社会主義フェミニストのプロパガンダという気がしなくもないが,とても興味深い議論だった。
社会主義社会で女性の解放が進んでいたという歴史は,確かに蓋をされ抹殺されているように思う。まさに社会実験として,女性の経済的自立がある程度達成されていた社会において,何が起こったのか,実験結果の検証は必要だろう
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ただし,鉄のカーテンの向こうに良質なセックスがあったというデータが事実だとしても,必ずしも女性の経済的自立と因果関係があるとは限らない。国家社会主義という全体主義の下で,個人にとってのセックスの満足度が高かった理由は他にも色々考えられるので。
「女性の体にふれるために何らかの対価を払っているとき,男性は相手がどう感じるかを気にしなくて済みます。セックス以外で対価を払っているなら,セックスで気持ちよくさせる必要がどこにあるでしょう?意識的にせよ無意識的にせよ,そこでおこなわれているのは経済的な交換なのです」
「もしも資本主義社会が人の愛情や関心を売却可能な商品に変えてしまうのだとしたら,その動きに対抗できる政策にはどんなものがあるのか。個人の自由と公共の領域をどちらも尊重し,全体主義に陥ることなくセックス経済の働きから私たちの性生活を取り戻せるやり方が,どこかにあるのではないでしょうか。」
ある同年代から聞いた話で,海外メディアによる世界史に影響を与えた人物ランキング(何位までのランキングかは忘れたが)マルクスが選外だったとか。そのことの意外性を指摘したら,マルクス主義って何か影響したっけ?みたいな反応で二度びっくりしたのだが。一時的とはいえ割と最近まで世界の半分を構成していましたよね,と思ったのでした。みんな冷戦時代のことすっかり忘れてるよね?僕らが子どもの頃はまだ東側の世界というのがリアルに存在してたはずなんだけどな。東西冷戦も日米戦争並にそんなことあったなんて知らなかった!?ネタなのかもしれない。