作品一覧

  • 国際報道を問いなおす ──ウクライナ戦争とメディアの使命
    4.3
    1巻880円 (税込)
    2022年2月、ロシアのウクライナ侵攻によって世界は予測不能な激動の時代へと突入した。だがこの戦争の苛烈きわまる現実やその背景を、日本のメディアは的確に伝えられただろうか。「なぜこんな事態が起きたのか」という人々の切実な問いに向き合えただろうか。長年、国際報道の理想と現実の間で格闘してきた第一人者が、ウクライナ戦争によって浮き彫りになった日本メディアの抱えるジレンマを指摘するとともに、激変する世界を前に国際報道が果たすべき役割を考える。
  • アメリカの制裁外交
    4.8
    1巻924円 (税込)
    米外交は経済制裁、特にドル覇権を背景とする金融制裁を抜きには語れない。しかも北朝鮮やイランなどの敵対国やテロ集団にとどまらず、根拠法の「国外適用」により第三国の企業や個人も制裁の対象になり得る。なぜ経済制裁は多用されるのか。それは世界に、そして自国に何をもたらすのか。「米国第一主義」の内実を抉る渾身の一冊。

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  • 「ポスト・グローバル時代」の地政学(新潮選書)
    -
    1巻1,232円 (税込)
    互いに引かれあうトランプとプーチンの真意、中国「一帯一路」の最終形、弱小国・北朝鮮が求めるもの、移民と難民に悩む欧州と中東……そして日本の行く先は? 隘路に嵌った資本経済と民主主義から生まれる人々の「怒り」をキーワードに、エゴを剥き出しに動き始めた国々の“行動原則”と世界を見るための“8つの指標”を示す。

ユーザーレビュー

  • アメリカの制裁外交

    Posted by ブクログ

    この書がアメリカの制裁手段としてドル決済の停止の有効性、その影響力をわかりやすく著された良書なのは確かだ。

    アメリカがドル決済の停止による金融制裁を多用し始めたのはオバマ政権以降であり、トランプ政権になると武力行使を忌避する自身の意向から無秩序に乱発された。政権ごとに一変する外交方針の一貫性のなさから制裁の効果も今一つで、中国やロシアなどドル離れを模索する国の行動が活発化している。かなり端折ったがそのような内容だ。

    ただこの書の目的が制裁外交の弊害を素にトランプの批判のみに帰結するというものなら、現状を考慮すると疑問符がつく(この書は2020年初版なのでバイデン政権の政策は未知である)。

    0
    2023年10月03日
  • 国際報道を問いなおす ──ウクライナ戦争とメディアの使命

    Posted by ブクログ

    所謂「国際報道」というモノが在る。それは「如何いうモノなのか?」を深く考えて綴ろうとしたことから本書は始まり、やがてロシアのウクライナへの軍事侵攻という事態が発生し、「連日のように耳目に触れる“国際報道”」ということになって、その報道の在り方にも筆が及んでいるのである。
    本書の中で「戦争の最初の犠牲者は事実」という旧い言葉が引かれていたのが少し強く記憶に残った。実際、「戦争について伝えられた経過」を振り返ると、「事実は??」という程度に姿が見え悪くなってしまうものなのかもしれない。
    ウクライナの件は、これまでの何度も繰り返された戦争の報道と一味違って、ロシアと米国と、権威主義と民主主義との大き

    0
    2022年11月03日
  • アメリカの制裁外交

    Posted by ブクログ

    昨今のウクライナ危機で、制裁について取り上げられる機会が多いため、手に取った。

    近年のアメリカ外交における制裁について、分かりやすく解説してある。特に、基軸通貨ドルの強さを活かした金融制裁の威力が詳しく書いてある。事例を交えて解説しているので、ニュースと関連付けながら理解できる。ポスト冷戦期のアメリカ外交の復習にもなると思えるくらい、アメリカ外交における制裁が占めるウェイトが大きいのだと感じた(第二部)。

    一国の法律、あるいは州の法律が安易に「国外適用」(米当局は国外適用であることを否定する)されることには、違和感を覚える。それは差し引いたとしても、特に後半部における、著者のアメリカに対す

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    2022年02月14日
  • アメリカの制裁外交

    Posted by ブクログ

    【米国の金融制裁はこの「司直の長い腕」による執行力がポイントである】(文中より引用)

    国際報道などでよく見かけるようになったアメリカによる経済・金融制裁。いったいどういった効果をもたらしているのかを具体例と共に説明しつつ、それが長期的にドルの覇権に与える影響についても考察した作品です。著者は、共同通信のワシントン特派員としても活躍した杉田弘毅。

    制裁に関して「言われてみれば」という疑問点を氷解させてくれる一冊。どういった理由で近年この手の外交ツールが多用されるようになったかがスッと胸に落ちてきました。

    コンパクトですが☆5つ

    0
    2021年03月17日
  • 国際報道を問いなおす ──ウクライナ戦争とメディアの使命

    Posted by ブクログ

    国際報道は、果たして真実を的確に報道してきたのか。ウクライナ侵攻報道も含め疑問が深まる。
    それでも使命として、報道はし続けなければならない。

    0
    2022年10月18日

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