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中世トラベルガイド ヨーロッパから世界の果てまで
【当時の旅行記・ガイド本が語る、「中世」の歩き方!】 中世後期、歴史の転換点を迎えつつあったヨーロッパの人々。 彼らは「外の世界」をどのように眺めたのだろう? ローマの聖顔布、 宙に浮かぶ十字架、 アフリカの伝説の王国、 鷹と姫君の暮らす城、 若返りの泉、 羊が生える木……。 現実(リアル)と幻想(ファンタジー)が交差する旅を追体験! 【お役立ち情報も充実!】 ヨーロッパの通貨事情は? 聖地巡礼の費用はどれくらい? 人気・穴場スポットはどこ? どんなお土産を持ち帰った? 船旅で一番恐ろしいのは何? 砂漠の横断で気を付けたいのは? 中国へのおすすめルートはどれ? モンゴルでの食事マナーとは? etc. 【原題】 A Travel Guide to the Middle Ages: The World Through Medieval Eyes ●目次 はじめに 1 一四九一年の世界の形、あるいはマルティン・ベハイムを巡る序文 2 ベアトリス、ヘンリー、トマスの旅の出発点 3 アーヘンからボルツァーノへ 4 ヴェネツィア滞在、そしてローマへ 5 大海を渡って――ヴェネツィアからキプロス島へ 6 コンスタンティノープル街歩き 7 聖地からバビロンへ 8 イェルサレム街歩き 9 エチオピアに寄り道 10 シルクロードにて 11 ペルシャからインドへ 12 すべての道は大都(ハンバリク)に通じる 13 西を訪ねて 14 駆け足で巡る対蹠地、そして世界の果て 15 終章――旅の終わり 謝辞 中世の水夫の風配図 プラッパートで払えますか? キリスト教徒旅行者の呪文と予言 二人の旅人の就寝前の会話 悔い改めよ! 船旅の詩 一三九二年のエジプトと聖地への旅費 砂漠を横断するときのアドバイス もう一度言ってもらえますか?――旅行に便利なフレーズ集 旅人のための医療アドバイス インドの異形 ターナからハンバリクに出張する人のための耳より情報、一三四〇年頃 モンゴル系中国の食 若さの泉を探せ 挿絵に関する注 引用に関する注 参考資料およびさらなる情報 人名録および出典 -
光の手
NASAの科学者からプロのヒーラーとなった著者のヒーリング・ガイド。「愛と癒しのバイブル」としてアメリカで大ベストセラー。オーラやチャクラの働きを体系的に学べる、新訳決定版。 -
沈没船は知っている 海の底から語られる6000年の歴史
海のインディ・ジョーンズが語る、12の難破船の物語。そこから明らかになる、冒険と悲劇、秘められた歴史を描いた、ノンフィクション! カラー口絵8頁。 世界最古の航洋船、ビザンティン帝国の教会船、「燃え盛る竜」と呼ばれたヴァイキング船、ヘンリー8世の軍艦メアリーローズ号、海に消えたレンブラントの傑作、北極探検隊の悲劇の船、Uボートに襲撃されたイギリス船—— 12の沈没船から浮かび上がる、人類の冒険と悲劇。 世界的海洋考古学者が海底に眠る謎を追った、各紙誌絶賛の傑作ノンフィクション。 「デイヴィッド・ギビンズの海洋考古学への深い探求は読む者を惹きつけてやまない。まさに、ビッグヒストリーの真骨頂。美しい文章、非の打ち所がない調査、心の底から面白い」 ——アリス・ロバーツ(バーミンガム大学教授、『人類の進化 大図鑑』著者) 「現実世界のインディ・ジョーンズが、水中博物館へと読者をいざなう」 ——タイムズ紙 「力強いタイトルに完全に応える一冊」 ——ウォール・ストリート・ジャーナル紙 「歴史好きにとってこの本は、順風満帆な航海となるだろう」 ——パブリッシャーズ・ウィークリー誌 -
この身体がつくってきた文明の本質
身体を持った生物としての人間が、いかに文明をつくってきたかを壮大なスケールで描く大作。『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』と『世界の起源』に続く3部作の終巻。 「肉体」をもった「生物」としての人類の壮大な歴史! 人間には肉体的な壁があるからこそ歴史はつくられた。 「身体」から初めて世界史を総合的に解き明かした名著! ベストセラー『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』で始まる3部作の最新作。 疫病、人口問題、遺伝的変異、アルコール・カフェイン・薬物、長子相続、認知バイアス……。 歴史を動かした身体性! 本書「はじめに」より 本書では、人類の歴史の奥深くまで潜り、文化や社会、文明に人間の根本的な特徴がどのように現われていたかを探ることにする。ヒトの遺伝子や生化学、解剖学、生理学、心理学上の奇妙な癖がどのように発露してきたか、そして一度の重大な出来事という観点だけでなく、世界の歴史で終始一貫して長期に見られた傾向の結果や波及効果が何であったかを探究したい。……ヒトの体の特徴は、僕らが互いに学ぶ慣習や行動、技能などの人間の文化的発展に、もっと微妙な方法でも影響をおよぼしてきた。 -
その国の奥で
20世紀初めの南アフリカ。人里離れた農場に暮らす孤独な娘と、若い黒人女を得た父の葛藤を激しく暴力的に描く傑作。植民地社会の矛盾とディスコミュニケーション。映画化。新訳決定版。 欲望、堕落、幻想を見極めようとする力作──オブザーバー紙 めくるめく緊迫感が最後までゆるまない筆致──デイリーテレグラフ紙 植民地支配の歴史を生きた者たちの、人種と性をめぐる抑圧と懊悩を、 ノーベル賞作家が鮮烈に描いた、濃密な、狂気の物語。 語りと思考のリズムを生かした新訳決定版!!! 「父さん、許して、そんなつもりじゃなかった、 愛してる、だからやったの」 20世紀初頭の南アフリカ。異人種間の結婚や性交が禁じられていた時代。白人と褐色の肌の人々が生きる隔絶された空間で事態は推移する。石と太陽で造られた屋敷の仄暗い廊下では、昼も夜も時計が時を刻む。孤独で不美人な未婚の娘マグダ、農場を支配する厳格な父、使用人ヘンドリックと美しく幼い花嫁、不在の兄。肩の上に一気に手斧が振りあげられ、ライフル銃の薬莢が足元で音を立てる。やがて屋敷の秩序は失われ、暴力と欲望が結びつく……。ノーベル賞作家が、検閲の網をかいくぐり、植民地社会の歴史と制度への批判をこめて織りあげた幻視的長篇。新訳決定版!!! -
アメリカーナ 上下合本版
高校時代に永遠の愛を約束したイフェメルとオビンゼ。アメリカ留学を目指す二人の前に、現実の壁が立ちはだかる。オビンゼと離れてアメリカに渡ったイフェメルを待っていたのは、階級、イデオロギー、人種で色分けされた、想像すらしたことのない世界だった。やがて、人種問題を扱う先鋭的なブログの書き手として注目を集めるイフェメル。一方オビンゼは、イギリスからナイジェリアに帰郷し、不動産取引で巨万の富を得て、美しい妻や娘と優雅に暮らしていた。別々の道を歩んだかつての恋人たちに、再会の時が訪れる。全米批評家協会賞受賞の長篇代表作。 ※本電子書籍は、「アメリカーナ 上・下」の合本版です。 -
チャンピオンズリーグ・クロニクル 「サッカー最高峰の舞台」がたどった激動の四半世紀
クラブの勢力地図と栄枯盛衰、グローバル化・商業化の進展……サッカー最高峰の舞台の内と外でいったい何が起きてきたか。画期作『チャンピオンズリーグの20年』を大幅増補した決定版。 -
地下鉄駅
生を手離さずにいることは、こんなにも難しい――。 失業、借金、いじめ、病気……駅で自ら死を選ぶ人々と、その防止に奔走する地下鉄職員・葉育安。 現代台湾文学を牽引する作家・何致和が、都会の声なき声を拾い再生を描く台湾発の話題書。 台湾文学賞、誠品読書職人賞など受賞多数! ・ ・ ・ 葉育安(ヨウ・イクアン)、45歳、思春期の娘と認知症の老母との3人暮らし。 優柔不断、すべてに受け身で生きる彼が 地下鉄の自殺防止プロジェクト長として向き合うことになったのは、 地下鉄のホームで今まさに自死へ向かう人たち。 ・ 会社のお金を横領したサラリーマン、SNSで失恋を晒された中学生、持病に悩む老人、周囲から羨まれながらも生きる気力を失った女性……自殺防止プロジェクトリーダーを任せられた育安は、なんとか成果を出そうと試行錯誤を重ねるも、自らの足でホームから飛び降りる人たちを止めることはできない。 それでも群集のなかに身を置いて、日々を生きていく寄るべき人々の体温が、見知らぬ他人をいつしか温めていく――出口のない問題を抱え生きる全ての人へ、ささやかでも、明日へ向かう力の一端になる物語。 ・ 現代社会のひずみや抑圧を描いたソン・ウォンピョン『アーモンド』、ハン・ガン『回復する人間』らにも通じるストーリーテラーの初邦訳。 ・ 《解説:松本俊彦(精神科医・作家)》 読了後、語られなかったこと、描かれなかった余白に読者は深く心を揺さぶられ、何かを考え始める。こうした、読後から始まる独特の余韻、静かな残響音は、本作品における最大の魅力といってよいだろう。 ・ 《台湾文学金典賞授賞/選評 凌性傑(詩人・作家)》 何致和は中年男性の心境をきめ細やかに描き出し、公共交通機関と時代の鼓動を結び付け、地下鉄によって交わる人生を通じ、様々な流動を表現する。その流動感に、多声的な語り、語りの視点の交代が加わることで、重層的で、極めて読みごたえのある作品に仕上がっている。 地下鉄という現代の交通機関は、個々の実存の不安を乗せる一方で、出発と帰還を支えている。本書で最も引き付けられるのは、冷静に傍観しているようでいて、「理解しようとする」やさしさを潜めた語りである。 -
【永久保存版】ゴルフスイング大全
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 YouTubeでも大人気、中井学の代名詞「ヒップターンスイング」。その最新進化版をベースに、ゴルフスイングに必要なことをすべておさえた永久保存版! オールカラー! -
近現代作家集 III
明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。III巻には日本文学の未来を切り拓く18篇を集成。内田百間、村上春樹、津島佑子、筒井康隆など。 昭和から平成、「3・11」、そして宇宙へ。 日本文学の未来を切り拓く名品18篇 解説=池澤夏樹 月報=池澤春菜・山本貴光 -
石牟礼道子
『苦海浄土』で知られる、戦後日本文学における最重要作家。ふるさと水俣で過ごした幼少時の甘い記憶が豊かに綴られる。「椿の海の記」他、エッセイ「タデ子の記」、詩などを収録。 月報=多和田葉子/小野正嗣 -
日野啓三/開高健
ヴェトナム戦争を起点に、世界の「向う側」と人間の「闇」を探った二人の作家。日野「向う側」や「Living Zero」からの抄録、開高「輝ける闇」など多面的な作品群を収録。 解説 池澤夏樹 年譜 千野帽子 月報 奥泉光 角幡唯介 -
吉田健一
「ある本が読めるか、読めないかを決めるのに一番確かな方法は、その本が繰り返して読めるかどうか験(ため)して見ることである」──本を読み、文学に親しむ喜びを様々な視点から語りつくす長篇評論「文学の楽しみ」、ヨーロッパという文明が十八世紀に完成し、人間の自由を重んじるその精神が再生したのが十九世紀末だとする記念碑的著作「ヨオロッパの世紀末」の他、酒を愛する男が灘の技師と出会って体験する不思議な一夜を描く小説「酒宴」、若くして別れた母への思いを綴った「母について」、市井の旨(うま)い店と料理をめぐるエッセー「食い倒れの都、大阪」など傑作19篇を厳選。 解説=池澤夏樹 解題=島内裕子 月報=松浦寿輝・柴崎友香 -
現代アートとは何か
現代アートを司るのは、いったい誰なのか? 世界的企業のトップや王族などのスーパーコレクター、暗躍するギャラリスト、資本主義と微妙な距離を保つキュレーター、存在感を失いつつも反撃を試みる理論家、そして新たな世界秩序に挑むアーティストたち……。日本からはなかなか見えてこない、グローバル社会における現代アートの常識(ルール)=本当の姿(リアル)を描きつつ、なぜアートがこのような表現に至ったのか、そしてこれからのアートがどのように変貌してゆくのかを、本書は問う。 さらに、これら現代アートの「動機」をチャート化した「現代アート採点法」によって、「難解」と思われがちなアート作品が目からウロコにわかりはじめるだろう。 アートジャーナリズムの第一人者による、まったく新しい現代アート入門。 -
親切な福姫さん
私は虫一匹殺せない優しい女だ――。誇り高き怒れる獣のような文体で市井の人々を描いた、韓国文学最大の遺産。戦後韓国の巨匠たちの作品を、斎藤真理子が精選・全訳するシリーズ、ついに創刊! ・ ・ 斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス 全5巻 刊行開始! ======= ハン・ガンは一夜にして生まれたわけではなく、 この土壌から花開いたのです。 ――斎藤真理子 ======= ・ ・ 〈韓国文学クラシックス 1.〉 パク・ワンソ『親切な福姫(ポッキ)さん』 ======= 時代を生き延びてきた女たちの、 血のような言葉が、撃ち、つかみ、ゆさぶってくる。 すごいものを読んでしまった。 ――岸本佐知子 ======= スパイ疑惑、アンチ・シンデレラストーリー、 天衣無縫の〈ゴムひもおばさん〉、究極のケアと復讐…… 「命がまるで獣みたいに暴れ回って、止められないのさ。」 誇り高き怒れる獣のような文体で戦後韓国の市井を描いた 〈韓国文学最大の遺産〉の最初期から遺作まで 名訳者によるベストセレクション! ******************** 【目次】 仏様の近所 盗まれた貧しさ 冬の外出 空港で出会った人 お産のふくべ 復元されえぬものたちのために 私が最後に手にしたものは 恋しさのために その人の家 親切な福姫(ポッキ)さん 夕陽を背にして影を踏む ★圧巻の訳者解説17ページを収録 -
楽園の子どもたち
ようやく得た職場は、前任が5日で精神を病んだという、古い映画館〈パラダイス〉。ある日私は、閉館後の館内で夜毎起きていることを知り──。英語圏で最も注目を集める作家の鮮烈長編作。 この国に越してきたばかりのサリーが働き始めたのは、前任者が5日で精神を病んだという映画館──。GRANTA「若手作家ベスト20」選出、英語圏最注目作家による傑作長編。王谷晶、朝宮運河推薦。 ここは人間の臓器のように 暗闇に捨て置かれた映画館〈パラダイス〉 ほとんど何も持たずに、この国に引っ越してきたばかりのサリーが働きはじめたのは、前任者が5日で精神を病んだという映画館。同僚の誰からも話しかけられない日々を過ごしていたが、ある日閉館後の館内を覗くとそこには──。 ******** 暗闇の中で倦み腐り歓喜することが唯一赦される場所。美しく悍ましい映画館に魂を食われる痛みと悦びが、読み終えた後もいつまでも疼く。 ──王谷晶(『ババヤガの夜』) グルドーヴァが描く青春の姿はこんなにも歪で、薄汚れていて、美しい。この場所では、幻想が現実を呑みこみ、虚構が本当になる。 ──朝宮運河(『現代ホラー小説を知るための100冊』) ******** 〈映画×労働×グロテスク〉 『人形のアルファベット』のカミラ・グルドーヴァによる傑作長編! 2016年「ワクシー」(『人形のアルファベット』収録、2025年河出書房新社刊)でシャーリイ・ジャクスン賞受賞 2023年GRANTA「若⼿作家ベスト20」選出 2026年『人形のアルファベット』で「このホラーがすごい!」海外編第6位 そして本書『楽園の子どもたち』で、英語圏で最も権威ある文学賞の一つである女性文学賞ノミネート 英語圏最注目作家の傑作長編がついに邦訳! ======== 『楽園の子どもたち』目次 真夜中のカーボーイ 七人の侍 何がジェーンに起ったか? ミツバチのささやき タクシードライバー テオレマ 月光石 獣人 天国への階段 カビリアの夜 オズ ファニーとアレクサンデル 天使の復讐 ポップコーン おもちゃの王国 赤い影 ファントム・オブ・パラダイス ヘザース/ベロニカの熱い日 ローズマリーの赤ちゃん ラスト・ショー 赤い靴 ベニスに死す 謝辞 訳者あとがき -
世界の破滅を信じた人たちのとんでもない世界史
世界の終わり、最後の審判、終末などの考えは、地震、隕石、大洪水、戦争、疫病などへの恐怖とともに、世界の歴史でつねに物議を醸してきた。陰謀やカルト教団、預言者たちの驚くべき物語。 「世界の終わり」と「終末の日」に取り憑かれてきた人類史 『メガトン級「大失敗」の世界史』著者による、全く新しい人類史! 黙示録、最後の審判、文明崩壊、予言、カルト教団、集団パニック、大洪水、干ばつ、飢饉、大火、隕石、地震、疫病、戦争……。 「世界の破滅」には、最後の審判、ハルマゲドン、キリストの再臨、蘇る死者、カルト教団、核戦争、宇宙戦争、パンデミック、世界終末時計などのイメージがある。 本書ではそのすべてが取り上げられている。多くは、太古以来のじつにさまざまな終末の予言と、その預言者、予言を信じて終末に取り憑かれてきた人たちだ。 著者によれば終末には予言がつきもので、「世界の終わりが迫っている」という予言で、人は終末が来ると信じ、その預言者を信じる。 1530年代にわずか数年の間に終末教派の指導者になったヤン・マティアスは街を占拠し、君主司教を追い出したが、最終的に訪れたのは世界の終わりではなく本人の終わりだった。彼は君主司教の軍に囲まれて切り刻まれた。 強烈なのは、おそらくメアリー・ベイトマンだ。 1806年、彼女が飼っているめんどりが産んだ卵の殻に「キリストの再臨が迫っている」という文字がはっきりと刻まれていた。人々は終末が迫っている兆候だとばかりに次々と見物に訪れ、メアリーは見物料として1ペニーずつ徴収し、最後の審判で天国に入れてもらうための紙切れまで販売した。 あたり前だが悪事はバレてしまう。産み落とされた卵に自分で文字を書き、その卵をめんどりの腹に押し込んで戻し、もう一度産ませていたのである。根っからの詐欺師だった。 他にも、エイリアンが宇宙船に乗ってきて洪水から救ってくれると信じた預言者や、最終的に集団自殺を行う終末カルトの指導者などが次々と登場するが、予言が当たったという例は、この本にはない。 終末の予言は、歴史を何千年遡ろうと的中したことがないのである。 それでも、人はなぜか終末の予言と預言者を信じ、終末が訪れるのを期待を込めて待つ。 しかし終末とは、決して訪れないただのフィクションなのだろうか。 核戦争、AI、気候変動など。本書では、学校で習わなかった世界史の逸話がちりばめられていて興味が尽きない。 著者 トム・フィリップス Tom Phillips ロンドンを拠点に活動するジャーナリスト兼ユーモア作家。ケンブリッジ大学で考古学、人類学、歴史学、科学哲学を学び、バズフィードUKの編集ディレクターとして、深刻な報道からユーモア記事まで幅広く扱ってきた。テレビや議会でコメディーを披露。その後は、ニュース記事の事実関係の真偽を確認する慈善団体フルファクトの編集に携わる。おもな訳書に『メガトン級「大失敗」の世界史』『とてつもない噓の世界史』(いずれも小社刊)がある。 訳者 寺西のぶ子(てらにし のぶこ) 京都府生まれ。翻訳者。訳書に、ラティ『資本主義で解決する再生可能エネルギー』、ブース『英国一家、日本を食べる』『英国一家、日本をおかわり』、ジャクソン『不潔都市ロンドン』、タッカー『輸血医ドニの人体実験』、レヴェンソン『ニュートンと贋金づくり』、シャンキン『スパイゲーム』など多数。 -
一口坂を、なぜイモアライ坂と読むのか 東京地名考
一口坂、不入斗、廿里、人里、古里……。東京にも、魅力的な地名や、読み方の難しい謎に満ちた地名がたくさんある。それらの語源を、地形を中心に探る。名著『東京の地名』の改題新装版。 -
悪夢工場
「キングがホラーの達人なら、リゴッティはホラーの化身だ。」(ニューヨーク・タイムズ)――祈りなのか、呪いなのか。アメリカのカルト作家による救済なき傑作群が、本邦初単行本化。 「そう、この世界の人々が、神ならぬ新たな神の存在に勘づいていることを漏らしてしまったのは、せいぜい一世紀前のことだった。」 H・P・ラヴクラフトやフィリップ・K・ディックと並び称され、ブラム・ストーカー賞を4度受賞した、文学史上最も危険な作家が、ついに上陸! 【目次】 戯れ (若島正 訳) アリスの最後の冒険 (白石朗 訳) ヴァステイリアン (若島正 訳) 道化師の最後の祭り (宮脇孝雄 訳) ネセスキュリアル (若島正 訳) 魔力 (若島正 訳) 世界の底に潜む影 (若島正 訳) ツァラル (若島正 訳) 赤塔 (若島正 訳) 編者あとがき 若島正 -
食って、出して、死ぬ 世界は排泄物で循環する
動物の糞尿や死骸こそ、地球にとってかけがえのないものだ! ・ 動物は地球の心臓だ。木々は地球の肺、昆虫たちは毛細血管だ。彼らが生死を繰り返して、地球の生態系の壮大な循環を支えている。 彼らは、地球の組織のすみずみに栄養分を届けている。糞や死骸だけではない。動物はその消費を通じても世界を変え、この世界の化学反応を変えるのだ。生態系は生き物であり、出現し、成熟し、死滅し、死んでもなお、つながりあう生命全体に豊かさをもたらす。動物はこうした生態系や地球化学的サイクルに大きな影響をおよぼしている。そしてそれらは、人間やすべての生命体が、それなくしては生存できないものなのだ。 ・ ・ 本書に登場するおもな動物たち ・ 生まれたばかりの火山島にやってきた最初の動物たち:フルマカモメ、ミツユビカモメ、ニシセグロカモメ……パフィン クジラたちの海面表層での豪壮な脱糞:セミクジラ、ナガスクジラ、ザトウクジラ 海から川に遡上するサケの大群:ベニザケ、ギンザケ、キングサーモン、カラフトマス、ヒグマ イエローストーンとアフリカの絶滅危惧種の生態系:バイソン、ワピチ、オオカミ、カバ、ヌー 人類による家畜の現状と生物多様性の喪失:ニワトリ、巨大ナマケモノ、マンモス、グリプトドン ウンチとオシッコからわかること:ゾウ、イヌ、ハンドウイルカ 糞でできているハワイのビーチ:ブダイ、サンゴ、ケルプの森、カキ 大発生した数兆匹の周期ゼミたち:「プルードX」のセミ、アリ、リョコウバト、昆虫食 蚊が大量羽化する湖畔:ユスリカ、ブユ、バッタ、クモ 水爆実験と動物たちの数奇な運命:ラッコ、ケルプの森、ステラーカイギュウ、ビーバー -
ミュージカルの「現在」 変容するトニー賞
『ビリー・エリオット』『ムーラン・ルージュ』『キャバレー』…。代表的なミュージカルを読み応えある文章で仔細に描き、魅力に迫る。ミュージカル・ファンの心をつかむ最新の舞台を網羅! -
大日本帝国海軍の戦艦3D図鑑
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 総フォロワー数23万人の聯合艦隊建造系VTuberとして人気を博す「宮間めさの」が大日本帝国海軍が誇る戦艦12隻と「計画艦」を、最新の考証を反映させて超再現! 時代に合わせてさまざまな改装を受けた戦艦の「変遷」と「メカニズム」を3Dならではの角度から画像を抽出したCGイラストと共に徹底紹介! オリジナル動画もついて、より詳しく、そして「かゆいところに手が届く」最新の戦艦図鑑!! 大日本帝国海軍が保有していた戦艦12隻と、建造予定もしくは計画だけに終わった「計画艦」を収録。 ◯戦艦12隻:『大和』『武蔵』『長門』『陸奥』『金剛』『比叡』『榛名』『霧島』『扶桑』『山城』『伊勢』『日向』 ◯「計画艦」:『改大和・超大和』『金剛代艦』『50万トン戦艦』 ●「宮間めさの」が何回もの微調整を繰り返し、細部にまで徹底的にこだわって制作した戦艦たちのCGイラスト624点を掲載。 ●二次元コードを読み取って再生するオリジナル動画を収録。戦艦12隻の「変遷」と「メカニズム」が動画でも見ることができる。 ●海底調査の結果を踏まえた最新の考証による戦艦『大和』の最期の姿を、3Dモデルで再現できる3Dプリンターデータ付き。 -
極北の海獣
18世紀ロシア、19世紀アラスカ、現代フィンランド……絶滅した海獣ステラーカイギュウを巡り3つの時代に生きた人々が、時空を超え繋がる。史実に基づいた息を呑む冒険譚。各国話題の書! ◆川端裕人さん推薦!!◆ 絶滅した生きものをめぐって、もはや四散しつつある記憶を掬い上げる。 著者の丁寧な語りは、静謐にして緊密だ。 魅了された読者は、自分自身、その静かな残響の一部となっていることに気づくだろう。 ここに絶滅文学の精髄がある。 (内容紹介) 「滅びたものと相まみえてみたいと、だれもが一度は夢見たのではないだろうか」 18世紀のロシア極東カムチャツカ半島(第1部)、19世紀アラスカ南東部(第2部)、現代フィンランドの自然史博物館(第3部)……300年の時を超えて、今はなき巨大海棲哺乳類ステラーカイギュウをめぐる、史実をもとにした息を呑む冒険譚。 葛藤を抱えその再生に情熱を燃やす人々が、いま歴史を変えるーー。 フィンランドですぐれた新人作家の作品に贈られるヘルシンギン・サノマット文学賞受賞&28言語で刊行のベストセラー。 消滅した世界を悼み、文学が弔う壮大な物語。 日本語版装画:ミロコマチコ 装幀:大倉真一郎 【目次】 第1部 栄光か、破滅かーー1741~〈ロシア極東・カムチャツカ半島〉 第2部 征服ーー1859~〈アラスカ南東部〉 第3部 命あるものたちーー1861、1950、2023〈フィンランド・ヘルシンキ〉 【訳者あとがきより】 登場人物それぞれが、時代によって課された制約の中で、 もがき、苦しみ、苛立ち、また喜びに震える、 その心のありようがいきいきと描き出される。 そして、互いに出会うことはない人々の思いが、 ステラーカイギュウを介して時空を超えて交差するとき、 読む者の胸に深く響く物語が立ち現れる。 (略)どれほど資料を集めても埋めきれないもの、 それは実際にその時代を生きた人々の心の襞であり、 そこを想像の力で補って骨太な作品世界を構築した著者の、 作家としての手腕は確かなものだ。 -
日下を、なぜクサカと読むのか 地名と古代語
「日下」と書いて「クサカ」と読むことは知られている。ではなぜその漢字をあてるのか。そうした古代にまで遡られるとみられる言葉の謎を、地名のフィールド調査から解明する。 目次 第一章 「日下」と書いて、なぜ「くさか」と読むのか 第二章 「笠置」は「日陰地」を意味していた 第三章 『日本書紀』の「頰枕田(つらまきだ)」は円形の田を指す 第四章 「鳥居」のトリとは境のことである 第五章 卑弥呼のような女性のことを「大市(おおいち)」といった 第六章 「国」は「山に囲まれた土地」のことだった 第七章 「山中」と「中山」は同じか、違うか 第八章 「ツマ(妻)」の原義は「そば」「へり」である 第九章 「アオ」「イヤ」は葬地を指す言葉であった 第十章 「賽の河原」とは、どんなところか その答は第一章に。ありふれた言葉の、忘れられた意味を追って。 古地名の語源を、地形の状況から仮説を立て、例を広げ、 実地調査と聞き取りで実証する。これはもう、 地名解読の科学的アプローチへの旅路である。 -
非美学 ジル・ドゥルーズの言葉と物
ドゥルーズにとって諸芸術はどんな意味を持つのか。美学を適用するための倫理を探りながら、日本批評の「否定神学批判」の射程距離をも探る。俊英による日本現代思想の新たな展開がここに! ◎千葉雅也氏絶賛! 博士論文をもとにした著作に、人々の価値観を根底から揺さぶろうとする気合いを込める――今や往年のあり方となりつつあるその禍々(まがまが)しいまでの熱意を、久しぶりに読んだ。芸術と哲学の距離。そして、ものごとの自律性を改めて肯定すること。何もかもをクリエイティブだと言って微笑むようなこの時代に、創造性とは何かをゼロから問い直す。 ◎内容 非美学は、批評の条件についての哲学的思考である。 非美学は他者から〈眼を逸らす〉ことの意味を思考する試みである。 -- 哲学を「概念の創造」として定義したドゥルーズにとって、芸術を通して概念を創造する批評とは何だったのか―― ドゥルーズに伏在する「言葉と物」の二元論から、今世紀の日本の批評を導いてきた「否定神学批判」の限界に迫る、 俊英による真の現代思想がここに! -- 他者から〈眼を逸らす〉ことの意味は、いかにして思考可能なのか? われわれの現代思想はここから始まる! -
マーリ・アルメイダの七つの月
戦場カメラマンのマーリ・アルメイダは、冥界の受付で目が覚めた。現世に留まる猶予は七つの月が沈むまで。スリランカ内戦の狂騒を魔術的に駆け抜ける、圧巻のブッカー賞受賞作。 あなたはこの物語で、人間の悲劇的な愚かさと、目も眩むような愛を目撃することになる。 ──西加奈子 最高にグルーヴィーな語りのリズム。主人公マーリ(の幽霊)と一緒に知られざるスリランカの闇を突っ切った。 ──佐藤究 全ての諍いは死者たちの呪いから始まる。時にフィクションは現実の暴力に無力だ。が、この悪夢の旅はどうだ、シュールな笑いで飄々と死体の間をすり抜けて行く。これはすぐ間近に迫る我々の明日の物語だ。 ──幾原邦彦 強烈なエネルギー、悲しいユーモア、胸が張り裂けるような感情。そして、歴史が人々へしたことへの燃えるような怒り。 ──「ガーディアン」紙 「この世界の狂気をどう説明できる?」 1990年、内戦下のスリランカ・コロンボ。 戦場カメラマンにしてギャンブラー、皮肉屋で放埒なゲイであるマーリ・アルメイダは、目を覚ますと冥界のカウンターにいた。自分が死んだ記憶はないが、ここに来る前に内戦を終わらせるための重要な写真を撮ったことは覚えている。与えられた七夜の猶予のうちに、自分を殺した犯人を捜し、内戦を終結に導くことはできるのか? 復讐を誓う青年革命家、爆破テロの犠牲になった博士、魂を飲み込む邪神、錯綜する陰謀……。死者も生者も入り乱れた地の混沌を駆け抜ける、狂乱のゴースト・ストーリー。 -
無意識のバイアスを克服する 個人・組織・社会を変えるアプローチ
誰もが持つ「意図しない偏見や差別=無意識のバイアス」。最新の科学的研究と具体例を用い、克服のための、そして「形成させない」ための実践的アプローチを探る革新的一冊。 無意識のバイアスを克服する 個人・組織・社会を変えるアプローチ 誰もが大切にされる社会をつくるために—— 意図的でない偏見や差別を根絶することは、 現代における大いなるチャレンジなのだ 王立協会科学図書賞ほか数々の賞にノミネート 世界経済フォーラム年間ベストブック 『THINK AGAIN』のアダム・グラント、激賞 私たちが意識的に持つ信念と衝突する、意図的でない偏見に満ちた行動。 職場や医療現場、教育の場、警察など、私たちは、それが存在し、その場を腐敗させ、時には致命的な影響さえ与えることを知っている。 しかし、そうした偏見を払拭するには、多大な努力が必要だ。 10年にわたってこの問題に取り組んできた著者は、 科学的研究と多くのインタビューとを織り交ぜながら、 我々の心と行動がどのように変化していくのかを明らかにする。 ジョンズ・ホプキンス病院の医師が使用した診断チェックリストが医療における男女の差別的扱いをなくしたこと、スウェーデンの幼稚園で教師がジェンダー・ステレオタイプを根絶するためにした工夫、オレゴン州の警察でマインドフルネスの実践と専門トレーニングにより武力行使が驚くほど減少したこと— 著者は何が有効で、それはなぜなのかを探っていく。 偏見に満ちた行動は変えられる。本書に概説されているアプローチは、 私たち自身と、私たちの世界を作り直す方法を示している。 たとえ悪意がなくても、公平に接しているつもりでも、人を差別してしまうことはある。 公正でありたいという気持ちと、現に起こっている差別との落差を 言い表すために生まれたのが、「無意識のバイアス」という言葉だ。 本書の目的は、そんな無意識のバイアスに終止符を打つことだ。(「はじめに」より) 【各紙誌コメント】 最先端の科学で、偏見の予防と治療に突破口を開く一冊。講じるべき具体的な手段が明快に書かれている。 ―― アダム・グラント(心理学者。『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』著者) 誰も偏見から自由ではない。内面化された偏見を克服するのは、自身の思考を問い直す、生涯続くプロセスである。 ―― ガーディアン紙 認知科学や社会心理学の知見を引きつつ、内省、共感、そして何よりもシステムの変革を通じて、人の心に潜むバイアスを減らすための説得力ある方法を多数紹介する。 ―― ニューヨーカー紙 医師のジェンダーバイアスを減らすチェックリストから警察の暴力を減らすためのマインドフルネスの導入まで、実に広範な手法を論じている。 ―― ネイチャー誌 -
日本人とはなにか〈増補版〉
新生日本のために、まず日本人の特性を見つめ掘り下げた、柳田学の核心部を1冊に。旧版に、「明治人の感想」、折口対談「日本人の神と霊魂の観念そのほか」など大幅増補した新装版。 -
人間のはじまりを生きてみる 四万年の意識をたどる冒険
震え飢える狩猟採集時代、家畜と農耕に縛られる新石器時代、自然に別れを告げる啓蒙時代。息子と二人で森に入った奇才作家が、人類の歩みを実際に体験する、哲学サバイバルエッセイ。 -
昭和プロレス 禁断の闘い 「アントニオ猪木 対 ストロング小林」が火をつけた日本人対決
「力道山×木村」の惨劇。禁忌と化す日本人対決。封印を破った「猪木×小林」に迫り、「藤波×長州」他、不穏で熾烈な闘いを描く。関係者多数に取材した未踏のプロレス・ノンフィクション! -
宮沢賢治/中島敦
病床で綴られた連作詩「疾中」や「ポラーノの広場」「ひかりの素足」など宮沢の18篇と、「環礁」「李陵・司馬遷」など中島の7篇を収録。周縁から文学の核心に迫った二人の世界。 月報=夢枕獏、古川日出男 -
谷崎潤一郎
室町時代の瀬戸内海、宝物をめぐって海賊や遊女、幻術使いたちが縦横無尽に躍動する幻の長篇エンタテインメント活劇「乱菊物語」。「妹背山婦女庭訓」「義経千本桜」「葛の葉」などの浄瑠璃や和歌と、母恋いを巧みに織り交ぜて綴る吉野探訪記「吉野葛」。女性への思慕を夢幻能の構図を用いて描く「蘆刈」。王朝文学に材を取った奇譚「小野篁妹に恋する事」、異国情緒に彩られる「西湖の月」、エッセイ「厠のいろいろ」を収録。巨人が紡いだ豊饒幻妖な物語たち。 解説=池澤夏樹 年譜=千葉俊二 月報=桐野夏生・皆川博子 -
好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美
江戸、そして大坂――百花繚乱に咲き誇った、17世紀から19世紀の江戸期の文学。井原西鶴・上田秋成・山東京伝・為永春水の、粋で美しく鮮やかな四作をすべて全訳・新訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=佐藤至子 月報=田中優子・宮部みゆき -
日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集
人間のユーモアと機知とエロスに満ちた野蛮な魅力そのものが生き生きと語られる、「瘤取り爺」の原話等古来よりの説話100余篇を収録。「日本霊異記」「宇治拾遺物語」「発心集」は新訳で。 解説=池澤夏樹 解題=小峯和明 月報=高樹のぶ子・朝吹真理子 -
大江健三郎
死と再生、終末と救済を一貫して問い、闘い続ける圧倒的な大江文学。 女性原理を主軸にした長篇二篇に短篇とエッセーで全体像を提示する。 著者による加筆修訂。 [収録作品] 悲しみは人生の親戚――子どもの死に見舞われながら人生の事業に乗り出す女性を描いた長篇「人生の親戚」と汚染させた地球が舞台の近未来SF「治療塔」。 部屋に閉じ籠り<鳥たち>と暮らす青年を描く「鳥」、隣人となった「山の人」の自由への希求が市民たちを戦慄させる「狩猟で暮したわれらの先祖」。他に『ヒロシマ・ノート』より「人間の威厳について」、『私という小説家の作り方』より「ナラティブ・つまりいかに語るかの問題」。 解説=池澤夏樹 年譜=尾崎真理子 月報=中村文則・野崎歓 -
南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一
民衆の紐帯であり自然の宝庫でもある社(やしろ)の破壊に反対する、南方熊楠の画期的論考「神社合祀に関する意見」。 伊良湖岬の浜辺で目にした椰子の実から日本人の来し方を想起する、柳田國男「海上の道」。 後に中将姫と呼ばれる藤原南家の姫君と、非業の死を遂げた大津皇子の交感を軸に綴られる、折口信夫「死者の書」。 近代女性の生き様を活写する「海女たち」「出稼ぎと旅」「女工たち」ほか、宮本常一「生活の記録」。 神話、伝承、歴史、生活、自然など、日本のすべてを包摂する厖大な文業から、傑作29篇を精選。 【ぼくがこれを選んだ理由】 民俗学は文学のすぐ隣にある。 南方熊楠の鎮守の森を擁護する論は今のエコロジーにつながっている。 柳田國男と宮本常一の論考を連ねると、正面から描かれた近代日本人の肖像が見えてくる。 折口信夫はもうそのまま文学。読んでいると古代の日本人とすぐにもハグできるような気持になる。(池澤夏樹) 解説=池澤夏樹 解題=鶴見太郎 月報=恩田陸・坂口恭平 -
樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外
吉原の廓の隣町を舞台に、快活な十四歳の美少女・美登利と、内向的な少年・信如の淡い想いが交錯する、一葉「たけくらべ」(新訳・川上未映子)。 東大入学のために上京し、初めて出会う都会の自由な女性や友人に翻弄される青年を描いた、漱石「三四郎」。 謎めいた未亡人と関係を重ねる作家志望の文学青年・小泉純一が、芸術と恋愛の理想と現実の狭間で葛藤する、鴎外「青年」。 明治時代に新しい文学を切り開いた文豪三人による、青春小説の傑作三作を収録。 【ぼくがこれを選んだ理由】 明治になって社会の重心は若い人たちの方にシフトした。いきなり未来を預けられた青年たちの戸惑いを漱石は「三四郎」に書き、鴎外は「青年」に書いた。「たけくらべ」の色調は江戸期への郷愁だが、その一方でこれはモダニズムの都会小説でもある。(池澤) 【新訳にあたって】一葉が今「たけくらべ」を書いたら絶対にこうなったにちがいないと信じきって&あの匂いあの話し声あの時間に持てるすべてを浸しきって、全力全愛でとりくむ所存です。(川上未映子) 解題・年譜・参考資料=紅野謙介 解説=池澤夏樹 月報=高橋源一郎・水村美苗 -
私の名前を知って
米スタンフォード大で白人水泳選手が起こした性暴力事件。被害者は何と闘い、何に怯え、何に勇気づけられたのか? 全世界に性暴力の真実を教え、その考え方を決定的に変えた衝撃の回顧録。 -
新装版 神の使者
突然現れた2人の使者と、この宇宙の仕組み、神について、宗教の矛盾、歴史の流れなどを語りあう――20世紀で一番の精神哲学書『奇跡のコース』の理解も深まる、決定版! -
近現代作家集 II
明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。II巻には昭和初期から戦後までを扱った20篇を集成。安岡章太郎、井上ひさし、安部公房、上野英信など。 戦争、敗戦、占領。 混乱期の中で開花した新しい作家たちの才能。 社会と対峙する20篇。 解説=池澤夏樹 月報=加藤典洋・斎藤美奈子 ※なお、電子書籍版には三島由紀夫『孔雀』は収録されておりません。 -
近現代作家集 I
明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。I巻には平安末期から太平洋戦争前夜までを扱った12篇を精選。久生十蘭、泉鏡花、金子光晴、高村薫など。 解説=池澤夏樹 月報=荒川洋治・中島京子 -
枕草子/方丈記/徒然草
「春はあけぼの……」一条天皇の中宮定子に仕えた宮中での生活を英知とユーモアの筆致で綴った平安の清少納言「枕草子」。「ゆく河の流れは絶えずして……」波瀾に満ちた人生を送り、鎌倉前期の大火や地震などの自然災害や人災に見舞われた体験を綴った最初の災害文学・鴨長明「方丈記」。「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて……」鎌倉末期の無常観に基づいた随想や人生訓を鋭い洞察で記した兼好「徒然草」。現代の名手による新訳・全訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=枕草子…藤本宗利 方丈記・徒然草…浅見和彦 ◎月報=上野千鶴子・武田砂鉄 -
日本語のために
日本全土の地理的な広がりを背景に生まれた、日本語・漢語・アイヌ語・琉球語といった多種多様な「日本語」のサンプルと論を、古代から現代まで、時代を超えて収録。古代に生まれた祝詞から、仏教やキリスト教の言葉、琉歌、いろはうた、辞書の言葉、また「ハムレット」や「マタイによる福音書」の翻訳比較、日本国憲法などを手がかりに、「日本語」そのものの成り立ちと性質を明らかにする。祝詞「六月晦大祓」(池澤夏樹・訳)、「ハムレット 第三幕第一場」(岡田利規・訳)、「終戦の詔書」(高橋源一郎・訳)は新訳で収録。かつてない視点による画期的アンソロジー。 解説=池澤夏樹 月報=鷲田清一・柴田元幸 -
ゴルフ スイング バイブル
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 もう他のレッスン書は要らない!?ナンバーワンプロコーチ・内藤雄士の集大成が登場。普遍の理論とわかりやすさを兼ね備えた決定版。日本人よる日本人のための『モダンゴルフ』! -
須賀敦子
イタリアでの記憶を円熟させ、深い眼差しでエッセーを遺した須賀敦子。六〇年代ミラノ・コルシア書店に集う、理想の共同体を夢見る人々の情景を温かい眼差しで描いた『コルシア書店の仲間たち』と、珠玉の各作品集から、「遠い霧の匂い」「ガッティの背中」「マリ・ルイーズ Marie Louise 」「カティアが歩いた道」「オリエント・エクスプレス」「雨のなかを走る男たち」「スパッカ・ナポリ」など。また須賀が魅せられたマルグリット・ユルスナール、ナタリア・ギンズブルグ、ウンベルト・サバの三人をめぐるエッセーと訳詩を厳選。豊かな教養に裏打ちされ、温かくも静謐な筆致で描いた傑作集。 解説=池澤夏樹 月報=長野まゆみ、福岡伸一 -
石川淳/辻邦生/丸谷才一
闇市に現れた少年は神の子か狼か……石川淳「焼跡のイエス」、「国の守は狩を好んだ」に始まる王朝時代を舞台とした説話風物語「紫苑物語」、江戸人の精神に迫る「小林如泥」「鈴木牧之」「江戸人の発想法について」。 “大殿(シニョーレ)”織田信長の日本人離れした心と行動を異国人の眼を通すことで浮かび上がらせた歴史小説・辻邦生「安土往還記」。種田山頭火をめぐる文学史ミステリ・丸谷才一「横しぐれ」、小説的趣向に満ちた「樹影譚」。王朝文学や江戸文芸、西欧文学を礎に、稀代のモダニストたちが精緻に築き上げた傑作群を収録。 解説=池澤夏樹 年譜=中条省平 月報=鹿島茂・町田康
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