現代アートとは何か

現代アートとは何か

ビジネス・実用
3,025円 (税込)

15pt

現代アートを司るのは、いったい誰なのか?
世界的企業のトップや王族などのスーパーコレクター、暗躍するギャラリスト、資本主義と微妙な距離を保つキュレーター、存在感を失いつつも反撃を試みる理論家、そして新たな世界秩序に挑むアーティストたち……。日本からはなかなか見えてこない、グローバル社会における現代アートの常識(ルール)=本当の姿(リアル)を描きつつ、なぜアートがこのような表現に至ったのか、そしてこれからのアートがどのように変貌してゆくのかを、本書は問う。
さらに、これら現代アートの「動機」をチャート化した「現代アート採点法」によって、「難解」と思われがちなアート作品が目からウロコにわかりはじめるだろう。
アートジャーナリズムの第一人者による、まったく新しい現代アート入門。

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現代アートとは何か のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    非常に重厚,面白い.
    現代アートとは何かというシンプルで難解な問いに対して
    自分のような素人でも腹落ちする見解を示唆してくれる.

    本書で述べられる現代アートを構成する3要素,アーティストの7つの創作動機は今後間違いなく自分の芸術鑑賞の際の補助になってくれるだろう.

    若干「料理の四面体」にも通ずる構成を感じる.

    ============================
    現代アート
    グローバル資本主義を前提とするシステム

    アウラ
    複製技術によって喪失した何か
    芸術作品の持ついまーここ的性質

    "芸術の起源は魔術や宗教に求められ、かつては畏怖や信仰の対象だったものが芸術作品へと移行した。神像や仏像が典型だが、それらは礼拝の対象であって、ただそこに存在しさえすればよく、実際に見る必要は必ずしもなかった"(例:見ると目が潰れるといわれていた天皇の御真影)

    礼拝価値から展示価値へ
    さらに口実価値へ?(客寄せパンダ化)

    デュシャンの衝撃

    現代アートの構成3要素
    インパクト、コンセプト、レイヤー

    作家の7つの動機
    ・新視覚,知覚
    ・メディアと知覚
    ・制度への言及
    ・社会問題,政治
    ・世界の捉え方,思想,科学,哲学
    ・私と世界
    ・生,死,性
    →美しさ.完成度は動機ではない.

    千利休、デュシャンの先駆けとしての評価
    既存の茶会の概念の破壊、レディメイド

    現代美術ではなく現代アートもとい、現代知術

    「誤読の自由」

    鑑賞は己の人生での経験や記憶を総動員.正解はなく,批評のあってはならない.
    その上で批評家は鑑賞結果を批評という世間にアウトプット.
    その巧拙はいわば己の器を晒すようなもの.リスクが伴う豪胆な商売.

    わかる人はは分かればいい=エリーティズム

    ーーーーーーーーーー
    筆者のまとめ
    ・アートワールドは矛盾に満ちている
    ・アートマーケットは加熱する一方
    ・スーパーコレクターの作品の特権的な私有化や囲い込み
    ・美術館やアーティストは圧力にさらされている
    ・巨大美術館がポピュリズムに陥る.テーマパーク化
    ・批評や理論は影響力を失っている
    ・1989年にアートの潮流が変わる「大地の魔術師」「オープン・マインド」
     ー>ポストコロニアリズム,マルチカルチュアリズム
    ・アートの変容(アート史への言及,先行作品の示唆だけでなく政治的・社会的メッセージ)
    ・アート=選択,判断,命名の知的作業.
     デュシャンの泉の衝撃
    ・今日のアートはすべからくコンセプチュアルアート
    ・アートの3要素:インパクト,コンセプト,レイヤー
    ・創作の動機7つ
    ・これからのアートはインスタレーション志向に.

    0
    2025年05月18日

    Posted by ブクログ

    現代アートと言う不可解で全体像の見えないものを、多角的な視点から分析している。
    現代アート業界に渦巻く資本や権力の問題をジャーナリスティックな視点から分析したかと思えば、現代アートに必要な要素や製作者の動機、絵画や写真といった平面的な表現方法からインスタレーションへと移り変わっていく動向についてまで技術的な観点から解説している。
    大部だが、これ1冊読めばよくわからない現代アートと言うものに対する自分なりの視点を確保することができるだろう。

    0
    2019年02月03日

    Posted by ブクログ

    現代アートは、マルセル・デュシャンが「泉」で芸術家が作品を作るという従来のものから、世の中のものから選択し意味付けを行って鑑賞者に提示し鑑賞者がその評価を完成させるというものに変化させた流れの中にある。
    重要なのは、「インパクト」「コンセプト」「レイヤー」で、コンセプトは「エロス・タナトス・聖性」「世界と私」「アクチュアリティ」「制度への批判」「アート史への言及」「メディウム」「新規性」に分けて評価できる。
    実際のアートの値段は、メガコレクター、公的な美術館(実際のバイイングパワーは落ちているが、箔付け)、キュレーター、アートディーラーがプレイする世界で、批評家の役割はなくなってきている。

    0
    2018年08月24日

    Posted by ブクログ

    アートジャーナリストとして、今のアート界の現状について詳しく取材し、本のタイトルである、現代アートとは何かについてをわかりやすく語っている。庶民には知り得ない、アートの舞台裏(学芸員、キュレーター、富豪、政治との関わり)について、ここまでしっかり、わかりやすく書いて伝えることのできる人が他にいるだろうか?批評でありながら平易な文章で書かれていて、ぐいぐい読めてしまう。値段以上の価値がある、2018年の買ってよかった本の1冊。

    0
    2018年07月12日

    購入済み

    これが現代美術

    とても興味深い内容だった。
    現代美術とは何か。どういった仕組みで評価されていくのか。

    知ることで、さらに興味が引き立てられていくのを感じる。

    0
    2025年12月06日

    Posted by ブクログ

    2024.05.05 なかなか読み応えのある、ある意味深くて重くて辛辣な素晴らしい本であった。それでいて割とわかりやすい。勉強になった。著者には深く感謝を表明したい。

    0
    2024年05月05日

    Posted by ブクログ

    愛知トリエンナーレをプロデュースしたディレクターによる現代アート産業俯瞰図。現代アートを形作る画廊やオークションハウス、アート・バーゼルやベネチア・ビエンナーレの舞台裏が描かれる。一般生活ではアクセスできない美術産業界を垣間見れる貴重なモノローグではあるが、舞台の内側の人間であるはずなのに、美術産業界に対する嫌悪感が見え隠れして、エンターテイメント教材として読めなかった。

    0
    2023年12月16日

    Posted by ブクログ

    現代アートを支えるシステムとしての金(マーケット)の話から始まり、その誤解や構造的矛盾を明らかにした上で、個々のアーティストや作品、歴史的な意義を再確認する。誰にでも使える独自の評価チャートを用いて現代アートの見方を提示する。
    「あんな絵が100億?!」という疑問を納得できないにせよ理解できるようになるし、現代アートのわけわからなさにも「正史」があると思うとちょっと安心する。

    0
    2021年01月18日

    Posted by ブクログ

    読み終わるのに時間のかかった分厚い本。現代アートとその周辺についてよくわかる。大富豪のコレクターの話にはなんだかワクワクした。「ダイナスティー」とか思い出した(古い)。ただ、著者の現代アートへの興味が立体やインスタレーションに偏っているので、そこら辺はちょっと物足りないかも。絵画が好きなので絵の話も聞きたかった。とにかく濃い本です。

    0
    2020年08月15日

    Posted by ブクログ

    分厚い本やけど、具体的でわかりやすかった。
    ややこしく書いてなくて、興味深く読めた。
    現代アートとそれを取り巻く社会についてよくわかった。
    現代アート好きな人におすすめしたい。

    0
    2019年06月23日

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