小説作品一覧

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  • 九番目の雲
    -
    1巻1,265円 (税込)
    オフィスのパワハラ地獄で同僚が失踪、一人暮らしの母親はアルツハイマーを発症し、妻との間にはすきま風が吹き始め、息子の様子もおかしい……。37歳の中堅メーカーの営業マンが、一度に押し寄せた人生の荒波を前に、ごまかし逃げることばかりの人生と決別し、正面からぶつかっていく中で、己の、そしてそれぞれの自尊心とは何かに向き合っていく。
  • 幽女の如き怨むもの
    4.1
    十三歳で遊女となるべく売られた少女。"緋桜"と名付けられ、身を置いた世界は苦痛悲哀余りある生き地獄だった。戦前、戦中、戦後、三つの時代の謎の身投げの真相は"幽女"の仕業か、何者かの為せる業か。謎と怪異に満ちる地方の遊郭を舞台に、ミステリランキングを席巻した"刀城言耶"シリーズ第六長編、文庫降臨。
  • 赤の他人だったら、どんなによかったか。
    3.8
    1巻1,265円 (税込)
    ●朝日中高生新聞の大人気連載が待望の出版化!●「うつのみやこども賞」受賞作家の最新作●犯罪者と血がつながっていたら、どうしますか?隣町で、連続殺人事件が発生!中学2年生の風雅は、自分はその容疑者と親戚だと親から聞かされて、ひどく動揺する……。ある日、容疑者の娘が同じクラスに転校してくる。
  • 赤い髪のミウ
    3.7
    1巻1,265円 (税込)
    不登校の僕は小6の春、「神が宿る島」にやって来た――。神秘の島を舞台に悩みを抱える子どもたちの成長と再生を描いた感動作!いじめを受けて不登校だった航は、小学6年生の春から「神が宿る」という沖縄の離島にある施設で新たな生活を始めた。そこで、ミウという赤い髪の少女に出会い、次々に不思議な体験をする!
  • 思春期
    3.6
    1巻1,265円 (税込)
    「未来が明るい、なんて、だれが決めたのでしょう。」「若さはすばらしい、なんてだれが決めたのでしょう。」―。「行きたくない場所は、学校」そして、家に帰っても「ふすまのような扉がついている勉強部屋に逃げ込む」毎日。「自分には価値がなく、生きていてもしかたがないのでは」という暗い気持ちで日々を送る中学生の「わたし」。不安、後悔、劣等感、秘密、孤独、嫉妬、自己嫌悪―。小手鞠るいが描く直球思春期小説。
  • 春草―道なき道を歩み続ける中国女性の半生記
    完結
    -
    全1巻1,265円 (税込)
    中国の女性作家・裘山山氏のベストセラー小説で、中国でテレビドラマ化され大反響を呼んだ『春草』の日本語版。

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  • 仮面の改革派・渡辺喜美
    3.0
    1巻1,265円 (税込)
    政策秘書が間近で見た、渡辺喜美の迷走と、みんなの党分裂の一部始終。「政策の党」はなぜ、かくも無残に崩壊したのか?
  • 時速47メートルの疾走
    3.8
    1巻1,265円 (税込)
    体育祭でビリになった緑組の応援団長・町平直司が、逆立ちで校庭2百メートル一周することになった。全国模試4位の成績優秀な伊集院慶一は「俺のせい?」と後ろめたくなり、母親の再婚話をうとましく思う美鈴は「もしかして、私を助けてくれたの?」と動揺し、野球部の四番の大門勝也はとまどいながらも「こいつを応援したい」と思う。「100%ガールズ」シリーズで人気の著者が描く中学生のリアルな青春群像小説。
  • 風味さんじゅうまる
    3.5
    1巻1,265円 (税込)
    中2の伊藤風味は、大正時代からつづく和菓子屋「菓匠・一斗餡」の娘。一斗餡に、長崎街道=シュガーロード沿いの菓子店が集結し、新製品の菓子で競い合うSS1グランプリ参加の誘いが舞い込んだ。超絶美少女の優里に嫉妬まじりの八つ当たりをして美術部に顔を出しづらくなっていた風味は、家業を手伝うことにした。そこに、菓子職人になるため修業中のチャラ男の兄も加わって……。九州発のスイーツな“ご当地青春コメディ”。
  • 悲劇の解読
    5.0
    「批評の言葉はいま停滞する時代の厚い層の中を通過している。」80年代へむけて批評の現在を告知する『批評について』を序に、著者が青年期に心から没入し読みふけった太宰治、小林秀雄、横光利一、芥川龍之介、宮沢賢治についての論考を収める。ここには日本の近代における秀れた資質の演じた悲劇が、生涯と作品を通して克明に読み解かれている。文庫化に際し、さらに補筆修正がなされた。
  • 百殺目の恋
    -
    高校生の僕こと“ゆーくん”は、浅葱先輩に紹介された黒髪の緋色さんに一目惚れ。告白すると、彼女を百回殺せば付き合ってくれるという。なんでも緋色さんには呪いがかけられていて、さまざまな方法で百回殺されなければまもなく死んでしまうらしい。僕は彼女を救うため、最初の課題「二回刺殺すること」をなんとか実行する。生き返ってきた緋色さんにホッとしたのも束の間、次の課題「四回絞殺すること」が届く。
  • だいこんの花(前)
    -
    1~2巻1,265円 (税込)
    元海軍大佐・巡洋艦艦長の永山忠臣は、14年前に妻の繁子に先立たれていまは、雑誌「女性時代」の編集者である彼の倅・誠(次男坊)と男ふたり暮らし。忠臣の良き友は、元部下の源助・石川酒店の店主、京太郎・小料理屋「日高」の主人。誠は比呂子にプロポーズの気配。お妃教育は元部下の家族に頼まなければと忠臣も落ちつかない。しかし大失恋。その真相を知った忠臣の目に涙……。

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  • 黒い画集
    4.2
    安全と出世を願って平凡に生きる男の生活に影がさしはじめる。“密通”ともいうべき、後ろ暗く絶対に知られてはならない女関係。どこにでもあり、誰もが容易に経験しうる日常生活の中にひそむ深淵の恐ろしさを描いて絶讃された連作短篇集。部下のOLとの情事をかくしおおすために、殺人容疑を受けた知人のアリバイを否定し続けた男の破局を描いた「証言」など7篇を収める。

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  • 瑠璃色
    -
    1巻1,265円 (税込)
    ジュエリーデザイナー・るり子が出会う数々の宝石に秘められた宿命とは。才能に溢れながらもどこか不器用な生き方しかできない一人の女性の、美への情熱、心の葛藤、そして波乱に満ちたドラマチックな恋の行方を、“新・恋愛の教祖”蝶々が描く。女性誌「with」の好評連載に大幅加筆して、ついに刊行!
  • ありがとう3組
    4.5
    1巻1,265円 (税込)
    手と足がない先生、赤尾慎之介が受けもつ子どもたちは、6年生になった。発達障害をもつ転入生に戸惑ったり、万引きやいじめの問題が起こったり、運動会では組体操に情熱を燃やしたり……。そして、赤尾と28人の子どもたちは、卒業の日を迎える。映画化で話題の前作『だいじょうぶ3組』に続いて、教員として3年間を過ごした著者自身の経験をヒントに、感動の1年間を描いた小説。
  • 四谷怪談
    5.0
    幽霊話で江戸庶民をふるえあがらせ、同時に熱狂的にむかえられたのが、四世鶴屋南北の『東海道四谷怪談』であった。悪のヒーロー民谷伊右衛門、お岩の顔の変貌、意表をつくさまざまな趣向など、『四谷怪談』は興味のつきない作品である。まさに怪談話の最高傑作とよぶにふさわしい。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 里見八犬伝
    4.0
    『里見八犬伝』は、江戸時代の読本作家・曲亭馬琴が、28年の年月と失明の不運をのりこえて完成させた全106冊にも及ぶ大伝奇小説だ。悪と戦う正義の犬士たち、義のために犠牲となる女たちが織りなす波瀾万丈の物語は、エンターテイメント小説の原点として尽きない魅力を放つ。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 東海道中膝栗毛
    4.3
    ここに登場するのは、名コンビ弥次さんと喜多さん。花のお江戸をあとにして、のんびり観光旅行としゃれこむはずが、小田原では風呂の底をぬき、浜松では幽霊に腰をぬかす。あまりのおもしろさに、作者も読者の期待にこたえて、続編を書きついだという大ベストセラー。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 能・狂言
    -
    能と狂言は、いまなお多くの能楽堂で演じつづけられている、現代に生きる演劇だ。人々の霊や、神、鬼などを通して、現世をはなれ、幽玄の風情にひたれる詩劇<能>。おなじみの太郎冠者や次郎冠者が登場し、生き生きとしたことばで、おおらかな笑いにつつんでくれる対話劇<狂言>。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • おとぎ草子・山椒太夫 ほか
    -
    おとぎ話でおなじみの『おとぎ草子』。「山椒太夫」に代表される『説経集』。どちらも中世に成立した、庶民のための“語りの文学”だ。空想や教訓、信仰心を盛りこみ、同じ下層の語り手によって生き生きとした言葉で表現されてきた物語は、混沌の時代に庶民を楽しませ、勇気づけた。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 雨月物語
    4.2
    上田秋成の『雨月物語』は、人の心の中の闇を、厳しく美しく描いた小説集である。怨霊と生者の対話を通して、人間の愛憎や執着、欲望や悔恨をあますところなく表現し、近世怪奇文学の最高峰といわれている。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 西鶴名作集
    -
    元禄時代、経済力で武士にかわって社会の表舞台におどりでた商人たちの生き方を、鋭く、ときには滑稽に描いた井原西鶴の代表的名作を集める。封建社会の掟に刃向かう命がけの純愛物語『好色五人女』、たいせつな金を知恵と才覚でふやして大金持ちになる成功秘話『日本永代蔵』。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 徒然草・方丈記
    4.0
    『徒然草』は乱世の鎌倉時代に生きた吉田兼好が残した“言葉”。宝島の地図のように魅力的で、誰もが一度は目を通したくなる。『方丈記』は、鴨長明が人の世の無常を語りながらも、生きることの素晴らしさも教えてくれる。この2冊は枕草子に並び「日本三大随筆」と称される。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 今昔物語集
    3.5
    貴族文化が咲きほこった平安時代だが、庶民の生活は追いはぎ・盗賊が横行し、災いや鬼や魔物たちにおびえながら暮らす、混沌の世界だった。『今昔物語集』には、武士・僧侶・農民といった、それまでの文学では無視されがちだった人々が主人公として登場し、人間ドラマを展開する。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • とりかえばや物語
    4.8
    平安時代末期に成立した『とりかえばや物語』は、内気で女性的な若君と、男性的で快活な姫君とが、それぞれ女装して、男装して生きていくことで展開する王朝の物語である。「男女をとりかえたい」との父親の願いが、そのまま物語のタイトルになっている。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 堤中納言物語・うつほ物語
    4.0
    『堤中納言物語』は、毛虫を愛する型破りなお姫さまや、片思いに身を焦がす憂愁な貴公子などの登場人物たちが登場する物語で、世界最古の短編小説集。『うつほ物語』は全20巻、日本最古の長編物語。天上の琴を守り伝える芸術一家4代の数奇な物語だ。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
  • 枕草子
    4.0
    『枕草子』は、平安時代宮中に仕えた女房、清少納言が書いた随筆である。日本の古典の中で「徒然草」とならんで最もすぐれた随筆文学とされている。1000年の時を経てなお読みつがれる魅力、それは人間の心を深く見すえる目と、四季や風物に対するたぐいまれな感受性にほかならない。
  • 落窪物語
    3.5
    『落窪物語』は、早くに母を失った姫君が、継母にいじめられ、苦労しながらも、やがてすばらしい貴公子とめぐりあい、幸せを得る物語である。このストーリーの基本的なパターンは、シンデレラに代表されるが、古来、世界各地で作られ、今に語り継がれている。平安時代に書かれたこの物語も、みやびな恋物語というより、生身の人間の喜怒哀楽を興味深く描いた大衆文学として、長く読み継がれ、語り継がれてきたロングセラー小説の一つである。
  • 古事記
    4.1
    日本にまだ固有の文字がなかった八世紀初頭に成立した『古事記』は、漢字の音と訓を利用して、神話や古くからの言い伝えを書き表した日本最古の書物である。国の成り立ちを説いた歴史の書にとどまらず、古代の人々の想像力にみちた豊かな文学性を感じさせる。とりわけここに収めた「上の巻」には、イザナキ・イザナミの国生み、天の岩屋戸、スサノオの八俣の大蛇退治など、日本神話としてなじみ深い話の数々が、飾り気なく力強く描かれている。ここには、日本人の心と行動すべての原初の姿を見つけることができる。
  • お菓子の本の旅
    3.8
    1巻1,265円 (税込)
    アメリカにホームステイをした中学1年生の遥。あれもしたいこれもしたいと思い描いていたのに、初日から英語の発音をからかわれ、落ち込みます。そんな時、遥は、荷物の中に一冊の手描きのお菓子の本をみつけます。その本は遥に「自分で切り抜ける力」を与えてくれたあと、今度はおじいちゃんをなくしたばかりの中1の男の子、淳の手元に旅をしていきます。お菓子の本が運んでくれるのは「愛する人の気持ちの入ったレシピ」!?
  • 窯変 源氏物語1
    4.0
    1巻1,257円 (税込)
    千年の時の窯で色を変え、光源氏が一人称で語り始めた―― 原作の行間に秘められた心理的葛藤を読み込み、壮大な人間ドラマを構築した画期的現代語訳の誕生。
  • 中国の古代文学(一) 神話から楚辞へ
    3.0
    1~2巻1,257~1,309円 (税込)
    中国文学の原点である『詩経』と『楚辞』の成立、発想、表現を、『記紀万葉』と対比し考察する。古代共同体的な生活が破壊され、封建制が根付いたとき、人々はそれぞれの運命におそれを抱き、そこに古代歌謡が生まれる――。この巻でとり扱った時期は、古代中国人が神を発見し、また失う過程を示すものである。斬新で美しい論の展開、すべてを網羅した知識、知的興奮が味わえる白川静の世界へようこそ。  427ページ
  • 告白
    4.4
    1巻1,257円 (税込)
    人はなぜ人を殺すのか――。河内音頭のスタンダードナンバーにうたいつがれる、実際に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、永遠のテーマに迫る著者渾身の長編小説。第四十一回谷崎潤一郎賞受賞作。
  • 小説 国泰寺物語【HOPPAライブラリー】
    -
    1巻1,257円 (税込)
    切り株の根元の割れ目の奥に見えた、真新しい白い標縄。だが、標縄と見えたものは…。北海道が蝦夷地と呼ばれていた江戸時代、東蝦夷地・厚岸の国泰寺に起きた奇怪な事象を描く。

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  • ひとり百物語 夢の中の少女 怪談実話集
    3.5
    人気作『ひとり百物語』に続く第2弾。学生らの話が加わり、怖さのバリエーションが一挙に増幅。本シリーズの特徴である、感動怪談も多々収録。読後感は保障します。
  • ひとり百物語 闇より深い闇 怪談実話集
    3.7
    「視える」著者、加門七海、伊藤三巳華とともに、読者から「怪談シスターズ」と呼ばれる作家・立原透耶の『ひとり百物語』第3弾。自身の体験談、友人・知人・家族の話など、ひとりに集まる実体験だけで、100話。淡々としていて品がいいのに、怖さ極上。人気バンド・Base Ball Bear(ベースボールベアー)の小出祐介氏が取材協力。
  • ひとり百物語 悪夢の連鎖 怪談実話集
    4.0
    大人気「ひとり百物語」シリーズ第4弾。夢の中で未来を予知し、死者の声を聞く著者。著者を助ける良い夢もあれば、地獄誘い込まれる悪夢もある。著者の夜毎続く悪夢から救った神秘の力とは――。夢を操ることができる著者自身の体験談をはじめ、教鞭をとる大学の学生たちの体験談、知人たちの怪談などを蒐集した全100話。
  • 鳥のうた、魚のうた
    3.0
    第6回『幽』怪談文学賞短編部門大賞受賞作。選考委員(岩井志麻子、京極夏彦、高橋葉介、南條竹則、東雅夫)一同感嘆。昭和の日本を舞台にした作品を中心に、異形がうごめく中になつかしさと美しさがきらめく怪奇幻想的な作風。受賞作に書き下ろしを加えた全6編収録。岩井志麻子氏「この気持ち悪さ、不気味さは、私のなかで一番でした」(選考会リポートより)
  • 黒い団欒
    3.7
    第5回『幽』怪談文学賞短編部門大賞受賞作を収録の短編集。どこにでもある「普通」の家族が崩壊するひとつの事件を、視点を変えた一人称連作短編でつづる。等身大の登場人物が感じる、すぐ隣にある怖さをモチーフにした家族ホラー。受賞作「不幸大王がやってくる」ほか書き下ろしの全8編を収録予定。
  • 怪談文芸ハンドブック 愉しく読む、書く、蒐める
    4.0
    「怪談の定義」「ホラーとの違いは?」「創作怪談と実話怪談の違いは?」「長篇怪談の書き方教えて」「怪談名作ブックガイドを知りたい」「怪談の歴史を知りたい」・・・。『幽』編集長・東雅夫に寄せられたさまざまな疑問に、お答えする一冊。なぜ今、宮部みゆきや京極夏彦は「怪談」を書くのか?「怪談」ブームの仕掛け人である東雅夫が、文学的に、歴史的に、怪談の魅力を紹介していきます。
  • 色町のはなし 両国妖恋草紙
    3.2
    大川に架かる四本の橋の近くには浅草や両国広小路の歓楽街、川を渡った向島、本所、深川には情緒のある水辺の町ができ上がった。堀端には料理屋や茶屋が建ち並び、当然のように色町が栄えた。岡場所と呼ばれる私娼窟だ。香具師の真似事をしながら岡場所をうろつく遊び人の萬女蔵は、侍に斬り殺された美しい芸者の幽霊がでるという茶屋の話を聞きつける。美貌の噂に惹かれて出向いた萬女蔵が見たものとは? 第2回『幽』怪談文学賞受賞者が本所両国の色町と見世物小屋を舞台に描く、妖しく艶やかな江戸怪談。
  • 地蔵の背/埃家
    4.0
    崩れてゆく、家族の絆を描いた2つの受賞作を収録! 「地蔵の背」――妻と息子を連れて里帰りをしていた僕は、地域の地蔵盆に出くわした。子どもの頃に必ずお参りしていた地蔵を、息子と一緒に拝んだ。かつて、この地蔵の祠の中には僕の妹がいたのだ。郷愁を誘う、しみじみと怖い一篇。/「埃家」――久しぶりに実家に電話をかけると、お袋の様子がどこかおかしい。親父も普通ではない。何か理解できないことが起こっているのだろうか。気になった俺が、実家で見たモノとは。家族が何者かに侵食されてゆく恐怖 。第7回『幽』怪談文学賞短編部門「
  • 世界地図の下書き【電子特別版】
    3.8
    【電子版限定特典つき】突然の交通事故で両親をなくし、児童養護施設「青葉おひさまの家」で暮らすことになった小学生の太輔。悲しみでしばらく心を閉ざしていたが、同じ部屋の仲間たちのおかげですこしずつ打ち解けていく。とくにお母さんのように優しい高校生の佐緒里は、みんなにとって特別な存在。施設を卒業する佐緒里のため、4人の子供たちは、ランタンに願い事を託して空に飛ばす「蛍祭り」を復活させようと、作戦を立てはじめる――。直木賞受賞後第一作! 電子版限定! スタジオジブリのアニメーター・近藤勝也氏が本書のために描き下ろしたカラーイラスト3点&「青春と読書」’13年7月号に掲載された、著者インタビューも収録。
  • パトロネ
    3.4
    第149回芥川賞作家が描くシュールでリアルな世界。同じ大学に入学した妹と同居することになった「私」。久しぶりに会った妹は意図的に「私」を無視し続ける。写真部に入部した妹を追うように「私」も入部するが、妹はやめてしまい、やがて奔放な生活を始める。しばらく家を空けていた妹は、戻るなり規則正しい生活を始めた。しかしある日、妹は荷物とともに姿を消してしまい……。中年主婦VS双子の悪魔を描いた第141回芥川賞候補作「いけにえ」を収録。
  • 魔法使いの弟子たち(上下合本)
    4.0
    山梨県内で発生した致死率百パーセント近い新興感染症。週刊誌記者の仲屋京介は取材中に感染してしまう。感染者は400名以上に膨れ上がり、死者も続出。結果、“竜脳炎”感染者で、意識が戻ったのは京介を含めた三名だけだった。三人は身に着けていた不思議な「後遺症」はマスコミの注目を集め、テレビ収録中に謎の死者が出る。容疑者となった彼らは、己の能力に「最強」の特殊な力が加わっていることを知る。驚愕の終末へ!
  • 栄光の残像
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 建築という一つの行為は様々な波紋を投げかけ、増幅し人々の心に沈殿していく社会現象でもある。日本近代建築の輝かしい時代とその変遷を反映する36の建築物を、映像的写真と詩で紹介。
  • アインザッツ
    3.7
    1巻1,257円 (税込)
    アニメディアで2010年8月号まで連載された吹奏楽部を舞台にした青春部活小説。学生指揮者の主人公がまとまらない吹奏楽部でコンクール金賞を目指す。部員減少の切り札として、主人公が父から手渡されたのが小編成用の楽曲「ウィンクルム」だった。

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  • 白雪姫には死んでもらう
    4.1
    ドイツ、2008年11月。空軍基地跡地にあった空の燃料貯蔵槽から人骨が発見された。検死の結果、11年前の連続少女殺害事件の被害者だと判明する。折しも、犯人として逮捕された男が刑期を終え、生まれ育った土地へ戻ってきていた。彼はふたりの少女を殺害した罪で服役したが、寃罪だと主張しつづけていた。だが村人たちに受け入れてもらえず、正義という名の暴力をふるわれ、母親までも何者かに歩道橋から突き落とされてしまう。捜査にあたる刑事オリヴァーとピア。閉塞的な村社会を舞台に、人間のおぞましさと魅力を描き切った衝撃の警察小説!

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  • 私にふさわしいホテル
    4.0
    元アイドルと同時受賞という最悪のデビューを飾った加代子が、担当編集・遠藤や文壇の重鎮・東十条らと時に手をとり時に闘いながら、作家の階段を上り詰めていく、痛快作家物語。 「ユズキ、直木賞あきらめたってよ(笑)」 by 豊崎由美

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  • 歌集 星あかり
    -
    1巻1,257円 (税込)
    ■内容紹介 50代のある日気がついた。目に映るものはどれも故郷を重ねて見ていたことに。そう思うと途端に心が軽くなり、何ものにも縛られない自由な歌が生まれてきた。たとえ暮らす土地が東京から中国・無錫へと移り変わり、刻々と過ぎゆく時間に日々追い立てられたとしても、温かい友人と美しい自然への憧憬の気持ちを自由に歌うことは少しも変わらない。6年間毎日感謝の念を捧げながら、詠み続けた心のスケッチ集――。 ■著者紹介 上條 草雨(かみじょう そうう) 本名、上條勢一。1950年5月20日生。1974年まで北海道暮らし、その後、35年間東京都新宿区に在住。1970年より2年半、電信級無線通信士として無線海岸局に勤務経験有り。1979年に洗礼を受ける。キリスト教信徒(教会にて執事職を歴任した)。1983年より3年間 神学大学にて神学を修学。2009年より中国無錫市在住。現在、江南大学に留学中。

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  • 旅猫リポート
    4.6
    1巻1,257円 (税込)
    子供の頃から引越しを繰り返してきたサトルは、相棒猫ナナを連れて、懐かしい人々を訪ねる旅に出る。家業を継いだものの妻が家出中の幼馴染、今や立派な農業家となった中学時代の親友、高校・大学の同級生同士で結婚してペンションを営む友人カップル……行く先々で思い出を語る時間は、サトルとナナを迎える人々の胸の内にもささやかだが大切な変化を芽吹かせてゆく。旅の果てに1人と1匹が見る風景とは。現代最強のストーリーテラーが贈る、光あふれる傑作長篇!※本作品は文藝春秋、講談社で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • ゴシック名訳集成 西洋伝奇物語 伝奇ノ匣7
    -
    1巻1,257円 (税込)
    ゴシックの名作が、格調高き名訳名調子でよみがえる! ウォルポール「おとらんと城奇譚」(平井呈一訳)、ポオ「大鴉」(日夏耿之介訳)、ドウニイ「怪の物」(黒岩涙香訳)など、永遠に読みつがれるべき名著の数々を堂々復刻。永久保存版!

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  • 桜沢如一。100年の夢。
    -
    1巻1,257円 (税込)
    いまやマドンナやトム・クルーズも健康のために実践し世界的に認知されたマクロビオティックの創始者、桜沢如一の生涯を追った伝記小説。

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  • ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上・下合本版)
    4.3
    月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家の違法行為を暴く記事を発表した。だが名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れた。そんな折り、大企業グループの前会長ヘンリックから依頼を受ける。およそ40年前、彼の一族が住む孤島で兄の孫娘ハリエットが失踪した事件を調査してほしいというのだ。解決すれば、大物実業家を破滅させる証拠を渡すという。ミカエルは受諾し、困難な調査を開始する。全世界で6000万部の売り上げを記録した驚異のミステリ三部作第一部。電子書籍版が上下合本で登場。
  • オリーブも含めて
    4.3
    イタリア北部コモ湖畔の風光明媚な田舎町ベッラーノで、老婆の死体が発見された。その死に特に不審な点はないが、この出来事がベッラーノの人々の生活に少しずつ影響を及ぼしていく。 次から次へと新たな展開が巻き起こり、数多くの出来事が絡み合って、大きなうねりを形作っていく、どこか不思議で、なぜだか妙に可笑しいストーリー。 著者は、コモ湖畔のベッラーノ生まれ(本書の舞台)で、ミラノ国立大学医学部を卒業後、故郷で医者の仕事に従事しながら作家デビュー。 一九九六年度にピエロ・キアラ文学賞、ニ〇〇六年度にバンカレッラ賞、ニ〇〇八年度にはイタリア・ヘミングウェイ賞を受賞している。
  • 人生逆戻りツアー
    3.9
    1巻1,257円 (税込)
    自称「ダメダメ男」の元スーパーマーケット店員クロード・ルパージュは、あっけない死に方で64年の生涯を終え、あの世の世界──魂の領域──へ帰還した。そこで彼は3人の守護天使と再会し、たった今終えたばかりの自らの人生を逆戻して振り返る旅に出ることに……。私たちがこの世で生きる「ミッション」とは何かを問いかける、愛と笑いの物語。
  • なぜ日本文学は英米で人気があるのか
    NEW
    -
    世界文学の潮流から、日本文学の快進撃の理由がクリアに見えてくる! 柚木麻子『BUTTER』、雨穴『変な絵』、王谷晶『ババヤガの夜』などが英国の文学賞やベストセラーリストを席巻した2025年。翻訳家・文芸評論家として国内外の文学シーンを長年観測する著者が人気の理由を読み解く。英米の書評に見られる意外な形容、日英翻訳家たちの創意工夫とネットワーク、排外主義的な政治状況に反発する若い世代からの支持……。フェミニズムからミステリ、猫と喫茶店が定番のヒーリングフィクションまで、村上春樹以後の「世界文学としての日本文学」を描く決定版!
  • ジョニーB.グッド ~クリエイター青春物語~
    -
    1巻1,254円 (税込)
    1970年代~80年代。恋に仕事に、前のめりに駆け抜けるロカビリー青春小説。 ここにはCM制作のリアルのすべてがある。 人生はツイスト・アンド・シャウトだ! 代々木競技場の空気をダイナマイトで大爆発させたように、エルヴィスのヒット・チューン『監獄ロック』のイントロドラムが火を噴いた。 1976年-50‘Sの曲が大流行した年。「500人のツイスト・コンテスト」を制した家永康介(通称・家康)は、大学卒業とともに広告代理店・瑠璃山水に入社した。クリエイターとしての才能を開花させ、駆け上がっていく家康は夢だった大きな仕事を掴む。だが、そこで待ち受けていたのは――。 疾走感あふれるクリエイターの青春物語。

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  • グッド・シスター
    5.0
    豪州発、姉妹をめぐる新感覚心理スリラー!  シングルマザーに育てられたファーンとローズの双子の姉妹は、12歳のときに母親がオーバードーズで入院、それからは里親を転々として生きてきた。2人には、決して人には言えないある秘密があった。  現在は地元の図書館で働くファーン。人混みや騒音や特定の匂いが苦手で、規則正しい生活を好み、28歳のいまも、結婚したローズと週に3回、夕食を共にしている。  ある日、ローズの不妊の悩みを知った彼女は、自分が代わりに出産することを思いつくが…。  双子姉妹それぞれの視点で繙かれ歪む真実と虚偽。不穏と癒やしが混在する、NYタイムズベストセラーリスト入りの豪州発新感覚心理スリラー!
  • 町の悪魔を捕まえろ
    4.4
    先の事件で心に傷を負ったフォーチュン。それでもシンフルは平常どおり──なのに、またもや事件が起こった。今度は町の中年女性が、ネット上でロマンス詐欺に遭ったのだ。こんな卑劣な犯罪は許せない! 犯人はたぶん町の住民とふんだフォーチュンとスーパーおば(あ)さまふたりは、義憤にかられて立ちあがる。さらに、町一番の善人に予想だにしない悲惨な出来事が起こった。保安官助手のカーターは激怒中、三人は慎重に探りはじめる……はずだったのだけれど。シンフルのパワフルトリオが懲りずに大暴れ、好評〈ワニ町〉シリーズ、待望第8弾!/解説=大津波悦子
  • 鷲は舞い降りた〔完全版〕
    4.5
    首相チャーチルを誘拐せよ! ヒトラーの密命をおびて、シュタイナ中佐ひきいるドイツ落下傘部隊の精鋭はイギリスの片田舎に降り立った。使命達成に命を賭ける男たちの勇気と闘志を謳いあげた戦争冒険小説の最高傑作――初版刊行時には削除されていたさまざまなエピソードが追加され、より完全になった決定版。
  • 蝶番
    -
    1巻1,254円 (税込)
    「地蔵盆、綿菓子。蜂蜜のように、甘い、どろっぷ、どろっぷ。夏の落とし物」 不可解なメモを残し、桐島家の長女が失踪した。 麻布十番で同居していた次女の菓子、関西の実家暮らしの三女・虹と四女・なつめはそれぞれの記憶を頼りに、姉の輪郭を探り始める。 頓狂かつコケティッシュな魅力を持つ長女・艶子はなぜいなくなったのか? 東京で夢を追いかけ生きていくーーその困難と至福を描く、傑作長編。 第4回新潮エンターテインメント大賞受賞作。
  • 機工審査官テオ・アルベールと永久機関の夢
    3.7
    一七〇二年、ある公国の司教区で、高額褒賞目当てに永久機関をうたう詐欺が横行し、機工審査官テオが真贋を見極める任務を担う。テオの父親はかつて機構を考案したが詐欺師の濡れ衣を着せられ、火刑に処せられた。テオは父が追い込まれた真相を明らかにできるのか……第13回アガサ・クリスティー賞優秀賞受賞作
  • クリスマスカードに悪意を添えて
    3.5
    パールは大忙しだった。クリスマスの飾りつけはまだだし、家族へのプレゼントも買ってないし。そんなとき、友人のネイサンから新聞の文字を切り取って貼った、彼を中傷する内容のクリスマスカードを受け取ったと相談される。同様のカードが他にも三人に届いているらしい。クリスマス前に探偵業はなし、と考えていたにもかかわらず、気になって調べ始めるパール。だが、教会のイベントで殺人が起き、驚くことに、その被害者も例のカードを受け取っていた……! 英国のリゾート地を舞台に、シェフ兼探偵のパールが活躍する好評シリーズ第二弾。
  • 情景の殺人者 Scene Killer
    3.8
    真っ白い雪の上、胸にナイフを刺され、血を流して横たわる美女。被害者どうしに接点はなく、時期も場所も異なるが、現場の状況には類似性がある一連の殺人事件。最初の被害者の夫が撮った映画には、事件を彷彿とさせるシーンがあった。女性二人の探偵事務所に持ち込まれた浮気調査は、映画監督で舞台演出家、作家でもある彼の二人めの妻に関わるものだった。浮気の証拠を掴むための張り込み中、都内では珍しく積もるほどの雪が降り始めた。
  • 厳冬之棺
    4.1
    上海郊外の湖畔に建つ陸家の館で殺人事件が起こる。現場は大雨で水没した地下室で完全な密室だった! 天才漫画家探偵・安縝(あんしん)登場
  • キーツ詩集
    4.0
    25年あまりの短い生涯の間にきわめて感覚的で豊かな詩情をうたったイギリス・ロマン派を代表する詩人ジョン・キーツ(1795―1821).その主要な二詩集に,生前には詩集に収録されなかった拾遺詩篇を精選して収録.長篇物語詩,ソネット,オードなど,〈美の詩人〉キーツの様々なジャンルの詩の魅力にふれる一冊.

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  • 暗殺者グレイマン〔新版〕
    4.4
    ライアン・ゴズリング主演。Netflix映画化原作。7月配信開始!凄腕の暗殺者「グレイマン」の命を狙い、各国から刺客が放たれた! 大型映画化が実現した冒険アクションの金字塔が装いも新たに登場
  • DDD(1)
    4.0
    1~3巻1,254~1,562円 (税込)
    それは骨の軋む幽(しず)かな夜。花開くような、美しい命の音。 ――Decoration Disorder Disconnection 感染者の精神だけでなく肉体をも変貌させる奇病、A(アゴニスト)異常症患者――俗に言う“悪魔憑き”が蔓延(はびこ)る世界。左腕を失った男、石杖所在(アリカ)と、漆黒の義手義足を纏い、天蓋付きのベッドで微睡(まどろ)む迦遼海江(カイエ)の2人が繰り広げる奇妙な“悪魔祓い”とは――!? 「Fate」シリーズ・奈須きのこ渾身の伝奇異能バトル小説、ついに電子書籍で登場!
  • 湯葉・青磁砧
    4.0
    没落した幕臣の娘が、15歳で神田の湯葉商の養女となり、養父を助けその半生を捧げる名作「湯葉」。すぐれた陶器や陶芸家に魅せられる父と娘の、微妙な心の揺曳を抒情的に描く「青磁砧」(女流文学賞受賞作)。男に執着する娼婦上りの女の業に迫る「洲崎パラダイス」。「青果の市」で芥川賞を受賞した著者の、中期を代表する3篇を収録。
  • 荒涼館 一
    4.0
    「おまえはおかあさんの恥でした」──両親の名も顔も知らず厳しい代母に育てられたエスターと,あまたの人を破滅させてなお継続する「ジャーンダイス訴訟」.この二つをつなぐ輪は何か? ミステリと社会小説を融合し,呪われた裁判に巻き込まれる人々を軸に,貴族から孤児まで,19世紀英国の全体を書ききったディケンズの代表作.(全四冊)

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  • 第八の探偵
    3.6
    独自の理論に基づいて、探偵小説黄金時代に一冊の短篇集『ホワイトの殺人事件集』を刊行し、その後、故郷から離れて小島に隠棲する作家グラント・マカリスター。彼のもとを訪れた編集者ジュリアは短篇集の復刊を持ちかける。ふたりは収録作をひとつひとつ読み返し、議論を交わしていくのだが……フーダニット、不可能犯罪、孤島で発見された住人の死体──7つの短篇推理小説が作中作として織り込まれた、破格のミステリ
  • 燃える川
    3.7
    自然と本を愛する親友同士の大学生ジャックとウィンは、カナダの北部をカヌーでのんびり旅していたが、山火事が起きて計画の変更を余儀なくされる。そして霧の中で激しく口論する男女の声を耳にした翌日、怪我を負った女性を保護したふたりは、大自然のなか、生き延びるために闘うことになる。迫真のサスペンス。エドガー賞最優秀長篇賞ノミネート作
  • 反文学論
    5.0
    抜群におもしろい文芸時評の白眉――1977年から78年にわたり、初期代表作となる『マルクスその可能性の中心』、『日本近代文学の起源』と並行して書かれた、著者唯一の文芸時評集。100人近い現役作家を俎上に載せた短い<時評>と<感想>に、この類稀な批評家のエッセンスが凝縮し、横溢する。転換期に立つ「近代文学」の終焉を明瞭化した記念碑にして、これから文学にかかわる者の、必読の書。 ◎「……この『反文学論』は、著者の批評活動すべてが圧縮されたものだと言える。読者は、本書に対して、まるで「柄谷行人」という映画の予告編をみているような印象をもつであろう。そのことを可能としているのは、ひとえに本書が「文芸時評」という制約を受けていることによるのだ。」<池田雄一「解説」より> ※本書は、1991年11月『反文学論』(講談社学術文庫)を底本としました。
  • 地唄・三婆 有吉佐和子作品集
    4.3
    伝統芸能に生きる父娘の葛藤と和解を描き、著者の文壇登場作となった「地唄」、ある男の正妻・愛人・実妹の3人の女が繰り広げる壮絶な同居生活と、等しく忍び寄る老いを見据えた「三婆」、田舎の静かな尼寺に若い男女が滞在したことで起こる波風を温かい筆致で描く「美っつい庵主さん」など、5作品を収録。無類の劇的構成力を発揮する著者が、小説の面白さを余すところなく示す精選作品集。
  • ロッテルダムの灯
    -
    戦地における命あるものの美しさと儚さ――作家・庄野潤三の兄で、数多くの児童文学作品を世に残した著者が、従軍した中国や東南アジアで胸に刻まれた命あるものの美しさ、尊さ、儚さを、異国情緒をまじえて綴った初めての随筆集。戦中の思い出と戦後の日本、欧州とが絡まり、作者自らが「何よりも愛着深い作品」と述懐した、エッセイストクラブ賞受賞の名作。児童文学の大家である著者が、従軍した際の経験をまとめた名随筆集にして、弟の庄野潤三をして「英ちゃんのいちばんの名作」と言わしめた作品。
  • クオーレ
    4.3
    ジェノバの少年マルコが母親を捜して遠くアンデスの麓の町まで旅する「母をたずねて三千里」の原作を収録。どこの国でも、いつの時代でも変わらない親子の愛や家族の絆、あるいは博愛の精神を、心あたたまる筆致で描く、デ・アミーチス(1846-1908)の代表作。世界中の人びとに愛読されつづけてきたイタリア文学の古典的名作の新訳。改版

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  • 異邦人の立場から 現代日本のエッセイ
    5.0
    「人間の存在的な渇望は現実以上に真実である」――我々の現代と西欧の現代、その背後に脈々と流れる、我々が「本能的」に持つ汎神的血液と西欧の一神的血液。生涯のテーマ「日本人でありカトリックであること」を追求する、著者の最初のエッセイ「神々と神と」をはじめ、遠藤文学を確立した昭和40年代までを新編成。文学と信仰の原点と決意を語る熱きエッセイ。
  • パパいや、めろん 男が子育てしてみつけた17の知恵
    3.8
    ママ共感! パパ必読! 育児というデスゲームを生き抜くために すべての子育て夫婦を救う、爆笑エッセイ ネットで話題沸騰! ・男が出産前に買うべき三種の神器とは? ・男の育児は「とりあえずワンオペ」から ・理解ではなく「共感」が重要だ ・なぜ男は「お手伝い感覚」なのか? ・離婚に至る「四つの大罪」とは etc. どうして夫は分かってくれないのか? その悩み、すべてお答えします!
  • 美を求める心
    3.5
    沖縄戦での許嫁の死、生家の破産、離婚……。病弱な女ひとりの境涯を支えるため、細々とラジオに寄稿し始めて50年、一貫して無名の庶民の心性に寄り添い、魂の深部から響いてくる真実の言葉を刻み続ける。自然の風景に、仏像の佇まいに、平凡な暮らしの道具に、そして何より人の心の中に美を求める、珠玉の88篇が、厳しくもしなやかな半生の美への巡礼の足跡を指し示す。
  • 狙撃手リーパー ゴースト・ターゲット
    3.0
    “死に神(ザ・リーパー)”――それがアメリカ陸軍最高の狙撃手であるハーウッドにつけられた異名だった。アフガニスタンで戦闘中に負傷し、記憶の欠落とPTSDを抱えて治療のため帰国したハーウッドは、新人スナイパーの訓練にあたっていた。だがその陸軍基地で、司令官である将軍が狙撃されるや、次々に要人が暗殺されていく。狙撃犯は何者なのか? 容疑者としてFBIに追われるハーウッドは、追跡を必死にかわしながら真相を追う!
  • さざなみの日記
    4.3
    平凡にひそやかに生きる女たちの心のさざ波……「明るく晴れている海だって始終さざ波はあるもの、それだから海はきらきらと光っている。」――手習いの師匠を営む母と年頃の娘、そのひっそりと平凡な女所帯の哀歓を、洗練された東京言葉の文体で、ユーモアをまじえて描きあげた小説集。明治の文豪・幸田露伴の娘として、父の最晩年の日常を綴った文章で世に出た著者が、一旦の断筆宣言ののち、父の思い出から離れて、初めて本格的に取り組んだ記念碑的作品。
  • 長い時間をかけた人間の経験
    4.5
    圧倒的事実の<生と死>――8月9日に、すでに壊された<私>。死と共存する<私>は、古希を目前にして遍路の旅に出る。<私>の半生とは、いったい何であったのか……。生の意味を問う表題作のほか、1945年7月、世界最初の核実験が行われた場所・ニューメキシコ州トリニティ。グランド・ゼロの地点に立ち《人間の原点》を見た著者の苦渋に満ちた想いを刻す「トリニティからトリニティへ」を併録。野間文芸賞受賞作品。 ◎林京子――私は立ちすくんだ。地平線まで見渡せる荒野には風もない。風にそよぐ草もない。虫の音もない静まった荒野は自然でありながら、これほど不自然に硬直した自然はなかった。荒野は、原子爆弾の閃光をあびた日以来、沈黙し、君臨していたガラガラ蛇の生さえ受けつけなかった。大地は病んでいたのである。<「著者から読者へ」より>
  • 幻の男たち
    -
    1巻1,254円 (税込)
    時代の底で視る、歌う……、いまは果たして、時が過ぎゆくのを待つだけなのか? みずからの暗闇に出没した「幻」の男たちは……。安保後世代を代表する歌手の書下ろし小説。『かもめ』『時には母のない子のように』などを唄ってきた浅川マキが、男を通しての生き方の振幅を描く。
  • 半日の放浪 高井有一自選短篇集
    3.5
    疎開先で入水した母の遺骸を凝っと見つめる、少年の目。二世帯住宅にするため、明日は家を取り壊すという日、嬉々とする妻をよそに、街に彷徨い出た初老の男の目。――戦争と母の自死を鮮烈に描いて文学的出発を告げた、芥川賞受賞作「北の河」、人も街も変質する世情への微妙な違和感を描く「半日の放浪」など、透徹した観察眼で昭和という時代を丸ごと凝視し続ける、高井有一の自選7短篇。
  • 詩学
    3.4
    「カタルシス」「模倣」の概念を用いて古代ギリシャ悲劇を定義し、ストーリー創作としての詩作の要になる「逆転」「再認」「受難」などについて分析した最古の芸術論。「語学」の幻の喜劇論との関連が注目される『コワスラン論考」の全訳を、詳細な解説とともに付す。後世に与えた影響は巨大であり、現代に至るまで、およそ芸術を論じた西洋の文学者や思想家で『詩学』をまったく参照しなかった人物は見当たらないくらいの必読書。
  • この日のために 池田勇人・東京五輪への軌跡【上下 合本版】
    4.0
    1巻1,254円 (税込)
    新聞記者で水泳指導者としても活動する田畑政治は、幻となったオリンピックを再び東京で開催しようと動き始める。時を同じくして、池田勇人は大蔵省を経て、政治の世界へと身を投じていく――
  • 夏の栞―中野重治をおくる―
    -
    文学的友情で支え合った中野重治との永遠の別れ。熱く深い思いで綴る感動の名作。――1979年8月、作家中野重治が逝去した。中野重治に小説家として見出された佐多稲子は、この入院と臨終に至るまでの事実を、心をこめて描いた。そして50年にわたる、中野重治との緊密な交友、戦前、戦中、戦後と、強いきずなで結ばれた文学者同士の時間を、熱く、見事に表現した、死者に対する鎮魂の書。毎日芸術賞・朝日賞を受賞した、感動の文学作品。
  • 楽しかったよね
    -
    1巻1,254円 (税込)
    なんとなく高校教師になった俺は、生徒たちを注意することも出来ない。そんなある日、泥酔して記憶をすっとばしてしまった。そして気付いたら、風俗で見知らぬ女と裸で向き合っていた。終電も無くなり、風俗を出て外でぼんやりしていると、この女が目の前に現れて、家に泊まっていけばいいという。名も知らない女の家へいった俺は。うまく行かない日常。そんな中にもある些細な喜びや救いを描いた青春群像劇。
  • DJ

    DJ

    -
    1巻1,254円 (税込)
    六本木のダンスフロアでDJをしている翔一。彼は仲間と何気ない生活を送っていた。ある日、とある女の子のリクエストに応えると彼女は話しかけてきて……。心熱くするミュージック、ダンスフロアでのテリトリー、そしてドラッグの影と追いかけた夢――夜に混ざり合う濃密な人間ドラマを、懐かしのプレイリストに乗せて描き出す。音を感じる青春小説。

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  • 現世怪談 招かざる客
    3.3
    1~2巻1,254~1,353円 (税込)
    六甲山の無限ループに現れた大鳥居!?死者から叩き付けられたダイヤの指輪!?雑木林に突然現れた「どこでもドア」!?この世で起きた奇妙で恐ろしき怪異の数々。著者が現地へ足を運び、蒐集した21の実話怪談。
  • 暗い暗い森の中で
    3.0
    それは、パーティーの夜に起きた事件だった。だが、事故にあったらしいわたしの記憶はそこだけが消えている。何が起きて、誰が死んだのか? そもそものきっかけは、学生時代の友人だが、その後は疎遠になっていたクレアの独身さよならパーティーへの招待だった。かつて彼女との間には色々なことがあったのに、わたしは誘い込まれるように招待に応じてしまう。人里離れた森の奥の別荘に集まったのは6人のメンバー。携帯電話の電波すら届かない孤立した別荘で、ぎくしゃくした奇妙な雰囲気のパーティーは始まった……悪夢のような週末を描く、気鋭のサスペンス!
  • 眠る狼
    3.6
    【アンソニー賞、マカヴィティ賞、ストランド・マガジン批評家賞最優秀新人賞受賞】 帰ってきてほしい――10年前に故郷を離れ陸軍で海外勤務についていたバンに、長い間音沙汰の無かった祖父から届いた手紙。ベテランのプロの泥棒である祖父の弱気な言葉に胸が騒いだ彼は、10日間の休暇をとって帰郷する。だが空港からなつかしき祖父の家に着くと、そこでは頭に銃撃を受けた祖父が倒れていた! 人事不省の祖父を問い詰めることも出来ないバンは、手掛かりを求め、旧知の仲である祖父の仕事仲間に協力を仰ぐ。どうやら祖父は最後の大仕事を行なっていたらしいが……昂奮と哀愁がクロスするサスペンス
  • 青年社長【上下 合本版】
    -
    1巻1,254円 (税込)
    父の会社の倒産、母の病死を乗り越え、幼い頃からの夢だった「社長」になるため、渡邉美樹は不屈の闘志で資金を集め、弱冠24歳にして外食系ビジネスを起ち上げる。順調に軌道に乗ったかに見えたが・・・・・・。【上下 合本版】で登場!
  • ファミレス【上下 合本版】
    5.0
    1巻1,254円 (税込)
    【文庫上下合本版】 中学校教師の宮本陽平は、子どもたちが家を出て、妻・美代子との初めての二人暮らしに困惑中。 ある日陽平は、美代子の署名入りの離婚届を見つけてしまう。 彼女は離婚を考えているのか? 唯一の趣味である料理を通じた友人の一博と康文は、様子のおかしい陽平を心配するが、彼らの家庭も順風満帆ではなく……。 「人生とは、腹が減ることと、メシを食うことの繰り返し」。 50歳前後の料理好きオヤジ3人を待っていた運命とは? === 中学校教師の宮本陽平が見つけた離婚届には、妻・美代子の署名が入っていた。 彼女に問いただすこともできずに途方に暮れる陽平。 そして料理仲間の一博の家では、料理講師のエリカとその臨月の娘がなぜか居候。 陽平と、幼なじみの康文も巻き込んだ出産騒動に。 50歳前後のオヤジ3人それぞれの奮闘の行方は――? 「メシをつくって食べること」を横軸に描き出す、夫婦、家族、友情。 人生の滋味がぎゅっと詰まったおいしい物語。 ●2017年1月公開映画「恋妻家宮本」原作
  • エッジ【上下 合本版】
    3.8
    人が消えてゆく――長野、新潟、カリフォルニアで、人々が突如消失。同じころ、フリーライターの栗山冴子は、ある一家が忽然と姿を消した怪事件の謎を追い始める。冴子は一連の事件の中に、人類が経験したことのない未曾有の世界異変を嗅ぎとるが……!? 人々が消失したことが示す意味とは? 世界の基盤が崩壊する絶望と恐怖に、冴子は立ち向かってゆく――2012年に、アメリカの文学賞〈シャーリー・ジャクスン賞〉を受賞したサスペンス・ホラー大作にして、鈴木光司エンターテインメント最高到達点!※本書は上・下の2冊を合わせた合本版です。
  • 永遠の旅行者 完結上下巻セット 【電子版限定】
    5.0
    1巻1,254円 (税込)
    橘玲の人気サスペンスタイトルが電子版限定で、合本になって登場! ※本書は、『永遠の旅行者(上)』『永遠の旅行者(下)』を1冊にまとめた電子書籍限定の合本版です。 ■『永遠の旅行者(上)』 元弁護士・真鍋に、見知らぬ老人麻生から手紙が届く。「二十億の資産を息子ではなく孫に相続させたい。ただし一円も納税せずに」重態の麻生は余命わずか、息子悠介は百五十億の負債で失踪中、十六歳の孫まゆは朽ちた家に引きこもり、不審人物が跋扈する。そのとき、かつてシベリア抑留者だった麻生に殺人疑惑が浮上した――。謎とスリルの上巻。 ■『永遠の旅行者(下)』 まゆは幼い頃に母を殺された未解決事件にまだ苦しんでいた。アメリカで失踪した悠介の居場所はつかめない。麻生の死期は迫る。真鍋には時間がなかった。そもそも麻生はなぜ無税の相続に拘るのか? そして、まゆが何者かに誘拐された――。人間の欲望と絶望、金と愛情、人生の意味までを、大胆かつ繊細に描ききった新世代の『罪と罰』完結!
  • 死の淵より
    -
    つめたい煉瓦の上に/蔦がのびる/夜の底に/時間が重くつもり/死者の爪がのびる(「死者の爪」)。死と対峙し、死を凝視し、怖れ、反撥し、闘い、絶望の只中で叫ぶ、不屈強靱な作家魂。醜く美しく混沌として、生を結晶させ一瞬に昇華させる。"最後の文士"と謳われた高見順が、食道癌の手術前後病床で記した絶唱63篇。野間文芸賞受賞作。
  • 少女への手紙
    4.2
    少女たちを楽しませたい一心で綴られた物語パワー全開のノンセンスの精髄七十余通。キャロル撮影の少女たちの写真も収録。
  • 読書と人生
    4.7
    なにを、どう読み、いかに生きるか。真摯な問いかけが深い感動を呼ぶ、永遠の読書論。ファシズムに抗し獄死した近代日本を代表する哲学者による読書案内であり、秀逸な人生論でもある。混迷の時代を生きる現代人必読の書。

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