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死と再生、終末と救済を一貫して問い、闘い続ける圧倒的な大江文学。
女性原理を主軸にした長篇二篇に短篇とエッセーで全体像を提示する。
著者による加筆修訂。
[収録作品]
悲しみは人生の親戚――子どもの死に見舞われながら人生の事業に乗り出す女性を描いた長篇「人生の親戚」と汚染させた地球が舞台の近未来SF「治療塔」。
部屋に閉じ籠り<鳥たち>と暮らす青年を描く「鳥」、隣人となった「山の人」の自由への希求が市民たちを戦慄させる「狩猟で暮したわれらの先祖」。他に『ヒロシマ・ノート』より「人間の威厳について」、『私という小説家の作り方』より「ナラティブ・つまりいかに語るかの問題」。
解説=池澤夏樹
年譜=尾崎真理子
月報=中村文則・野崎歓
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Posted by ブクログ
「人生の親戚」…障害をもった兄弟が自殺するというなんて悲惨でどうしようもなくいやな設定を思いつくのだろう。特に知的障害を持つ子どもがというのが。その瞬間の描写や経緯が何度もでてきてやり切れない。これを抱えて生きていく女性に焦点が当たっているのはわかるが。設定の後味の悪さが全てを覆ってしまう感じ。
「治療塔」…エリート層のみが新しい地球へ行く、という設定が面白い。が、そうした科学の進んだ未来設定なのに電話を待ってたり、特急列車で移動したり古い生活スタイルのままなのが踏み込み不足という感じ。とは言え、世の中が行き詰まるとみんな一緒にという美話が通用せず、分断が起こるというのはありそうな話だと思った。
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