荒井裕樹の一覧
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ユーザーレビュー
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私は昔から障害や病気を持った方達にあまり出会ってなかったため、その内実を考えたこともあまり無かった。
相模原事件など凄惨な事件も、どこか他人事で見てしまっていた節があった。
偏見という偏見も、同じ街に暮らす人という意識も、どちらもまるで無かったが、この本を通して初めてと言っていいレベルで深く考えさせ
...続きを読むられた。
自分の隣の家に急に障害者が引っ越して来られたら特に気にせず受け入れられるのか。
自信を持って"YES"とは言えない状態だったなと反省した。
施設でなく健常者(とくくるのも微妙な気がするが)の隣近所で区別されずに生きる方が生きやすいという考えを持った方もおられるのは想像しやさい。
そう言った考えを持つ人がいることを認識すること、役に立つ立たないなどで人の価値を測ろうとしないことなど、とても大切だと感じた。
また、著者は昨今の言葉の力、他人に圧力をかける言葉の軽んじられ方や、SNSで何かの要約でも一端でもない言葉(著者は"妄約"と言っていた。妄信的な要約の意)が飛び交っていることを危惧しておられた。
これまた考えたことがなかった…
人に"甘えるな"と言った言葉をかければ自分も甘えたくても甘えられない状況に陥り、鬱になったり諸々苦しむこともある。
いろいろ考えすぎてまとまらないが、今後も何度か読み返し、その時々で同テーマに関して考え直したいと感じた。
Posted by ブクログ
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言葉は人を傷つけ、言葉は人を守る…一瞬スッキリする他人を刺す剣のような言葉が溢れるかえる今、なんとなくモヤモヤしているけど刺されることを跳ね返す盾のような言葉たち、いや防御というよりもやもやを許さない社会に切り込む言葉たち、それが「まとまらない言葉を生きる」です。それはハンセン病の患者や障がい者や女
...続きを読む性や差別を受けてきた人々の異議申し立ての言葉たちです。だから「まとまらない言葉を生きる」として本にまとまる前のデジタルメディアでの連載のタイトルは「黙らなかった人たち」。力強い言葉集であると同時に、社会の全面には出てきていないけど力強く顔を上げて生きている人々の列伝であり、人生の束でもあります。さらにはその言葉に激しく反応してきた著者の歴史でもあります。先日、車椅子テニスの金メダリスト国枝慎吾選手の引退がメディアで取り上げられていましたが、彼のようなスーパーヒューマンだけでなく、本書に出てくる普通に生きようとしている人々の声をどれだけ聞けるか、心揺れました。その真摯さは2016年の相模原障害者施設殺傷事件の犯人の感覚を自分と地続きで考える著者の態度にも表れています。それこそ「共生」とか「利他」とか流行りの要約言葉で考えた気になっていないか…自分を鑑みてしまいました。コスパ、タイパで生産性を急き立てられる社会を生き抜く叡智の詰まった本でもありました。たまたまテレビで語られて気になった本ですが読めてよかったです。
Posted by ブクログ
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何度も繰り返し読みたい本。心に響く言葉がたくさんあった。それに付随して自分が見えていなかった世界が少し広がったように感じる。
Posted by ブクログ
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読みやすい語り口。障害者運動やハンセン病患者との関わりを通して、被差別者の言葉を聞いてきた作者が、現代の「言葉が壊されていく」現状に警鐘を鳴らす。「生産性のない人たち」って何なのか、だったら「生産性がある人」って何なのか。無駄な延命って何なのか、だったら生きるに値する命と値しない命があるということな
...続きを読むのか。この発想は自己責任論と同様、自分に跳ね返ってくる。あなたは、役に立つ人間なのか?あなたは、生きるに値する命なのか?相模原事件の犯人に共感する声がネット上に溢れる。誰しも全くそうした差別から無縁な清い心を持っているわけではなく、自分もその地平上にはいるのだろうが、自分は正しいと過信し、そうでないものを排除する視線は、どちらのサイドでも同じく危険なもの。誰もがグラデーションの中にいるのに、それをどちらかに分けてしまうことで対立を深めるという、『死にがいを求めて生きているの』の言葉を思い出す。分かりやすく、正解を求めて、世の中を単純化していく言葉は暴力になりうる。要約できない、まとめられない人生。相手に伝わるように祈るしかない、まとまらない言葉。そのまどろっこしさを大切にしなければならないと思った。
Posted by ブクログ
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文字ばかりの本なのに、とても読みやすい。
どう考えていけば良いのか、わからせてくれる。
はじめに。のシルエットだけで心を掴まれました。
意識を変える、考えるチャンス。
Posted by ブクログ
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