埴輪は語る

埴輪は語る

935円 (税込)

4pt

4.3

「王」の権力を見せつけるため造られた、古代の巨大建造物、古墳。そこに据えつけられた埴輪は、古墳を荘厳に見せる飾りであり、家形・動物形・人物形とバリエーションが増えることで多彩なシーンを再現するようになる。盛装した王を中心とした水の神をまつる祭祀のシーン、猪・鹿・鷹などの狩猟シーンなど。しかも複数のシーンは一本化され、立体絵巻のようにビジュアル化されている。治水や狩猟など王の業績をアピールして、治世の正当性を主張しているのだ。大量の埴輪生産を可能にした、工人組織の存在や社会的な“ゆとり”まで、埴輪が語る古墳時代の社会を読む。

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埴輪は語る のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    火山灰に埋もれていたおかげで大量の埴輪が良好な保存状態で残されていた群馬県の保度田古墳群、その調査に当たった若狭徹氏による埴輪解説書である本書は、同古墳群で発掘された品々の解説を序章で展開し、それを元に全国的な埴輪の分布状況、年代特定、埴輪の意義などを論じていくかなり本格的な内容となっている。予備知

    0
    2025年10月19日

    Posted by ブクログ

    古墳(古代墳墓)ではなく、埴輪について焦点を当てた良書。埴輪について知りたい、埴輪の図録だけでは物足りない、という人の次の一冊に間違いなく推薦できる。図版も白黒ではあるが充実している。

    0
    2025年02月06日

    Posted by ブクログ

    筆者がかかわった保渡田古墳群の保渡田八幡塚古墳から発掘された埴輪群の復元を通して、埴輪群像が王の葬送を表したのではなく生前の業績を顕彰したものであることを解説。埴輪の形式の発展、埴輪の普及の様子からヤマト王権と各地の王との関係性や地域社会の有様が読み取れることが分かった。

    0
    2021年07月18日

    Posted by ブクログ

    3世紀頃から作られ始めた埴輪は、当初は円筒型のシンプルなものだったが、次第に複雑になり建築物を表すようになり、最終的には人物を模写したものが現れてきている.これらの流れを写真を示しながら解説している.特に人物埴輪から当時の生活様式や社会環境が読み取れるという論説は楽しめた.

    0
    2022年01月11日

    Posted by ブクログ

    埴輪の意味には王位継承儀礼説、殯説、供養説、犠牲説、死後の近従説、他界説、神宴儀礼説など諸説紛々だったが、著者がこの本で述べられるとおり頌徳像説、すなわち生前の被葬者の姿を記念し讃える目的があるのは間違いないだろう。
    保渡田八幡塚古墳をはじめ豊富な事例が示されており、わかりやすいとおもう。

    0
    2022年01月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    埴輪に焦点を当てた一冊です。
    埴輪にはどんなものがあって、どのような発展段階をたどり、時期が連動する前方後円墳をはじめとする「古墳」とどんな関係があるのか…
    などなど、埴輪を中心とした古墳時代の様子が
    図版多めに述べられていました。

    歴史事象は、決して簡単に鵜呑みにできるもの
    ではないことはわかっ

    0
    2023年09月23日

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