障害者差別を問いなおす

障害者差別を問いなおす

825円 (税込)

4pt

「差別はいけないこと」だというのは当たり前の感覚である。しかし、なにが差別かを考えだすと、その答えは曖昧なものになりがちだ。多様性が叫ばれる一方で、実際にはマイノリティへの不寛容な価値観が噴出するなか、あらためて障害者差別に向き合う必要がある。過去と現在をつなぎ、何が差別とされてきたのか、そして対していかに異議を唱えたか。その過程は人間の尊厳に迫ることになるだろう。

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障害者差別を問いなおす のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年07月30日

    自分の中の差別を痛快に指摘されました。
    生きる意味の証明、障害児を殺してしまう親への批判、愛と正義の否定を書いた行動網領の趣旨、とても新鮮であり、特に青い芝の会の弁論は昔のものであるはずなのに新鮮で現代の世論はそれを議論するのに追いつけてないと私は思っているので残念に感じました。
    車椅子の優先利用や...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年06月09日

    障害を持つ親族に囲まれて育ったため、半ば義務のように読み始めた。 

    障害者差別を中心に扱った本を読んだのは初めてだったが、入門書としてよかったと感じる。
    差別に対して当事者がどう捉え、抗議してきたのか整理することができるし、本書で引用される彼らの言葉を知ることで、私自身も今まで言葉にできなかった違...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月25日

    日本の障害者運動をポイントを絞って振り返ることができる良書だ。また、70年代当時から指摘されてきた労働という概念、人間の定義を組み換えようとした運動は未だ達成されず、危うくは過去の過ちを繰り返す、これまで積み上げてきたものぶっ壊してしまう危機を伝えている。自分自身から変えていくことの必要性を痛感する...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年12月27日

    仮にマジョリティとは誰かについて、私なりに説明すれば、それは「葛藤を伴うことなく、自分のことを『大きい主語』でかたれる人』となるでしょう。つまり、「日本人」「社会」等々といった言葉で自分を指し示すことに違和感を覚えず、また他人からの異議申し立てを受けずに済む人のことです。

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    Posted by ブクログ 2020年11月21日

    1957年に結成された脳性マヒ者たちの団体「青い芝の会」が障害者差別に対して打ち出した行動綱領「われらかく行動する」は1970年に発表されたが、当時としては非常に先進的なものだったことを本書は証明するものだ.障害者自身の人権を彼ら自身が考えている.健全者との対比で、障害者を次のように定義している.&...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月29日

    正直バスの問題では、過激だなぁ…とばかり思ってしまったが、「過激にならざるをえない」という社会の実際がある。「他人が他人を決めつけてはならない」当たり前のことなのに、守られない。
    障害者、ほかマイノリティに向ける「優しさ・愛情」自体が差別感情であることが、広く認識されるといいと思う。

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    Posted by ブクログ 2021年04月24日

    ☑︎障害と無縁でいられる人など存在しない
    ☑︎ 「生きる意味」の証明作業を要求することは暴力的な行為
    ☑︎「自分には何ができるのか」を「自分」を主語にして考える

    障害者差別という複雑で難しい問題について考えを深めることができました!

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    Posted by ブクログ 2024年01月31日

    自分の家族の中での差別をも表に出して訴えたり、親による障害のある子の子殺しに対する減刑を求める動きに反対運動を行ったり、過激と見られるほどの主義主張を繰り返す著者の障害者当事者活動に、圧倒させられましたが、そこまでしないと現状は変わらないという事実がある以上、声高にならざるを得ないのだと感じました。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年11月19日

    なんかの学術書で引用されていたか話題にされていたので購入.まだ読み始めたばかりなので感想はその後で.

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年06月15日

    ※このレビューでは「障害」を「社会構造の側にある問題」と捉える考え方に沿い、「障害者」という表記をしています。


    昨今の社会的なトピックを目にするうちに個人的に学ぶ必要性を感じたことがあり手に取った本。

    障害者差別を問い直す、というタイトルだけれど、この本では「日本脳性マヒ者協会 青い芝の会」の...続きを読む

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