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Posted by ブクログ
「社会学は自己責任論を批判する学問」という前書きから始まり、自分や世間の誤った「常識」や思い込みに気付かされる
例えば初っ端から
「結婚に関わる多様性やジェンダー平等といったテーマは、少子化問題とは離れて語られなければならない」
という著者の考えが述べられている。確かにこれらはセットで語られることが多い。しかし冷静に考えれば、
少子化問題のために、婚姻制度はこうあるべき、とか
少子化対策のために、ジェンダー平等は我慢すべき
といった主張を許してはならないのは、当然だ
その他にも、例えば、
仲人結婚は作られた伝統
神前結婚式が急速に普及したのは高度成長期
処女規範は近代以降に登場したもの
戦後すぐは、事実婚が「封建的」とされていた
など、次々と常識がひっくり返される
そして、最終章では、「友人同士が家族になったっていいじゃないか。一緒にいたい二人でいることに法や制度上の特典を与えることが結婚なのなら、異性愛者や同性愛者のだけのためでもなく、すべての人に許されていいではないか。さらには共同生活者にも権利があっていいではないか」という、この本を読む前に想像していた「夫婦別姓」「同性婚」どころではなくもっと自由な多様性を求める結論へと話はなだれ込んでいく
さすがに「結婚=生殖、命の再生産」とは思ってはいなかったけど、「結婚=性的関係」というのも単なる思い込みだったんだな。言われてみれば当たり前だけど、今まで全く気づいてなかった
この本により、くだらない常識の鎖を一つ断ち切れたような、爽快な読後感
また、内容とは別に。
数ページごとに、重要なポイントが短くまとめられて枠で表示されていて、ちょっとぼーっとしていても著者の言いたいことがきちんと頭に入る
学参みたいでちょっと恥ずかしい気もするけど、入門書などに適した、気の利いたデザインだ
Posted by ブクログ
20代後半に差し掛かって、結婚というものを意識する機会が多かったので読んでみた。あと、最近話題の文芸評論家兼作家の三宅香帆さんがお勧めされていたのでつい買ってしまった面もある。全体的に、この手の学術書としてはかなり読みやすく、興味を持って読み進めることができた。やはり結婚というのはあくまで制度であって概念であって、時代を経て変わってきているものであるというのは納得した。明治以前の日本の結婚の主流は村内での夜這いであったというのも、お見合いが伝統だと思っていた身としては意外だった。後は、友人と結婚関係を結んでもいいという考えも斬新だと思った。なかなか答えが難しいテーマであるけど、自分がどういう人間関係を望んでいて、そのためにはどういう状態でパートナーといるのが理想なのかということをちゃんと考えるべきだと思った。
Posted by ブクログ
おもしろかったし、読んでよかった。結婚の常識を疑う1章から始まり、結婚の近代史、現代史、離婚と再婚、事実婚と夫婦別姓、セクシャルマイノリティと結婚、結婚のこれからを平易な言葉で書いている。目からウロコだったのは、結婚すれば出生率が上がるというのは必ずしもそうではないということだった。
国によっては結婚率と出生率の数値が逆転しているところもあるということ。また同性婚だけではなくアセクシャル、アロマンティックの人たちにとっての結婚についても記載があり、なかなかそこまで包摂している本はないと思う。
そして本邦における結婚、ひいては家族というものは非常に限定的で国民の人たちが多様なかたちの家族を求めているというのに制度や法律が追いついていないというところにまで踏み込んでくれている。
またそれぞれの章でより深く知りたい人向けに巻末に読書案内もあるのでそこからさらに自分の興味があるところを知っていくこともできる。
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