検索結果

非表示の作品があります

  • マンガ ギリシア神話、神々と人間たち
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 古代地中海に誕生したギリシア神話は、古くから、文学や美術、音楽の題材として取り上げられ、人々の心に人間の持つ限りない可能性やエネルギーを呼びさましてきた。ローマの影響を受ける以前の荒々しいまでの神々の息吹を伝えるとともに、人間の活力の原型ともいえる英雄たちのスケールの大きい活躍、そしてギリシア悲劇につながる人間の葛藤を三本の柱に、多方面からの解釈を紹介したギリシア神話の絶好の入門書。 人間はこんなにも激しく豊かな感情を持っていた! 知っているようで知らなかった神話と物語をマンガ付きでわかりやすく構成・解説。古代ギリシアがグンと身近に!
  • 喰うか喰われるか 私の山口組体験
    4.0
    田岡時代から山一抗争、五代目体制発足、山竹戦争、宅見勝若頭暗殺、六代目クーデター、分裂抗争ーー 暴力団取材の第一人者として大物ヤクザたちと対峙してきた著者がはじめて明かす生々しいやりとり。 渡辺芳則五代目や宅見勝五代目若頭との息詰まる攻防、一和会大幹部の常人離れの乱行、「女傑」山健秀子夫人、竹中武竹中組組長の侠気、中野太郎中野会会長が語ったこと……ここに山口組の「菱のカーテン」の内幕がすべて描かれる。 自らを刺傷され、編集部に暴漢が押し寄せ、息子までが狙われる――三度の襲撃に見舞われながら、日本最大の組織暴力と真っ向立ち向かい続けた著者による、半世紀にわたった戦いの記録。 第一章「血と抗争」を出す 短命に終わった「月刊”TOWN”」 第二章 山一抗争 プロのライターへの船出 第三章『荒らぶる獅子 山口組四代目』 竹中兄弟の侠気 第四章「山健一代記」 渡辺芳則との食い違い 第五章『五代目山口組』刊行と襲撃事件 緊張の日々 第六章 もうひとつのFRIDAY襲撃事件 『民暴の帝王』でおちょくる 第七章 同病相憐れんだ伊丹十三 チャイナ・マフィアの根城に乗り込む 第八章 宅見勝暗殺事件 中野太郎との会話 第九章 渡辺芳則への嫌がらせ 『食肉の帝王』と『山口組経営学』 第十章 山健組は「事故体質」か 息子も刺された 第十一章 弘道会最高幹部との対決 『魔女の履歴書』 第十二章 山健組に実質勝訴 差し出された和解金 終 章 近づいた山口組の終焉 最期まで見届けるか
  • シェエラザード(上)
    4.1
    1~2巻814円 (税込)
    昭和20年、嵐の台湾沖で、2300人の命と膨大な量の金塊を積んだまま沈んだ弥勒丸。その引き揚げ話を持ち込まれた者たちが、次々と不審な死を遂げていく――。いったいこの船の本当の正体は何なのか。それを追求するために喪われた恋人たちの、過去を辿る冒険が始まった。日本人の尊厳を問う感動巨編。
  • 箱庭
    4.0
    セピアに色褪せた写真のセーラー服の2人の少女。義姉・和子宛に届いた封筒にあるのはその一葉と謎めいた脅迫の言葉。相談をうけた浅見光彦は益田の消印を手がかりに独自の捜査を始めるが安芸の宮島と岩国で発見された2つの死体に、謎の手紙とを結ぶ糸を直観するのだった。(講談社文庫)
  • 『アリス・ミラー城』殺人事件
    3.5
    鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む――『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。誰が、なぜ、どうやって? 全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは……。古典名作に挑むミステリ。(講談社文庫)
  • 鬼畜の家
    3.7
    「おとうさんはおかあさんが殺しました。おねえさんもおかあさんが殺しました。おにいさんはおかあさんと死にました。わたしはおかあさんに殺されるところでした……」 保険金目当てで家族に手をかけてゆく母親。 巧妙な殺人計画、殺人教唆、資産の収奪…… 信じがたい「鬼畜の家」の実体が、唯一生き残った末娘の口から明らかに。本格ミステリ大賞候補作 『衣更月家の一族』、『殺意の記憶』と続いていく榊原シリーズ第一作。
  • 追憶の夜想曲
    4.1
    少年犯罪の過去を持つ、「悪辣弁護士」御子柴礼司が甦った! 岬検事との法廷対決の行方は?豪腕ながらも、依頼人に高額報酬を要求する"悪辣弁護士"御子柴礼司(みこしばれいじ)は、夫殺しの容疑で懲役十六年の判決を受けた主婦の弁護を突如、希望する。対する検事は因縁の相手、岬恭平(みさききょうへい)。御子柴は、なぜ主婦の弁護をしたのか? そして第二審の判断は……
  • 愛、理性及び勇気 現代日本のエッセイ
    3.0
    女性の自覚、人間性の重視を基に現実を見据え、女性・教育・時事ほか多岐にわたる問題に鋭い批判を展開。「婦人と自尊」「女子と高等教育」「婦人より観たる日本の政治」「女子理性の恢復」「婦人の実行的勇気」など"近代女性史"の始祖的存在ともいえる『みだれ髪』の作者与謝野晶子の、体験を踏まえ内外の見聞に立つ諸論81篇を収録するエッセイ集。
  • 錨のない船 上
    -
    1941年、アメリカの厳しい経済制裁で資源確保が困難化、進退窮まる日本。武力解決を訴える勢力の圧迫を受けつつも、ワシントンに飛んだ来島平三郎特命全権大使は、妻の故郷アメリカとの開戦回避の道を懸命に模索していた。だが、ルーズヴェルト大統領、ハル国務長官を相手の交渉は難航、だましうちのように真珠湾攻撃が敢行されてしまう――。戦争に翻弄される外交官一家の肖像をつぶさに描く傑作長篇。
  • 京伝店の烟草入れ 井上ひさし江戸小説集
    4.0
    井上文学の原点ともいうべき虚実皮膜の9篇。権力の弾圧を首の皮一枚で躱し、強かに生きる戯作者達。洒落や地口で技巧の限りを尽くし庶民の悲哀と反骨精神を活写。単行本未収録の表題作等、才気横溢の精選集。
  • 新装版 一葉の日記
    5.0
    一葉は、いつも庶民のなかにいた。そして、頭のなかでは、社会のありかたの不当さをいつも考えていた。(本文より)樋口一葉の研究に没頭して伝記・評論を書き続け、全集の実務にも携わった作家・和田芳恵が、一葉16歳から死に到る25歳までの日記を、鋭い洞察力で丹念に分析。一葉文学の本質を描出し評伝文学の白眉といわれた。著者畢生の仕事である一葉研究の集大成。日本芸術院賞受賞。
  • 白鳥の歌・貝の音
    -
    女形の旅役者の悲哀をチェーホフの同名の戯曲の哀愁に重ね、二日酔の「私」の気分を巧みに描く「白鳥の歌」。近視の武士の苦衷を、武張った信玄、謙信の姿とともに描く、哀しくもおかしい「貝の音」。ほかに「下足番」「開墾村の与作」など。殉死の弊風、封建の桎梏、人間の嗜好・執着、浮世の儚さ――人の世の悲喜劇への、常に変らぬ確かな眼差と限りない愛情が醸す、井伏鱒二の豊穣の世界。追随を許さぬ精妙な文体の名作集。
  • 人と人影 現代日本のエッセイ
    -
    《白雲なびく駿河台……》自作の明治大学校歌をきいて涙滂沱の老詩人・児玉花外の深い悲しみ。対局前、将棋を放念し無心の散策をする大山康晴名人。窓辺の風に微かな音色を奏でる、太宰治の形見の琴。人生の途上で巡り合った人々の、心に残る鮮烈な記憶と忘れ難いその風貌を、温もりある自在の筆で綴る。井伏鱒二の文学の精髄を伝える、36篇の珠玉の名随筆。
  • わが美的洗脳 大岡昇平芸術エッセイ集
    -
    14歳、初めて聴いたベートーヴェン「第五」に一撃を喰らい、26歳、スタンダールの手引きで出合った「フィガロ」に震駭、熱烈なモーツァルティアンに。その音楽の魅力を音符にまで遡って究めんと50歳を過ぎてピアノと作曲法を学ぶ――。音楽は単なる趣味を超えて、その人生と文学に霊感を与え、更なる真摯な探求に彼を駆り立てた。音楽、映画、演劇等、芸術随想46篇に、武満徹、吉田秀和との対談を併録。
  • 危険学のすすめ――ドアプロジェクトに学ぶ
    4.0
    続発する「身近な危険」発生のメカニズムを解き明かす――エレベーター挟まれ事故/学校シャッター落下事故/回転ドア挟まれ事故/ベビーカー引きずられ事故…など。「失敗学」は、「危険学」に進化した! ●従来型の考え方では、なぜうまくいかないのか。 たとえば、作業手順を示している「マニュアル」には「ここを通れ」というような指示しか書かれていない。これを読めばたしかにそのやり方はわかるが、どこにどんな危険があるかという知見は得られない。そのため「マニュアル」が想定していない問題が起こったときには対処ができないということが必ず起こるのである。一方、「べからず集」には行動に関する制約がたくさん書かれているが、ここにもやはり、危険のそばを通過する方法に関する知見はいっさいない。「マニュアル」も「べからず集」も、危険防止の役割はほとんど果たしていないのである。――<第一章より>
  • 刑事の墓場
    3.3
    警察組織からの落伍者たちを飼い殺しにしていると噂される動坂署。思いがけない転任に不貞腐れて署内で寝泊まりする雨森は、たまたま聴取した些細な傷害事件の被害者である女子大生の部屋を訪ねて死体を発見する。開署以来初めて捜査本部が置かれたものの、主導権を奪われた署員たちは秘かに動き出した。
  • 三年坂 火の夢
    3.5
    「三年坂で転んでね」――帝大生の兄が怪死する直前に残した言葉を手掛かりに、東京の坂を巡る実之。その東京では、大火の度に放火魔とおぼしき人力俥夫の姿が目撃されていた。"転ぶと3年以内に死ぬ"という禍々しい言い伝えと、近代東京の命運を揺るがす謎に、高嶋鍍金が挑む!
  • 私と悪魔の100の問答 Questions & Answers of Me & Devil in 100
    3.7
    親の事業が失敗し、マスコミに叩かれ、学校にも行けなくなった葛葉紅葉、十七歳。世界中を敵に回した女子高生に、悪魔が契約を持ちかける。その条件とは命を捧げること――ではなく、そいつの「100の質問」に答えることだった……。追い詰められた少女と、尻尾の掴めない男が出逢うときに生まれる、奇妙で不思議な対話の先に待つものは……?
  • 青の呪い 心霊探偵八雲
    4.3
    ぼくは貴女のために 殺人犯になった 早朝の教室、呪われた絵画、先生の死体―― 一気読み!のち驚愕! 圧倒的筆力の青春×特殊設定ミステリー ☆☆☆ 殺人の朝、学校にいたのは君だった。 共感覚をもつ琢海は、“青い”声をした少女・真希と 呪われた絵を調べることに。 その矢先、美術室で先生が殺害される。 真希に関する秘密を抱えた琢海の前に、 孤高のクラスメート・斉藤八雲が現れ――。 累計700万部突破シリーズの異色作にして最高傑作!〈文庫書下ろし〉
  • アガタ
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    「見えているのに見えないもの、それを捜すのよ」 オシャレすぎる女性警視が新米刑事に突きつけた言葉の意味は? 美大に通う女子学生が背中をめった刺しにされて殺された。しかし、指紋も足跡もなく、防犯カメラの映像も残っていない。警視庁の捜査一課に異動したばかりの青木一は捜査本部に呼ばれ、地元の有力者の息子がストーカーだったという噂を耳にして、無断で本人に接触したため管理官から大目玉を食らう。一方、鵜飼縣は警視庁本部庁舎の片隅であらゆる犯罪情報を収集分析して汎用性の高い検索システムを構築している。スタッフの桜端道が投資詐欺事件の情報をつつきまわすうちにたどり着いた謎の闇サイトには殺人現場の生々しい写真が。縣は秘かに美大生殺害事件の捜査の進み行きを探り始める……。 『脳男』の作者による規格外の警察小説の誕生!
  • 虚構推理
    4.1
    <2020年1月アニメ放送開始!> <本格ミステリ大賞受賞作シリーズ!> <シリーズ累計300万部突破!> 【放送情報】 テレビ朝日 1月11日より毎週土曜25:30~ MBS    1月11日より毎週土曜26:38~ BS日テレ  1月14日より毎週火曜24:00~ dアニメストア、GYAO!ほかにて配信! 【CAST】 岩永琴子:鬼頭明里 桜川九郎:宮野真守 弓原紗季:福圓美里 七瀬かりん:上坂すみれ 寺田刑事:浜田賢二 桜川六花:佐古真弓 【STAFF】 原作:城平 京(講談社タイガ刊) 漫画:片瀬茶柴(講談社『少年マガジンR』連載) 監督:後藤圭二 シリーズ構成:高木 登 キャラクターデザイン・総作画監督:本多孝敏 アニメーション制作:ブレインズ・ベース 制作:NAS 【MUSIC】 オープニング:「モノノケ・イン・ザ・フィクション」嘘とカメレオン エンディング:「LAST DANCE」宮野真守 巨大な鉄骨を手に街を徘徊するアイドルの都市伝説、鋼人七瀬。 人の身ながら、妖怪からもめ事の仲裁や解決を頼まれる『知恵の神』となった岩永琴子と、とある妖怪の肉を食べたことにより、異能の力を手に入れた大学院生の九郎が、この怪異に立ち向かう。その方法とは、合理的な虚構の推理で都市伝説を滅する荒技で!? 驚きたければこれを読め――本格ミステリ大賞受賞の傑作推理! 終始ゾクゾクしっぱなし……息もつかせぬ物語とはまさにこのことだと思います。意外な展開、予想外な事実、桁外れな人物、奇妙な現実、異様な虚構、奇想天外な“戦い”――。絶妙に狙い澄まして放たれる数々の“驚き”の奔流に溺れそうになりましたが、エラ呼吸を会得することでどうにか事なきを得ました。 のちの半魚人である(←新しい都市伝説)。 ――『僕は友達が少ない』の平坂読氏推薦!! 「本格」の今後が有する可能性を大きく押しひろげた一作(作家・氷川透) ただただ作者の才能に嫉妬するばかり(作家・黒田研二) おおおお前を倒すのはこの俺だ!(作家・汀こるもの) 内奥に錨を下ろした論理、奇矯でありながらつらぬかれたロジック。破格のミステリ(作家・辻真先) 辻褄の合った論理こそ、時には真実から最も遠ざかるものではないか――(書評家・千街晶之) 驚きを通り越して爽やかな敗北感さえ抱かされた(作家・太田忠司) 「真相」の意味について刺激的な考察を展開(作家・大山誠一郎) 「本格ミステリのロジック」の持つ魅力と危うさを純粋培養したような小説(作家・光原百合)
  • 波動 新東京水上警察
    3.6
    1~5巻792~814円 (税込)
    東京オリンピックを控え東京湾警備拡充のため水上警察署が新設された。配属された現場一筋の熱血刑事・碇拓真は無人島の第六台場で白骨死体を発見、事件に絡み暗躍する半グレ集団の尻尾を掴む。一触即発の不安の中で迎えた、都知事臨席の水上観閲式での迫真の警備艇追跡劇! 東京湾岸に勃発する凶悪事件に立ち向かう、水飛沫散る東京湾岸水上警察サスペンス。
  • すかたん
    値引きあり
    4.2
    江戸詰め藩士だった夫が急死し、大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里。戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。呆れていた知里だったが、野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように。おもろい恋の行く末は?
  • 生還者
    4.2
    ヒマラヤ山脈東部、カンチェンジュンガで雪崩が発生。日本人7名が巻き込まれる惨事となった。犠牲者の一人・増田謙一の弟である直志は、兄の遺品を整理するうち、ザイルに細工がされていたことに気づく。死因に疑問を抱く中、兄の登山隊に関係する二人の男が相次いで奇跡の生還を果たす。真相がわかるかと期待した直志だったが、二人は全く逆の証言をし……。雪山という密室を舞台にいくつもの謎が絡み合う緊迫の山岳ミステリー.
  • プライベートバンカー 完結版 節税攻防都市
    3.5
    「大金持ちをタックスヘイブンの国に誘う「カネの傭兵」。それがプライベートバンカーだ。野村證券のトップセールスマンだった主人公が見たのは、本物の大金持ちの世界だった。ただ時間が過ぎるのを待つ元大手メーカー会長、若くして300億円を手にしたIT業界の寵児、伝説の相場師、そして潜伏する国税庁の美人調査官。やがて、詐欺と殺人未遂事件まで発生。佐藤浩市×清武英利文庫版特別対談「カネと人生について」収録!
  • ペトロフ事件
    4.0
    日本支配下の旧満州・大連近郊で、独身の老ロシア人富豪ペトロフが殺害された。財産目当ての犯罪と見て、鬼貫警部は3人の甥とその恋人を追及する。しかし、そこには堅固なアリバイが立ちはだかっていた! 大動脈・満鉄の時刻表の行間にそそがれる、鬼貫の執拗な視線と緻密な推理。時刻表ミステリーを拓いた巨匠のデビュー作を、実際の時刻表をもとに補筆された決定稿! 旧満州にわたり、青春時代を過ごした著者ならではの小説。
  • 北斎殺人事件
    4.1
    ボストン美術館で殺された老日本人画家とは何者か。一方日本では、謎の生涯を送った浮世絵師葛飾北斎の正体に迫ろうと研究家たちが資料を追う。北斎は隠密だった? 日本とアメリカを結ぶキーはどこか? 『写楽殺人事件』に続く浮世絵推理の傑作。日本推理作家協会賞受賞作。(講談社文庫)
  • 紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官
    4.3
    東京都内の古民家で、おびただしい血痕と3本の左手の小指が見つかった。住人の遠山という高齢夫婦とその客人のものと思われたが、発見から1ヵ月経っても死体は見つかっていない。いっこうに捜査が進展しない中で岩楯警部補は、相棒の鰐川と事件現場を訪れ近所の訊き込みを始める。他方、法医昆虫学者の赤堀は科捜研を再編成した「捜査分析支援センター」に配属されていた。法医昆虫学と犯罪心理学、技術開発部の三つが統合された新組織だ。赤堀は所属のせいで事件現場には立ち入れなくなったが、今回の被害者の死亡推定月日を、解剖医の出した5月20日前後という推定から大きく外し、虫の分析によって6月1日午後3時から4時の間と言い切る。さらに、同僚となったプロファイラーから、重大な分析がもたらされるが……!
  • なぜ、日本の精神医療は暴走するのか
    3.7
    「育て直し」と称し子供を縛り付ける病院。軽い気持ちの通院が薬漬けで廃人同然。前近代的な「治療」が横行する精神医療の現場に迫る
  • 終決者たち(上)
    4.0
    3年間の私立探偵稼業を経てロス市警へ復職したボッシュ。エリート部署である未解決事件班に配属された彼は、17年前に起きた少女殺人事件の再捜査にあたる。調べを進めるうち、当時の市警上層部からの圧力で迷宮入りとなっていた事実が判明。意外な背後関係を見せる難事件にボッシュはどう立ち向かうのか。
  • 源頼朝(1) 平治の乱の巻
    4.0
    平氏一門の横暴に抗して立った源氏最後の反乱は失敗に終わる。この平治の乱に初陣した13歳の頼朝は、落ち武者となって吹雪の近江路をさまよう。父義朝は非業の死、兄の義平も捕らわれて斬られた。頼朝も捕まり京へ送られる。源氏一統の血を残らず絶やし、後顧の憂いを除かんとする平清盛の断は、むろん斬首……。
  • 水死
    4.2
    母の死後10年を経て、父の資料が詰め込まれている「赤革のトランク」が遺言によって引き渡されるのを機に、生涯の主題だった「水死小説」に取り組む作家・長江古義人(ちょうこうこぎと)。そこに彼の作品を演劇化してきた劇団「穴居人(ザ・ケイヴ・マン)」の女優ウナイコが現れて協同作業を申し入れる。「森」の神話と現代史を結ぶ長編小説。(講談社文庫)
  • 捻れ家 古道具屋 皆塵堂
    4.0
    若い筆職人の念次郎が飲み仲間の取引先の若旦那松助と夜、迷い込んだ大きな料理屋。広い宴席には誰の姿もなく、二階にあがると、なぜか真っ昼間の明るさだった。いったい、ここはどこなのか? いつなのか? そして松助も「煙のように」姿を消した。外に出た念次郎はさんざんさまよったあげく、深川の皆塵堂の大家の清左衛門に救われる。 松助の祖父の亀松は、明和の大火のときに、目黒の料理屋で飲んでいて火事に巻き込まれた。その後金貸しとして儲けるが、十八年後に姿を消し、死体で発見された。松助の父の松蔵は、それから十八年後にやはり突然姿を消し、やはり死体で発見されている。松助は、祖父と父の死について、叔父の継右衛門からくわしくは聞かされていなかった。そして今年は、父の松蔵が死んで、十八年後にあたる。松助は大丈夫なのか? 清左衛門から曰くものを扱う古道具屋皆塵堂を教えてもらった念次郎は、皆塵堂を拠点に、姿を消した松助を探しはじめる。 幽霊の見える太一郎も、さすがに時空がねじれていると、気配が読めず、今回は役立ちそうにない。 料理屋、二階建ての長屋、湯屋、大店など建物にまつわる因縁のある屋敷で繰り広げられる幽霊譚。 大江戸版ホーンテッド・マンションに、皆塵堂の面々は、どう立ち向かうのか?
  • 補陀落渡海記 井上靖短篇名作集
    3.5
    熊野補陀落寺の代々の住職には、61歳の11月に観音浄土をめざし生きながら海に出て往生を願う渡海上人の慣わしがあった。周囲から追い詰められ、逃れられない。時を俟つ老いた住職金光坊の、死に向う恐怖と葛藤を記す表題作のほか「小磐梯」「グウドル氏の手套」「姨捨」「道」など、旺盛で多彩な創作活動を続けた著者が常に核としていた散文詩に隣接する人生の不可思議さ、奥深さを描く9篇。
  • 酸素は鏡に映らない No Oxygen,Not To Be Mirrored
    3.3
    ひとけのない公園に落ちていた一枚の幻の金貨。それを手にした小学5年生の高坂健輔(こうさかけんすけ)にオキシジェンと名乗る奇妙な男は語った。「もしも……力が欲しいのなら……それを探してみるといい……面白いところに、糸がつながっている――」と。男の言葉は未来への鍵か、それとも禁断の邪悪な扉か? 秘宝を探し求めて、少年は不思議な冒険をはじめる。
  • 高瀬庄左衛門御留書
    4.2
    第165回直木賞候補作、第34回山本周五郎賞候補作。「本の雑誌」2021年上半期ベスト10で第1位! 第9階野村胡堂文学賞、第15回舟橋聖一文学賞、第11回「本屋が選ぶ時代小説大賞」をそれぞれ受賞。 美しく生きるとは、誇りを持ち続けるとは何かを問う、正統派時代小説。 神山藩で、郡方を務める高瀬庄左衛門。50歳を前にして妻を亡くし、 さらに息子をも事故で失い、ただ倹しく老いてゆく身。残された嫁の志穂とともに、手慰みに絵を描きながら、 寂寥と悔恨の中に生きていた。しかしゆっくりと確実に、藩の政争の嵐が庄左衛門を襲う。 「心が洗われる」というのは、こういう感覚を言うのだと実感した。ーー作家・江上剛(朝日新聞6月5日) この人がこれから作品をどんどん出していくのがドキドキするし嬉しい。すごい時代に立ち会っている気がする。 次回作も必ず読みたい! ーー北上次郎(YouTube「北上ラジオ」) 誰でも歳を取れば、違う生き方もあってのではとの悔悟を抱くもの。 その迷いにどう向き合うか。考えさせられた。ーー記者・佐藤憲一(読売新聞1月19日) 私は、作者がこれからの時代小説界をリードしていく存在になることを信じて疑わない。 ーー縄田一男(産経新聞2/21) 美しい物語だ。穏やかで、静かで、そして強い物語だ。ーー大矢博子(「小説すばる」3月号) 生きることの喜び、悲しみ、諦め、希望をすべてのみ込んだ時代小説ーー内藤麻里子(毎日新聞2/7) 主人公もさることながら脇の人物たちもよく書き込まれ魅力がある。ーー川本三郎(毎日新聞2/20) 人はどう生き、どう老いていくべきかの指針となる。(紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さん) 全日本人に読んでほしい。(旭屋書店池袋店 礒部ゆきえさん【ダ・ヴィンチニュース3月6日】) 心情が清らかに流れ続けながら、激動の大河浪漫があり、心奪われました。ずっと浸っていたいこの至福の感覚を、 たくさんに人に味わってもらいたい。(うさぎや矢板店 山田恵理子さん) 様々な制限の中で生き、迷いながら歩み続け、心のわだかまりが少しずつ溶ける有り様に、自分の心にも穏やかな風が入り込んだ。 時代小説のすばらしさを感じた。(正文館書店本店 鶴田真さん) 厳しい現実を突き付けながらも生きることの温かさと優しさを感じさせてくれる。(くまざわ書店錦糸町店 阿久津武信さん)
  • 時空犯
    3.5
    私立探偵、姫崎智弘の元に、報酬一千万円という破格の依頼が舞い込んだ。依頼主は情報工学の権威、北神伊織博士。なんと依頼日である今日、2018年6月1日は、すでに千回近くも巻き戻されているという。原因を突き止めるため、姫崎を含めたメンバーは、巻き戻しを認識することができるという薬剤を口にする。再び6月1日が訪れた直後、博士が他殺死体で発見された……。
  • わたしが消える
    3.9
    第66回江戸川乱歩賞受賞作! 綾辻行人氏(選考委員)、推薦。 「序盤の地味な謎が、物語の進行とともに厚み・深みを増しながら読み手を引き込んでいく」  元刑事の藤巻は、交通事故に遭い、自分に軽度認知障碍の症状が出ていたことを知り、愕然とする。離婚した妻はすでに亡くなっており、大学生の娘にも迷惑はかけられない。    途方に暮れていると、当の娘が藤巻を訪ね、相談を持ちかけてくる。介護実習で通っている施設に、身元不明の老人がいる、というのだ。その老人は、施設の門の前で放置されていたことから、「門前さん」と呼ばれており、認知症の疑いがあり意思の疎通ができなくなっていた。     これは、自分に課せられた最後の使命なのではないか。そう考えた藤巻は娘の依頼を引き受け、老人の正体を突き止めるためにたった一人で調査に乗り出す。  刻一刻と現れる認知障碍の症状と闘いながら調査を続ける藤巻は、「門前さん」の過去に隠された恐るべき真実に近づいていくーー。 残された時間で、自分に何ができるのか。 「松本清張賞」と「江戸川乱歩賞」を受賞した著者が描く、人間の哀切極まる社会派ミステリー! 文庫化にあたり、受賞作の前日譚にあたる短編「春の旅」も収録。
  • Qrosの女
    3.7
    世間を騒がす謎のCM美女「Qrosの女」の素性を暴くべく奮闘する「週刊キンダイ」芸能記者の矢口慶太。CMで彼女と共演した人気俳優・藤井涼介の自宅を、先輩記者・栗山と一緒に張り込むとそこに当人が!? 藤井との熱愛スクープ・ゲット! それともリーク? ――ワケありのネタ元、ネット情報も錯綜し、衝撃の展開へ! 白熱する芸能取材をリアルに描いた鮮烈ミステリー!
  • レジェンド歴史時代小説 庖丁ざむらい 十時半睡事件帖
    4.0
    黒田藩の要職を歴任して、いまは隠居の身の十時半睡(とときはんすい)だが、藩の生き字引として尊敬を集め、藩士がらみのさまざまなトラブルの相談がしばしば持ち込まれる。刀剣マニア同士の悲喜劇、ノミの夫婦にまつわる騒動など、泰平の武士の人間的な側面に対して、半睡が経験にもとづくさばけた"十時さばき"をしてみせる。現代でも大いなる共感を呼ぶ時代小説の傑作。
  • 戦国快盗 嵐丸 今川家を狙え
    NEW
    -
    女にゃ弱いが腕は立つ。 狙うは一攫千金! 嵐丸に破れぬ屋根はない。 一匹狼の盗賊・嵐丸は桶狭間での敗戦後も賑わいが続く駿府にいた。 武家屋敷に侵入し、隠し金山の地図を目にした嵐丸は濡れ手に泡のぼろ儲けをもくろむが、腐れ縁で美貌の女盗賊・麻耶が計画に絡んでくる。さらに怪しい牢人・沢木も登場し、各自の思惑が交錯。 騙し騙され、三つ巴のお宝争奪戦が始まった──。 『八丁堀のおゆう』『入舟長屋のおみわ』著者の新シリーズスタート! 文庫書下ろし痛快時代小説。
  • 十津川警部 両国駅3番ホームの怪談
    4.0
    会社員の宮田は、普段は使われていないJR両国駅3番ホームで、深夜に二人の不審な人物を目撃する。 翌日、3番ホームに入り込んだ宮田と恋人の千里はランの模様が入った指輪を拾うが、 ある理由から指輪の複製を依頼した宝石店の店員が殺害された。 そして優勝力士と両国から館山に向かう臨時特急に乗った千里が行方不明に。 3番ホームでの怪異と指輪の謎に、十津川警部が迫る! 十津川警部が着目した「知られざる悲劇」とは?
  • マイスモールランド
    5.0
    第72回ベルリン国際映画祭でアムネスティ国際映画賞・特別表彰を受けた映画『マイスモールランド』を監督自身が小説化! ここにいたい。願うことも罪ですか? 日本で暮らすクルド人少女の願いと闘いの物語。 幼いころから日本で育ち、埼玉の高校に通うクルド人の少女サーリャは、バイト先で東京の高校生・聡太と出会う。県境を流れる荒川の岸辺で、少しずつ心を通わせていく二人。しかしある日突然、在留資格を失ったサーリャの家族は、就労を禁じられ、自由に移動することもできなくなる……。 現代社会の不条理を、居場所を求めて闘う一人の少女の視点で描き、ベルリン映画祭で高く評価された映画『マイスモールランド』(2022年5月6日公開・嵐莉菜、奥平大兼出演)を監督自ら小説化した注目作。 第72回ベルリン映画祭ジェネレーション部門正式招待
  • スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官
    4.6
    東京・杉並区で男性の腐乱死体が見つかり、法医昆虫学者の赤堀と岩楯刑事が司法解剖に立ち会うことになった。岩楯の相棒となる深水巡査部長、高井戸署署長、鑑識課長らも同席するなかで、大柄で肥満した遺体にメスが入れられていった。と、そのとき、立会人たちが発疹や出血、痒みに襲われ、感染症の疑いでパニックが起きる。岩楯らは隔離されるが、赤堀には心当たりがあった。赤堀は騒ぎの原因を解説し、殺人と推定された被害者の死亡推定月日に迫ろうとする!
  • ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介
    4.0
    服を見ればその人のすべてがわかる──被害者の痕跡に寄り添って未解決事件の真相に迫る、乱歩賞作家の新機軸クライム・ミステリー! 東京の高円寺南商店街で小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷京介は、美術解剖学と服飾の深い知識によって、服を見ればその人の受けた暴力や病気まで推測できる技術を持っていた。そんな京介が偶然テレビの公開捜査番組を目にする。10年前に起きた少女殺害事件で、犯人はおろか少女の身元さえわかっていないという。さらに、遺留品として映し出された奇妙な柄のワンピースが京介の心を捉える。10年前とは言え、あまりにデザインが時代遅れ過ぎるのだ。京介は翌日、同じ商店街にあるヴィンテージショップを尋ねる。1人で店を切り盛りする水森小春に公開捜査の動画を見せて、ワンピースのことを確かめるために。そして事件解明に繋がりそうな事実がわかり、京介は警察への接触を試みるが……。
  • 夏の吐息
    値引きあり
    3.6
    永遠に待ち続けると思うのです。世界のどこに行っても、地の果てにいても、私はあなたを待っている。――6年前、突如行方が分からなくなった恋人を待つ女性のモノローグからなる表題作他、濃厚な死の影の間近で紡がれる詩情。著者自ら「この六編を超える作品はもう書けないかもしれない」と語る傑作短編集。
  • 本が紡いだ五つの奇跡
    4.4
    仕事に行きづまった編集者の津山は、本当に作りたい本を作るため、かつて自分が救われた小説の著者、涼元マサミに新作を依頼する。 そうして生まれた作品が、娘と縁が切れそうだった涼元から、余命宣告された装丁家、心に傷を抱えた書店員、そして自分の時間が止まっていた読者まで、みんなの人生を動かす。 本を愛するすべての人に! 本が生まれて、読者へとつながる「本に関わった五人の奇跡」を描く、感動の物語。
  • 新装版 懲戒解雇
    4.0
    旧財閥系の合繊大手トーヨー化成で中堅の筆頭株と自他共に認める森雄造は、常務の川井が主張する拡大強硬路線を批判した。その後、川井の不正を指弾する投書が社長宛に届く。森の仕業だと勝手に決めつけた川井は、手下に彼の粗探しを命じ懲戒解雇に追い込もうとするが……。勇気あふれる企業小説の傑作。(講談社文庫)
  • 天使と罪の街(上)
    4.1
    悪魔からの挑戦状。探偵ボッシュと猟奇殺人犯の息詰まる頭脳戦。ロス市警刑事の私立探偵ボッシュは、仕事仲間だった友の不審死の真相究明のため調査を開始する。ネヴァダ州の砂漠では多数の埋められた他殺体が見つかり、左遷中のFBI捜査官レイチェルが現地に召致された。これは連続猟奇殺人犯、"詩人(ポエット)"の仕業なのか?そしてボッシュが行き着いた先には…
  • 実現可能な五つの方法 琉球独立宣言
    -
    なぜ今、独立なのか? 現在、辺野古新基地建設で政府と対立を深める沖縄。戦後70年、"本土復帰"から43年経った今も、在日米軍基地の74%が集中する現実。沖縄において"戦争"は決して終わっていない。その現状、政府による差別の歴史、琉球国の歴史や民族独立運動、世界の独立運動などをふまえ、琉球人学者が独立の具体的な方法とその未来図を提案する。決して絵空事ではない、実現可能な政治的・経済的道筋が示される。
  • 空飛ぶタイヤ(上)
    4.4
    1~2巻759円 (税込)
    走行中の大型トレーラーが脱輪し、はずれたタイヤが歩道を歩く若い母親と子を直撃した。トレーラーの製造元ホープ自動車は、トレーラーを所有する赤松運送の整備不良が原因と主張するが、社長の赤松は到底納得できない。独自に真相に迫ろうとする赤松を阻む、大企業の論理に。会社の経営は混迷を極め、家族からも孤立し、絶望のどん底に堕ちた赤松に、週刊誌記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。(講談社文庫)
  • 彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?
    4.1
    1~10巻726~792円 (税込)
    ウォーカロン。「単独歩行者」と呼ばれる人工細胞で作られた生命体。人間との差はほとんどなく、容易に違いは識別できない。研究者のハギリは、何者かに命を狙われた。心当たりはなかった。彼を保護しに来たウグイによると、ウォーカロンと人間を識別するためのハギリの研究成果が襲撃理由ではないかとのことだが。人間性とは命とは何か問いかける、知性が予見する未来の物語。
  • エオンタ/自然の子供 金井美恵子自選短篇集
    -
    過去と現在。記憶と現実。存在と不在。 自己と他者。周到に仕組まれた言葉の奔流が、確かと信じられている輪郭をことごとく溶かし、境界を混じりあわせ、めまいにも似た乱反射を読む者に引き起こす。「読むことが、私の生きている証し」老練な読者たる著者が、最初期二作品を含む初期作品群から、現在の眼で選んだ短篇集、第三弾。
  • されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間
    4.3
    41歳で脳梗塞で倒れたものの、懸命なリハビリの末に見事現場復帰したルポライターの鈴木大介さん。鈴木さんが高次脳障害を受容するまでの行程を描いた記事は大反響を呼びました。 そんな鈴木さんの闘病生活を支えた「お妻様」。鈴木さんと「家事力ゼロな大人の発達障害さん」だった「お妻様」が悪戦苦闘しつつ、「超動けるお妻様」になるまでの笑いあり、涙ありの日々をお届けします。
  • 爆笑大問題
    値引きあり
    -
    1~2巻498円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 待望の最新・時事問題漫才集――天下無敵の超辛口、切り捨て御免で無責任! 怖いものなしで言いたい放題、世紀末日本をメッタ斬りにする笑いのテロリズム!! 第1講 どーなるどーする日本の政治!? 第2講 どーなるどーするクリントン!? 第3講 立ち直るのか、日本の経済!? 第4講 これでいいのか、日本の休日!? 第5講 どーなるどーする日本の夫婦!? 第6講 もうすぐ行けるぞ宇宙旅行!? 第7講 おかしくないか、日本の音楽!? 第8講 どーなるどーする環境ホルモン!?
  • 大川周明 ある復古革新主義者の思想
    4.0
    「始末に困る」至誠の人の思想形成と生涯。 荘内中学から五高時代、社会主義による変革を目指した青年はやがて日本精神に目覚めアジア主義の理論家となる。指導的宣伝家として戦犯となった大川周明の評伝。
  • すべて真夜中の恋人たち
    3.7
    「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんにであった――。芥川賞作家が描く究極の恋愛は、心迷うすべての人にかけがえのない光を教えてくれる。渾身の長編小説。
  • 姉ちゃんの詩集
    4.4
    1巻880円 (税込)
    その物語は、「姉ちゃんの自作の詩集をみつけた」という、掲示板に書き込まれたひとつの投稿からはじまりました。お姉さんがひそかにつづり、書きためていた詩を弟が発見。1編ずつネットの掲示板に公開していったのです。その詩は、思春期の女の子らしい奔放さで読む人をどきっとさせながら、たとえば描かれる家族、の情景のあたたかさが人の心に癒しと笑いをもらたすという、今まで誰も見たことがない魅力に満ち溢れていました。サマーさんの詩は、楽しいだけではなく、ときに比類なく美しい瞬間を見せます。
  • ひまわりの祝祭
    3.6
    自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。ヤクザ、闇の大物、昔の会社のスポンサー筋などの影がちらつく中、キーワードはゴッホの「ひまわり」だと気づくが……。名作『テロリストのパラソル』をしのぐ、ハードボイルド・ミステリーの傑作長編!
  • 福島第一原発事故の「真実」 ドキュメント編
    4.8
    東日本壊滅はなぜ免れたのか? 取材期間10年、1500人以上の関係者取材で浮かび上がった衝撃的な事故の真相。 他の追随を許さない圧倒的な情報量と貴重な写真資料を収録した、第一級のノンフィクションがついに文庫化。ドキュメント編は、事故発生の経過を緊張感溢れる迫真の筆致で描く 思いも寄らない真相が次々明らかに 真相1 吉田所長の英断「海水注入」はほとんど原子炉に届かなかった 真相2 1号機で唯一残された冷却装置は40年間にわたり「封印」されてきた 真相3 原子炉を救う減圧装置には、高温高圧になると動作しにくくなる弱点があった 真相4 2号機の消防注水の失敗が皮肉にもメルトダウンの進行を遅らさせて「最悪の事態」を防いだ 真相5 巨大な津波に備えて、津波対策に着手していた原発があった 東日本壊滅が避けられたのは偶然の産物だった!? 極限の危機。核の暴走を食い止めようと、吉田所長らは、爆発や被ばくの恐怖と闘いながら決死の覚悟で現場にとどまり、知恵を絞り出して、原子炉に水を入れ続けた。幸いにして、格納容器の爆発は免れた。当時の政府のシミュレーションでは、最悪の場合、福島第一原発の半径170キロ圏内がチェルノブイリ事故の強制移住基準に達し、半径250キロ圏内が、住民が移住を希望した場合には認めるべき汚染地域になるとされた。半径250キロとは、北は岩手県盛岡市、南は横浜市に至る。東京を含む東日本3000万人が退避を強いられ、これらの地域が自然放射線レベルに戻るには、数十年かかると予測されていた。 10年にわたる取材で、この最悪シナリオが回避されたのは、消防注水の失敗や格納容器のつなぎ目の隙間から圧が抜けたりといった幾つかの偶然が重なった公算が強い。この事故では、当初考えられていた事故像が新たに発見された事実や知見によって、どんでん返しのように変わった例は枚挙に暇がない。この極限の危機において、人間は核を制御できていなかった。それが「真実」である
  • 密室殺人ゲーム王手飛車取り
    3.8
    1~3巻726~1,100円 (税込)
    頭狂人044APD"aXe(アクス)"ザンギャ君"伴道全教授"。奇妙なニックネームの5人が、ネット上で殺人推理ゲームの出題をしあう。ただし、ここで語られる殺人はすべて、出題者の手で実行ずみの現実に起きた殺人なのである…。リアル殺人ゲームの行き着く先は!? 歌野本格の粋を心して堪能せよ。
  • ルーズヴェルト・ゲーム
    4.4
    大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。(講談社文庫)
  • 大江戸釣客伝(上)
    3.9
    時は元禄。旗本、津軽采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。やがて、義父・吉良上野介の計らいで「生類憐れみの令」を発布した、将軍綱吉に仕えることになるが・・・。同じ頃、絵師朝湖と俳人基角は江戸湾で土左衛門を釣り上げた。果たしてその正体は? 釣りの泥沼から覗く元禄時代。(講談社文庫)
  • 特権キャリア警察官 日本を支配する600人の野望
    4.0
    全国47都道府県、30万人の警察官を指揮する「頂点の600人」=警察キャリア官僚。超一流大学を卒業し、国家公務員総合職試験を突破した十数名だけが採用されるエリート中のエリート。その仕事ぶり、年収、待遇、天下り先、出世の階段など赤裸々な実態と、女性問題、株取引、怪文書など、目を覆うような不祥事。首相官邸など政府中枢で権力を握り、「日本を支配する」とまで言われる警察官僚はいま、どこへ向かっているのか。
  • 時限
    3.5
    1~2巻712~924円 (税込)
    枯山水を望む老舗呉服屋の別邸で、若い女性の首吊り死体が見つかった。京都府警五条署の片岡真子(まこ)は、遺体の首筋に不可解な扼殺痕(やくさつこん)があると知り捜査を始める。遺留品と女性の過去から容疑者が絞られていく中、真子はある“時限(タイムリミット)”に挑まなければならなかった。女性刑事の情熱に絆(ほだ)されるカウントダウン・サスペンス!
  • 詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE
    4.0
    大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する!
  • 京都船岡山アストロロジー
    3.9
    1~3巻715~737円 (税込)
    憧れの耕書出版に就職した高屋誠は、中高校生向け占い雑誌に配属される。 編集部は大阪支社で、住まいも未定。 占い嫌いの高屋は、船岡山珈琲店にいる正体不明の占い師への取材中にぶち切れ、星読みと大喧嘩。 和解の流れでなぜか店の二階に住むことになり、 不本意ながら星の世界に触れ、その奥深さを知っていく。
  • 私は女になりたい
    3.9
    一人の男を好きになった。 自分にとって最後の恋になるだろう、という強い予感があった。 人として、女として、生きるために。 直木賞作家が描く「最後」の恋。本当の、恋愛小説。 「素直な感動に満たされた。窪さんがこんな小説を書くなんて」ーーー唯川恵「解説」より      赤澤奈美は四十七歳、美容皮膚科医。 夫と別れ、一人息子を育て、老母の面倒をみながら、仕事一筋に生きてきた。 ふとしたことから、元患者で十四歳年下の業平公平と嵐に遭ったかのように恋に落ちる。 頑なに一人で生きてみせようとしてきた奈美の世界が、色鮮やかに変わってゆく。 直木賞作家、渾身の恋愛小説。
  • 消える総生島 名探偵夢水清志郎事件ノート
    4.2
    映画のロケに行けると大はしゃぎの姉妹の話を聞いて、ぼくも行きたいとだだをこねる夢水迷探偵。旅の一行にもぐりこんで、島や館が消える謎に挑戦。
  • 石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの
    4.0
    2001年に発覚した外務省機密費流用事件、官邸・外務省を揺るがせたこの事件を掘り起こしたのは名もなき刑事だった。 容疑者は、着服したカネで次々と愛人を作り、競走馬を何頭も所有する外務省の「ノンキャリの星」。地道な裏付け捜査と職人技を駆使した取り調べ、そして容疑者と刑事の間に生まれる不思議な人間関係。 機密費という「国家のタブー」に触れてしまった二課刑事(ニカデカ)たちを待っていたのは――。 人間の息遣いが聞こえるヒューマン・ノンフィクション。
  • 人格転移の殺人
    3.8
    突然の大地震で、ファーストフード店にいた6人が逃げ込んだ先は、人格を入れ替える実験施設だった。法則に沿って6人の人格が入れ替わり、脱出不能の隔絶された空間で連続殺人事件が起こる。犯人は誰の人格で、凶行の目的は何なのか? 人格と論理が輪舞する奇想天外西澤マジック。寝不足覚悟の面白さ。(講談社文庫)
  • 鷹の砦 警視庁殺人分析班
    3.6
    東京西部の山中で立てこもり事件が発生。人質を取り興奮した様子の男は、殺人事件の被疑者として如月塔子らが追っている危険人物だった。男の要求通り塔子と人質の身柄を交換すると、塔子はまんまと車で連れ去られた……白骨遺体が眠る真っ暗な壕に。犯人の真意が暴かれる時、思いもよらぬ過去が呼び起こされる!
  • 凪の残響 警視庁殺人分析班
    3.8
    切断された二本の指がクランベリーソーダに沈められていた。 如月塔子は被害者救出に奔走するも、嘲笑うかのように犯人は遺体の在り処を告げる。 だが、なぜか遺体からは親指だけが見つからず、代わりに警察に対する異様な音声メッセージが残されていた。 犯人の恐ろしい狙いとは。 息もつかせぬノンストップミステリ!
  • 人間消失殺人事件
    5.0
    この「名物」警部が現れたら、アンラッキー!?どこへでも突然現れる、ハチャメチャ警部・大貫のせいで、今日も事件の現場は大混乱!高校二年の南尾小百合は、ある日、通学途中にバスを乗り過し、終点の小さな町に降り立つ。しかし、そこで一人の男性に出会った後、行方不明になってしまい――。おなじみ大貫警部が、今回は休暇中に大活躍。大人気「四字熟語」シリーズ最新刊!
  • 天翔る
    4.2
    札幌に住む看護婦の貴子は、学校に行けなくなった11歳の少女、まりもと知り合う。自分が通う牧場(ランチ)にまりもを誘うが、そこで待っていたのは、風変わりな牧場主と、エンデュランスという乗馬耐久競技だった。馬をいたわりながら、野山にめぐらされたルートをたどり、長距離を翔けぬける。競技に魅せられた者たちだけが見ることのできる世界とは? それぞれに喪失感を抱えた男女たちが生きることに向き合っていく感動作。
  • ガール
    4.0
    わたし、まだオッケーかな。ガールでいることを、そろそろやめたほうがいいのかな。滝川由紀子、32歳。仕事も順調、おしゃれも楽しい。でも、ふとした時に、ブルーになっちゃう(表題作)。ほか、働く女子の気持ちをありえないほど描き込み、話題騒然となった短編集。あなたと彼女のことが、よくわかります。
  • θは遊んでくれたよ ANOTHER PLAYMATE θ
    3.9
    死体に記された謎の文字「θ」が示すものは? 25歳の誕生日にマンションから転落死した男性の額には、θ(シータ)という文字が書かれていた。半月後、今度は手のひらに赤いθが書かれた女性の死体が。その後も、θがマーキングされた事件は続く。N大の旧友・反町愛から事件について聞き及んだ西之園萌絵は、山吹ら学生三人組、探偵・赤柳らと、推理を展開する!
  • チルドレン
    4.4
    「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々――。何気ない日常に起こった5つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー
    3.5
    今、猛威を振るうコロナウィルスにより、私たちの「日常」が脅かされています。 ですが、そんな「非日常」の中でも、大切な「日常」は続いていきます。 いえ、「日常」を続けていくことこそが、私たちの戦いです。 そこで、ミステリにおける「日常の謎」というジャンルを今回は「非日常の謎」と置き換え、 日々の生活の狭間に突如訪れる、刹那の非日常で生まれる「謎」をテーマとして、 創刊5周年を迎えた講談社タイガが期待する、六人の著者に短編を寄稿いただきました。 物語が、「非日常」を乗り越える力となることを信じて。 創刊6年目となる講談社タイガは、小説を楽しめる「日常」を守り続けます。 「この世界には間違いが七つある」芦沢 央(あしざわ・よう) 「成人式とタイムカプセル」阿津川辰海(あつかわ・たつみ) 「どっち?」木元哉汰(きもと・かなた) 「これは運命ではない」城平 京(しろだいら・きょう) 「十四時間の空の旅」辻堂ゆめ(つじどう・ゆめ) 「タイトル未定」凪良ゆう(なぎら・ゆう)
  • 留子さんの婚活
    値引きあり
    3.7
    40代の一人息子、秋之の結婚相手を探すため、親の婚活パーティにせっせと通う米倉留子。 50間近の一人娘、香奈枝に婿をと、やはりパーティに顔を出した川野幸三。 だが、ふたりにはそれぞれに秘密があった――。 現役看護師が鋭く世相をえぐる、変化球「婚活」小説!
  • 法医昆虫学捜査官
    4.3
    炭化した焼死体の腹部から、異様な「虫の塊」が見つかった。難事件に際し警視庁は、法医昆虫学者・赤堀の起用に踏み切る。死体の周りの虫から犯行を分析するという、日本初の捜査方法とは。 ※本作品は 2012年10月12日~2016年5月12日まで販売しておりました『147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官』の文庫版となります。 本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • ぼくのメジャースプーン
    4.1
    ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に1度だけ。これはぼくの闘いだ。(講談社文庫)
  • 私たちが星座を盗んだ理由
    3.8
    優しく、美しく、甘やかな世界が、ラストの数行で、残酷に崩壊する快感。景色が反転し、足元が揺らぎ、別な宇宙に放り出されたかのような、痛みを伴う衝撃。かつて、まだ私たちが世界に馴染んでいなかった頃の、無垢な感情を立ち上がらせてくれる、ファンタジックな短編集。ミステリの醍醐味、ここにあり!
  • 四字熟語殺人事件 ベスト・セレクション
    4.0
    警視庁にこの人あり! 大貫警部は捜査一課の迷惑な「お荷物」。聞き込み先で酒を飲み、いちゃもんをつけ飯をたかる。直感で犯人を指名し、面倒な証拠集めは部下任せ。なのに事件はいつも解決って、どうして? やりたい放題の振る舞いにスカッとすること間違いなし! 赤川作品最大の問題シリーズ、初の傑作選。(講談社文庫)
  • 小説 仮面ライダー鎧武
    4.8
    鎧武とバロンの最終決戦が行われたのち、終末思想を信奉する秘密結社「黒の菩提樹」が暗躍を始める。そして、異空間をさまよう謎の男・狗道供界。謎のロックシードが沢芽市にばらまかれ、ふたたび混乱が訪れる。狗道供界と「黒の菩提樹」を倒すため、呉島貴虎、光実たちが立ち上がる!
  • 霧積温泉殺人事件
    3.0
    突然、衝撃の別れ話を妻から切り出され、顔面蒼白の志垣警部。なんとか絆を取り戻そうと計画したのは、一軒宿の秘湯・霧積温泉への家族旅行。だが、気まずいムードの旅先で、一家を待っていたのは殺人事件。しかも第一発見者は、妻・素子。西條八十(やそ)の童謡『ある夜』が暗示する悲劇の真相に、志垣警部が迫る! 離婚危機の志垣警部が、家族旅行で死者に遭遇した、童謡が語る怪死の背景とは?
  • されど私の可愛い檸檬
    4.4
    夢も目標もあるのに決断に時間をかけて周りを苛立たせてばかりの僕。要領が良いのか悪いのか不明な男子が家族を得るまでを描く「されど私の可愛い檸檬」。さらに《理想》を体現する姉に慄く妹や、大きく揺らぐ小さな家族のために奔走する夫の姿を描く、理不尽で面倒だけれども愛するしかない戦慄含みの家族小説集。
  • ザボンの花
    4.5
    家庭や生活のいとおしさ。生活を愛し慈しみ、多くの人の心をつかんだ庄野文学の「家庭小説」の始まりであり、のちに名作『夕べの雲』に発展していく魅力の長篇小説――『ザボンの花』から庄野潤三独特の家庭小説が始まる。これは、著者にとって最初の長篇小説であり、麦畑の中の矢牧家は、彼がまさに創りつつある、新しい家庭であり、生活を愛し育んでいく本質と主張を、完成度の高い文学作品にしあげている。一生のうち、書くべき一番いい時に書かれ、やがて『静物』『夕べの雲』へ続く作品群の起点でもある。
  • 戸隠伝説
    4.3
    作家・水戸宗衛の助手・井上は、偶然にも、謎の美女・ユミと知り合う。彼女は、戸隠の神につながる家系の娘だった。ふたりは恋人同士になり、同時に、井上自身の感覚には奇妙なものが漂いはじめる。やがて彼は、信州に戻っているというユミからの誘いで、戸隠山へ出かけた。彼を待ちうけていたのは、古代の神々の激闘だった。壮大なる伝奇ロマンの名作!
  • マンガ 老荘の思想
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 マンガで読む「おもしろくてわかりやすい」中国の思想シリーズ第二弾! 乱世の春秋戦国時代に、超然として心穏やかに自由に生きることを説いた荘子と老子の思想が、現代人の閉塞した心に突き刺さる! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 傷痕
    値引きあり
    3.0
    裁判員制度勉強会で知り合った桜井香子に一目惚れして以来、一色知也の人生は、次第に暗がりへと呑み込まれていく。実は知也は養子で、実父は二十年前の一家惨殺事件で死刑になっていた。刑期を終えて目の前に現れたその共犯者小田島の影に怯えつつ、知也は香子がひた隠す、二人の呪われた宿命を辿ってゆく。
  • ST 警視庁科学特捜班 エピソード1<新装版>
    3.9
    1~2巻792~814円 (税込)
    能力抜群の5人のスペシャリストの見事な捜査、ここに始まる! ST初登場編新装版。多様化する現代犯罪に対応するため新設された警視庁科学特捜班、略称ST。繰り返される猟奇殺人、捜査陣は典型的な淫楽殺人と断定したが、STの青山は1人これに異を唱える。プロファイリングで浮かび上がった犯人像の矛盾、追い詰められた犯罪者の取った行動とは。痛快無比エンタテインメントの真骨頂!
  • 開運するためならなんだってします!
    -
    私、幸せな女になります! 強運の手相を書き込み、開運眉でメイクをキメて、伊勢神宮で厄払い!――運力を高めたければ、行動あるのみ! 開運料理、開運眉、ピラミッドパワー、手相書き込み開運法、ダウジング健康法、九星セミナー、開運和菓子、伊勢神宮……。いま何かと話題にあがるパワースポット、開運グッズやセミナーなどにはどれだけの効果があるのか? 正統派のものから怪しげなものまで、著者が実際に体験した開運修業記。文庫版では新たな開運スポットも掲載して、さらに運気上昇! 辛酸なめ子流の切り口と文章で綴ったくすくす笑える一冊。 ●ピラミッドパワーで血行促進 ●九星セミナーとスピリチュアル男子 ●ダウジング健康法 ●超石ブレスの霊験 ●和菓子で胃から運気アップ
  • 神さまのビオトープ
    4.4
    うる波は、事故死した夫「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らしている。彼の存在は秘密にしていたが、大学の後輩で恋人どうしの佐々と千花に知られてしまう。うる波が事実を打ち明けて程なく佐々は不審な死を遂げる。遺された千花が秘匿するある事情とは? 機械の親友を持つ少年、小さな子どもを一途に愛する青年など、密やかな愛情がこぼれ落ちる瞬間をとらえた四編の救済の物語。
  • クラインの壷
    4.3
    現実も真実も崩れ去る最後で最恐の大傑作。200万円で、ゲームブックの原作を謎の企業「イプシロン・プロジェクト」に売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーとして仮想現実の世界に入り込む。岡嶋二人の最終作かつ超名作。そのIT環境の先見性だけでも、刊行年1989年という事実に驚愕するはず。映画『トータル・リコール』の前に描かれた、恐るべきヴァーチャルワールド!(講談社文庫)
  • 失恋の準備をお願いします
    3.9
    切ない恋とささやかな嘘は大事件のスイッチ!? 日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞 Wノミネートの気鋭が描く、伏線だらけの恋物語! 「あなたとはお付き合いできません―わたし実は、魔法使いだから」告白を断るため、魔法使いだと嘘をついてしまった女子高生。しかし彼は、人間界と魔法界を超える愛を誓ってくれてしまい……? フリたい私とめげない彼。恋と嘘とが絡みあい、やがて大きな渦となる! ささやかで切実な恋物語は、大事件の予兆だった。ぐるぐる回る、伏線だらけの恋物語!
  • 好かれようとしない
    3.8
    デートの経験もある。男と寝たこともある、一度きりだけど。二十五歳の二宮風吹(にのみやふぶき)は「必死」が苦手。恋に餓えた顔を晒(さら)すぐらいなら地味で結構。そんな私が一目惚れするなんて。鍵屋の若旦那を想う気怠(けだる)く、もどかしい日々。攻め手が分からない。そんなときアパートの大家が言った――「好かれようとしないことよ」。
  • 恐怖小説キリカ
    4.2
    恐怖、また来る。デビュー作(日本ホラー小説大賞『ぼぎわんが、来る』)、戦慄の舞台裏。ああ最愛の妻までも……大きな文学賞を総ナメにしている錚々たる作家たちが選考委員を務める新人文学賞を獲得した「僕」。隣には最愛の妻・キリカ。作家デビューは順風満帆かと思われたが、友人が作品を曲解して、「作家とは人格破綻者である」「作家は不幸であるべき」と一方的な妄想を僕に押し付け、執拗な嫌がらせをはじめる。しかしその結果、僕は妻のとんでもない秘密を隠し切れなくなり……これぞ最恐のサイコ・ホラー!
  • 砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集
    2.0
    一筆ずつ塗り重ねられる精緻な絵画のように、あるいは一針ずつ施される絢爛たる詩集のように――一語一語選び抜かれた言葉は、思わぬつながりを持つ次の言葉を連れてきて、夢中でそれらを追ううちに思いもよらない地平に連れ去られていく。時空間も記憶も等質な粒子となって混じり合い、拡散し、迷宮のような読書体験をもたらす、著者初の自選短篇集。
  • 東京者がたり
    値引きあり
    3.5
    「東京はいかに私小説作家を形作ったのか」。デビュー作『どうで死ぬ身の一踊り』から、芥川賞受賞作『苦役列車』など、さまざまな作品群の中に描かれてきた東京。東京江戸川区に生まれ、一五歳から東京を流浪したその生き様とともに、土地の思い出と出来事、そして現在への系譜を語る、創作の根源に迫る随筆集。巻末には、新宿生まれの新宿育ちの芸人・玉袋筋太郎氏との特別対談も収録。

最近チェックした本