荒井裕樹の作品一覧
「荒井裕樹」の「生きていく絵 ──アートが人を〈癒す〉とき」「イミダス 現代の視点2021」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「荒井裕樹」の「生きていく絵 ──アートが人を〈癒す〉とき」「イミダス 現代の視点2021」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
数年に一度に出会えるかどうか、と思えるほどの素晴らしい作品でした。
一貫して平易な文章に努めながら、かつ誘導や断定を注意深く避けながら通説でない北條民雄に迫り、しかも同時に現在社会の病理をさりげなく照らす。
そして、望外の収穫は、この作品を通じて、初めて文学研究という営みの価値を実感することができたことです。
また、「北條民雄に自分の影を見る」の一文は、長年わたし自身が社会に対して納得できないと思っていた違和感を明確に言葉にしてくださっていました。こうした視点を持つ先生だからこその、この作品の高み、とも言えるでしょう。
ひとりでも多くの人に、いま読んでほしい一冊です。
Posted by ブクログ
今、日本という国で少しずつ降り積もってしまっている、侮辱し、貶め、罵り、蔑み、差別する言葉の存在に気付くことを促し、その存在に警鐘を鳴らすことを試みた本。
著者は障害者やハンセン病患者たちと長年の交流を行ってきた。
その差別され抑圧されてきた当事者たちの「生(なま)」の言葉を多数引用し、その重みを示す。
戦争の歴史や優生保護法という差別を具現化した恐ろしい法律、ハンセン病患者隔離の事実、精神病を「治す」こと、ALS患者の体験、水俣病の背景など、事実を紹介することに留まらず、それに関する著者の経験の中にあった「言葉」に着目し、問題の正体と改善策を考えようとしている。
例えば、戦時中の障害者
Posted by ブクログ
ツイッター(現X)でおすすめされてたのをきっかけに読んだのだけど、とても面白かった。
障害者差別の話だから、青い芝の会の話はあるだろうなと思ってたら全部青い芝の会の話だった。
体を張ったすごい運動をしたことは知ってたけど、行動綱領や理念などはちゃんと知らなかった。障害者本人の視点から語られる差別、本当にまったくそんなこと考えもしなかった!みたいなことばかりだった。
例えば、障害児の子育てに疲弊した親が子供を殺してしまった時、その親にばかり同情が集まり、殺された障害児のことは置き去りにされてしまっているとか。車椅子でバスに乗るために介助者が必要な時、それはその場に居合わせたすべての健全者が介助
Posted by ブクログ
〈筆者の立ち位置〉
・ぼくの仕事は「言葉そのものについての研究」というよりも、「この社会に存在する数々の問題について『言葉という視点』から考えること」といった方がしっくりくる。 p20
・ぼくの専門は「非抑圧者の自己表現活動」。こう書くとなんだか仰々しいけれど、簡単に言うと、この社会の中で、いじめられていたり、差別されていたり、不当に冷遇されていたりする人たちは、厳しい境遇にいる自分のことをどのように表現するのだろうかーーといった問題について研究している。p20
〈気に入った章やエピソード、言葉の一部〉
・のび太のママにひとこ