作品一覧

  • 金庫破りとスパイの鍵
    4.5
    1巻1,300円 (税込)
    第二次大戦下のロンドン。テムズ川で、鍵のかかったカメオ付きのブレスレットをつけた女性の遺体が発見された。金庫破りのエリーは、軍情報部のラムゼイ少佐の依頼でその鍵を解錠する。カメオから見つかったものと女性が毒殺されていたことから、彼女はスパイ活動にかかわっていたと判明。エリーは少佐に協力し、殺人事件の謎と、死んだ女性の背後にいると思しきドイツのスパイを探りだすことに。手がかりは、女性が隠し持っていた宝石と、小さな時計の巻き鍵だけ――。凄腕の金庫破りと堅物の青年少佐、正反対のふたりを描く人気シリーズ第2弾!/解説=大矢博子
  • サスペンス作家が殺人を邪魔するには
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    何者かが、オンラインの掲示板に、元夫スティーヴンの殺害依頼を投稿した!?――作家のフィンレイは、子育てに奮闘しつつ、遅れている原稿の執筆に取り組んでいた。だがスティーヴンの件が気になって仕事が手につかない。オンライン掲示板を眺めていると、あるアカウントの人物が、依頼に食いつこうとしているのを発見する。どうやらプロの殺人請負人らしい。フィンレイはベビーシッターで同居人のヴェロと一緒に、元夫が殺害されるのを阻止しようと奔走するが……。どこに連れていかれるかわからない、極上のジェットコースター・サスペンス!/解説=若林踏
  • 間違いと妥協からはじまる公爵との結婚
    -
    1817年、英国。父から大嫌いな伯爵との婚約を迫られたアデルは、ハウスパーティの夜、大胆な賭けに出た。かつて求婚してくれたミスター・アトウッドの寝室に忍び込み、目撃されることで、結婚に漕ぎつけようとしたのだ。だが、なんと寝室にいたのはウルヴァートン公爵で、パーティの主催者夫婦に目撃されたアデルには、結婚する以外、名誉を守るすべはなかった。ミスター・アトウッドにも事情を説明したが、見放されてしまう。ところが、醜聞を無視しても問題のない立場にいる公爵が、結婚を申し込んでくれた。その高潔さに感謝したアデルは、結婚を決意する。 いっぽう、公爵にも思惑があった。前妻亡き後、残されたふたりの娘には母親が必要だと考えていたのだ。花嫁は条件さえ満たしていればだれでもよく、本当の夫婦になるつもりはなかった。 お飾りの妻となったアデルだったが、持ち前の明るさと優しさで娘たちとも心を通わせるようになる。そして公爵もまたアデルに惹かれるようになるが……。 偶然と妥協から始まった結婚。果たしてふたりは本当の夫婦になれるのか? 人気作家待望の新シリーズ!
  • 金庫破りときどきスパイ
    3.8
    1巻1,300円 (税込)
    第二次世界大戦下のロンドン。錠前師のおじを手伝うエリーは、生活のために裏の仕事として金庫破りをしている。だがある日、その現場を陸軍のラムゼイ少佐に押さえられてしまう。少佐は諜報作戦上の重要な文書を回収し別のものと入れ替えるため、投獄されたくなければ、ある屋敷の金庫を解錠しろと命令する。エリーが少佐と屋敷に侵入すると、金庫のそばには他殺体があり、文書が消えていた。エリーは少佐に協力して、殺人を犯し文書を持ち去った容疑者を探ることに。凄腕の女性金庫破りと堅物の青年将校、正反対のふたりの波瀾万丈な活躍譚!/解説=上條ひろみ
  • サスペンス作家が人をうまく殺すには
    4.0
    1巻1,300円 (税込)
    売れない作家フィンレイの朝は、爆発状態だ。大騒ぎする幼い子どもたち、請求書の山、撒き散らされたコーヒーの粉。もう、だれでもいいから人を殺したい気分――とはいえ、本当に殺人の依頼が舞い込むとは! レストランで執筆中の小説の打ち合わせをしていたフィンレイは、隣席の女性から男の名前と5万ドルと書かれたメモを渡される。話の内容とマザーバッグのなかの血のついたタオルと包丁のせいで、殺し屋と勘違いされたらしい。依頼を断ろうとするが、本物の死体に遭遇して……。予想外の展開で一気読み必至! 本国で話題沸騰のサスペンス。
  • スター作家傑作選~恋は地中海の香り~
    -
    “ハーレクインの三大ヒーロー”と呼んでも過言ではない、ギリシア、イタリア、そしてスペインに生まれた美しきヒーローたちの魅力をご堪能いただけるロマンティック・アンソロジーです! 収録作品 『愛のシナリオ』『トレヴィの泉に願いを』『情熱の取り引き』 *本書収録の『愛のシナリオ』は既に配信されている作品となります。ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 放蕩子爵のやっかいな約束
    -
    「きみは自分が美しいとわかっているはずだ。」 顔に傷のあるエミリーは憧れの人と再会した。 ただし、彼の役割はただのお目付け役で…… モーリー子爵マルコムは、親友の侯爵ケイレブから、屋敷で2週間に渡り開かれる結婚パーティの期間中、内気な妹エミリーの面倒を見てもらえないかと頼まれた。エミリーは、12歳の時に不慮の事故で双子の兄を目の前で亡くし、自らは顔に消えない傷を負い、以来、心を閉ざしてひっそりと暮らしていた。しぶしぶイエスと答えたマルコムは、約束通りエミリーのお目付け役として気を配ることにした。 いっぽう、エミリーは幼い頃に憧れていたマルコムとの再会に心を躍らせていた。だがそれもつかの間、目の前に現れたマルコムは、なぜか自分にだけ不愛想で意地悪を言い、思い出の中の優しい男性とは変わってしまっていた。マルコムは最初はこの役割にいらいらしていたものの、エミリーの中に本人ですら存在を知らない気骨を感じ取り、ないがしろにされていい存在ではないと周囲に示させようとしたのだ。 ”約束“に縛られて付き添っているだけだと思っていたマルコムと、彼の本心を知らないエミリー。互いに心を閉ざしていたふたりはすれ違いながら惹かれ合って――。ゴールデンハート賞受賞作続編!
  • 愛がふたたび始まるならば
    -
    1巻1,540円 (税込)
    ヘイヴン公爵のマルコムと、平民の父親が爵位を買って貴族となった家の娘セラフィーナは、舞踏会で出会い、深く愛し合うようになった。身分違いの二人の仲は人目につき、社交界であらぬ噂をたてられる。名誉を失わないうちに離れるよう、彼女は家族に説得されるが、それでも愛する彼と結婚したいという願いを捨てられない。そこでセラフィーナの母は、マルコムが求婚せざるをえないように彼を追い込んだ。結ばれたものの、罠にかけられた思いのマルコムは彼女を拒絶する。不幸な出来事も重なり、義母から別れをうながされてセラフィーナは家を出た。 マルコムは後悔にさいなまれ、姿を消したセラフィーナをなんとしても取り戻したく捜索を続けた。そして3年が過ぎようとするころ、突然マルコムの前に現れた彼女が望んだことは……
  • 遅れ咲きの幼な妻
    -
    美しい、じつに美しい。伯爵は思った。それが我が妻とも気づかずに……。 「叔父さん、ぼくを猿と結婚させるなんてひどいよ!」紅顔の美少年が口にしたその言葉が、幼き花嫁ベスの心をえぐった。訳もわからず父に手を引かれて祭壇に連れてこられただけなのに……。少年の名はドルー。将来、高貴な伯爵家の跡を継ぐ、若き花婿だ。ベスは泣きながら結婚したくないと訴えたが、結局儀式は行われた。しかし、まもなくしてドルーは妻を置いて去っていった。歳月が過ぎ、ベスは外出先でばったり再会した――10年ぶりに、夫と。誰もが振り返るその美貌は以前と変わらず、すぐに彼とわかった。だがドルーのほうは、目の前にいるのが妻のベスとはわからぬ様子で、彼女のうなじに唇を寄せ、囁いた。「美しい妖精さん、きみの名は?」 ■かつて幼な妻を猿と吐き捨てた夫のドルーと再会したベス。花盛りを迎えた彼女を妻と思わず名を尋ねる夫に、彼女は「お教えするつもりはありません。ご自分で探し出してください」と、その場を去ります。ドルーは名残惜しさに思わず後をつけようとさえして……。【旧タイトル: 十年目の蜜月】
  • 伯爵の秘密の管理人
    -
    身分を隠したままの伯爵と 夫をでっちあげて未亡人になった城の管理人。 互いに嘘を抱えたまま惹かれ合うふたりは―― 日本初登場作家! あらすじ:遠縁の伯爵が亡くなり、継承権を持っていたことすら知らないまま突然マグナス伯爵となった英国軍の中尉トマスは、領地へ向かった。そこには城を賃借している変わり者の作家ラトリフと、管理を任されている秘書が滞在しているという。 前の伯爵は寒冷な気候を嫌い、城を管理人に任せて領地に寄り付かないまま亡くなった。軍の任務に戻りたいと考えていたトマスは、有能だと噂の秘書に管理を続けてもらえないか交渉しようと思いつく。 幼い頃からの村の友人たちとの関係が変わることを恐れ、伯爵であることを隠して城を訪れたトマス。城を管理していたのはなんと初恋の人ジェーンで、彼女はいまや未亡人になっていた。だが、ジェーンはある秘密のため、架空の夫【架空の夫に傍点】をでっちあげていたのだった。互いに嘘を抱えたまま惹かれ合うふたりは……? 日本初登場作家のロマンティック・ヒストリカル。
  • 戯れの恋は今夜だけ
    -
    1巻990円 (税込)
    2011年ロマンティック・タイムズ誌 ベストヒストリカル・ロマンス賞ノミネート作! おとぎ話のようなクラシックなロマンスを 情熱的なラブストーリーに仕立て上げられるのは ジョアンナ・リンジーだけ!      -----------ロマンティック・タイムズ誌 両親を亡くしポピーに育てられたアラナは、突然、自分がヨーロッパの小国ルビニアの王女であることを知らされる。ポピーはアラナの暗殺を請け負った男だったが、どうしても殺せず、自ら彼女を育ててきたのだという。そして国王である父が余命わずかで、世継ぎのいない国が危機にあると聞き、アラナはルビニアに向かった。宮殿の門前で、ハンサムな近衛兵隊長に自分の正体を耳打ちするが、誘惑されたと勘違いした相手にキスをされてしまい…… 原題:When Passion Rules
  • 公爵と忘れられた美女
    -
    1巻1,287円 (税込)
    望んでもいなかった公爵位を継いだスコットランド人のアレックは、ずっと避けていたイングランドへ不本意にも出かける羽目になった。醜聞を起こした被後見人を救うためだ。そんな人物がいることすら初耳だったが、自分の庇護下にある者を見捨てるわけにはいかない。 被後見人のリリアンは、少女の頃に両親を亡くして公爵家の後見をうけており、住まいや生活は保障され不自由なかったが、誰にもかえりみられず忘れられて、ずっと孤独に暮らしていた。 しかしイングランド一の美女と名高い彼女は、有名な画家から絵画のモデルを頼まれた。やがて彼と恋に落ち、求婚を待っていたが、誰にも見せないと約束していた裸体画を展覧会に出すと宣言され、突き放される。アレックは失意の底にいる彼女を救えるのか?
  • 侯爵と内気な壁の花
    3.0
    26歳の子爵令嬢イモジェンは、眼鏡を手放せない地味な壁の花。しかしあるパーティの夜、蔭口から逃れようと向かった庭園で、人違いのキスをされてしまう。相手は放蕩者と噂の侯爵ケレイブ。予定していた愛人とはまったく反応の違うキスに驚いたケレイブだったが、名前も告げず消えた淑女に強い興味を持つ。 ケレイブは彼女を探そうと決心するが、なんと翌日、思いがけない場所で出会う。付き合いで赴(おもむ)いた今季一番だと評判のデビュタント、マライア嬢の屋敷に彼女はいた。マライア嬢の姉こそ、消えた淑女イモジェンだったのだ。 これまでその存在すら気づかなかった壁の花の、意外な強さとユーモアに魅了されるケレイブ。イモジェンもまた、ケレイブがただの放蕩者ではないと知り、ふたりの間には友情が芽生える。 だが世間は侯爵と子爵令嬢の友情など認めない。結婚しなければ、令嬢がもてあそばれたと思われるだけだ。ケレイブは友情を失いたくないと考え、求婚するが、「誰かを愛することはない」という言葉にイモジェンは求婚を断ってしまう……。友情しか認めたくない侯爵と、本当の愛を求める壁の花。すれ違うふたりの恋は……? 2017年ゴールデンハート賞受賞&2019年リタ賞ファイナリスト作品!
  • ふたりで探す愛のかたち
    4.0
    1巻990円 (税込)
    ベストセラー作家キャンディス・キャンプの最新刊は傑作ヒストリカル! 伯爵家の跡取りとの結婚式直後、「形だけの夫になりたくない」と告げられた米富豪の娘は今再びロンドンの地に── ヴィクトリア朝時代──。結婚式を挙げた、英国モントクレア伯爵家の跡取りグレイムと米富豪の娘アビー。互いの利害が一致した結果ではあったが、グレイムが一方的に「形だけの夫はならない」と宣言したため、アビーは帰国。その後、ロンドンにアビーが戻っていると聞き、追い返そうと彼女に会うグレイムだが、大人の魅力を湛えた彼女に魅入られ、互いの誤解も解けていく。一方、二人の結婚の裏で何があったのかを教えてやるという人物が現れ、それにからんだ殺人事件を、二人で解決していくのだが……。 原題:A Perfect Gentleman
  • 天使と野獣【MIRA文庫版】
    -
    怒り傷つき、生き残ったことを悔いるあなたの目に、私が映る日は来るの――? レジェンド作家の貴重な復刻! 人の苦痛を取り除く能力を持つジニーは、両親に利用されてつらい少女時代を過ごし、あげく事故で杖なしでは歩けない体になってしまった。やがて美しく成長した彼女はある日、浜辺に打ち上げられた瀕死の男性サム・ダンディーを助ける。ハンサムな麻薬捜査官は任務中に撃たれたのだが、仲間を失った罪悪感に苛まれ、感謝もせずに去っていった。ジニーの胸に、ある切望を残して。6年後、ジニーの能力を狙う狂信者が現れ、ボディガードがつけられる。現れたのはサムだった。だが彼は「借りを返しに来ただけだ」と冷ややかで……。 *本書は、シルエット・ラブストリームから既に配信されている作品のMIRA文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 蝶のいた庭
    3.9
    1巻1,222円 (税込)
    FBI特別捜査官のヴィクターは、若い女性の事情聴取に取りかかった。彼女は〈庭師〉と呼ばれる男に拉致された10名以上の女性とともに警察に保護された。滝や小川があり、蝶が飛びかう楽園のような〈ガーデン〉――完全防音で随所に監視カメラが設置され、外界から隔離された秘密の温室に、彼女たちはコレクションとして軟禁されていたのだ。女性の口からじわじわと明かされていく事件の全貌に、恐ろしい犯罪に慣れているはずの捜査官たちが戦慄する。おぞましくも美しいこの地獄でいったい何が起きたのか。一気読み必至、究極のサスペンス!
  • 囚われの花嫁【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    結婚か? 死か?選択を迫られた、ハイランドの乙女は…… 愛なき結婚――これがわたしの宿命なのだろうか。反旗を翻したスコットランド王の軍により、ローンの城は陥落。父は城を追われ、ララと弟妹は敵の捕虜となった。スコットランド王の腹心の部下セバスチャンが、眼光鋭くララに迫る。花嫁になれ、さもなくば死を選べ、と。敵に身を捧げるのは屈辱だが、結婚を拒めば弟妹の命まで奪われてしまう。ララは敵の支配する城で、囚われの花嫁となるほかなかった。その夜、従順な新妻を演ずるべく、ララはベッドに身を横たえ、そして、待った。夫を欺こうという企みなどおくびにも出さず。 ■『ハイランドの野獣』で話題をさらったUSAトゥデイのベストセラー作家、テリー・ブリズビン。「私の前世は、古代エジプト人と中世スコットランド人」と語る彼女の描く、逞しく野性味あふれるヒーローにあなたもたちまち虜になること請け合いです! *本書は、ハーレクイン・ヒストリカルから既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 船上のウエディング【ハーレクイン文庫版】
    -
    元夫が事故に遭ったという知らせが届き、テリは南米へと向かった。結婚生活はつらい思い出ばかりで、元夫への愛も消えたが、包帯で全身を覆われ、身動きできない彼を放ってはおけない。献身的に世話を始めたテリが彼の瞳をのぞき込んだとき、戦慄が走った。この男性は元夫ではない!果たして彼は、元夫の雇い主であり、南米の一国の命運を左右するような会社の支社長ベンだった。とまどうテリに、彼は専属の看護師になるよう提案してきて……。 *本書は、初版ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 侯爵の愛人【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    3.5
    愛人契約は、一生に一度の無謀な冒険。永遠に続かなくてもかまわない。 エマの父は賭博で負け、地所を奪われたあげく非業の死を遂げた。弟は行方知れずになり、母も寝ついてしまった。災いの元凶はリザム侯爵……。けれど友人のコンパニオンとしてどうにか暮らせるめどがついたころ、エマの前に現れたリザム侯爵は、呪わしい悪党などではなく、とびきりハンサムで魅力的な人物だった。そんな彼に、愛人にならないかとからかわれ、エマは憤慨した。なんて恥知らずな人なの! ところが、友人がトラブルに見舞われ、エマは職も住まいも失うはめに。もはやどうすることもできず、侯爵の愛人になるほか道はなく―― ■父の死後、音をたてて崩れた幸せな日々。行き場をなくしたうら若き乙女に突きつけられたのは、あろうことか父の仇敵との愛人契約で……。 リージェンシーの名手アン・ヘリスが描く、清らかなヒロインを惑わす罪作りな放蕩侯爵との波瀾の恋をお楽しみください。 *本書は、初版ハーレクイン・ヒストリカルから既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 船上のウエディング
    -
    きみがぼくの妻になれば問題はすべて解決する。■元夫が南米で事故に遭って入院したという知らせが届いた。一年前に不実な夫との離婚は成立していたが、放ってもおけず、テリは十八時間かけてエクアドルに到着するや病院に急行した。元夫は意識不明の重体で、頭と顔に包帯を巻かれている。医師の指示で彼の脚をマッサージしようとしたとき、テリは人違いに気づいた。ベッドに横たわる男性は元夫の雇い主、大企業の支社長ベン・ヘリックだった!やがて意識を回復したベンの話によると、一緒に事故に遭遇した元夫は海の藻屑となったという。帰国しようとするテリに、ベンは驚くべき話を持ちかける。自分を追いかけまわしている女性を追い払うために形だけの結婚をしてくれないか、と。
  • 夫の条件
    -
    惹かれてはいけない。そう思うほど、会いたくて……。■その日、修道院を取材に訪れた雑誌記者のフランが会ったのは、男性的で整った顔だちの、まだ三十代の修道士だった。彼は、フランが会うはずだった修道院長の体調が悪いため取材はまたにしてほしいとことづかってきたと言う。なのに、フランはなぜかそのまま帰ることができず、もっと話していたくなった。そんなフランに、彼は冷たく言った。「きみは修道士を女の魅力でからかいに来たのか?」フランは怒って修道院をあとにした。あんな人、二度と会いたくない。だが、しばらくしてその修道士から雑誌社に電話が入った。「取材に応じたい。いますぐ来てくれ」いったい何様のつもり? でも、どうしてしまったの?あんなに失礼な彼からの連絡に、わたしの心はときめいている。これは恋? だけど、彼は修道士。許されるはずがないのに……。
  • 放蕩者の求婚
    4.0
    貧しい家を支えるシーアは、見かねた幼なじみから求婚を受けることに。すると彼の従兄の侯爵ジャックが、いっそのこと僕の愛人にしてやろうと申し出た。
  • 偽りの駆け落ち
    -
    アイヴィーは兄とその恋人の壊れた仲を取り持つため、恋人の甥オリヴァーと偽の駆け落ち騒動を起こす。彼は真面目な紳士だから、自分の身は安全だと思っていたのに……。
  • 金の星に願いを
    -
    放蕩子爵ジュリアンは父の希望で身を固める前に“遊びおさめ”を企てる。愛人を連れて親友の別荘へ行き、快楽のクリスマスを過ごすのだ。特定の相手がいない今、狙うは難攻不落と噂の踊り子ブランチ。彼女ならさぞや楽しい時を過ごさせてくれるはずと期待に胸をはずませる。まさか彼女が、病の妹の薬代を稼ぐために聖職者の娘という身分を隠して舞台に立っているとも知らず……。
  • 一万ポンドの花婿
    -
    クラリッサは追いつめられていた。後見人であるおじが余命いくばくもないと宣告されたいま、すべては財産目当てに強引に結婚を迫ってくる腹黒いいとこに委ねられてしまうのだ。クラリッサは一計を案じ、小さいときから好きだったヒュー・リッチフィールドに話を持ちかけた。一万ポンドと引き換えに駆け落ちして、結婚式を挙げてもらえないか、と。
  • 天使と野獣 狼たちの休息 II
    3.0
    六年前、瀕死の重傷を負ったサム・ダンディーを見つけ、みずからの癒しの能力で救ったときからジニーはかなうことのない恋に身を焦がしていた。あのとき心にも傷を負ったサムは恩返しを誓いつつも、彼女の愛を受け入れることなく去った。だが超能力者であることを騒がれ、身の危険を感じる今のジニーは警備会社を営むサムに頼らざるをえない。SOSを聞きつけて現れた彼に胸を高鳴らせたが、その冷たい言葉は彼女の淡い願望をこなごなに打ち砕いた。「ぼくがここにいる理由を勘違いするな」

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  • 華麗なる陰謀
    3.5
    ヴェリティは恋愛に興味を示さない、風変わりな貴族令嬢だ。そんな彼女を心配した伯母は、強引に彼女を連れ出し、社交シーズンで華やかなロンドンへやってきた。とある場所で初恋の人ブリンと再会したヴェリティは、5年前のほろ苦い失恋を思い出し、胸の痛みを感じた。私が恋愛を避けるようになったのは、やはり彼のせいなの?ブリンは相変わらず彼女を子供扱いし、からかってばかりだ。そんな折、偶然ある事件に巻き込まれたヴェリティは、覆面の男に助けられる。彼とは以前会ったような気がする……。
  • 十二時の鐘に間に合えば
    -
    シーモア家の男性……。姉を苦しめた夫のマックスと、その原因を作った弟のニック。二人のことを考えると、キャシーの胸に一瞬暗い影がさした。姉のジュリアとマックスの結婚は、嫉妬深い夫が、妻と弟の関係を誤解したことで壊れてしまっていた。だが、そのマックスと姉がクリスマスに再会しそうなのだ。シーモア家の男性に対する考えを変えたわけではなかったが、どうしても、姉とニックの間には昔も今も何もないと証明したい。キャシーは愛する姉のために一役買うことにした。義兄の疑いを晴らすために、ニックと愛し合っているふりをしよう。ふり? いいえ、違うわ。姉たちが結婚したころ、わたしはひそかにニックに憧れていた。つまりニックへの気持を隠して、彼を愛しているふりをするのよ。
  • 尽きせぬ想い
    3.0
    婚約者をふり、社交界の爪弾き者にされたオリヴィアにとって、すばらしい結婚相手に巡り合うことなど夢のような話だった。そんなある日、出席した舞踏会で居心地の悪い思いをしていると、ジャック・デニング大尉がワルツを申し込んでくれた。数日前、森で犬に襲われかけた彼女を救ってくれたジャックは、輝くような魅力とやさしさにあふれているが、戦争から戻ってきたばかりのせいか、瞳の奥に悲しみを宿している。彼の頬に触れ、あの苦痛を和らげてあげたい。オリヴィアはあふれだした想いを止めることができなかった。たとえ彼が結婚しないと誓っているという噂を聞いても……。■絶大な人気を誇るアン・ヘリスの作品をお届けします。第1話『侯爵のお気に入り』で悲しい思いをしたオリヴィアについに幸せが訪れます。1月刊『一夜の刻印』も、どうぞお見逃しなく!
  • 華麗なる企て
    3.7
    頭の空っぽな貴族と結婚するくらいなら、身分は低くとも善良でりっぱな男性と結ばれたい――伯爵令嬢ソフィアは両親の反対をよそにそう公言している。そんなある日、新入りの馬番ベンと乗馬に出かけた彼女は、ユーモアあふれる彼との会話に思いがけない心地よさをおぼえた。ハンサムで謎めいたベンに、どこか気品さえ感じて。一方、ベンはソフィアに惹かれるほどに危機感を募らせていた。実は、彼は貴族――シャーンブルック公爵なのだ。彼女にひと目惚れしたものの、貴族嫌いという噂を聞き、一計を案じて伯爵家に潜り込んだのだが……。■来月は往年の名作家シルヴィア・アンドルーの作品をお届けします。第3話『予期せぬ求婚』で登場したへスター・パーシヴァルがヒロインとなる『社交界の評判』(HSS-7)をどうぞお楽しみに!
  • 今度こそ、逃がさない 恋を大捜査 I
    -
    1~3巻440円 (税込)
    アナベルは探偵事務所の所長に呼ばれて彼のオフィスに向かった。今日は憂鬱な日で、仕事の忙しさで気が紛れるのがありがたい。ところが、彼女がオフィスで目にしたのは紛れもないその憂鬱の種、一年前の今日別れた元婚約者のランド・ダンバートンだった。アナベルは生涯でただ一度経験したつらい恋を思い返した。何もかもが崩れ落ちたあの夜から、生活を立て直すために努力を重ね、ようやく痛手が癒え始めたばかりなのに。めまいに襲われたアナベルに、追い討ちをかけるように所長が言った。「ランドは問題を抱えていて、きみに助けてほしいそうだ」これは単なる捜査の依頼? それともよりを戻そうとする口実?かつてあれほど彼女を危険な仕事から遠ざけようとした、やさしい彼の面影を、アナベルは今のランドに探そうとしていた……。
  • サンタフェめざして
    3.0
    ★現代女性はやわだ。それは認めろよ。彼のひと言が、すべての始まりだった。★同じ大学で教鞭をとる妹のシェリーから届いた一枚のパンフレット----その名も”幌馬車体験ツアー”開拓時代そのままに、幌馬車隊を組んでサンタフェまで行く旅だ。大学教授のキャンプは、ツアーの費用は自分が持つという条件で、独自のメンバーを募り参加者にレポートを出させることを思いついた。現代と開拓時代の女性を比較対照して論文をまとめるのだ。現代女性は文明の利器なしでは生きられないという持論が証明できる。一方妹シェリーは兄にひと泡吹かせようと魂胆をもって工作していた。シェリーに誘われて参加した未亡人のエミリー・ベントンは、このツアーをきっかけに、反抗期の子供たちを鍛え直すつもりだ。こうしてそれぞれに思惑を抱えて出発した幌馬車隊の旅だったが、始まってみると誰にとっても大変な極限状況の日々。そんななかで、キャンプはエミリーの真摯な人柄に強く惹かれていく自分に気がついた。
  • 美徳の戯れ
    -
    ウィンダム子爵は無邪気なセリーナにすっかり魅了されて父親のリース卿のもとへ求婚しに行ったが、娘が心変わりしたという見え透いた理由で拒絶された。一方、セリーナは子爵からの求婚を心待ちにしていたところ、彼が堕落した放蕩者だと教えられ、別れるよう命じられる。代わりに父がすすめたのは、粗野で品のないヘイルクーム卿との結婚だった。あんないやらしい男に嫁ぐのだけはいや!セリーナは子爵への思慕をつのらせた。ウィンダムもまたリース卿への疑念が日に日にふくらんでいった。■「侯爵のお気に入り」に引き続き、スティープウッドを舞台に繰り広げられる恋物語をお届けします。十九世紀初頭の華やかなりし英国摂政期、放蕩者子爵と無垢な令嬢セリーナの恋のゆくえは……?
  • 十年目の蜜月
    4.5
    「叔父さん、ぼくを猿と結婚させるなんてひどいよ!」訳もわからぬまま礼拝堂の祭壇に連れていかれたベスは、紅顔の美少年が口にしたその言葉に、幼い心をえぐられた。少年の名はドルー――高貴な伯爵家の跡継ぎで、彼こそ、まだ10歳のベスにと定められた若き花婿だった。不器量な自分がこんな美少年の妻になるなんて耐えられない。ベスは泣いて嫌がるも、式は進み、二人は正式な夫婦となる。儀式を終えるや彼は立ち去り、音沙汰もなく歳月だけが流れた。夫が気まぐれに帰ってきたのは、10年後のことだった。
  • 嫉妬と傷心
    -
    ★これは恐ろしい夢……突然現れた男を見て、彼女は蒼白になった。★マリッサは十九歳。十七歳で親子ほども年の離れた伯爵に嫁ぎ、奥歯を噛みしめて二年あまり冷えきった結婚生活をおくったのち、夫があっけなくこの世を去った。葬儀をすませ、屋敷のなかがにわかに騒然となったのは執事が遠来の客の到着を告げたときだ。ジャマイカから亡き伯爵のいとこが訪ねてきたという。弔問客の応対をしていたマリッサも、そちらの方を向いた。なんと、夫に生き写しではないか。あの人が生きかえったんだわ! マリッサは気絶した。
  • 歌姫に薔薇の花を
    3.0
    オペラ歌手を夢見るローズは、ロンドンで初舞台を踏んで喝采を浴びた。早速さる高名な侯爵の秘書が家を訪れ、主が後援者になりたがっているとの知らせをもたらした。その瞬間、キューピッドの矢は間違った相手の心臓を射抜いた。ローズは侯爵の秘書フリンとひと目で恋におちてしまったのだ。けれど、舞台に立つ女性が後援者を得るとは、愛人契約を結ぶこと。強欲な後妻にたきつけられ、父は今にも契約書にサインしそうだ。歌は大好き。でも……真実の愛だって見つけたい。そこへ、サド侯爵の信望者と囁かれる放埒な伯爵が現れ、ローズの運命は思いもよらない方向へむかう。■お待たせいたしました。胸を打つクリスマス短編作で日本デビューを果たしたダイアン・ガストン、初の長編をお贈りします。スリリングかつシェイクスピア作品を彷彿させる独特の作風をご堪能ください。
  • レディ・サラの冒険
    5.0
    サラ・ハンターは理想の花嫁候補として社交界でもてはやされている。しかし彼女には別の顔があった。今夜も寝室の窓から抜け出し、男装姿でロンドンの裏通りをひた走る。ある筋からの依頼により失踪した子どもたちの行方を捜しているのだ。ついに手がかりとなる人物の尾行を始めたとき、イーサンという男にじゃまをされた。それ以来、行く先々で彼とでくわす。不審に思ったサラは、逆にイーサンの周辺を探ろうと思いつく。霧雨の中、“夜のレディ”の追跡が始まった。★本作のヒロイン、サラは仲間のレディ三人で水曜同盟というクラブを作り、活動の拠点にしています。一方、イーサンは“アルセーシアの悪魔”の異名をもつ謎の多い男。二人の道が交錯し、魂が呼応しあって……。本作で日本デビューの作家がヒストリカル仕立てのミステリーをお届けします。★
  • 騎士と修道女
    -
    アシュトン城の城主サースタン卿は思い悩んでいた。娘のベアトリスが修道院に行くと言ってきかないのだ。少女の頃から人を愛することを怖れ、特に母親を亡くしてからはいっそう心を閉ざすようになった。卿はじきにウェールズとの戦争に出陣しなければならず、娘をひとり城に置いていくのも忍びない。そこで大勢の護衛をつけて修道院へ送り出すことにした。一行のなかに若き騎士レミー・セントレジャーが加わっていたのは運命だったのだろう、誰にとっても思いがけない旅になったのだから。★本作で日本デビューのキャサリン・マーチは、ロンドン編集部お薦めの作家です。物語の舞台は1277年のイングランド国境地方、ヒロインの父サースタン卿が戦う相手は、“プリンス・オブ・ウェールズ”と称したケルト族の首長ルウェリンです。★
  • 囚われの花嫁
    4.0
    愛なき結婚――これがわたしの宿命なのだろうか。反旗を翻したスコットランド王の軍により、ローンの城は陥落。父は城を追われ、ララと弟妹は敵の捕虜となった。スコットランド王の腹心の部下、セバスチャンがララに迫る。花嫁になれ、さもなくば死を選べ、と。敵に身を捧げるのは屈辱だが、結婚を拒めば、弟妹の命まで奪われる。ララは敵の支配する城で、囚われの花嫁となるほかなかった。その晩、従順な新妻を演ずるべく、ララはベッドに身を横たえ、そして、待った。夫を欺こうという企みなどおくびにも出さず。★氏族を救うため囚われの花嫁となったララ。謀略の渦の中で愛と裏切りが交錯し、運命に弄ばれ……。2年連続RITA賞最終選考まで勝ち残った実力派作家の自信作をどうぞご堪能ください!★
  • 罪深き修道女
    2.5
    ヴァイキングの血を継ぐ金髪のたくましい体躯の戦士、ルーリク・エレンギスルソンは、あらゆる女を知り尽くした放蕩者だ。遠い異国に追放されて以来、戦と女を糧に生きてきた。そんな彼に十三年間音沙汰のなかった父から突然下された命はマルグリートという名の無垢な修道女を連れ、帰郷すること。黒い修道服の美女を意識するまいと思うのに、心はかき乱される。一方、マルグリートは罪深き秘密をひた隠しにして旅に臨んだ。真実を告げれば、父は激怒するだろう。でも、ひょっとしたらあの人との結婚を許してくれるかもしれない。旅路の果てに、恐るべき謀略が待ち受けていることをルーリクもマルグリートもまだ知らずにいた。
  • 侯爵の愛人
    -
    エマの父は賭博で負け、地所を奪われたあげく非業の死を遂げた。弟は行方知れずになった。災いの元凶はリザム侯爵……。友人のコンパニオンとしてどうにか暮らせるめどがついたころ、エマの前に現れたリザム侯爵は、呪わしい悪党などではなく、とびきりハンサムで魅力的な人物だった。そんな彼に、愛人にならないかとからかわれ、エマは憤慨した。なんて恥知らずな人なの!ところが、友人がトラブルに見舞われ、エマは職も住まいも失うはめになった。悩んだ末、エマは侯爵と愛人契約を結ぶ決意をする。★愛してはいけないと思うほど惹かれてしまう。妻の座を諦め、愛人になる――この選択は賢明なのでしょうか?大人気、アン・ヘリスが描く華やかで切ない恋模様をお楽しみください。★
  • 奪われた乙女
    4.0
    長年敵対関係にあるラ・ヴァロン家の次男バードに娘を傷物にされることを恐れたサー・ギランは、イゾルデを知人宅に預けることにした。そして、あろうことか、バードの妹フェリシアを誘拐した。一方、イゾルデは、居心地の悪い知人宅をこっそり逃げだした。タイミングよく現れたバードに続き、彼の兄サイラスもやってきた。自信たっぷりで傲慢なサイラスに反発しつつも、イゾルデは屋敷まで船で送ってもらうことにする。ところが、連れていかれたのは見知らぬ異国の地。なんとイゾルデもまた、誘拐されてしまった!★歴史上の人物たちが大勢登場し、美しく絵画的なシーンの数々はため息が出るほどです。まるで中世の宮廷にタイムスリップしたかのような華やいだ雰囲気を、どうぞご堪能ください。★
  • 放蕩貴族の初恋
    3.0
    グレースは両親を亡くし、妹と二人暮らし。今は没落した名家でつましい暮らしを強いられている。地元の名士、サー・ドナルドに求婚されたものの、傲慢なうぬぼれ屋で、どうしても好きになれない。ある日、グレースは負傷した行き倒れの男性を発見し、介抱する。エリオットと名乗るその人物は、驚くほど端整な顔立ちだった。でも、見ず知らずの男性を女所帯に泊めるなんて論外だわ。グレースは拒んだが情にもろい妹に懇願され、しぶしぶ承知した。もちろん、グレースは知るよしもなかった――彼の正体がどうしようもない放蕩者のぺてん師で、いかさまをして金を巻き上げたならず者に追われる身だとは。★HS~313『黒の公爵』で家を飛び出した弟のエリオット。自堕落な日々を送ってきた彼は、清らかな乙女の優しさにふれ、放蕩者の汚名をすすぐことができるのでしょうか……?★
  • ハイランドの野獣
    4.0
    霧に煙るハイランドの古城。闇を切り裂く叫びを耳にし家臣らが駆けつけたそのとき、城主の妻ケンナは、長い石階段の下ですでに息絶えていた。子ができぬ妻を殺した“野獣”。コナー・マクレリーが残忍だという噂は村々を駆け巡り、近隣のあらゆる氏族は、娘を花嫁にと望まれることを恐れた……。三年後、傾きかけた氏族の娘ジョスリンが花嫁となるべくやってきた。「おれは族長で跡継ぎが必要だ。跡継ぎをもうけるには妻が必要だ」コナーは冷たく言い放った。誰が妻でも同じこと。もう二度と誰も愛せはしないのだ――ケンナを愛したようには。★妻の死後、野獣と呼ばれるようになった孤独な城主。次の花嫁となる心優しき乙女の愛は、凍りついた“野獣”の心を溶かすことができるのでしょうか。ロマンス界のオスカー賞といわれるRITA賞の最終選考に二年連続で勝ち残った実力派作家の力作をご堪能ください。★
  • 恋愛はラテン式に
    3.0
    留学先からギリシャに帰国したフェーベは、ペトロニデス家の長男との婚約を解消しようと決心していた。本当は次男スピロスのほうを愛していたから。だが、親族が決めた婚約の破棄は許されない状況に陥る。婚約者の援助がなければ父の会社は倒産してしまう……。◆アリーは双子の妹を訪ねてローマに来たところ、緊急事態に直面した。妹は失恋が原因で自殺未遂を起こしていたのだ。失恋相手の親族ヴィットーリオは大富豪で、一族の平穏を守るためアリーに自分の恋人のふりをするよう命じる。彼女が双子の姉であるとも知らず。◆シドニーに住むリアは弟が作った借金の返済に頭を抱えていた。ある日、彼女の前に一人の男が現れる。スペインで半年間だけ熱い愛を交わしたアレハンドロだ。実業界の大物の彼は、リアの弟の借金を肩代わりする見返りに、またベッドをともにするよう要求した。
  • 金庫破りとスパイの鍵

    Posted by ブクログ

    金庫破りシリーズ2

    これはミステリー?サスペンス?コメディー?
    それともロマンス?はたまたファミリー?いやいや歴史小説?
    どのジャンルにも分類していいくらいの要素がたくさん!
    前作同様、文量は多く感じるかもしれないが、主人公エリーの一人称で進んでいくため読みやすい。
    第二次世界大戦中のイギリスを舞台にエリーが、ラムゼイが、仲間たちがまた新たな売国奴を追うために奮闘する!
    ぜひご一読ください!

    0
    2024年10月12日
  • 金庫破りとスパイの鍵

    Posted by ブクログ

    テムズ川で見つかった女性の遺体。そこから発覚した敵国のスパイ活動。敵国にある物が渡るのを阻止するため、ラムゼイとエリーたちが再び集結。情報収集のため、ある時は婚約者、ある時は夫婦者を演じる2人に期待が膨らむも、アレレ?意外にもロマンスは複雑な様相を呈する。前作から続くエリーの母のエピソードや、ついに身近に迫ってきた空襲など、全てのページにハラハラ、ドキドキが詰まっている。戦時下でありついに空襲を体験し、暗い雰囲気も漂うが、逞しく団結するマクドネル一家が力強く素晴らしかった。

    0
    2024年04月28日
  • 金庫破りとスパイの鍵

    Posted by ブクログ

    今回も面白い。どっちとどうなるの?と下世話な感想が優先してしまうが、ミステリとしても当然面白い。続編も翻訳されるらしく楽しみ

    0
    2024年04月21日
  • 蝶のいた庭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ローズ・マコーリー『その他もろもろ ーある予言譚ー』と並ぶくらいの傑作、今年ベストだった。

    凄惨でありながら美しすぎる〈ガーデン〉の幻想描写から、現実への怒涛の着地を描く最終章が、力強く未来に目を向けさせる強烈な癒しになっていた。

    〈ガーデン〉の3人の男性の望む「愛」は嗜好品的で一方的で、対照的なのがマヤがラストで見つけるソフィアとの血のかよった関係性だった。
    それらが鮮やかなコントラストで描かれていたのがとても素晴らしかった。

    マヤの家族観の変化をじっくり冒頭から追うために、また読み返したい。

    0
    2023年12月21日
  • 蝶のいた庭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    はしばみ色の瞳

    じわじわ怖い不気味可愛い儚い

    径〈みち〉
    デズモンドの愛がEggs'n Thingsのホイップクリームみたいで笑える。アメリカのブラウニーみたいな愛じゃなきゃイヤ。

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    2023年06月11日

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