無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
お前は独りじゃないよ、少年。
これは、「普通」じゃない僕だから出会えた、ある奇跡の物語――。
Z世代の新鋭が放つ、これが令和青春小説の新スタンダード!
小説現代長編新人賞を史上最年少で受賞!
小説紹介クリエイターのけんご小説紹介さん激賞&水野良樹さん(いきものがかり)、茂木健一郎さん(脳科学者)など各界からも絶賛された伝説のデビュー作を待望の文庫化!
小学三年生の私は、音や数字、人に色がついて見えるせいで、クラスメートたちからいじめられ、孤独な日々を送っていた。ある日、逃げ込んだ音楽室で中学三年生の少女と出会う。彼女もまた音に色がついて見える共感覚を持っていた。檸檬色に見える彼女のことを「先生」と慕い交流することで、私の人生は一変する! 第15回小説現代長編新人賞受賞作。
カバーイラスト:山口つばさ
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
ー「少年、共感覚が全て正しい訳じゃないよ」ー
共感覚がテーマの一つとなる。それもあり作中様々な色と音が存在する。中には聞いた事のないような、しかし想像しやすいようになってる。共感覚としての感じ方を少しだけ共有できるような気がする。
主要人物の名前が最後まで明かされない。この世に何かを残したかった檸檬先生が名前さえ読者に残せないという残酷さ。世界と自分の感覚を無理やり二分させることが出来たからこそいつまでも世界に違和感があったのかもしれない。
取扱いを凄く気をつけなければいけないなと思った。檸檬先生の終わり方の描写に美しささえ感じてしまった。凄く鋭利で瞬間的だからこそ読んでいる人の何かを刺激させる
Posted by ブクログ
読んだのが1年前であるため、記述に若干うろ覚えの箇所があるが、悪しからずご了承いただきたい。
つい先日、「檸檬色」というのは「全く赤みがない鮮やかな黄色」を指すと知り、悶絶した。
「檸檬先生」と語り手の「少年」の危なげないふたりぼっちな関係性が、本作の一番の魅力。「少年」視点から世界を覗いた読者の中には、思わず「檸檬先生」に恋した人もいるのではなかろうか。
「モノクロな世間を私の赤で染めてやる」(要約)という衝動は、梶井基次郎の「檸檬」にも似たようなものが見受けられるが、梶井基次郎の方は純粋な破壊欲であるのに対して、本作『檸檬先生』のそれは、マイノリティであるが故に満たされなかった、自己実現欲の暴走の果てだろう。
そんな衝動性を抱えてた「檸檬先生」にとって、同じくマイノリティ側であった「少年」は、ある意味救世主だったのかもしれない。
だが「少年」は尽く誤ってしまった。
『この世の中で一番強い色はなんだと思う』
「強い、つよい? え、・・・・・・黒かな」
『ははは、そっか』
ここの掛け合いは一番切ない。「檸檬先生」は「少年」に対して恐らく「赤」という答えを期待していたのに、返ってきたのは無彩色の「黒」だった。かつて、運動会で怪我をし、血を流したときに動転していた「少年」が、「赤」ではなく「黒」と即答してきたときの檸檬先生の絶望感は、僕ら読者には計り知れないだろう。
冒頭の断章でも触れられているが、「檸檬先生」が死してなお、皮肉なことに「少年」は彼女を理解することができていなかった。彼女が自殺した晩に、彼はなんと「檸檬先生」と性交した夢を見たのだ。男性との恋愛を拒んでいた「檸檬先生」に対して、そのような欲情を抱いてしまうのは、やはり「理解不足」だと言わざるを得ず、「少年」の悲惨さが際立つ。共感覚ですら捉えきれなかった「檸檬先生」の影を、僕ら読者は、果たして掴みきれていたのだろうか。
Posted by ブクログ
最初と最後が同じ内容にしていたから、最後まで読み終えたとき「これ最初にも書いてなかった!?」って自然と最初の部分を読み返しました。素晴らしすぎる。個人的に同じ本をあまり繰り返し読まないんだけど、これは最初だけでも読まなきゃ!って思えた。お互い悩んでいるはずなのにどっちかが救われるとすれ違ってしまい、なんて切ないんだろうと思いました。お互い救われないのが一番お互いにとって苦しくないということ。そしてあの姿も美しいと思える心を持ってるのにいい意味で恐怖を覚えました。それだけ好きでもあるってことだと思うけど。正直ハッピーエンドではない気がするけど凄い好きな作品です!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
試し読み