作品一覧

  • 四書
    -
    1巻3,630円 (税込)
    黄河のほとり,第九十九更生区.知識人たちはここで「こども」に監督され,再教育を受ける.解放を夢みて狂騒的な鉄鋼農業生産に突き進む彼らを,やがて無謀な政策の果ての大飢饉が襲い…….不条理な政治に翻弄される人間の痛ましくも聖なる苦闘を,「四つの書」の形式で語る.大躍進時代を彷彿とする歴史の暗部に挑んだ意欲作.

    試し読み

    フォロー
  • 年月日
    4.0
    1巻1,287円 (税込)
    中国文学の巨匠が描く〈現代の神話〉 山深い農村が千年に一度の大日照りに襲われた。村人たちは干ばつから逃れるため、村を捨てて出ていく。73歳の「先じい」は、自分の畑に一本だけ芽を出したトウモロコシを守るため、村に残る決意をする。一緒に残ったのは、目のつぶれた一匹の犬「メナシ」。メナシは雨乞いの生贄として縛り上げられ、太陽の光にさらされ、目が見えなくなってしまったのだ。 わずかなトウモロコシの粒をめぐり、ネズミとの争奪戦の日々が続く。やがて井戸も枯れ果て、水を求めて谷間に赴くと、池でオオカミの群れと出くわし、にらみ合う……。 もはやこれまでか……先じいが最後に選んだ驚くべき手段とは? ネズミやオオカミとの生存競争、先じいとメナシとの心温まるやりとりを中心に、物語は起伏に富む。意外な結末を迎えるが、受け継がれる命に希望が見出され、安らかな余韻を残す。作家は村上春樹に続いてアジアで二人目となる、フランツ・カフカ賞を受賞し、ノーベル文学賞の次期候補と目される中国の巨匠。本書は魯迅文学賞をはじめ、中国国内で多数の栄誉に輝いている。また数多くの外国語に翻訳され、フランスでは学生のための推薦図書に選定されている。
  • 父を想う
    4.3
    1巻2,200円 (税込)
    中国の黄色い大地で、家族のために働き抜いた父や伯父たち。厳しくも慈愛溢れる彼らの生き様は古き良き中国を体現していた。文革、貧困、戦争……ノーベル賞候補作家による感動のエッセイ。
  • 作家たちの愚かしくも愛すべき中国 なぜ、彼らは世界に発信するのか?
    4.0
    1巻2,420円 (税込)
    創作の自由を失い、流浪の旅をへて亡命した高行健は、中国語作家として初めてノーベル賞を受賞した。余華および閻連科は、その著作の過激さから発禁処分を受けるも、内外でノーベル賞の有力候補と言われている。本書は、三人の作家たちの講演、日本の著名作家との対談、オリジナル・インタビューをとおして、世界的に高く評価されている中国文学の魅力と、中国の激動の現代史をリアルに伝える。高行健×大江健三郎、ノーベル賞作家対談を収録。
  • 硬きこと水のごとし
    3.8
    1巻3,080円 (税込)
    文化大革命の嵐が吹き荒れる中、革命の夢を抱く二人の男女が旧勢力と対峙する。権力と愛の狂気の行方にあるのは悲劇なのか。ノーベル賞候補と目される中国作家の魔術的リアリズム巨篇。

ユーザーレビュー

  • 年月日

    Posted by ブクログ

    今年読んだ本で一番の衝撃を受けたっていえる。
    手垢がついたような、くだくだしいいいまわしのおされなほんはくそくらえというまでに。

    とあるサイトで知ったこの作家、少し、暫く読み浸りたい。
    中国の、ほぼ私と同じ世代の方、習近平と同対峙しているんだろう。
    中国は時にとてつもない題材、人物、そして表現スタイルを提供する。

    何がどうと言えない孤の中身、一読しかない。
    詰らない私がコメントするなど、滅相もない。

    0
    2023年01月21日
  • 父を想う

    Posted by ブクログ

    文章や表現が美しい。
    自分の知っている中国の貧困層の生活様式を家族の温かさと生活の厳しさを交えて書かれていて、初心者にも大変読みやすい一冊だった。

    0
    2021年10月04日
  • 父を想う

    Posted by ブクログ

    国際的に著名な中国人作家による自伝エッセイ。文革時の農村の日々といってもただ懐かしむような筆致ではなく、どこか自己を突き放すような冷徹さがある。著者の父の世代がどれほど生活すること、生きることに精魂つき果たしたか、その日々が描かれる。一家を守るために肉体の限りを尽くし、子供たちの家を建てて所帯を持たせる、それが親というものの役割だと言わんばかりに命を削る父親たちはとてつもなく偉大であり、その父たちへのまなざしは尊敬と温かみで満ちている一方で、子どもに必要とあらば一瞬にして暴力装置が作動し、制御不能の移動式生き地獄と化すのは中上文学における父親っぽくて圧巻。そうかと思うと強く偉大なところだけじゃ

    0
    2018年11月14日
  • 年月日

    Posted by ブクログ

    山深い農村が千年に一度の日照りに襲われ村人たちが村を捨てて逃げていく中、73歳の「先じい」は目の見えない犬1匹と共に一本だけ芽を出したトウモロコシを守るためにたった1人村に残り、日照りや飢餓、ネズミやオオカミと戦っていき、最後には‥

    ただおじいさんと犬が日々生き抜いていく、それだけのストーリーなのに、胸に響き、圧倒的に引き込まれ、いっきに読み終えてしまいました。
    帯のコメントで
    「洗練の正反対にある生き方がもたらす感動は、地球サイズ、いや宇宙レベルといっていいほど大きいし、深い」
    とあるのですが、まさにその通りの深い深い感動がありました。

    著者は、中国河南省の貧しい農村で生まれ、飢えと孤独

    0
    2024年03月16日
  • 作家たちの愚かしくも愛すべき中国 なぜ、彼らは世界に発信するのか?

    Posted by ブクログ

    やっぱ余華て小説よりエッセイやノンフィクションのほうが面白いのでわw そして相変わらず大江健三郎は書いてることも言ってることもなぜ尊敬されてるかも全然わからん。閻連華が、星新一に触れてるのはちとうれちい。そして遠慮がちにだがみんなにdisられる村上春樹w

    0
    2023年02月05日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!