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  • 大川周明 ある復古革新主義者の思想

    Posted by ブクログ

    戦前右翼を代表し、唯一民間人からA級戦犯の容疑者として逮捕された人物。彼の生涯を振り返ると、幼少期から西郷隆盛『南洲翁遺訓』に親しんだり、岡倉天心の影響を受けたりと、一貫して西洋に対抗しようと邁進したアジア主義者だった。しかし、学生時代に信仰はしなかったもののキリスト教に深入りする、社会主義者の思想に共感するなど、さまざまな哲学や宗教の知識を習得した。また北一輝とは一時協力して結局絶縁したものの、軍の力を利用して変革するという考えは北の影響であったこと、同じく戦前右翼を代表する蓑田胸喜と天皇をめぐって論争するというように、当時の右翼のなかでも一線を画す存在であった。ちなみに、東京裁判に関して、

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    2025年11月09日
  • 大川周明 ある復古革新主義者の思想

    Posted by ブクログ

     大川周明といえば、「右翼のファシストで、国粋主義者の大思想家で、5.15事件のテロに深く関係した人物。」これが戦後構築され一般に少なからず認識されているイメージ(ラベル)ではないでしょうか?

     少なくとも個人的経験に即して想起すると、青少年向け(一般教材、戦後史観に染まった一般書籍)歴史本としてはこのようなイメージで固定されていると認識しています。また、近来一般メディアから流布される昭和初期の歴史像としても、その方面のイメージに合致した歴史物語(今となっては、過去に報道宣伝された歴史物を嘘と事実を区分けして思い起こすことは困難)に即して都合のいい断片だけが紹介されているといっても過言ではあ

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    2011年12月10日

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