に潜入させようと画策していた。北条家の当主・氏直は家康にとって娘婿であり、包囲側の身としては困った立場にあったのだ。秀吉に謀反を疑われかねない。北条家をこの戦に導いた前当主の氏政をさらい、秀吉に謝らせるのが家康の狙いだった。だが、北条には風魔という忍者集団がいて……。
  • 太陽諸島
    4.0
    世界文学の旗手が紡ぐ、初の連作長篇三部作、完結! 響きあう言葉とともに地球を旅する仲間たちの行方は――。 国境を越えて人と人をつなぐ、新しい時代の神話 ヨーロッパで移民として生きるため、自家製の言語「パンスカ」をつくり出したHirukoは、 消えてしまった故郷の島国を探して、仲間たちと共に船の旅に出る。 一行を乗せた船はコペンハーゲンからバルト海を東へ進むが、 沿岸の港町では次々と謎めいた人物が乗り込んできて――。 言葉で結びついた仲間たちの、時空を超えた出会いと冒険を描く、多和田葉子の新たな代表作。 『地球にちりばめられて』『星に仄めかされて』に続くサーガ、ついに完結!
  • 蝋燭は燃えているか
    4.0
    「宇宙空間の殺人」の次は、京都大炎上! 連続放火殺人事件に挑むのは、宇宙還りの女子高生・真田周(さなだ・あまね)! 宇宙ホテルでの連続殺人事件から帰還した女子高生の真田周は、大気圏突入時の配信が炎上し、個人攻撃にさらされ、まるで加害者のような扱いまで受けることに。 そんな中「まずは金閣寺を燃やす」と不穏な書き込みがあり、それを皮切りに名所名跡が次々と放火される。 その場にいたのは、消息不明となっていた友人の姿。京都を舞台に新たな事件!
  • ナイトフラワー
    3.8
    「ミッドナイトスワン」「マッチング」の内田英治監督が紡ぎ出す、珠玉のオリジナルストーリー 子供のためにドラッグの売人になった母。夢を叶えるために夜の街に棲む女性総合格闘家。強く生きると決めたふたりが出会ったことで起きる、奇跡の愛の物語。
  • 私のことだま漂流記
    3.0
    すがすがしく力強い声がする。 この先、人間として小説家として迷ったとき、 私はこの本の言葉に奮い立たされることになるだろう。 ーー宇佐見りん 山田詠美は常に今を生きている。それも常に今に迎合せずに。 だからこそ、誰よりも文学を愛した少女は、誰よりも文学に愛される作家となったのだ。 ーー吉田修一 初めて「売文」を試みた文学少女時代、挫折を噛み締めた学生漫画家時代、高揚とどん底の新宿・六本木時代、作家デビュー前夜の横田基地時代、誹謗中傷に傷ついたデビュー後、直木賞受賞、敬愛する人々との出会い、結婚と離婚、そして…… 積み重なった記憶の結晶は、やがて言葉として紡がれる。「小説家という生き物」の魂の航海をたどる本格自伝小説。 私は、この自伝めいた話を書き進めながら、自分の「根」と「葉」にさまざまな影響を及ぼした言霊の正体を探っていこうと思う。 ーー山田詠美
  • 伝言
    4.4
    わたしは、やっと、自分がなにを作っていたのか知った。 満洲国・新京。 そこで彼女たちに何があったのか。 戦後80年 『きみはいい子』『世界の果てのこどもたち』『天までのぼれ』の著者がおくる、語り継ぐべき物語。 『世界の果てのこどもたち』には書かれなかった、もう一つの真実。 わたしは気づけなかった。 気づけなかったことはたくさんあった。 この物語の中で繰り返されるこの言葉が、いまを生きる、私に迫る。(略) 私はこの作品が『伝言』と題されたことの重大さを、ずっと考え続けている。                         ――小林エリカ(解説より) 満洲国・新京で暮らす、ひろみ。 聖戦とよばれた戦に勝つため、工場に集められた彼女たちは、鉄の機械とのり、刷毛を使って畳ほどの大きさの「紙」を作り続ける。 それが何なのか、考えもせずに。 五族協和、尽忠報国――信じていた国でひろみたちはどう生きたのか。 これはわたしたちが忘れてはならない物語。
  • 首切り島の一夜
    3.3
    壮年の男女と元教師が四十年ぶりに修学旅行を再現した同窓会を企画する。 行き先は濤海灘に浮かぶ弥陀華島、別名星見島とも言われる離島。 宴席で久我陽一郎は、当時自分たちの高校をモデルにミステリを書いていたと告白する。  その夜、宿泊先で久我の死体が発見される。 折悪しく荒天のため、船が運航できず、天候が回復するまで捜査員は来られない。  宿にとどまった七人は、一夜それぞれの思いにふける……。 彼ら一人ひとりが隠している真実は、事件の全容をあきらかにするのか──。
  • 青く滲んだ月の行方
    3.0
    「ここからどうすればいい?」僕がこう思っている時、きみは。 若者の真実を描く感動共作!! 何かを「好き」と言える人を眩しく感じる隼人、 「女の子との遊びはクレーンゲームみたいなもの」と言ってみせる大地、 高校時代までは、周囲から認められて自信を持っていた和弘、 仲間が何に苦しんでいるのか分からず、寄り添えない自分に絶望するBーー 「なりたい自分」に向かってひとり藻掻く、"大人未満"の4人の物語。 『茜さす日に嘘を隠して』(真下みこと)と繋がる世界ーー ●ニシダ(ラランド) あの頃の感受性が戻ってきて痛くて気持ちいい。 ●瀧井朝世(ライター) どんな人間にも、その人だけの真実があるのだと改めて気づかされた。 <第1話 端正な夜> 恋人の咲良に別れを告げられた隼人。1年半付き合っていたはずなのに、胸は痛まないことに動揺する。サークル同期の皐月は、自分の好きなことを活かせる業界に就職したいらしい。それに比べて隼人は、手堅い企業ばかり受けていた。恋人と別れて「悲しい」、サークル活動が「楽しい」、あの会社に「就職したい」。それは、本当に自分の感情なのかーー? <第2話 街の地球人たち> 大学2年生の大地は、女の子を絡め取って過ごしている。友達の俊也は最近また、彼の人生を狂わせた女と連絡をとっているらしい。サークルのあの子も、マッチングアプリで出会ったあの子も、幼なじみの俊也のことさえも、全然わからないーーそうもがく大地がとった行動とは? <第3話 途方> 留年続きで三回目の大学3年生となってしまった和弘。ついに実家に帰らなくてはならない――。喫煙所で出会った綾香が、なぜか和弘の帰省に付き合うと言い出し、一緒に海沿いの故郷へ向かうことになった。大学に入ってからずっと「何かが違う」と感じていた和弘。過去と現実の間で揺れる、二人の逃避行が始まる。 <第4話 αを待ちながら> クラスメイトのAが自殺した。放課後、校舎の三階から飛び降りたらしい。演劇部のBは、それからなぜか脚本が書けない。空想の悲劇とは違う、本物の悲劇。今まで書いてきた不幸な出来事について、自分は何を思っていた? 無自覚な残酷さについて思い悩むBは、非常階段でαと出会う。どうやら、彼女もAの自殺について考えることがあるようでーー <第5話 逆三日月> 就職して2年半、隼人は後輩の大地と大学の学園祭に顔を出した。いつまでも続くと思っていた学生生活が今となっては遠く、当時心に秘めていた自分に対する葛藤や悩みも、すっかり過去のものになってしまったと気がつく。一方で、最近の大地は特別な女性との付き合いを続けているらしくーー
  • 氷柱の声
    4.2
    語れないと思っていたこと。 言葉にできなかったこと。 東日本大震災が起きたとき、伊智花は盛岡の高校生だった。 それからの10年の時間をたどり、人びとの経験や思いを語る声を紡いでいく、著者初めての小説。 第165回芥川賞候補作。
  • イデアの影 The shadow of Ideas
    3.5
    この世は、すべて幻なのです。 現実なんてものはない。 ただ、映っている影だけが見える。 そうではありませんか? 薔薇のパーゴラのある家で、「彼女」は支配的な夫と家政婦と静かな三人暮らしの日々を送っていた。 夫が紹介する英語の家庭教師として、下宿人として、彼女の庭を、彼女の夢を、訪れては去ってゆく男たち。 彼らの死という現実を手放し、幻想とのあわいに生きるうちに、 彼女の心はゆっくりと静かに、躰から離れていく。 比類なき幻想恋愛小説。
  • 本格王2019
    3.0
    「ゴルゴダ」飴村行 「逆縁の午後」長岡弘樹 「枇杷の種」友井羊 「願い笹」戸田義長 「ちびまんとジャンボ」白井智之 「探偵台本」大山誠一郎
  • アルツ村 閉ざされた楽園
    4.4
    DVから逃れた女性が迷い込んだのは、高齢者だけが身を寄せ合って生きる山奥の村だった──現役医師作家のメディカル・サスペンス!  夫のDVに耐えかねて札幌の自宅を飛び出した明日香は、道北の見知らぬ村にたどり着いた。7歳になる娘のリサといっしょに。村で匿ってくれたのは修造という高齢男性と、床に臥すハツの夫妻だった。修造は認知症なのか、明日香のことを孫娘と勘違いして「なっちゃん」と呼ぶ。近隣の住民からも温かく迎えられた明日香親子であったが、この村は何かがおかしい。住民は皆高齢で、しかもほぼ全員が認知症を患っているように思われるし、そもそも自立した生活が成り立っていないようなのだ。村まるごとが高齢者用施設ということなのか。老老介護、ヤングケアラー、介護破綻……日本における「認知症のいま」を問う問題作。そして衝撃のラスト!
  • 現代生活独習ノート
    3.8
    「リフレッシュ休暇をもらったが、もはや私にはリフレッシュする気力自体が残っていなかったのだった。」 入社希望の学生のSNSチェックに疲れ果てた会社員。代々続く母と娘の台所戦争。遅れても許せてしまうことが美点のロバによる配送サービス……。膨大な情報の摂取と判断に疲れてしまった現代人の生活に寄り添うやさしさと、明日を生きるための元気をくれるユーモア満載! 味気ない日々をゆるゆると肯定し、現代人の張りつめた心をゆるめる短編集。 「もう何もしたくないという切実な本音に寄り添ってくれる稀有な小説」――金原ひとみ 本屋大賞2位『水車小屋のネネ』、Xで何度もバズった芥川賞受賞作『ポトスライムの舟』など、 書店&SNSで話題を集める著者による、「脱力系」日常譚の真骨頂!
  • ゴリラ裁判の日
    3.9
    満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作がいよいよ文庫化。まさかゴリラに泣かされる日がくるとは――数多の作家、書評家、書店員の度肝を抜いた全人類必読のミステリー!  「ダ・ヴィンチ」プラチナ本! 読書メーター「読みたい本ランキング」1位! 京極夏彦さん、宮部みゆきさん、宮内祐介さん、五十嵐律人さん、斜線堂有紀さん、宮島未奈さん、QuizKnock河村拓哉さんなどが大絶賛!! カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。 ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。 だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む! 正義とは何か? 人間とは何か? アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。
  • 北斎殺人事件 新装版
    3.0
    ボストン美術館で殺された老日本人画家とは何者か。一方日本では、謎の生涯を送った浮世絵師葛飾北斎の正体に迫ろうと研究家たちが資料を追う。北斎は陰密だった? 日本とアメリカを結ぶキーはどこか? 『写楽殺人事件』に続く浮世絵推理の傑作。日本推理作家協会賞受賞作。
  • 5分後に意外な結末 ベスト・セレクション
    3.6
    1~8巻671~726円 (税込)
    笑い、感動、友情、ちょっとだけシニカル。短時間で読めて、ラストにドンデン返し! 累計100万部突破の大人気シリーズ。どの巻からでも、どのお話からでも読むことができる、1話完結の読みきり型。どの話も短いので、朝読にも最適。どのお話にも、ラストに「意外な結末」が。SF、ホラー、ミステリー。くすっと笑える話、ぞっとする話、感動する話。ページにして数ページ、5分程度の時間で読めて、最後に「あっと驚くドンデン返し」。親子で楽しめるアンソロジー。
  • みんなの秘密 <新装版>
    3.0
    作家・林真理子の代表作 第32回吉川英治文学賞受賞の連作小説   妻、夫、愛人、父、娘・・・ その「秘密」はもう、隠せない。 倉田涼子、三十四歳。不倫という甘やかな幸福を手にしても、まだそれは接吻にとどまっている・・・「爪を塗る女」。 水谷修司、四十八歳。大手銀行勤務。女子大生と関係中だが、過去の従姉の記憶に苛まれている・・・「従姉殺し」。 十二人の生々しい人間の「秘密」を描く、第32回吉川英治文学賞受賞の連作小説集。 解説:藤田宜永
  • 老害の人
    3.7
    迷惑なの! と言われても。 昔話に説教、趣味の講釈、病気自慢に孫自慢。 そうかと思えば、無気力、そしてクレーマー。 双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲ってからも現役に固執して出勤し、誰彼かまわず捕まえては同じ手柄話をくり返す。 彼の仲間も老害の人ばかり。素人俳句に下手な絵をそえた句集を配る吉田夫妻に、「死にたい死にたい」と言い続ける春子など、老害五重奏(クインテット)は絶好調。 「もうやめてよッ」福太郎の娘・明代はある日、たまりかねて腹の中をぶちまけた。 『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』に続く著者「高齢者小説」第4弾! 定年、終活、人生のあとしまつ……。 自分のこと、親のこと、いずれは誰もが直面する「老後」。 「最近の若い人は……」というぼやきが今や「これだから『老害』は」となってしまった時代。 内館節でさらなる深部に切り込む!
  • 刑事弁護人(上)
    3.9
    「被疑者の言うことを唯一信じてあげるのが弁護人でしょう」 犯罪被害者家族でありながら、 刑事弁護に使命感を抱く持月凛子。 マンションの一室でホストの撲殺死体が見つかった。 被疑者の垂水涼香は、現職の警察官。 被害者・加納怜治の勤めるホストクラブの客だった。 持月凛子は同僚の西大輔とともに、涼香の弁護人となる。 加納の暴行に抵抗して殴打したという涼香の供述に綻びが目立ちはじめ、 凛子と西は二人の過去の因縁に注目する。
  • せちやん 星を聴く人
    3.4
    ぼくたちは遠く旅をする。星の囁きに耳を澄ます日々。詩人、バイオリニスト、天文学者……「宇宙」を夢見た少年たちの孤独な軌跡。――学校の裏山にぽつんと建つ摂知庵(せちあん)という奇妙な家。少年3人組はそこで神秘的な中年男と出会った。銀色のドームに籠もり、遠い星に思いを馳せる日々。「宇宙」に魅せられた少年たちはそれぞれ大きな夢を追いはじめた。しかし大人になって見上げる空は、ときに昏(くら)く……。切なくほろ苦い青春の果てを描く傑作小説。
  • 侠

    4.1
    かつては名うての博徒、今や寂れた蕎麦屋の銀平。最期に挑むは自らの生を賭した大博奕。人生の黄昏に涙する、時代小説の新たな傑作! 文庫シリーズ『落としの左平次』も大好評の著者、第26回大藪春彦賞受賞作! たとえ落ちぶれようと、塵芥のように死んだとしても、一生懸命に生きたという事実は変わらない。ちっぽけな存在でも、誰かのために命を燃やすことができる。ひとりの男の生涯を通じて、作者は人間の生きる意味を謳い上げているのである。 細谷正充(書評家)――本書解説より
  • タマや 新装版
    4.0
    孤独な魂と猫(タマ)の奇妙な日々を、独特のユーモアで描く珠玉の連作短編集。 顔が大きくて丸い猫をおしつけられて、ぼくは困ってしまう。間もなく五匹の仔猫も誕生した。気ままで頼りない、おかしな人間たちと猫との日々。さびしさも哀しみもゆるやかに流れ……。英米をはじめ翻訳出版が欧州各地で話題の著者による、猫のようにしなやかな美文。読む喜びをもたらす麗しの連作短編新装版。
  • 星くずの殺人
    3.8
    クローズドサークル新時代!  最後の一行まで驚きの連続、限界突破ミステリー!! 3000万円の完全民間宇宙旅行のモニターツアーで、念願の宇宙ホテル『星くず』についた途端見つかった死体。それも無重力空間で首吊り状態だった。添乗員の土師穂稀は、会社の指示に従いツアーの続行を決めるが――。 一癖も二癖もあるツアー客、失われる通信設備、逃げ出すホテルスタッフ。さらには第2の殺人まで起きてしまう。帰還を試みようとすると、地上からあるメッセージが届き、それすら困難に。『星くず』は、宇宙に漂う巨大密室と化したのだった。 ★令和のディクスン・カー(候補)が打ち上げる“天上”最高のゲーム!/法月綸太郎さん ★天上に打ち上げられた「推理」という名の実験室!/阿津川辰海さん ★不可思議も不可解もねじ伏せるアイディア量に、圧倒されました。/五十嵐律人さん ★地球を見下ろす、宇宙的ホワイダニットに震えた。/大森 望さん ★どうやって? なぜここで? が一気に解明されるラストが爽快!/潮谷 験さん ★すべてが壮大。舞台も、事件も、真相も。最後の一文が好きです。/辻堂ゆめさん ★周回軌道を漂う極上の謎。大気圏突入(クライマックス)の衝撃に備えよ。/結城真一郎さん
  • 幻告
    4.0
    「僕の父親は無実だったのかーー?」 時空を超えた法廷で、奇跡を手に入れろ。 感動のタイムリープミステリー! 裁判所書記官として働く宇久井傑(うぐい・すぐる)。ある日、法廷で意識を失って目覚めると、そこは五年前――父親が有罪判決を受けた裁判のさなかだった。冤罪の可能性に気がついた傑は、タイムリープを繰り返しながら真相を探り始める。しかし、過去に影響を及ぼした分だけ、五年後の「今」が変容。親友を失い、さらに最悪の事態が傑を襲う。未来を懸けたタイムリープの果てに、傑が導く真実とは。リーガルミステリーの新星、圧巻の最高到達点!
  • ケチる貴方
    3.9
    【冷え性×脂肪吸引】 コンプレックスを抱えるすべての人に捧ぐ、痛快"身体"小説! どうして私は、金太郎のようにガッチリ、ムッチリなのに、こんなにも寒がりなんだろう。 佐藤は極度の冷え性だが、その見た目のため、同僚にバレないように暖をとって生活している。 しかし新入社員の教育担当になった途端、身体が火照り始めーー? 第44回野間文芸新人賞候補となった表題作と、 第38回大阪文芸賞を受賞した、脂肪吸引がテーマの「その周囲、五十八センチ」を豪華同時収録。 ~こんなに冴えない人間であるが、それでも私は自分がいちばん可愛い。~ どうしてこの身体は、頑なに熱を生産しないのだろう。 骨と皮なら理解できるが、お前は脂肪の塊じゃないか。(ケチる貴方) 私の脚は、生まれながらに、人並み外れて太かった。 脚が太いと、ヒトの人生は、ものすごく難易度が上がる。(その周囲、五十八センチ)
  • 京都船岡山アストロロジー
    4.0
    1~4巻715~737円 (税込)
    憧れの耕書出版に就職した高屋誠は、中高校生向け占い雑誌に配属される。 編集部は大阪支社で、住まいも未定。 占い嫌いの高屋は、船岡山珈琲店にいる正体不明の占い師への取材中にぶち切れ、星読みと大喧嘩。 和解の流れでなぜか店の二階に住むことになり、 不本意ながら星の世界に触れ、その奥深さを知っていく。
  • 世界と私のAtoZ
    3.7
    Z世代って何を考えてるの?  SNS、音楽、映画、食、ファッション、etc. Z世代当事者がアメリカと日本のポップカルチャーからいまを読み解く。 不安の時代を生き抜くための知識が詰まった画期的エッセイ! Z世代が起こす優しい革命に、私も参加したい。 斎藤幸平(経済思想家) 世代論の本懐は「世代」というステレオタイプの境界を解消することにあるんだと気づいた。 後藤正文(ミュージシャン) 未来を作る作業は、Z世代の多様で切実な声に耳を傾けるところから始まる。 佐久間裕美子(文筆家) ◯「弱さ」を受け入れる ◯「推し」は敬意で決める ◯「文化の盗用」って?  ◯買い物は投票 ◯「インスタ映え」より「自分ウケ」 ◯恋愛カルチャーの「今」 ◯すべての世代が連帯し、未来を向くには <Z世代とは?> 1990年代後半から2010年頃までに生まれた世代。デジタルネイティブで、社会的不平等、人種差別、ジェンダー、環境問題に対して関心が高く、変革への意識が強いとされる。
  • トライロバレット
    3.9
    バーナム・クロネッカーはアメリカ合衆国ユタ州のウィットロー高校に通う17歳の少年。彼は8歳のとき三葉虫に魅せられ、今ではその化石を熱心に集めつつ、静かな高校生活を送っている。そんなバーナムへのいやがらせが、ある日突然にはじまった。ロッカーの扉を接着され、頭にジャガイモをぶつけられる。体育会系の人気者コール・アボットのしわざだった。バーナムは、コールの行為を〈攻撃〉と呼ぶ謎めいた同級生、タキオ・グリーンと友人になる。そのときすでに、バーナムを驚愕の事件へといざなう運命の歯車は回りだしていた……。現代アメリカ社会の闇に光を当てながら、新しいヒーロー像を描きだす超絶エンターテインメント。
  • 35年目のラブレター
    4.4
    2025年3月7日 全国劇場公開される感動の実話が、一冊のノンフィクションに――。 読売新聞、毎日新聞、共同通信が取り上げた、「挑戦するのに遅すぎることはない」を伝える勇気の書、ついに文庫化! 2024年に米寿を迎えた西畑保さんは、奈良県に住んでいます。 和歌山県の山間で生まれ育った西畑さんは、小学2年生の途中から学校に通っていません。山間で高値で売れる木の皮を集めて貯めたお金だったのに、小学校で落とした財布は自分のものだと名乗り出たら泥棒扱いされたのです。貧しい暮らしの西畑さんが、そんなお金を持っているはずがないと、クラスメートも教師も彼を責めました。その一件があってから、西畑さんは学校に行くのをやめました。 中学校に通う年齢になって働きに出た西畑さんですが、その人生につきまとったのは、「読み書きができないこと」でした。 つとめた飲食店では、電話で受けた注文の内容をメモに記すことができず、職場の先輩からは「字も読めないやつ」と差別的な扱いをされました。 劣等感を抱き、結婚なんて夢のまた夢とあきらめていた西畑さんのもとに、お見合いの話が舞い込みます。読み書きができないことを隠して結婚した西畑さんでしたが、町内の回覧板にサインができず、妻の皎子(きょうこ)さんの知るところとなります。その事実を知った皎子さんは、西畑さんにこう声をかけました。 「ずっと、つらい思いをしてきたんやろな」 子どもも生まれ、孫も生まれ、還暦を過ぎた西畑さんの日常に、ある変化が訪れます。64歳になって、夜間中学に通うことに決めたのです。それは、読み書きのできない自分に長年連れ添ってくれた妻に、感謝の気持ちを伝えるラブレターを書くためでした――。 西畑さんの人生からは、たくさんのメッセージが受け取れます。「明るく、前向きに生きる」、「自分の人生を他人や環境のせいにしない」、そして「学ぶのに遅すぎるということはない」――。そんな西畑さんに毎日新聞論説委員である小倉孝保氏が寄り添い、これまで西畑さんが見てきた風景、抱えてきた思いを一冊の書籍にまとめました。それが『35年目のラブレター』です。 【映画化情報】 「35年目のラブレター」 2025年3月7日(金) 全国劇場公開 出演:笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅、上白石萌音 他  監督・脚本:塚本連平
  • 杜ノ国の神隠し
    2.7
    1~4巻825~847円 (税込)
    壮大な物語が、はじまる。 文庫オリジナル書下ろし 古代和風ファンタジー 真っ赤な炎が目に入る。 ここは、どこ――。 大学生の真織は、どこか神社のような暗がりのなかで、“その少年”に出逢う。 生き神としてまつられる神王・玉響に。 「これぞファンタジー。とにかく面白かった」(書店員) 「情景描写が優れていて、非現実的な世界が想像しやすい」(図書館員) 父母を亡くした二十歳の大学生・真織は、ふしぎな光に誘われ、春夏秋冬の豊かな森にのびた真っ白な道を通りぬける。 真っ赤な炎と袴姿の少年。 神社の境内のような場所で“何か”が行われている。 「誰かいるのか?」と呼ぶ声が――。 いま、壮大な物語の幕が上がる。 古代和風ファンタジー、登場! 〈文庫書下ろし〉
  • 激震
    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件と未曾有の災厄が相次いだ一年、 戦後五十年かけてこの国が築き上げたあらゆる秩序が崩れ去っていく……。 昭和史の闇を抉った傑作『地の底のヤマ』の著者が描き出す平成の奈落。 雑誌記者として奔走した自身の経験が生んだ渾身の力作長編。 年明け早々に阪神地方を襲った大地震に衝撃を受け、被災地に駆けつけた ヴィジュアル月刊誌「Sight」記者の古毛は、その凄まじい惨状に言葉を失う。 神戸でも火災被害の激しかった長田地区では焼け跡に佇む若い女と遭遇。 夕方の光を背にこちらを振り向いたときの眼はかつて戦場で出会った少年兵とそっくりだった。 果たして彼女は何者なのか?
  • 磐舟の光芒(上)
    3.7
    六世紀も終わりに近づいたころの大和では、神祗派の大連物部守屋(おおむらじもののべのもりや)と崇仏派の大臣蘇我馬子(おおおみそがのうまこ)の二人が敏達大王(びだつおおきみ)を中心にして対峙していた。武勇の氏族の長(おさ)たる守屋は、年長で知謀に長(た)けた馬子と話すとつい興奮し、本音を吐いてしまう恨みがあった。二人の対決は次第に熱を帯びていく。雄大な古代史ロマンの巨篇!
  • 鬼棲む国、出雲 古事記異聞
    3.6
    1~5巻715~781円 (税込)
    民俗学研究室に所属する橘樹雅は、指導教官の御子神伶二に研究テーマ・出雲について「殆ど理解できていない」と厳しく指摘される。傷つきながら現地へ旅立った雅は、出雲大社、佐太神社などを巡るうちに『古事記』や『日本書紀』の伝える出雲神話に疑問を持ちはじめる。神話に隠された「敗者の歴史」を描く歴史ミステリー。
  • ルーティーンズ
    3.0
    「長嶋さんの書く日常って素晴らしくしみじみ良いなあと思う」犬山紙子(解説より) 「コロナ以後、宙ぶらりんになったままの願いや欲望を、本書が慰めてくれた気がした」綿矢りさ 「不要不急の言葉で、僕の生活も止まった。この本を読んで、あの時期のごたついてた気持ちをひとつ整理してもらえた」藤井 隆 「伝えたい気持ちと、見つけたなにかを言葉にしていくことが、一日一日を支えてくれる」柴崎友香 夫の「俺」、妻の「私」、2歳の娘。 あの年。あの日々。思いが交錯し形をなす傑作小説。 緊急事態宣言で2歳の娘の通う保育園が休園になった。 マスクが店先から消え、プールもドラム教室も休みになり、ありとあらゆるものが静止したコロナ下でも、子どもの成長は止まらない。 作家の夫「俺」と、漫画家の妻「私」は、手分けして育児をしながら非常時の日常(ルーティーンズ)を歩きはじめる。 かけがえのない家族小説。
  • 京都四条 月岡サヨの小鍋茶屋
    4.3
    〈ドラマ化『鴨川食堂』の人気作家、初めての幕末時代小説〉 土佐の楳太郎(うめたろう)に、しゃも鍋。 薩摩の「吉(きち)さん」には、黒豚鍋。 あの!? 傑物志士たちが登場! 「いやもうとにかく面白い、そして何より旨そうだ!  幕末の京を舞台に偉人怪人相手に繰り広げられるサヨの絶品料理。 さすがは京都の名物グルマン、調理の細部に至るまで描写と蘊蓄が完璧だ。 料理人必読」【13年連続ミシュラン三ッ星獲得】日本料理かんだ・神田裕行氏推薦! 幕末の京都、古寺『清壽庵』の境内にある「小鍋茶屋」は、月岡サヨがひとりで切り盛りする料理店。 昼は行列必至のおにぎり屋として繁盛し、夜は一日一組限定の鍋料理で口の肥えた客を満足させていた。 不穏な情勢のもと、逸品料理で心の安らぎを得た名だたる志士らがサヨに語る思いとは。 おもてなしを極めた美味なる傑作。
  • 悲鳴伝
    4.7
    1~10巻1,375~1,430円 (税込)
    少年よ、逃げろ。新たなる英雄譚、開幕! 彼の名は空々空。 どこにでもいない十三歳の少年。 風変わりな少女、剣藤犬个が現れたとき、日常かもしれなかった彼の何かは終わりを告げた。 ひどく壮大で、途轍もなく荒唐無稽で、しかし意外とよく聞く物語は、そんな終わりを合図に幕を開ける。 人類を救うため巨悪に立ち向かう英雄は、果たして死ぬまで戦うことができるのか!?
  • ラストソング
    3.4
    光あるうちに、ゆけ! 野沢尚の傑作青春小説 博多のライブハウスで宿命的に3人は出会った。地元のスター修吉(シュウ)に挑みかかった一矢のギター。ロックが大嫌いだった倫子(リコ)はリーダー修吉の彼女になり、夢を追い上京した彼らを支える……。持てる才能だけを信じ、一度きりの日々を懸命に疾走する者たち。『破線のマリス』以前に野沢尚が書いた青春小説の傑作。
  • 砦なき者
    3.8
    報道番組『ナイン・トゥ・テン』に売春の元締めとして登場した女子高生が全裸で首を吊った。恋人を番組に殺されたと訴える青年・八尋樹一郎(やひろきいちろう)の姿は、ライバル局の視聴率を跳ね上げた。メディアが生んだ一人のカリスマ。その邪悪な正体に気づいたのは、砦を追われたテレビマンたちだった。『破線のマリス』を超える衝撃!
  • 魔笛
    3.8
    白昼、渋谷のスクランブル交差点で爆弾テロ! 2000個の鋼鉄球が一瞬のうちに多くの人生を奪った。新興宗教の教祖に死刑判決が下された直後だった。妻が獄中にいる複雑な事情を抱えた刑事・鳴尾良輔(なるおりょうすけ)は実行犯の照屋礼子(てるやれいこ)を突きとめるが、彼女はかつて公安が教団に送り込んだ人物だった。人間心理の深奥に迫る野沢ミステリーの白眉。
  • 呼人
    3.7
    少年は12歳にして「永遠の命」に閉じ込められた!? 僕はなぜ大人にならないのだろう。心も躰も成長を止め、純粋な子供のまま生きていくことは、果たして幸せなのだろうか。出生の秘密を自ら探る呼人が辿り着いた驚くべき真実とは。感動のラスト、権力者の理想が引き起こす現代の恐怖をリアルに描いた傑作長編。
  • 東京ボイス
    4.1
    牛丼屋のカウンター、向こう側から注がれる以前とは違う視線。スキャンダルが元でアイドルでなくなったカズヤは、そんなものには慣れっこになった。マイナスからのしあがるうち、様々なことが麻痺していく。さあ、ボイス・スタジオへ行こう。ここには東京の空の下に居続けたいと喘ぐ人間が集まってくる――。東京で暮らす「普通」の人たちの喘ぎが響く!
  • リミット
    3.9
    連続幼児誘拐事件の闇に潜む邪悪な魔性。連続幼児誘拐事件の謎を追う警視庁捜査一課・特殊犯捜査係勤務の有働公子。婦人警官でなく、一人の母親として事件の当事者となってしまった彼女は、わが子を取り戻すため、犯人のみならず警視庁4万人を敵にまわすことに……。驚愕の展開、そして誰も予想だにしなかった戦慄の結末。ミステリーの到達点!
  • 深紅
    3.9
    父と母、幼い二人の弟の遺体は顔を砕かれていた。秋葉家を襲った一家惨殺事件。修学旅行でひとり生き残った奏子は、癒しがたい傷を負ったまま大学生に成長する。父に恨みを抱きハンマーを振るった加害者にも同じ年の娘がいたことを知る。正体を隠し、奏子は彼女に会うが――。 高橋克彦氏激賞! これは奇跡的傑作である。犯罪被害者の深き闇を描く衝撃のミステリー。吉川英治文学新人賞受賞作。
  • この世の喜びよ
    3.7
    第168回芥川賞受賞作! 娘たちが幼い頃、よく一緒に過ごした近所のショッピングセンター。 その喪服売り場で働く「あなた」は、フードコートの常連の少女と知り合う。 言葉にならない感情を呼びさましていく芥川賞受賞作「この世の喜びよ」をはじめとした作品集。 ほかに、ハウスメーカーの建売住宅にひとり体験宿泊する主婦を描く「マイホーム」、 父子連れのキャンプに叔父と参加した少年が主人公の「キャンプ」を収録。
  • その果てを知らず
    5.0
    日本SF第一世代として活躍した眉村卓が晩年の病床で書き継いでいた遺作。SF黎明期に起こったこと、そして未来はどうなるのか―― 今から60年以上前、大学を卒業して会社員となった浦上映生は文芸の道を志し、SF同人誌「原始惑星」や創刊されたばかりの「月刊SF」に作品を投稿し始めた。サラリーマン生活を続け、大阪と東京を行き来しての執筆生活はどのように続いていったのか。 晩年の彼が闘病しつつ創作に向き合う日常や、病床で見る幻想や作中作を縦横無尽に交えながら、最期に至った“この世界の真実”とは。 これぞ最後の「眉村ワールド」!
  • サンセット・サンライズ
    4.0
    菅田将暉宮藤官九郎で2025年1月、映画化決定!  東北の楽園の神物件で”試し移住”。たくさん笑って、ホロリと泣ける、地方創生爽快エンターテインメント! 3LDK、家賃8万円、家具家電付きの神物件に一目惚れ! 東京の大企業に勤める晋作は、コロナ禍を機に田舎への移住を考える。三陸で見つけたのが、広い、安い、おまけに家具家電付きの神物件。 早速”お試し移住”を始め、大好きな釣り三昧の日々を過ごすが、地元の人々は東京から来たよそ者の登場に気が気でない。 一癖も二癖もある地元民との交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいく晋作。そんな中、ある新事業を思いつき……。
  • 魔法を召し上がれ
    3.0
    マジシャンはノーと言ってはいけない。 相手が恋人を殺した男でも。 圧巻の超大作! 「ぼくは自分が消える前に、魔法についての話をしよう」 湾岸町のレストランで働くマジシャン・ヒカル。テーブルを巡り、料理を楽しむ客にマジックを披露している。高校時代、突然この世から消えた同級生の少女・美波を彼は忘れられない。ある日現れた、彼女の死にかかわりをもつ男。美波はなぜ死んだのか。時を同じくしてヒカルは、伝説的な老マジシャンからロボットを託される。一人と一体、そして彼らを取り巻く人々の再生の物語。
  • ポトスライムの舟
    3.8
    芥川賞受賞作 29歳、社会人8年目、手取り年収163万円。 こんな生き方、働き方もある。新しい“脱力系”勤労小説 29歳、工場勤務のナガセは、食い扶持のために、「時間を金で売る」虚しさをやり過ごす日々。ある日、自分の年収と世界一周旅行の費用が同じ一六三万円で、一年分の勤務時間を「世界一周という行為にも換金できる」と気付くが――。ユーモラスで抑制された文章が胸に迫り、働くことを肯定したくなる芥川賞受賞作。
  • 幕はおりたのだろうか
    3.0
    華やかなライトを浴びるテレビ局――。難関を突破し、ニュースキャスターをめざす荻野夏美と他局から引き抜かれた倉田恵子。対照的な二人を軸に、同期入社のディレクター・杉田哲文らを交え、理想と挫折、愛と別離の青春群像を等身大に描く意欲的長編。彼らの舞台はまだ幕があがったばかりなのかもしれない!!
  • 逆境 大正警察 事件記録
    4.5
    明治44年(1911年)、警視庁は大改革を行い、日本初の鑑識課を設置。世界でも早期に科学捜査の一つ「指紋捜査」を開始した。それまでの刑事捜査は、江戸時代の「岡っ引き方式」を引き継いで個人による手柄競争が奨励され、検挙率は3割を超えない低さだったのだ。本庁捜査係の虎里武蔵は、「眼力でピストル強盗を逮捕した男」として名を馳せ、板橋署から引き抜かれた優秀な刑事。その武蔵が非番の日に電報で呼び出される。東京府西多摩郡の山村で6歳の少女の死体が見つかったのだ。武蔵は麹町の下宿から青梅町に向かい、山中の遺体遺棄現場に臨場した。現場では円匙(スコップ)が見つかり、早速新たな科学捜査として、指紋が採取される。驚いたことにその指紋は少女の父親のものと一致し、最重要容疑者に浮かび上がる。だが武蔵は、犯行動機に疑問を感じて……。
  • 掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集
    4.0
    2020年本屋大賞〔翻訳小説部門〕第2位。 第10回Twitter文学賞〔海外編〕第1位。 「アメリカ文学界最後の秘密」と呼ばれたルシア・ベルリン、初の邦訳作品集! メディア、SNSで大反響! 朝日、日経、読売、毎日、東京、中日、北陸中日、北海道、河北新報、信濃毎日、京都、共同、週刊文春、週刊新潮、週刊朝日、文藝春秋、GINZA、MORE、FIGAR JAPON、VOGUE JAPAN、ELLE JAPON、クロワッサン、婦人公論、ミセス、本の雑誌、POPEYE、本の雑誌、mi-mollet、現代ビジネス、クーリエ・ジャポン、本の雑誌、図書新聞、週刊読書人、文藝、すばる、小説すばる、波、本、RKBラジオ、NHKラジオ深夜便、TOKYO FM。 J-WAVE……。「ダ・ヴィンチ」の「ひとめ惚れ大賞」受賞! 2013年にノーベル文学賞を受賞したアリス・マンローや、短篇の名手レイモンド・カーヴァー、日本で近年人気が高まっているリディア・デイヴィスなどの名だたる作家たちに影響を与えながら、寡作ゆえに一部のディープな文学ファンにのみその名を知られてきた作家、ルシア・ベルリン。 2004年の逝去から10年を経て、2015年、短篇集A Manual for Cleaning Womenが出版されると同書はたちまちベストセラーとなり、The New York Times Book Reviewはじめ、その年の多くのメディアのベスト本リストに選ばれました。 本書は、同書から岸本佐知子がよりすぐった24篇を収録。 この一冊を読めば、世界が「再発見」した、この注目の作家の世界がわかります! このむきだしの言葉、魂から直接つかみとってきたような言葉を、 とにかく読んで、揺さぶられてください ――岸本佐知子「訳者あとがき」より 彼女の小説を読んでいると、自分がそれまで何をしていたかも、 どこにいるかも、自分が誰かさえ忘れてしまう。 ――リディア・デイヴィスによる原書序文「物語こそがすべて」(本書収録)より 毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。 夜明けにふるえる足で酒を買いに行くアルコール依存症のシングルマザー(「どうにもならない」)。 刑務所で囚人たちに創作を教える女性教師(「さあ土曜日だ」)。…… 自身の人生に根ざして紡ぎ出された奇跡の文学。
  • 文庫版 鵼の碑
    3.9
    百鬼夜行シリーズ新作長編! 殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。 消えた三つの他殺体を追う刑事。 妖光に翻弄される学僧。 失踪者を追い求める探偵。 死者の声を聞くために訪れた女。 そして見え隠れする公安の影。 発掘された古文書の鑑定に駆り出された古書肆は、 縺れ合いキメラの如き様相を示す「化け物の幽霊」を祓えるか。
  • 滅茶苦茶
    4.0
    いい気味だ…… 予測不能の展開、予想外の読後感。絶叫系転落ミステリー! 映画化決定の話題作『悪い夏』『正体』を超える切迫感! 終わりの見えない転落人生。こんな目にはあいたくない……。 不穏な恋愛にのめり込む、30代キャリアウーマン。不良に堕ちた元クラスメイトに再会した、エリート進学校の高校生。ラブホテルの経営不振に喘ぐ、3人の子持ちの中年男性。 刹那な現代をサバイブしながらも、孤独を胸底に抱える者たちの欲望に駆られた出会いは、彼らをまっさかさまに谷底に突き落とす。 「いい気味」か「かわいそう」か?  彼ら自身が招いた命からがらの転落劇。滅茶苦茶なんだけど最悪じゃない! ―吉田大助(書評家) 予想外の読後感! 転落人生の奇蹟の交錯が閉塞感に風穴を開ける、これぞ染井マジックというべき快作。 ―宇田川拓也(ときわ書房本店)
  • 十一人の賊軍
    3.7
    命は奪えても、誰にも魂は奪わせない――。本屋大賞作家が放つ、書き下ろし大型時代エンタメ。小説版「十一人の賊軍」! 戊辰戦争のただ中、侍殺しの罪で捕まった駕籠かき人足の政(まさ)は、薩長率いる「官軍」から砦を守るよう命じられる。勝てば無罪放免、負ければ死。共に戦うのは、あらゆる悪事を犯した十人の罪人たち。果たして、彼らは生きて帰ることができるのか――。強者の狭間で足掻く者たちの熱き闘いを描く、極上の時代エンタメ! 映画「十一人の賊軍」 主演:山田孝之 仲野太賀 監督:白石和彌 原案:笠原和夫 脚本:池上純哉 2024年11月1日(金)公開!!
  • 起終点駅
    4.0
    終点はやがて、始まりの場所となる――。人生の終わりに向かう男女が、果ての街で出会い、分かち合ったものは。直木作家の代表作! 愛する女性を失い、己を罰するように生きてきた鷲田完治。国選弁護人として静かに暮らす彼の前に、弁護を担当した椎名敦子が現れる。ある人を捜してほしいという。個人の依頼は受けないはずだったが、寄る辺のない彼女の人生を知り、やがて完治の心は動き始める(表題作「起終点駅」)。北海道に生きる人々の孤独と光を描いた名篇集。 解説は本屋大賞作家・町田そのこ氏! 24年5月から桜木紫乃、4作連続刊行! 第一弾『凍原』、第二弾『氷の轍』に続き、本作『起終点駅 ターミナル』、8月『霧』と続きます。
  • ひきこもり処世術
    4.4
    オタクやヘンタイに続き、世界に誇るニッポン原産種HIKIKOMORI(ひきこもり)が、 コロナ禍で立場逆転、時代の最先端に。 世界中がひきこもる中、その道のプロである著者が時に鋭く本質を突き、 時に笑いと愛を込めてひきこもりを語り倒す60編。 文芸サイト・treeで評判を呼んだ連載を書籍化!<文庫オリジナル>
  • 馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow
    3.6
    1~2巻847~869円 (税込)
    探偵事務所への匿名の依頼は、あるホームレス青年の調査だった。 彼は穏やかで理知的な人物だが、社会に絶望していた。 調査の目的に疑問を感じながら、探偵が尾行を続けるうちに、 青年の知人の老ホームレスが急死し、遺品から彼の写真が見つかる。 それは依頼人から送られたのと同じものだった。 新シリーズ開幕。
  • 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ
    4.7
    なぜ原爆は広島に落ちたのか。軍港宇品の50年を描く圧巻ノンフィクション。『教誨師』著者渾身の傑作。第48回大佛次郎賞受賞作。
  • 感情麻痺学院
    3.0
    『クリーピー』の著者、本領発揮! 底知れぬ欲望を虚飾で隠した有名進学校を舞台にした怖気立つスクール猟奇ミステリー。 大手予備校の人気講師から転身し、千葉の郊外にある進学校・綾清学院へ転任した男性教師・三隅。 赴任時に三隅を迎えた校務員からただよう雰囲気に、三隅は過去の忘れがたい記憶を呼び起こされる。 高偏差値大学合格数を誇る高校の実態は、理事長の下僕のような管理職や体罰肯定の体育教師が 幅を利かせる前近代的な組織だった。 さらに生徒たちの間でまことしやかに伝わる、この学院は呪われているという噂。 この噂の元は、学院の敷地内で発生した忌まわしい未解決事件だった。 とうとう女子生徒が「呪われた場所」で、むごたらしく死んでいるのが発見される! 続く不審死に、学院内に戦慄が走る。 『ビザール学園』改題。
  • 原因において自由な物語
    3.7
    甘美な不協和音。 人気作家・二階堂紡季には、秘密があった―― 『法廷遊戯』の著者が放つ、驚愕のミステリー! 謎を解かなければ。私は作家なのだから――。 若手人気作家・二階堂紡季には、誰にも言えない秘密があった。 露呈すれば、全てを失う。 しかし、その秘密と引き換えにしてでも、 書かねばならない物語に出会ってしまい……。 『法廷遊戯』で鮮烈デビューを飾った著者が仕掛ける、 緻密かつ大胆な、驚愕のミステリー!
  • QED 百人一首の呪
    3.1
    1~28巻649~1,056円 (税込)
    百人一首カルタのコレクターとして有名な、会社社長・真榊大陸が自宅で惨殺された。一枚の札を握りしめて……。関係者は皆アリバイがあり、事件は一見、不可能犯罪かと思われた。だが、博覧強記の薬剤師・桑原崇が百人一首に仕掛けられた謎を解いたとき、戦慄の真相が明らかに!?
  • マイスモールランド
    4.5
    第72回ベルリン国際映画祭でアムネスティ国際映画賞・特別表彰を受けた映画『マイスモールランド』を監督自身が小説化! ここにいたい。願うことも罪ですか? 日本で暮らすクルド人少女の願いと闘いの物語。 幼いころから日本で育ち、埼玉の高校に通うクルド人の少女サーリャは、バイト先で東京の高校生・聡太と出会う。県境を流れる荒川の岸辺で、少しずつ心を通わせていく二人。しかしある日突然、在留資格を失ったサーリャの家族は、就労を禁じられ、自由に移動することもできなくなる……。 現代社会の不条理を、居場所を求めて闘う一人の少女の視点で描き、ベルリン映画祭で高く評価された映画『マイスモールランド』(2022年5月6日公開・嵐莉菜、奥平大兼出演)を監督自ら小説化した注目作。 第72回ベルリン映画祭ジェネレーション部門正式招待
  • 凍原
    3.8
    下を向いても上を向いてもこの町は銀鼠色だ―― 17年前、弟を行方不明で失った松崎比呂は、刑事となって釧路に帰ってきた。その直後、釧路湿原で青い目の他殺体が発見される。先輩刑事の片桐周平と捜査を進めると、そこには激動の時代を生き抜いた女の一生が深く関わっていた。 直木賞作家が放つ長編ミステリー、北海道警釧路方面本部シリーズ第1弾! 解説は新直木賞作家の河﨑秋子さん(『ともぐい』)! 24年5月から桜木紫乃、4作連続刊行! 第一弾『凍原』に続き、6月には『氷の轍』、7月『起終点駅(ターミナル』、8月『霧(ウラル)』と続きます。
  • 余命一年、男をかう
    3.8
    「いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」この一言からすべてが変わったーー。 楽しくなくても、平気で生きてきたはずなのに。 コスパ重視の独身女性が、年下男に数十万円を渡してはじまる涙と笑いの物語 節約とキルト作りが趣味の40歳独身、片倉唯。健やかでコスパのいい老後を迎えるために頑張っていたが、 無料で受けた検診で子宮がんと告知される。病院のロビーで会計待ちをする唯に、 ピンクの髪の男がお金を貸してほしいと頼んできた。人生はどこまでお金で割り切れるのか。 涙と笑いの第28回島清恋愛文学賞受賞作。 幼いころからお金を貯めることが趣味だった片倉唯、40歳。 ただで受けられるからと受けたがん検診で、かなり進行した子宮がんを宣告される。 医師は早めの手術を勧めるも、唯はどこかほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。 趣味とはいえ、節約に節約を重ねる生活をもうしなくてもいい。好きなことをやってやるんだ! と。 病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭(ヘア)の、どこからどうみてもホストである男が現れ、 突然話しかけてきた。 「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」。 この日から、唯とこのピンク頭の男との奇妙な関係が始まる。
  • 毎日世界が生きづらい
    3.9
    できないことを、数えないで。 どうやって生きていいのか分からない。 自分を責め続ける、小説家志望の私。 夢を抱いた仕事に躓く、会社員の夫。 そして、インコのピピ。 心理サスペンス『誰かが見ている』でメフィスト賞を受賞した著者が挑む新境地。 小さな家族の幸せをめぐる物語。 ――美景はうまいことやったよなー。 旦那に稼ぎがあるから、なんの心配もないだろ? パートでお小遣い稼いでたらいいんだし。(略) 傍から見れば、なんの悩みもなく、苦労もなく、ぼんやりと生きているように映るのだろう。(略) うまくいかない自分を責める妻の気持ちを、想像することもできないのだろう。――本文より 美景と雄大は結婚して十年。 ある日、妻の書斎に入った夫は何か様子が違っていることに気づく。 ままならない毎日をどのように生きてきたかを語り出す二人。 小説家になる夢を叶えたかった美景。 夢を抱いた仕事に躓く雄大。 二人をつなぐインコのピピ。 メフィスト賞作家の新境地となる、小さな家族の幸せを探す物語。
  • 新装版 震える岩 霊験お初捕物控
    3.9
    事件の予兆と、恋の予感。これが宮部みゆきの世界---。死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。 事件の予兆と、恋の予感。 人は狡いし、汚い。だけど優しくて、美しい。 これが宮部みゆきの世界。 「霊験お初」シリーズ第一弾! 死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。
  • 虎のたましい人魚の涙
    4.2
    全国の書店員から熱烈な支持! 『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』の著者による、名エッセイ集。 時が過ぎ、変わっていくもの、変わらないもの。 さりげない日常の場面や心情を切り取る言葉が、読む人の心に響く23編。 「いまのわたしが、いまのわたしで、いまを書く。いまはこれから。」(本書より) 【文庫版あとがき収録】
  • 旅のない
    3.5
    コロナ禍中の日々を映す4つのストーリー。 芥川賞作家・上田岳弘、初めての短篇集。川端康成文学賞受賞作「旅のない」収録! 【収録作品】 「悪口」 恋人と過ごすホテルでのゴールデンウィーク。「じゃあ、悪口の練習しよっか?」。僕は初めて彼女と会った時のことを思い出す。 「つくつく法師」 朝の散歩は4歳の息子との日課だ。午後、僕は古いPCで、昔書いた小説を読み返す。 「ボーイズ」 10歳と6歳のボーイズは、亀甲柄と市松模様のマスクでやって来た。弟の息子たちを預かることになった夫婦の夏。 「旅のない」 「作家さんなんですよね?」。出張先での車中、会話が途切れると取引先の村上さんが聞いてきた……。
  • 不機嫌な姫とブルックナー団
    4.0
    図書館の非正規職員をしているゆたきが出会ったのは、「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組、ユキ・タケ・ポン。オタサーの姫のような扱いを邪険にあしらうゆたきだったが、タケが自筆する「ブルックナー伝(未完)」の意外な面白さに引き込まれていく。ブルックナーは19世紀ウィーンを代表する作曲家でありながら、元祖非モテの変人だった! ダサいオタクの生き様が、夢を諦めた中年女に勇気を与える、サクサク読めるクラシック音楽オタ小説。
  • 白医
    4.0
    ホスピスで起きた3件の不審死。沈黙を貫く医師が抱える真相とは? 救うべきは、患者か、命か――。 『闇に香る嘘』『同姓同名』の著者渾身、“命の尊厳”に切り込む傑作医療ミステリー! 「先生は、患者を救ったんです――」 末期がん患者の水木雅隆に安楽死を行ったとして、裁判を受ける天心病院の医師・神崎秀輝。「神崎先生は私から……愛する夫を奪っていったんです…!」証人席から雅隆の妻・多香子が悲痛な声をあげるも一向に口を開こうとはしない。そんな神崎には他にも2件、安楽死の疑惑がかかっていた。患者思いで評判だった医師がなぜ――? 悲鳴をあげる“命”を前に、懊悩(おうのう)する医師がたどり着いた「答え」とは? “安楽死”をテーマに描く、乱歩賞作家渾身の医療ミステリー!
  • 私、産まなくていいですか
    3.7
    鎌倉の海辺のホテルで、ウエディングプランナーとして働く美春。一つ年上の夫・朋希の40歳の誕生日に、ライカのカメラを奮発したことから二人の仲がぎくしゃくしはじめる。結婚するときに、子供はいらないと充分確認し合ったはずなのに、将来のために子供のことを考えたいと言い出したのだ。それからは母親の手術をきっかけに、不妊治療中の姉夫婦とも不仲になるなど、朋希との隔たりは一向に修復できないまま。そのあげく、二人は子どものことが原因で離婚に至るのだった……「独身夫婦」/結婚12年。夫が突然家を出ていき、義母と息子、友人カップルたちと鎌倉の古民家に同居することになり……「拡張家族」/再婚同士、45歳で結婚した花葉はどうしても二人のDNAをこの世に残したくなり、最新技術を求めて海外へ……「海外受精」──妊娠と出産をめぐって“女性の選択”を問いかける小説集!
  • ブラックボックス
    3.8
    第166回芥川賞受賞作。 ずっと遠くに行きたかった。 今も行きたいと思っている。 自分の中の怒りの暴発を、なぜ止められないのだろう。 自衛隊を辞め、いまは自転車メッセンジャーの仕事に就いているサクマは、都内を今日もひた走る。 昼間走る街並みやそこかしこにあるであろう倉庫やオフィス、夜の生活の営み、どれもこれもが明け透けに見えているようで見えない。張りぼての向こう側に広がっているかもしれない実相に触れることはできない。(本書より) 気鋭の実力派作家、新境地の傑作。
  • それでも前へ進む
    4.3
    追悼・伊集院静。2000万人が泣いた伝説のエッセイ、待望の文庫化! めぐる季節とともに思い返す、家族、友、仕事、人生――。誰よりも多くの出会いと別れを経験した著者だから語れる、優しさに満ちた魂のメッセージ。JR東日本の車内誌「トランヴェール」の歴代人気No.1連載「車窓に揺れる記憶」に加え、3.11後のこの国の風景を語った特別エッセイ、角田光代、池井戸潤、中島京子、朝井まかて、塩田武士、加藤シゲアキの6人による追悼エッセイを特別収録。 230万部突破の国民的ベストセラー「大人の流儀」リーズに連なる、小説家・伊集院静の魅力満載。悩み、迷い、立ち尽くす――それでも前へ進むための、すべての大人たちへの魂のメッセージ!
  • 福島第一原発事故の「真実」 ドキュメント編
    4.6
    東日本壊滅はなぜ免れたのか? 取材期間10年、1500人以上の関係者取材で浮かび上がった衝撃的な事故の真相。 他の追随を許さない圧倒的な情報量と貴重な写真資料を収録した、第一級のノンフィクションがついに文庫化。ドキュメント編は、事故発生の経過を緊張感溢れる迫真の筆致で描く 思いも寄らない真相が次々明らかに 真相1 吉田所長の英断「海水注入」はほとんど原子炉に届かなかった 真相2 1号機で唯一残された冷却装置は40年間にわたり「封印」されてきた 真相3 原子炉を救う減圧装置には、高温高圧になると動作しにくくなる弱点があった 真相4 2号機の消防注水の失敗が皮肉にもメルトダウンの進行を遅らさせて「最悪の事態」を防いだ 真相5 巨大な津波に備えて、津波対策に着手していた原発があった 東日本壊滅が避けられたのは偶然の産物だった!? 極限の危機。核の暴走を食い止めようと、吉田所長らは、爆発や被ばくの恐怖と闘いながら決死の覚悟で現場にとどまり、知恵を絞り出して、原子炉に水を入れ続けた。幸いにして、格納容器の爆発は免れた。当時の政府のシミュレーションでは、最悪の場合、福島第一原発の半径170キロ圏内がチェルノブイリ事故の強制移住基準に達し、半径250キロ圏内が、住民が移住を希望した場合には認めるべき汚染地域になるとされた。半径250キロとは、北は岩手県盛岡市、南は横浜市に至る。東京を含む東日本3000万人が退避を強いられ、これらの地域が自然放射線レベルに戻るには、数十年かかると予測されていた。 10年にわたる取材で、この最悪シナリオが回避されたのは、消防注水の失敗や格納容器のつなぎ目の隙間から圧が抜けたりといった幾つかの偶然が重なった公算が強い。この事故では、当初考えられていた事故像が新たに発見された事実や知見によって、どんでん返しのように変わった例は枚挙に暇がない。この極限の危機において、人間は核を制御できていなかった。それが「真実」である
  • 悼みの海
    3.8
    東日本大震災発生時、仙台の職場にいた川島聡太は、ライフラインが寸断されているなか、両親の安否を確かめるため、沿岸の故郷へ向かう。 半世紀後の同地は巨大な防潮堤に阻まれ、小学三年生の呼人は生まれて一度も海を見たことがなかった。 時を超えて二人に訪れる真の復興と奇跡を描く、著者渾身の感動長編。 本書は宮城県気仙沼市がモデルの架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」シリーズの1作。 (『潮の音、空の青、海の詩』改題)
  • 旅する練習
    3.9
    第34回三島由紀夫賞、第37回坪田譲治文学賞、ダブル受賞! 中学入学を前にしたサッカー少女と、小説家の叔父。 2020年、コロナ禍で予定がなくなった春休み、 ふたりは利根川沿いに、徒歩で千葉の我孫子から鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅に出る。 ロード・ノベルの傑作! 第164回芥川賞候補作。
  • 寂聴さんに教わったこと
    3.3
    寂聴さんの最晩年をいっしょに過ごした、66歳年下の秘書が描く微笑ましい二人の姿と、愛情溢れる寂聴さんの教え。写真も多数掲載!
  • 落暉に燃ゆる 大岡裁き再吟味
    3.8
    大岡裁きで勇名を馳せた大岡越前は還暦を迎え、江戸町奉行(南御番所)から寺社奉行に転出していた。閑職ではないものの、大岡は事あるごとに江戸町奉行職の記録を捲って振り返る。本当に裁きが正しかったのかどうか気になってならない事件があるのだ。大岡は鷹狩で知り合った若い餌差・十一を使い過去の事件の捜索を始める。事件の鍵は意外なところにあった。その驚愕の真相とは?(講談社文庫50周年書き下ろし作品)
  • 御社のチャラ男
    3.6
    コロナ禍直前の2020年初頭に刊行され、各紙誌書評で絶賛された著者の“会社員”小説史上最高傑作ともいえる『御社のチャラ男』が、ついに文庫化! いませんか? こんなひと。 どこにでもいる、軽くて世渡り上手なチャラ男。 わかっていますか、本当の彼のこと。 組織に属する「私たち」の実態にせまる“会社員”小説の傑作!     ジョルジュ食品はオイル、ビネガーなどの商品を扱う地方の小さな会社だ。 社長のコネでやってきた三芳部長は、社内でひそかにチャラ男と呼ばれている。 自分には自分がないと悟る三芳と、彼のまわりの人々が彼を語ることで見えてくる、この社会に生きる私たちの現実。 すべての働くひとに贈る傑作“会社員”小説。 「どこか滑稽な書名に騙されてはいけない。ここに描かれるのは、組織なるものの実態であり、現代社会の問題や病理であり、働いて生きていくという営みの本質である。ジョルジュ食品という、地方の小さな会社を舞台にして。よりによって、チャラ男を軸に据えて。(略)頁を閉じたとき、きっと誰もが、濃密な塊を受け取ることになる。言葉で容易に説明できないその塊は、読者個々の体内を長い時間掛けてさまよう。本作で得たものと、私たちは共に生きていく」(木内昇「解説」より)
  • あらゆる薔薇のために
    3.5
    新時代の特殊設定ミステリー作家、潮谷験が贈る「愛と記憶のミステリー」 「オスロ昏睡病」という難病から回復した患者は、身体の一部に薔薇の形をした腫瘍ができる後遺症を持つ。35年前に治療法を確立し権威となった医師が殺されたことを皮切りに「オスロ昏睡病」の患者が次々に襲われる事件が発生。自身もかつてその難病に罹った京都府警の八嶋警部補は、犯人の特定と難病治療がもたらした闇に挑む。
  • 風が吹いたり、花が散ったり
    4.2
    『あめつちのうた』の著者が贈る、ブラインドマラソン×青春小説! フリーターの亮磨は、夢が持てない日々を送る。 ある日、視覚障害があるランナーから、伴走者に誘われ―― 大学生から熱い支持! 【第24回島清恋愛文学賞受賞作】 漫然と過ごすフリーターの亮磨。 バイトからの帰り道、視覚障害者の女性にぶつかり転倒させてしまう。 気が動転して無言で立ち去りかけたが、罪悪感から第三者を装って助けに戻る。 その場で、ブラインドマラソンの伴走者に誘われてしまい――。 爽やかな風が吹き抜ける青春小説!
  • 賢者の棘 警視庁殺人分析班
    3.7
    被害者の生死を決める残虐なゲームが仕掛けられた。 「賢者」を名乗る犯人は、塔子を参加させるよう要求。 一連の事件は、塔子の実家に届き続ける脅迫状とも絡んでいて!? 鮎川賞作家・麻見和史が贈る本物の推理と興奮。 大ヒット「警視庁殺人分析班」シリーズ文庫最新刊! ★★★★★ 『賢者の棘』あらすじ 刑事・如月塔子の実家に届き続ける脅迫状。十円切手が多数貼られた手紙には、刑事だった父・功への恨み言が書かれていた。過激な文面に母の身を案じた塔子は鷹野と共に調査を開始。だが、未解決事件を調べ始めた矢先に捜査一課から招集を受ける。「賢者(ワイズマン)」を名乗る犯人が現場にゲームを仕掛けて、勝敗で被害者の生死を決める凶行に及んだのだ。犯人は塔子を捜査に参加させるよう要求。脅迫状との関連は。残虐な犯人の正体とは!? シリーズ累計80万部突破の大人気警察ミステリー!(講談社文庫)
  • ヌルハチ 朔北の将星
    3.7
    清の初代皇帝、英雄・ヌルハチの生涯。 父と祖父を殺されたヌルハチは、復仇のために立ち上がった。 挙兵後、敵対勢力を次々と制圧し、全女真人の頂点に上り詰める。 それは強大な明との対決を意味していた。 圧倒的な大群に対し、ヌルハチの策はーー
  • なんでもアリの国イギリス なんでもダメの国ニッポン
    4.0
    バナナの皮は電車の床にポイ、病院で治療が受けられるかは医者の気分しだい、死んだら遺灰を公園にまくだけ、風呂代わり(?)の客でプールは体臭地獄、ゴミを分別しても収集車が結局ぜんぶ一緒に……。日本人が知らない英国人の仰天気質を、在英30年の著者が明かす。目から鱗の日英“徹底”比較文化論。(講談社文庫) 「イギリスは紳士と淑女の国」だなんて、誰が言った!? 不潔で、下品で、マヌケで、行儀が悪くて……、でも、最高な、愛すべきイギリス人! 貴婦人が電車の中でバナナを食べだし皮はそのまま床に捨てた、病院で予約をしていても治療が受けられるかどうかは医者の気分しだい、男性医師が性転換していきなり女医に、死んでも墓なんて建てない……。日本人が絶対知らない英国人の仰天気質を、在英30年の著者が明かす。目から鱗の日英“徹底”比較文化論。 ※本書は2012年6月に小社より刊行された『けっこう笑えるイギリス人』を改題したものです。
  • 隣人X
    3.0
    難民問題や異文化交流、同調圧力など現代の世相を作品に昇華した第14回小説現代長編新人賞受賞作。2023年12月1日映画公開! 現代の社会が抱える問題と巧くリンクさせ、登場人物の置かれた環境や心情を通じて難民や移住外国人の受け入れ、違法労働について投げかけてくるところに作者の並みならぬ手腕を感じた。  ――朝井まかて(選考委員) 小説の主軸は三人の女性それぞれの日常にある生きづらさの描写にあり、それが作者と地続きのテーマであるだけに、とてもよく描けている。   ――中島京子(選考委員)
  • 考えて、考えて、考える
    4.0
    史上初の八冠達成に挑む、天才棋士・藤井聡太が自身で語る半生。 「死ぬまで努力」を掲げる稀代の名経営者との対話から見えてきた、異次元の天才の頭の中身とは――。 勝つ楽しさ、負ける悔しさを知って強くなった少年時代。 悔しさを乗り越え、負けをとことん分析することで、さらに強くなっていった奨励会時代。 将棋に出会った幼少期から、勉学の意味を考えながら通った高校時代、趣味の話、コロナ禍での日常生活、将棋AIの使い方、普段の研究方法、対局時の心構え、棋士になって変わったこと、これからの目標――。 次々と最年少記録を塗り替え、驚異的な勝率で勝ち続ける藤井聡太の強さの源を探る対談集。
  • スモールワールズ
    4.2
    ※本作品は、2021年発売の単行本版『スモールワールズ』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 2022年本屋大賞第3位  第43回吉川英治文学新人賞受賞! 共感と絶賛の声をあつめた宝物のような1冊。 夫婦、親子、姉弟、先輩と後輩、知り合うはずのなかった他人ーー書下ろし掌編を加えた、七つの「小さな世界」。生きてゆくなかで抱える小さな喜び、もどかしさ、苛立ち、諦めや希望を丹念に掬い集めて紡がれた物語が、読む者の心の揺らぎにも静かに寄り添ってゆく。吉川英治文学新人賞受賞、珠玉の短編集。 ままならない、けれど愛おしい 「小さな世界」たち。
  • 不可逆少年
    3.6
    殺人犯は、13歳。 法は彼女を裁けない――。 映画化で話題の『法廷遊戯』に続く、衝撃ミステリー! 狐の面をつけた少女が、監禁した大人を次々に殺害する事件が発生した。 凶器はナイフ、トンカチ、ロープ、注射器。 常軌を逸した犯行は、ネット上で中継された。 彼女は13歳の「刑事未成年」で、法では裁かれない。 「だから、今しかないの」――。 ミステリー界の話題をさらったデビュー作『法廷遊戯』に続く衝撃作!
  • ハツカネズミと人間
    4.0
    いつか自分たちの土地を持ち、 ニワトリやウサギを飼い、 土地からとれる極上のものを食べて暮らす──。 しっかり者のジョージと怪力のレニーは小さな夢をもっていた。 自然豊かな一九三〇年代のカリフォルニア。 貧しい出稼ぎ労働者の、苛酷な日常と無垢な心の絆を描く、 哀しくも愛おしい名作が新訳で登場!
  • 前人未到
    3.4
    史上初の八冠達成に挑む棋士・藤井聡太 × 日本を代表するノーベル賞受賞科学者・山中伸弥 常に挑戦を続ける偉才同士の熱量溢れる対談をたっぷり収録 まだ誰もみたことのない景色を見るために―― 日々努力を続けるすべての人へ贈る、白熱の対談集! 「iPS細胞という新技術をいかに多くの患者に届けるか」をミッションとする研究者。 「数字・記録よりも、自分自身としてどこまでも強くなりたい」と語る棋士。 分野は違えど、過酷な競争世界の最前線で前人未到の挑戦を続けるふたりが語り合う、 日常の準備、学び方、メンタルの持ち方、AIとの向き合い方――。 今必読の対談集! 『挑戦 常識のブレーキをはずせ』を文庫化にあたり改題しました
  • とにもかくにもごはん
    4.2
    わかるよ、みんないろいろあるけどさ――。 ほら、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず! 子ども食堂を舞台に、市井の人々の生きづらさと希望を描く、読んで「美味しい」老若男女群像劇の傑作。 営業時間は午後5時から8時まで。 亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。 スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。 お客さまは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。 子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい! うまくて泣ける、心温まる絶品群像劇!
  • 天を測る
    4.0
    安政7(1860)年、咸臨丸が浦賀港からサンフランシスコを目指して出航した。太平洋の長い航海では船室から一向に出てこようとしない艦長・勝海舟を尻目に、アメリカ人相手に互角の算術・測量術を披露。さらに、着港後、逗留中のアメリカでは、放埒な福沢諭吉を窘めながら、日本の行く末を静かに見据える男の名は、小野友五郎。男は帰国後の動乱の中で公儀、そして日本の取るべき正しい針路を測り、奔走することになる―。知られざる幕末の英雄の物語!

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