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Posted by ブクログ
星新一のショートショート集なのか。読み始めて直ぐに感じたのはそんなことだった。しかし、その諧謔があまりに唐突なものであることがもう少し読み進めると見えてくる。唐突過ぎて読むものを置き去りにしてしまうような。
逡巡は書き手の内に濃密に練られている。そしてそれは嫌悪感を伴いそうになる一瞬手前でさらりと打ち捨てられる。自己を嫌悪することなく、開き直りのように肯定することで、空腹は辛うじて耐えられるものとなる。諄々と吐露される思いは殺風景な四畳半の部屋の中でどこまでも深みを増してはいくが、しかし、その埃臭い深い穴の淵を覗き込もうという気には中々なることができない。
どこかしら、ネットカフェに巣食うものが持て余した時間と思いをキーボードに向かってぶつけて出来上がった文章のようにも見える。そのことが悪いという訳ではないけれど、ここからどこへその思いは出ていくのか、それは見えてこない。はっきりとしない思いが、違和感としていつまでの拭い去れずに残る。ばっさりと切り捨ててしまえばよいのかとも思ってみるが、それはそれで間違っているようにも思える。逡巡は書き手の側にあった筈のものであったのに、いつの間にか読むものの胸に巣食ってしまっている。
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