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美しく、儚く、切なく、哀しく、馬鹿馬鹿しく、愛おしい。
鬼才と奇才。文学界の異才コンビが詠む、センチメンタル過剰で自意識異常な自由律俳句集。
『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』に続くシリーズ第三弾。四〇四句の自由律俳句と五〇篇の散文を収録。
琴線に触れまくる言葉たち。
しみじみってもんじゃない。
これは自由派の記録の最終章である。
誰もいない時計店で動いている針
写真にうつらない月を仰ぐ
もう引き返せないということもない
ブランコに濡らされた手を拭く
用途の無い棚を眺めている
そうだふりかけがある
*自由律俳句とは、五七五の形式を破り自由な韻律で詠む俳句のこと。
Posted by ブクログ 2023年11月25日
迂回したら満月
沢山の自由律俳句の中で一番好きだったこの一句。いつもと違う道に訪れる素敵な出会い。二人が見ている風景、歩んで来た人生の一部分を切り取って、少しだけ見せて貰った様な感覚。コミカルに、でも情緒的に。読んでいる間に流れる時間がとても温かかった。
個人的に綾部さんがNYへ行く決意を、又吉...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月03日
せきしろさんと又吉さんの共著。
自由律俳句の合間に2ページの短い随筆が、そしてどこかで見たことありそうな普遍的な写真が挟まる。
随筆は日常にある些細ながらも人生のうち3回くらいしか起こらなそうな出来事を拾い上げているのがとてもいい。
わたしは小さいが「あるな」という事象をきちんと言語化できる人への...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年03月24日
せきしろさんの「もう一度数を数える」と
又吉の「「カウンターにしてください」と怒られた」
が特に好きだった。
又吉のたまにくる関西弁のツッコミがおもしろい。ツッコミがおもしろい人はボケもおもしろい。
このシリーズは全て購入してるし、このシリーズのお陰でせきしろさんのことをすごく好きになった。いい出...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月23日
青春、懐かしい風景が思い出される。
くだらなくもシュールであり、感動もある自由律俳句集
「お通しがえびあげせんべいだった」が結構好き。
あなたにとってのただのお通しは、誰かにとっての修練の蓄積かもしれませんよ。それでも私を残しますか?
作った側のことも考えられる感性が素晴らしい。気にしすぎだ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月13日
文筆家のせきしろさんと
芸人で芥川賞作家の又吉直樹さんによる
エッセイ&自由律俳句の本。
自意識過剰なおふたりの爆笑エッセイには大笑いして楽しめた。
せきしろさんのお父さんとの思い出話はうるっとしたり。自意識過剰話はまるで、自分の事かと思わせるテクニックは太宰作品を思い出させるようだった。...続きを読む
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