ちくま新書の検索結果
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誰も知らない熊野の遺産
世界遺産に登録後、注目を集め、往来の増え続ける熊野。熊野古道や熊野三山を観光する人は多いが、熊野の魅力はそれだけにとどまらない。聖なるもの・俗なるものが混じりあう不思議な伝説があり、古来から続く風習が残るなど、そこには失われた日本の原風景がいまも息づいている。観光では訪れることのない奥地へ自ら足を踏み入れ、語り部たちの言葉を丹念に聞き取り、これまで知られなかった歴史を探り出す。美しい写真とともに、誰も知らなかった熊野の姿をここに開陳。 -
自衛隊史 ――防衛政策の七〇年
戦後長い間、自衛隊や防衛政策についての論議はタブーであった。冷戦終焉後、自衛隊の果たす役割が拡大してからも、その実態はあまり直視されてこなかった。自衛隊という世界にも類を見ない組織がなぜ成立したか。国民はそれをどう受容してきたのか。安全保障に関する議論、日本社会における防衛問題・軍事の位置づけ、現実の自衛隊の活動、という三層から、我が国の防衛政策の七〇年間の転変を描き出す。防衛をめぐる議論に不可欠な基礎知識を網羅した、初めての自衛隊全史。 -
単身高齢者のリアル ――老後ひとりの住宅問題
こんなに難しい「最期の居場所」 老後ひとりになって初めて気づく、あまりにも冷酷な現実 貯蓄があっても賃貸に入居できない? 持ち家でも安泰とは言えない? 8日以上発見されない「孤立死」は年間2万件超。老後ひとりの「最期の居場所」をみつけるのは、こんなにも難しい。一人でも孤立せず生活を続けるためには、どうすればよいのか。不動産業界や民間団体によるさまざまな取り組みを紹介するとともに、日本の市場化された住宅システムの問題点を徹底検証。ライフコースや家族のかたちが多様化し、孤独死予備軍が急増する今、単身高齢者の住まいを保障する社会の仕組みを考える。 === 【目次】 はじめに 「あの人、家でひとり、死んどったらしい」/なぜケアとしての住宅政策が必要なのか/「独り」ではない最期を迎えるためには 第一章 孤独死の現場から 「変な匂いがする」/すぐそこにある孤独死/増える「よくわからない死」/孤独死を嫌う不動産業界/家族の変化、「自助」の限界/セルフネグレクトという問題/ごみ屋敷問題が意味するもの――社会保障制度の死角/家族の代替機能をいかに担保するのか 第二章 どこで最期を迎えるか――高齢者の住宅問題 持ち家神話の崩壊/乏しい日本の公的住宅政策/市場から排除される高齢者/民間賃貸住宅を活用した高齢者住宅施策/賃貸住宅に暮らす高齢者/不動産管理会社から見た孤独死の現状/孤独死が発生したら――事後処理の流れ/住宅政策、量から質への方向転換/住宅確保要配慮者と空き家/住宅セーフティネット法でどう変わるか 第三章 単身化する日本――住宅難民予備軍の実態 変化するライフコース――「住宅すごろく」の崩壊/女は三界に家なし?――女性の住まいをめぐって/見えにくい中高年単身者の貧困/非正規シングルが利用できる住宅政策がない/非正規労働者の居住貧困/氷河期世代の居住貧困のリアル/増加する貧困な離別母子世帯/母子世帯の居住貧困/中高年シングル女性の住生活実態/単身化する日本の住宅政策 第四章 不動産会社による居住支援――「隙間のケア」をどうするか 「隙間のケア」をどう保障するか/自ら集住の仕組みをつくる/空き家の増加と集住のカジュアル化/ターゲット層の拡大/高齢者のシェアハウスニーズ/六〇代以上シングル女性のためのシェアハウス/外国人と暮らすという選択/多世代で暮らすという選択/不動産会社の高齢者向け住宅サービス/不動産会社が入居者の生活サポートを行う事例/センサーではなく人間による支援とは/臨終までかかわり続ける/空き家の増加と不動産市場の変化 第五章 家で安心して最期を迎えるために必要なこと どの死が許されないのか/韓国の孤独死実態/公営葬儀という取り組み/孤立を支える支援/持ち家か賃貸住宅か――高齢期を幸せに暮らすには/民生委員に相談してみる/低料金の見守りサービスを利用する/非血縁で暮らす仕組みの必要性/家で安心して最期を迎えるために必要なこと おわりに マジョリティ化する単身世帯/一住宅一家族モデルを問いなおす/「許されない死」を防ぐための住宅政策 参考文献 あとがき === -
埴輪は語る
「王」の権力を見せつけるため造られた、古代の巨大建造物、古墳。そこに据えつけられた埴輪は、古墳を荘厳に見せる飾りであり、家形・動物形・人物形とバリエーションが増えることで多彩なシーンを再現するようになる。盛装した王を中心とした水の神をまつる祭祀のシーン、猪・鹿・鷹などの狩猟シーンなど。しかも複数のシーンは一本化され、立体絵巻のようにビジュアル化されている。治水や狩猟など王の業績をアピールして、治世の正当性を主張しているのだ。大量の埴輪生産を可能にした、工人組織の存在や社会的な“ゆとり”まで、埴輪が語る古墳時代の社会を読む。 -
ルポ 入管 ──絶望の外国人収容施設
2014年、カメルーン人男性が医師の診察を受けられず、東日本入管センター内で死亡。2018年、同センターでインド人男性が自殺。翌年、大村入管ではハンストによりナイジェリア人男性が餓死した。いったい、入管施設で何が起きているのか。東京五輪や外国人労働者の受け入れ拡大に合わせて、在留資格のない外国人の取り締まりが強化され、次々に入管施設に収容されている。2019年に出入国在留管理庁へと格上げされ、ますます大きな権力を振るう「入管」の実態に迫る。 -
ルポ 技能実習生
中国にかわり技能実習生の最大の供給国となったベトナム。「労働力輸出」を掲げる政府の後押しもあり、日本を目指す農村部の若者たち。多額の借金を背負ってまで来日した彼らの夢は「三〇〇万円貯金する」こと。故郷に錦を飾る者もいれば、悪徳ブローカーの餌食となる者もいる。劣悪な企業から逃げ出す失踪者は後を絶たない。日越の関係機関、実習生、支援団体を取材し、単純労働者の受け入れ先進国・韓国にも飛んだ。国際的な労働力移動の舞台裏を全部書く。 -
室町の覇者 足利義満 ──朝廷と幕府はいかに統一されたか
足利一門大名に丸投げして創立された室町幕府では、南北朝の分断などに後押しされて一門大名の自立心が強すぎ、将軍の権力が確立できなかった。この事態を打開するために、奇策に打って出たのが足利義満である。彼は朝廷儀礼の奥義を極め、恫喝とジョークを駆使して朝廷を支配し、さらには天皇までも翻弄する。朝廷と幕府両方の頂点に立つ「室町殿」という新たな地位を生み出し、中世最大の実権を握った。しかし、常軌を逸した彼の構想は本人の死により道半ばとなり、息子たちが違う形で完成させてゆく。室町幕府の誕生から義満没後の室町殿の完成形までを見通して、足利氏最盛期の核心を描き出す。 -
インディアンとカジノ ──アメリカの光と影
20世紀後半以降、保留地内に建設したカジノによって、インディアンは莫大な収益をあげている。2016年にはラスベガスのカジノ収入を抜き、カジノ産業は実質的にインディアン社会の経済的・社会的・文化的自治の基盤となった。なぜインディアンがカジノを経営するようになったのか? アメリカとの関係からインディアンの歴史を跡づけ、「インディアン・カジノ時代」という新しい時代が到来していることを明らかにする。 -
英語教育幻想
国際化の必要性が叫ばれ始めた1980年代以降、英語教育は常に議論され続けてきたが、特にここ数年「グローバル人材」育成に向けて様々な提言がされてきている。小学校からの早期英語教育、英語による教室指導、外部テストの導入、教員の英語力強化などだ。その裏側には、「英語は全世界の人々をつなぐ」「英語力は経済的成功をもたらす」という、ほとんど信仰のようなものが横たわっている。しかしそれは本当なのだろうか? 海外の大学で25年教鞭をとってきた言語教育学者が、日本人の中に深く根を張る「英語への信仰」と「幻想」を、10のポイントに分けてあぶりだす。 -
世界史序説 ──アジア史から一望する
遊牧・農耕・交易。この三つの要素が交叉する場所で世界史は誕生した。遊牧と農耕の境界で交易が興り、シルクロードが現れる。やがて軍事力が機動性を高め、遠隔地を結ぶ商業金融が発達し、技術革新が生じ、生産力を拡大して、ついにモンゴル帝国の出現にいたった。そして、大航海時代が幕を開け、西欧とインドが表舞台に登場すると……。こうした視座から歴史を俯瞰するとき、「ギリシア・ローマ文明」「ヨーロッパの奇跡」「大分岐」「日本の近代化」はどのように位置づけられるのか? ユーラシア全域と海洋世界を視野にいれ、古代から現代までを一望。西洋中心的な歴史観を覆し、「世界史の構造」を大胆かつ明快に語るあらたな通史、ここに誕生! -
ルポ 児童相談所 ──一時保護所から考える子ども支援
児童相談所併設の一時保護所は、虐待を受けた子どもや家庭内で問題を起こした子どもらが一時的に保護される施設だが、「あそこは地獄だった」と証言する子供たちが多い。社会起業家である著者自ら一〇カ所の一時保護所を訪問、二つに住み込み、子供たち、親、職員ら一〇〇人以上のインタビューを実施。一時保護所の現状と課題点を浮かび上がらせ、どのように改善したらよいのか、一方的でない解決の方向性を探る。 -
「組織が変わる」には何が必要か ――個人・職場・企業の学習の可能性
アンラーニングで人が動き出す! リーダー、管理職、経営層の方、 この本で会社の問題がマッピングできます。 【組織をめぐる不都合な真実】 ・スター人材は他社に移ってもそこまで活躍できない ・研修を単なる時間つぶしにしてしまう職場の共犯関係 ・ピンチのときこそ、企業の本音が出る ・部下は空気を読むことを学ぶことが多い ・職場の情報を共有することは思いのほか難しい ・職位によって管理職に求められる能力は異なる ・否定的な上司より、気まぐれな上司のほうがときに危険 ・組織ではすぐにバックラッシュが起きる ・キャリア自律の推進はパンドラの箱のようなもの === 【目次】 プロローグ 第1章 学習しない個人を嘆く組織 多層的に発生している組織と個人の「構造的なすれ違い」/「日本の働く個人が学習しない」というのは本当か/個人が学習しない理由/個人が学習しないことの個人レベルの弊害/個人が学習しないことの組織レベルの弊害/熟達化への道―個人の学習メカニズムの把握/学習の道しるべとなる「組織内地図」/「組織内地図」が効果を発揮する理由/「組織内地図」による総合的な学習効果/第1の壁をこえるための、ジョブ・クラフティング/個人のジョブ・クラフティングによる組織効果/学習の停滞を打ち破る外部刺激としての越境/卵が先か鶏が先か 第2章 嚙み合わない上司と部下 たとえ働く個人が学習しても……/忙しすぎる上司/上司の能力の限界もある/嫌われたくない上司は悩む/タイミングを逸すると、大怪我につながる/遠慮し、空気を読む部下/心理的安全性と相性の悪い社会的通念/問題外の「悪魔との契約」/上司の気紛れが引き起こす学習性無力感/手を取り合った成果としての信頼関係の力/職場に埋め込まれている上司と部下 第3章 不合理あふれる「横の関係」 働く個人は組織にどっぷりと埋め込まれている/学習資源を提供する職場集団/グループ・ダイナミクスがもたらす負の結果/頻繁に起こる学習の秘匿化/集団の規範を逸脱するコスト/スターになれば問題解決?/職場の仲間の支援あってのスター/職場内の知識の共有システム、TMS/難化するチーム学習/隠されたプロフィール現象に注意!/職場は組織の一部に過ぎない 第4章 時代遅れの檻が生み出す閉塞感 最深部で生じる傍観者的学習/時代遅れな組織風土に対する若者の戸惑い/正社員の「無限定性」が生み出す全人格的な拘束/既存の仕組みからの恩恵が少ない働き手率の上昇/長時間労働という「最大の壁」/継続か中断か、母親たちが突きつけられる選択/効率の悪いルールや考え方、無駄な仕事に悩む人々/キャリア自律という考え方/日本におけるキャリア自律の普及活動/企業が直面する、キャリア自律のパラドックス/必要になる組織学習メカニズムの理解 第5章 なぜ組織は学習できないのか 多層的な「構造的なすれ違い」の根源にあるもの/組織学習論とは何か/誤解①:「真面目に学習し続ければ、必ず成果は上がる」/U字カーブを描き始める学習曲線/組織アンラーニングと2つの組織学習/誤解②:「組織と個人の価値観がずれたとき、合わせる必要があるのは個人」/本来はニュートラルな存在である学習/鍵は誰目線での評価か/「学習する組織」論とシステム思考/ダンスは一人では踊れない/「構造的なすれ違い」を捉えるフレームワーク/第1章から第4章までの位置づけ 第6章 変えているつもりなのに…… なぜ変わらないのか/本音と建前が入り乱れる「パッチワーク変革」/建前のパッチワークの脆さ/組織としての「揺り戻し」/手段と目的が入れ替わる組織変革は失敗する/シーソーの上のキャンプというメタファー/迷信的学習と制度的同型化/「赤の女王」現象と競争から降りる難しさ/組織学習のパラドックスの発生/「働き方改革」にみる負担の移し替え現象/リスキリングに本気なAT&Tの取り組み/システムの工夫による副作用の「無毒化」/「遠投経営」で変わり続ける 第7章 高次学習に向けたダンス実践のために 「組織アンラーニングの起点」の可視化へ/ナドラー=タッシュマンの整合性モデル/動態的整合性モデルの必要性/女性活用着目の背景の可視化/女性活用はなぜうまくいかなかったのか/変化の時間軸が異なるハードとソフト/整合と不整合の間に存在する法則/X会の事例:フェーズ1としての組織変革前夜/フェーズ2としての変革の初期/フェーズ3に起こった専門職の反乱/変革が実現したフェーズ4/連続した絶え間ない組織アンラーニング/個人と組織で踊る「ダンス」 エピローグ === -
フォークランド戦争
現代の戦争と 安全保障を考えるための 迫真の戦記 台湾有事が予測されるなか、フォークランド戦争が注目を集めつつある。この戦争は第二次世界大戦後、唯一の陸海空全ての次元で戦われた総合的な近代戦であり、仮に台湾で開戦されれば似たような作戦が展開されると想定されているからである。 そこで、フォークランド戦争を政略、戦略、作戦、戦術、術科/技術の五つのレベルで分析し、それらを作戦術で結びつけて考察。なぜ戦争が起き、勝敗が分かれたのかを立体的に描き出し、そこから我々が何を学ぶべきかを導き出す迫真の戦記。 === 【目次】 はじめに――あらゆる要素が詰まった戦争 Ⅰ 環境形成 第1章 戦争への道 第2章 開戦と初動 Ⅱ 攻撃 第3章 制海権を巡る戦い 第4章 制空権を巡る戦い 第5章 上陸作戦――サン・カルロス湾 第6章 スタンリーへの道――陸戦の展開と試練 Ⅲ 回復 第7章 スタンリー陥落と停戦 第8章 戦争の帰結と教訓 おわりに――フォークランド戦争の意味 英国海兵隊旅団長 特別インタビュー フォークランド戦争の真相/ジュリアン・トンプソン(聞き手 北川敬三) あとがき 主要参考文献 フォークランド戦争関連年表 === -
マンガ認知症【施設介護編】
大好きな祖母が認知症になってしまい、母と二人で介護に取り組むマンガ家、ニコ。在宅介護が限界を迎えて施設に入居してもらったものの、祖母の認知症の症状がみるみる悪化していきました。ふたりはしょっちゅう呼び出され、かかる費用は月40万円……!? じつは、認知症の人には「向かない施設」があるんです。「施設介護の始めどきって?」「この行動は本人からのSOS?」「職員さんとどう話せばいいの!?」「施設で最期を迎えるのはかわいそう……」介護事業を立ち上げて30年のコジマさんと認知症の心理学の専門家・サトー先生が、認知症の施設介護の不安を解きほぐします。 -
はじめて行く公営ギャンブル ――地方競馬、競輪、競艇、オートレース入門
インターネット時代、多チャンネル時代の現代は、自宅のテレビでも公営ギャンブルを観戦できるが、ぜひ競技場へ足を運んでいただきたい。たった100円から、感動と興奮の体験を得られるのだ。美しく疾走する姿、アスリートの卓越した技術、レース後の荒い息遣い、観客たちの歓声と怒号を感じるはず。昭和レトロな食堂でB級グルメに舌鼓を打ちながら、ツキの波に思いを馳せると、次のレースの予想が、むくむくと湧き上がってくる。全国の公営競技場を、旅行の目的地のひとつにするもよし、推しの選手を応援するもよし。お小遣いが増えたなら、なおのことよし。大人の遊びの嗜み方を伝授します。インターネット時代、多チャンネル時代の現代は、自宅のテレビでも公営ギャンブルを観戦できるが、ぜひ競技場へ足を運んでいただきたい。たった100円から、感動と興奮の体験を得られるのだ。美しく疾走する姿、アスリートの卓越した技術、レース後の荒い息遣い、観客たちの歓声と怒号を感じるはず。昭和レトロな食堂でB級グルメに舌鼓を打ちながら、ツキの波に思いを馳せると、次のレースの予想が、むくむくと湧き上がってくる。全国の公営競技場を、旅行の目的地のひとつにするもよし、推しの選手を応援するもよし。お小遣いが増えたなら、なおのことよし。大人の遊びの嗜み方を伝授します。 -
ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために
人口急減やウルトラ高齢化、超成熟市場、情報過多などで、新規顧客獲得がどんどん困難になっているこの時代。生活者の消費行動を促すためには「ファンベース」が絶対に必要だ。それは、ファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に売上や価値を上げていく考え方であり、その重要性と効果的な運用の方法を、豊富なデータや事例を挙げて具体的に紹介する。『明日のプランニング』に続く、さとなおの最新マーケティングの必読書。 -
アイヌと縄文 ――もうひとつの日本の歴史
アイヌこそが縄文人の正統な末裔であることが、最近のさまざまな研究や調査で明らかになっている。平地人となることを拒否し、北海道という山中にとどまって縄文の習俗を最後まで守り通したアイヌの人びと。その文化を見ていけば、日本列島人の原郷の思想が明らかになるにちがいない。交易、祭祀、葬制、遺跡とその遺物、言語などの多方面にわたる最新のアイヌ研究を総合し、弥生文化を選択した現代日本人にとって、ありえたかもしれないもうひとつの歴史を叙述する野心的試み。 -
米朝らくごの舞台裏
桂米朝の落語は、速記、本人執筆による論文、エッセイが数多く刊行されている。それらは落語という芸能全体について後世に遺される貴重な資料となっている。筆者は中学生のころラジオ番組のリスナーとして米朝と出会い、その後、門人の桂枝雀に台本を提供したことから、米朝からも親しく教えを受ける機会を得た。「桂米朝落語研究会」の反省会、米朝が一門の落語を聞いた後、丁寧にダメ出しをしていた場などにも同席、教えの一部を垣間見、ノート10冊に書き留めた。上方落語中興の祖・桂米朝の芸談、ネタや本人にまつわるエピソード、古い芸人たちの思い出話などを、演題解説とともにつづる。また米朝の、活字、音源、映像についての莫大な資料情報も掲載。