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  • 皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。
    3.6
    あるとき、会議中に原さんが猛然としゃべりだした。とある鉄道の本について、熱く熱く語っているのである。「いや、そんな細かい部分、ここにいるだれもわからんがな」と呆気に取られつつ、私は深く納得した。 なーんだ、ただのオタクだ! そこからなにがどうなって対談をすることになったのか、いまいち記憶が定かではないのだが、小説や天皇制や鉄道について、二人で好きなようにしゃべったのが本書だ。 私と同様、門外漢のかたにも、肩肘張らずにお読みいただける内容になったのではないかと思う。 ――三浦しをん(「まえがき」より抜粋)    * 三浦さんが女性作家として、時にびしっと本質を衝く意見や質問をされることに、思わずはっとさせられた。 「社会全体の中で女の人をどう位置づけるかは、学校教育も政治家も何も考えていないような気がします。」 「アマテラスは女性の神様ですが、その子孫であるとされる天皇家は、なぜ女系を採用しなかったんでしょうね。」 学者でない人々、とりわけ女性との対話を積み重ねることで、自らの学問が鍛えられてゆくことの大切さを、改めて思い知らされた次第である。 ――原 武史(「あとがき」より抜粋)
  • 好色一代男
    3.3
    生涯で戯れた女性は三七四二人、男性は七二五人。伝説の色好み・世之介の一生を描いた、井原西鶴「好色一代男」。破天荒な男たちの物語が、島田雅彦の現代語訳によってよみがえる!
  • 好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美
    4.0
    江戸、そして大坂――百花繚乱に咲き誇った、17世紀から19世紀の江戸期の文学。井原西鶴・上田秋成・山東京伝・為永春水の、粋で美しく鮮やかな四作をすべて全訳・新訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=佐藤至子 月報=田中優子・宮部みゆき
  • 老いの入舞い 麴町常楽庵 月並の記
    3.0
    新米同心vs大奥出身の尼僧。江戸の新本格! 若き定町廻り同心の仁八郎は、上役の命で訪れた先で元大奥勤め・年齢不詳の庵主と出会う。その周囲で次々と不審な事件が起こるが…。
  • 木暮荘物語
    3.9
    小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年、二階建て全六室のおんぼろアパート・木暮荘。現在の住人は四人。一階には、死ぬ前の愛あるセックスに執念を燃やす大家の木暮老人と、刹那的な恋にのめり込む女子大生・光子。二階には、光子の日常を覗くことが生き甲斐のサラリーマン・神崎と、姿を消した恋人を想いながらも別の男性からの愛を受け入れた繭。一見平穏な木暮荘の日常だが、それぞれが「愛」を求めたとき、痛烈な哀しみがにじみ出す。それを和らげ、癒すのは、安普請のぼろアパートだからこそ生まれる人のぬくもりだった……。直木賞作家が紡ぐおかしくも温かな人間物語。
  • 小島信夫『アメリカン・スクール』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    今日は小説技法の初歩をしっかりおさらいしましょう。そして、作りものめかないためにどうすればいいのか。『アメリカン・スクール』の三人称多元はどういうものなのか。今回は、小島信夫『アメリカン・スクール』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2013年5月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 壺中の回廊
    3.3
    関東大震災からの復興の兆しを見せる昭和五年、東京。歌舞伎の殿堂木挽座に“掌中の珠を砕く”という脅迫状が届く。皆が疑心暗鬼にかられるなか『忠臣蔵』に出演中の花形役者が毒殺される。江戸の狂言作者の末裔桜木は、築地署の笹岡と真相究明に乗り出す。容疑者は、役者、裏方、観客すべて。だが、嘘をつくのが商売の役者を相手に捜査は難航……。変革の時代を背景に描く歌舞伎バックステージミステリー。
  • 「国境なき医師団」になろう!
    3.8
    誰かのために、世界のために、何かしたい。――でも、どうやって?「国境なき医師団」で働くのは医師や看護師だけではない! ハイチ、ギリシャ、フィリピン、ウガンダ、南スーダンをめぐる現地ルポと日本人スタッフへのインタビューで迫る、「人道主義」の最前線。 * * *MSFってどんな組織? どんな人が働いているの?どこに派遣されるの? 危なくないの?給料はどれくらい? …私でもなれるの?知っているようで知らないMSFのリアルを、稀代のクリエーターが徹底取材で明らかに! * * *[目次]はじめに第一章 「国境なき医師団」ってどんな組織?第二章 MSF日本インタビュー1 アドミニストレーター ロジスティシャン 人事部リクルートメントオフィサー第三章 現地ルポ1 ハイチ ギリシャ フィリピン第四章 MSF日本インタビュー2 国境なき医師団日本会長 活動責任者 ファンドレイジング部ディレクター+シニア・オフィサー第五章 現地ルポ2 ウガンダ 南スーダンおわりに
  • 「国境なき医師団」をそれでも見に行く  戦争とバングラデシュ編
    4.5
    世界最大の難民キャンプで、作家が出会った「もう一つの戦争」。希望なき世界でたたかう仲間たちを描く、大反響ルポルタージュ! 前回訪ねたガザとヨルダン川西岸地区に続き、バングラデシュにあるロヒャンギャ難民キャンプを訪ねた著者。世界が暴力に覆われるなか、困難を増す難民の人々の現実と国際人道支援の最前線を描く。歴史学者・藤原辰史氏との対談を収録。 「著者は深く傷ついている。苦境に生きる人たちの姿を見、話を聞き、その理不尽に憤り、でも憤るよりもっと深く、傷ついている。傷ついていることを、隠さずに書いている。私はそのことに心動かされ、そして、なんと信頼できるルポだろうと思うのだ。」角田光代さん(群像2025年5月号より) 「いとうさんが訪ねた場所は、現代史の「傷」の現場だ。私は本書を生きた歴史の本として読み、著者とともに世界を旅した。」藤原辰史さん 「私たちがいなくていい世界にするために、私たちが今ここにいる」(「国境なき医師団」メンバーの言葉) 彼らはこの希望なき世界で、信じることのできない希望のためになお“踏みとどまっている”、あるいは“退避してひたすら前方をにらんでいる”、または“一歩ずつ目的地へにじり寄っている”。つまり、それでも彼らはいる。現在、世界はきつい。希望は日々少なくなる。しかしそれでも、いやだからこそ「私たちが今ここにいる」必要がある。そして俺も『「国境なき医師団」をそれでも見に行く』のだ。――いとうせいこう
  • 「国境なき医師団」を見に行く
    4.0
    生きることは難しい。けれど人間には仲間がいる。――大地震の傷跡が残るハイチで、中東・アフリカから難民が集まるギリシャの島で、フィリピンのスラムで、南スーダンからの難民が100万人を超えたウガンダの国境地帯で。作家・いとうせいこうが「国境なき医師団」の活動に同行し、世界のリアルな現場を訪ねて描いた傑作ルポルタージュ。日本の小説家がとらえた、「世界の今」と「人間の希望」とは? 生きることは難しい。けれど人間には仲間がいる。――大地震の傷跡が残るハイチで、中東・アフリカから難民が集まるギリシャの難民キャンプで、フィリピンのスラムで、南スーダンからの難民が100万人を超えたウガンダの国境地帯で。作家・いとうせいこうが「国境なき医師団」の活動に同行し、世界のリアルな現場を訪ねて描いた傑作ルポルタージュ。日本の小説家がとらえた「世界の今」と「人間の希望」とは?
  • 「国境なき医師団」をもっと見に行く ガザ、西岸地区、アンマン、南スーダン、日本
    3.9
    世界の矛盾が凝縮された場所――パレスチナ。そこで作家は何を見て、何を感じたのか? 同時代の「世界のリアル」を伝える傑作ルポルタージュ! 抗議デモで銃撃されるガザの若者たち、巨大な分離壁で囲まれたヨルダン川西岸地区、中東全域から紛争被害者が集まるアンマンの再建外科病院ーー。 「国境なき医師団」に同行して現地を訪ねた作家が、そこに生きる人たちの困難と希望を伝える好評シリーズ最新刊。 文庫版では、新たに「南スーダン編」「日本編」を追加。 「見つめるほうも、見つめられるほうも、その瞬間を生きている。戸惑いの中から漏れる言葉に吸い寄せられた。」 ――武田砂鉄さん(ライター) 「いとうさんだからかけた、ニュースでは見えない人間のドラマ。最前線のリアルが立体的に伝わる一冊です。」 ――白川優子さん(「国境なき医師団」看護師)
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答
    3.9
    子どもの毎日は、山あり谷あり。第一志望の学校に落ちた! 体育が好きになれない。大人になるって楽しい……? ストレス社会でがんばる子ほど肩の力がみるみる抜ける人気作家7人の迷回答
  • こどものころにみた夢
    3.2
    文章と絵で綴る「こどものころにみた夢」のアンソロジー。怖い夢、切ない夢、それとも、おもらしの夢……? 角田光代、島本理生、西加奈子、阿川弘之、堀江敏幸、穂村弘、高橋源一郎他、豪華作家陣が美しい絵とと共に綴る「夢」の物語。
  • 今夜、笑いの数を数えましょう
    3.6
    倉本美津留、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、バカリズム、枡野浩一、宮沢章夫、きたろう。いとうせいこうが、「笑い」の世界の第一線で活躍中の6名と、その本質を語り明かす対談集。平成の「笑い論」決定版! 「死ぬ前に一度は気になる人物と「笑い」の種類について話しあってみたい。そして自分が考えてきたことを伝えてみたらどうだろう、と考えるに至りました。」(前口上」より)
  • コンラッド『闇の奥』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    小説で声や痛みは再現可能か? そのものを伝えることができるのか? 今回はコンラッドの『闇の奥』を読む。「シリアスな本作を使って、笑ってもらおうというのがこちらの魂胆ですから、空前絶後といっていいですよ(奥泉)」。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2012年8月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 後藤明生『挾み撃ち』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    『挾み撃ち』の特徴は半勃起? 「あらゆる小説の中でこの人の書くものだけが救いですから(いとう)」。今回は、後藤明生の『挾み撃ち』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2009年5月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • サイドストーリーズ
    3.8
    『天地明察』『探偵はバーにいる』『鍵のかかった部屋』『さよならドビュッシー』『百瀬、こっちを向いて。』『ストロベリーナイト』『まほろ駅前多田便利軒』など、人気作のサイドストーリーが読めるアンソロジー。
  • 作家と楽しむ古典 好色一代男 曾根崎心中 菅原伝授手習鑑 仮名手本忠臣蔵 春色梅児誉美
    -
    古典を平易にわかりやすく。「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」の古典新訳で活躍した作家たちによる古典講義。人気シリーズの第三弾は江戸のベストセラーと三大浄瑠璃を軽やかに紹介。
  • 散歩哲学 よく歩き、よく考える
    3.8
    人類史は歩行の歴史であり、カントや荷風ら古今東西の思想家・文学者も散歩を愛した。毎日が退屈なら、自由を謳歌したいなら、インスピレーションを得たいなら、ほっつき歩こう。新橋の角打ちから屋久島の超自然、ヴェネチアの魚市場まで歩き綴る徘徊エッセイ
  • 雑談藝
    4.3
    仏像を訪ねる『見仏記』シリーズ、武道館公演や映画化もされた大人気トークイベント『ザ・スライドショー』、展覧会の「仏像大使」活動などでおなじみのいとうせいこう&みうらじゅん。 旅に出るときの新幹線の車中でもずーっとしゃべりっぱなしの仲良し名コンビが、2016年1月から2017年5月まで放送していたラジオ番組「いとうせいこう×みうらじゅん ザツダン!」(文化放送)の中から、とくに面白かった雑談を選り抜いて書籍化。 乾電池の「単」とは何なのか? ♂♀マークの意味するものは? 新幹線で時刻通りに通過されてしまう三河安城駅って? お風呂でメガネは外すのか? 手にメモを取るのにふさわしい内容とは? 新婚さんにふさわしい間取りは? みうらじゅんの美髪の秘密とは? 三途の川は何級河川なのか? 理想の葬式とは? 死ぬときに言いたい最期の言葉は?……などなど、くだらなくて笑ってしまう雑談から「なるほど!」と感心する雑談まで、怒涛の74本を収録。 笑いの中に真理あり! 読めば身につく雑談力! 雑談上手になれる「雑談藝の極意十箇条」や、新幹線車内で隠しどりした「本気雑談」も収録。転がり続けるおしゃべりは誰にも止められない! ザッツ・トーキング・ロール!
  • 志賀直哉『暗夜行路』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    『暗夜行路』は元祖「中二病小説」? 元祖「セカイ系小説」? 時任謙作はアメーバ? 今回は小説の神様こと志賀直哉が書いたリアリズム小説の一つの典型『暗夜行路』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2013年8月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 師父の遺言
    5.0
    京都祇園の料理屋に育ち、歌舞伎役者と親戚で、幼い頃から芝居に親しんだ著者。早稲田大学で演劇を学ぶうち、稀代の演出家にして昭和の怪人、武智鉄二に出会う。やがて“跡継ぎ”と見込まれ、弟子として武智の演出助手を務めるようになるが……。毀誉褒貶ありながら鬼才として名を馳せた反骨の師が、全身全霊で教えてくれた人生の闘い方とは! 恋愛に似た師への想いと波乱の青春を描く自伝文学の傑作。
  • 師父の遺言
    4.2
    1巻1,320円 (税込)
    変わりすぎるほど変わった人を、 私は一生の師と仰いだ… 祇園の料亭に育ち、歌舞伎の世界に飛び込んだ著者は、 稀代の演出家にして昭和の怪人、武智鉄二に出会った。 この反骨の師が全身全霊で教えてくれた、人生の闘い方とは――。 直木賞作家が波乱万丈の半生を綴る、自伝文学の傑作!

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  • 島田雅彦芥川賞落選作全集上
    4.0
    1~2巻1,100円 (税込)
    デビューからわずか四年で、芥川賞に六回ノミネートされ、六回落選した現・芥川賞選考委員島田雅彦の華麗なる落選の軌跡にして初期傑作集。大学在学中に発表された鮮烈なデビュー作「優しいサヨクのための嬉遊曲」のほか、「亡命旅行者は叫び呟く」「夢遊王国のための音楽」を収録。作家生活三十周年記念企画。

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  • カオスの娘 呪術探偵ナルコ
    3.8
    シャーマンの血を受け継ぎ、予知能力を持つ少年ナルヒコ。死んだ祖母の故郷・網走の原野でシャーマンの修行を受けたナルヒコは、夢の中で一人の少女と出会った。記憶を無くした少女は、自分を監禁していた男を殺し、逃亡先で次々と殺人を重ねている。ナルヒコは彼女を助けるべく、東京に戻るが……。シャーマン探偵は、破滅に憑かれた“カオスの娘”を救えるのか。スピリチュアル・ミステリー。
  • 春色梅児誉美
    3.3
    江戸を舞台に、優柔不断な美男子と芸者たちの恋愛模様を描いた為永春水『春色梅児誉美』。たくましくキップが良い女たちの連帯をいきいきとした会話文で描く、珠玉の現代語訳!
  • 小説禁止令に賛同する
    3.0
    「皆さん。こんなおかしな小説はありはしません。信じて下さい」2036年の日本。「練られた筋書きだの、生活の機微を活写した虚構だの、人間のありようを深く追求するだの、そんなことの一切が嘘八百だということを、わたしは平易な随筆でもってあきらかに示したい。それが敗戦国の人間の、当然の責務だと考えるからであります」獄中で書いた随筆は、政府が発布した「小説禁止令」を礼讃する内容になるはずだった。しかし、当局がそこに見つけたのは、あるはずのない作品名だった……。
  • 小説作法XYZ―作家になるための秘伝―(新潮選書)
    5.0
    《コトバを生業とする者たちが積み上げて来た文学的叡智がどれだけ人類に貢献して来たか》40年間の作家生活を経て、改めて「知性」の意味を捉え直した時、新たなる小説作法が誕生する。46箇条の「超絶技巧エチュード」は必見。当代を代表する書き手がプロフェッショナルになる道筋をすべて明かした文芸創作の『五輪書』!
  • 小説作法ABC(新潮選書)
    3.8
    人は誰でもストーリーテラーになる。「物語る能力」を最大限に生かすための基本的技術とは何か? 一行目をどう書き始めるか、自分の無意識など信じるな、一〇〇字あらすじ企画書法、プロの証は原稿料……最前線の現役作家がすべてを投入して語り尽くした「小説の教科書」。蓮實重彦氏も「21世紀の『小説神髄』」と推薦!
  • 小説の聖典
    3.9
    読んでもおもしろい、書いてもおもしろい。不思議な小説の魅力を作家二人が漫談スタイルでボケてツッコむ!笑って泣いて、読んで書いて。そこに小説がある限り……。
  • 植物はヒトを操る
    3.4
    ベランダで自己流園芸に勤しむクリエーターのいとうせいこう氏と、世界的な花の育種家(ブリーダー)の竹下大学氏が、 不可思議な植物の世界をめぐって深淵で刺激的なサイエンス・トークを繰り広げる。 本書のタイトルは、人類は植物を利用して文明を発展させてきたが、 実は植物の方が種の繁栄のために人間を利用しているのではないかという発想によるもの。 動物との共進化に代表される植物の生存戦略、日本人の死生観と植物の関係性、 生殖から考えるオスの存在意義など多方面から植物にまつわるエピソードと可能性を語る壮大な対談集。 植物と人間の新しい関係が見えてくる、花とサイエンスの超入門書。
  • シルエット
    3.8
    女性の体に嫌悪感を覚える元恋人の冠(かん)くん。冠くんと別れ、半ばやけでつき合った遊び人の藤野。今の恋人、大学生のせっちゃん…人を強く求めることのよろこびと苦しさを、女子高生の内面から鮮やかに描く群像新人賞優秀作の表題作と15歳のデビュー作他1篇を収録する、せつなくていとおしい、等身大の恋愛小説。
  • 白いへび眠る島
    3.7
    高校生の悟史が夏休みに帰省した拝島は、今も古い因習が残る。十三年ぶりの大祭でにぎわう島である噂が起こる。【あれ】が出たと…。悟史は幼なじみの光市と噂の真相を探るが、やがて意外な展開に!
  • しをんのしおり
    3.8
    「漫画の王国」に生れた小説家の乙女な日常生活。バンドを追っかけ上方へ、愉快な仲間と朝まで語り、わきあがる妄想の楽園に遊ぶ……色恋だけじゃ、ものたりない! なぜだかおかしな日常はドラマチックに展開――日本の政局も、家族の事件も、人気のTVドラマも、考え始めたらいつのまにかヒートアップ! 「読んで楽しく希望が持てる」、笑い出したら止まらない、抱腹微苦笑ミラクルエッセイ。

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  • 新装版 三四郎はそれから門を出た
    4.1
    「オシャレの追求に励むのは来世にまわし、今生では思うぞんぶん読書しようと思う。……世の中にこんなに本があるのに、顔なんか洗ってる場合じゃない」(文庫版あとがきより)筋金入りの活字中毒者・三浦しをんによる、抱腹絶倒、時に涙の読書(ブック)&文化案内(カルチャーガイド)が新装版で登場!
  • 自己流園芸ベランダ派
    4.4
    タレント、ミュージシャン、作家……と多様な顔をもつ、著者いとうせいこう氏は自宅マンションのベランダで60鉢もの植物を育てる「ベランダー」でもある。 「ベランダー」とは著者の造語で、ガーデナーと区別したものだ。 面積や日照時間が限られる都会の狭いベランダでは園芸書の知識は通用しない。 著者は10年以上のベランダー経験をもとに自己流で植物の世話をし、試しては枯らし、枯らしては試すを繰り返す。 しかし、その自由さこそがベランダーの醍醐味なのである。 たとえ枯らしてしまってもいいのだと著者は言う。 それも植物の生命のひとつのサイクルであり、そもそも植物の生命をコントロールしようとすること自体が無理なのだから……。 本書は、そんな著者の植物生活をつづったものだ。 著者と一緒に植物の生命の偉大さに驚き、感謝したくなる一冊です。
  • 純白のライン
    5.0
    「忘れてはいけなかった。働き、走り、考えつづけて生きる毎日を、体と心は求めてやまないのだということを」。突然の社長命令でニューヨークシティーマラソンに参加することになった広和。かつて家庭教師をしていた社長の娘、真結を監視しろというのだが――。さわやかな読後感を残す中編。文春文庫『シティ・マラソンズ』収録の中編。
  • 女子漂流
    3.5
    女の業を体現し続ける作家・中村うさぎと、女戦線からの離脱を切に願う作家・三浦しをんによる、赤裸々すぎる対談集! 人生という大海原に漕ぎ出してみたものの、たどり着くべき岸からは遠ざかるばかり。 いつしか己が漂流していることに気付いた女子二名。女子高、恋愛、エロ、結婚、仕事、買い物依存症、隠遁願望。正反対の漂い方をしてきた二人による、時に笑えて時に赤裸々すぎるトークの行き着く先は!? 自分らしい生き方が見えてくる一冊。 ・誤った選択 ・シダ植物のように ・男は違う生き物 ・エロへの目覚め ・片づけられない女 ・一人は恥ずかしくない ・ブスの壁 ・評論好きな男、創作する女 (目次より)
  • 人生激場(新潮文庫)
    4.0
    気鋭作家の身辺雑記、だけに終わらぬ面白さ! プレーンな日常を「非日常」に変えてしまう冴えた嗅覚。世間お騒がせの事件もサッカー選手の容貌も、なぜかシュールに読み取ってしまう、しをん的視線。「幸せになりたいとも、幸せだとも思わないまま、しかし幸せとはなんだろうと考えることだけはやめられない」。美しい男を論じ、日本の未来を憂えて乙女心の複雑さ全開のエッセイ。
  • 人類最年長
    4.0
    1巻1,629円 (税込)
    江戸が東京になって、日露戦争、関東大震災、東京大空襲、そして平成の終わりまで、たったひとりで生き抜いた男がいた。 男は1861年3月13日、横浜で生まれた。 とても成長の遅い子どもで、3歳になるまでまともに歩けず、ゆっくりと時間をかけて成長してからは、人並みに結婚もした。 何度も死に損なったけれど、それなりに人生を楽しんで、あらゆるものを見てきた。 五千円札の女と懇意になったり、朝鮮人狩りから少女を救ったり、ヤミ市の少年たちに自活の道を施したり、不死化細胞の研究に協力させられたり、数奇な運命とともに生きた。 この男、159年にも及ぶ人生最後の望みとは? 30歳の女性看護師に何を託すのか。 さあ、夢見るようなタイムスリップが始まる! 文壇の鬼才が世に問う、圧倒的なイマジネーションと構築力による衝撃の書。
  • 筋金入りのヘタレになれ
    3.0
    「人類不要の時代をどう生き延びるか?」 文豪・島田雅彦が炎上を恐れず語る 人生の嗜み方 人間だけが持っていると思われていた創造性も、 人工知能によって代行される時代が巡って来た。 人間界ではわりとヘタレや敗者も生き延びてこられたのだが、 人工知能が進化論の原則をよりシビアに踏襲するとしたら、 それこそ血も涙もない淘汰を行うだろう。 長い年月をかけて、思想や哲学を通じて考察されて来た 人間の条件がこの先、大きく変わる。人間はこのまま奴隷か、 動物園の動物のようになってゆくと思われるが、 その前に人間を人間たらしめている理性と狂気について、 今一度考えてみるのも一興かと思い、本書を出すことにした。 愚行、虚栄心、性欲、破壊衝動、嫉妬……ビジネス書では ほとんど扱われないテーマばかりを選び、 酒場で放談する形式を取った。 民主主義崩壊前夜にあっては、酒場の放談こそが、検閲もなく、 最も言論の自由を行使でき、ヘタレが一番輝く場だからである。 炎上は避けられないだろうが、死なない程度に地雷を踏むのは 武勇伝ネタを積み上げたいヘタレのプライドの現れなので、 どうか温かく見守ってやってください。
  • スノードロップ
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    「あなたは考えたことがありますか? 自分がラストエンペラーになるかもしれないって」――私は東京の空虚な中心に広がる森に住む憂いの皇后。ハンドルネームはスノードロップ。花言葉は「希望」「慰め」。腐敗した泥舟政権は国民を国家に奉仕させる倒錯を繰り返す。さあ、「ダークネット」を駆使し、「令和の改新」を実行すべし!
  • スーパーエンジェル
    4.0
    1巻1,672円 (税込)
    全知全能のアルゴリズム=マザーに支配され、 生まれながらに階級で選別されて生きる人類。 異端の少年と中古アンドロイドが世界を変えるSF冒険物語 総合プロデュース・指揮:大野和士 台本:島田雅彦 作曲:渋谷慶一郎 子どもたちとアンドロイドが創造する、まったく新しいオペラを小説化! 何も知らない人はいう。パンドラの箱を開けるなと。でも蓋は開けるためにあるんだよ。 希望はここにしかないんだよ。 ある学園の卒業式。卒業生たちは15歳になると適性検査で選別され、全知全能AI「マザー」の管理下に置かれる。 アキラは判定により開拓地に送られることになり、教育係のヒューマノイド型AI「ゴーレム3」と出会う。 ゴーレム3はアキラとの深い心の交流を通じ、恋の切なさや夢見る力を感じとりながら、 世界の秩序を覆す、とてつもないものを創り出そうとしていた――。
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から
    3.7
    豪華寝台列車「ななつ星」をめぐる7つのストーリー 豪華寝台列車「ななつ星」での旅を舞台に、7人の人気作家が紡ぐ極上の小説と随想。あなたなら、この旅に誰と一緒にでかけますか? ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 絶望キャラメル
    3.8
    1巻1,078円 (税込)
    「こんな時代に生まれてきたのが、悲しくてたまらないのです」――。破産寸前の地方都市を舞台に、破天荒な坊主と4人の天才高校生が暴れ回る! 時代を撃ち抜くディストピア青春小説。
  • 漱石漫談
    4.3
    『こころ』はBL?『坊っちゃん』は童貞小説?邪道に見せて王道を行き、微笑みながらガチで斬り合う「文芸漫談」の真髄発揮。『吾輩は猫である』『三四郎』他を読み解く漱石入門書。
  • 想像ラジオ
    3.9
    深夜二時四十六分。海沿いの小さな町を見下ろす杉の木のてっぺんから、「想像」という電波を使って「あなたの想像力の中」だけで聴こえるという、ラジオ番組のオンエアを始めたDJアーク。その理由は―東日本大震災を背景に、生者と死者の新たな関係を描き出しベストセラーとなった著者代表作。 野間文芸新人賞受賞。
  • そろそろ旅に
    4.1
    『東海道中膝栗毛』で一世を風靡(ふうび)するのはまだ先のこと。若き日の十返舎一九(じっぺんしゃいっく)、与七郎は平穏な暮らしに満たされず、憑(つ)かれたように旅を繰り返す。駿府から大坂、そして江戸へ。稀代のユーモア作家が心に抱いた暗闇とは何だったのか。意外な結末が深い感動を呼ぶ、直木賞作家渾身の長編小説。
  • 存在しない小説
    4.0
    アメリカ、ペルー、マレーシア、日本、香港、クロアチア……。世界のさまざまな場所から『存在しない小説』というウェブサイトに届いた小説は、それぞれ見知らぬ土地の風土が匂い立つような文体で、そこに生きる人々のドラマを鮮やかに描き出していく。「存在しない作家」たちによる、魅力あふれる世界文学。
  • 退廃姉妹
    3.9
    1945年、焼け野原の東京。敗戦で2人取り残された美人姉妹の有希子と久美子。食べるため、家を守るために彼女たちが選んだのは、自分の家を進駐軍の慰安所にし、肉体を武器に、失ったものをアメリカ人から奪い返すこと! 特攻帰りの男との恋に生きる姉、アメリカ兵と手痛い初体験をし、うら若い娼婦となる妹、姉妹の家に転がり込んだ秋田美人の祥子、銀座の「夜の女」だったお春。優雅なあばずれ女たちの破天荒な“戦後”をあざやかに描く会心作。伊藤整文学賞受賞。
  • 辰巳屋疑獄
    3.5
    大坂の炭問屋「辰巳屋」は、正徳のころ掛屋(大名相手の金融業)も営む豪商であった。手代460人、家財200万両(現在の2000億円相当)という大企業に跡継ぎ問題が起こると、大坂じゅうの商家、江戸幕府や武士役人の世界、京の公家の世界をも巻き込む一大疑獄事件へと発展した。大岡越前守の日記に登場する史実をもとに、奉公人・元助の目を通して事件のてんまつを描く。
  • 谷崎潤一郎『春琴抄』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    「どうですか! この美しさ! もう惚れました。」(奥泉)。「僕も惚れました(笑)。」(いとう)。今回は、評者二人をして熱く語らせ、興奮させた谷崎潤一郎『春琴抄』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2011年7月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 他流試合――俳句入門真剣勝負!
    -
    「俳句って何だろう!」「俳句の面白さをもっと知りたい!」「日本語を俳句を通して考えたい!」俳句界の巨人・金子兜太に、いとうせいこうが挑みかかった!俳句を通して、「試合」のテーマは「詩語論」「日本語論」そして「平和の俳句」へと発展! 二人が分け入った日本語という森の奥での刺激的かつ血の通った会話を、お楽しみあれ!
  • 大転生時代
    3.6
    純文学×異世界転生=前代未聞の冒険小説 自分の本当の居場所はここじゃない。 自分にはもっとふさわしい世界がある。 そう思っている方は、転職、転校、移住もいいけど、 思い切って転生! ある夜、横溝時雨が町中華で再会した中学時代の旧友・三浦杜子春は、自分を「子どもの国」バルナランドからの転生者だと語った。 半信半疑で杜子春に関わるうち、時雨は新橋の雑居ビルを拠点にひそかに活動する「転生者支援センター」にたどりつき、想像を絶する冒険が始まる―― ライトノベル的想像力の彼方へ読者を運ぶ本格S F長篇。
  • 太宰治『晩年』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    「俺は選民だと言ってのけるパンクさと、その不安を吐露する弱気の混在。でも、僕なら気恥ずかしくてちょっと無理。」(いとう)。今回は「コンセプトマシンD」こと太宰治の『晩年』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2009年9月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 徒然草inUSA―自滅するアメリカ 堕落する日本―
    4.0
    「私は経済学者でも政治学者でもなく、歴史を多少かじった文学者に過ぎないが、アメリカ帝国の落日を内部から見つめる機会を得たので、ここに徒然なるままに私が考えたことを綴った」――。二〇〇八年七月から〇九年三月まで、世界金融危機に揺れるニューヨークに滞在した、オバマ大統領と同い年の「冷戦の子」世代の作家が見た日米関係最前線。

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  • 掌の読書会 島本理生と読む 田辺聖子
    3.3
    「感傷旅行」で芥川賞を受賞して以来、四十余年にわたって恋愛小説の名手として数多くの読者を虜にしてきた田辺聖子。 数百もの作品群の中から、時を経てなお色褪せない短編とエッセイを、作家・島本理生が選ぶ。 女の人生における様々な局面、一期一会の瞬間に生じる心の機微を色鮮やかに描き出した、今こそ読んでほしい贅沢な傑作選。
  • 天国が降ってくる
    4.6
    主人公・葦原真理男は、九州の没落した旧家の末裔。新聞社に勤める父親の転勤によりロシアに暮すが、高校受験のために単身で帰国。父の友人の若い大学助教授・中之島妙子の家に寄寓し、異国からの転校生として特異な日常が始まる。高速回転する真理男の精神は、やがて晩年の感覚を所有し、自己昇華をめざす。パロディを駆使し、自意識を追究した、島田文学の初期集大成。
  • 天使は見えないから、描かない
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    弁護士の永遠子は33歳。結婚3年目の夫と問題のない関係性を保ちながら、18歳年上の実の叔父・遼一としばしば逢瀬を重ねている。しかし信じていた夫が浮気相手を妊娠させ離婚し、その後、惰性で付き合った若い恋人とも別れてしまう。子供の頃から抱く自らの叔父への歪な欲望に向き合った永遠子が気付いた唯一無二の愛とは。
  • 泥酔懺悔
    3.8
    お酒のせいなんです!! お酒の席は飲める人には楽しく、下戸には不可解……。女性作家によるエッセイ11連作。■無理 朝倉かすみ/下戸の悩み 中島たい子/初めての飲み会 瀧波ユカリ/十八の夜の話 平松洋子/ザル女という噂 室井滋/酒瓶にも警告ラベルを!? 中野翠/ひとりでお酒を飲む理由 山崎ナオコーラ/下戸一族 VS 飲酒派 三浦しをん/白に白に白 大道珠貴/損だけど 角田光代/好きでもきらいでもない 藤野可織
  • 東洲しゃらくさし
    3.0
    江戸へ下ると決めた上方の人気戯作者・並木五兵衛。道具方の彦三は、五兵衛から「一足先に行って様子を報せてほしい」と頼まれる。江戸へ向かい、蔦屋重三郎のもとに身を寄せる彦三。まず彦三に己を描かせた蔦屋は、顔の癖を容赦なくとらえた絵に息を呑む。これは……! 彦三の絵を大きく仕掛ける肚を決めた蔦屋。一方、彦三からろくな報せのないまま江戸へ向かった五兵衛には、思わぬ挫折が待っていた――。
  • 東北モノローグ
    4.8
    東日本大震災の癒されえぬ傷痕、そのうえを流れた時間はいったいなにを残したのか。東北のひとびとがいま語ること、その地でこだまする声に耳を澄ます、文学とノンフィクションの臨界点。
  • 時々、慈父になる。
    3.6
    1983年5月、『優しいサヨクのための嬉遊曲』から40年。 いつまでも自分が主役だと思うなよ。 毀誉褒貶を顧みない作風で時代を駆け抜けた作家による、 デビュー40周年記念の自伝的父子小説。 第一部「父親の変わり身」 第二部「親バカでない親はいない」 第三部「運命なんて愛したくない」 第四部「後のことはおまえに任せた」 時は1991年、島田雅彦30歳。バブルは崩壊したとは言え、執筆の他にも世界中を旅する仕事が続く中、妻の妊娠が判明する。夫は、子育てに適した新居を探し、子どもの名前を考える。「永遠に実現しない希望」を意味する弥勒菩薩からミロクと名付け、生後間もない頃から世界中へと連れ回し、家族の記憶はいつも旅の記憶。自由奔放に子どもを育てたいと思いながらも、お受験へ。入園式当日に朝帰りをしたのは、父だったからか、作家だったからか。息子が生まれ、世界が一変したはずの作家による自伝的父子小説。
  • 隣にいる殺人者
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●〔対談〕凶悪犯罪から垣間見る日本社会 事件・犯人・メディア 磯部 涼×インベカヲリ★ ●統計が示す反直感的ファクト ゼロ年代以降の殺人を犯罪学から読み解く 岡邊 健 ●小説と犯罪 物語なき時代のテロ 島田雅彦 ●「革命」志向から若者論・世代論に向かい、そして…… 「犯罪論」の時代 パンス ●高齢者はなぜキレやすいのか 川合伸幸 ●麻薬、移民、ヘイト・クライム…… 3億丁を超える銃が流通するアメリカの過去と現在 西山隆行
  • トーマス・マン『ヴェネツィアに死す』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    美。そして、陶酔、陶酔、陶酔。とにかく美しかない。美と理性、そこに忍び込んでくる魔的なものというテーマのトーマス・マン『ヴェネツィアに死す』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2009年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • どんぶらこ
    3.0
    1巻1,815円 (税込)
    「なぜ自分だけがこんな目に?」――父が倒れる。母が倒れる。介護せざるを得なくなった息子/娘の揺れる日常に、沈んだ不安は今日も漂流、どんぶらこ。老いた日本社会の濁りが浮かび上がる。
  • 中上健次『枯木灘』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    「あの大きな人の、大きな背中を、見たかった」「まさしく、奇蹟のような一回性の小説」。今回は、中上健次の『枯木灘』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2009年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 仲蔵狂乱
    4.0
    〈存分に舞い狂うてみせてやる……〉江戸は安永――天明期、下積みの苦労を重ね、実力で歌舞伎界の頂点へ駆けのぼった中村仲蔵。浪人の子としかわからぬ身で、梨園に引きとられ、芸や恋に悩み、舞いの美を究めていく。不世出の名優が辿る波乱の生涯を、熱い共感の筆致で描く。第8回時代小説大賞受賞作。
  • 夏の裁断
    3.6
    芥川賞候補となった話題作、そしてその後の物語――。 小説家の千紘は、編集者の柴田に翻弄され苦しんだ末、ある日、パーティ会場で彼の手にフォークを突き立てる。休養のため、祖父の残した鎌倉の古民家で、蔵書を裁断し「自炊」をする。四季それぞれに現れる男たちとの交流を通し、抱えた苦悩から開放され、変化していく女性を描く。 芥川賞候補作「夏の裁断」と、書き下ろし三篇を加えた文庫オリジナル。
  • 夏目漱石『こころ』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    文学、面白いよ! ヒカルがボケて、いとうがツッコむ。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。世界的な文豪・夏目漱石の『こころ』を読む。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2014年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 夏目漱石『門』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    文学、面白いよ! ヒカルがボケて、いとうがツッコむ。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。世界的な文豪・夏目漱石の『門』を読む。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2016年7月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 夏目漱石『吾輩は猫である』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    文学、面白いよ! ヒカルがボケて、いとうがツッコむ。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。世界的な文豪・夏目漱石の『吾輩は猫である』を読む。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2017年2月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • ユリイカ 2015年7月号 特集=七尾旅人
    -
    シンガーソングライターの七尾旅人を特集。 既存の音楽ジャンル、性別や年齢、時間と空間、あるいは人間と動物といった境界線を取り払い、 自我を超えて複数化する音楽を生み出し続ける七尾旅人。 本特集は七尾旅人の「歌の力」とは何かを描き出そうという試みであり、 そうして聞こえてくる潜在的な小さな「声=うた」の物語とともに、今後の行く先を照らし出す。
  • ナボコフ『ロリータ』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    「複雑なモラル・ハラスメントとセクシャル・ハラスメントが交差している、まさに現代、現在の小説(いとう)。」「下劣なものと崇高なもの、醜いものと美しいもの――その振り幅のなかで世界を構築している(奥泉)。」今回は、ナボコフの『ロリータ』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2015年5月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 波打ち際の蛍
    3.9
    DVで心の傷を負い通っていたカウンセリング室で麻由は蛍に出逢い心惹かれていく。彼を恋う気持ちと不安。相反する気持ちを抱えながら、麻由は痛みを越えて足を踏み出す。切実な祈りに満ちた恋愛小説。
  • 一の富 並木拍子郎種取帳
    3.3
    「ちと、面白いことがござりました」――人気狂言作者・並木五瓶の弟子・拍子郎は、”町のうわさ”を集め、師匠のうちに報告にくるのが日課だ。大店の不義密通事件、出合茶屋の幽霊騒動、金貸しの老婆の首吊り事件……拍子郎は、遭遇する事件の真相を、五瓶とその妻の小でん、料理茶屋のおあさ、拍子郎の兄で北町奉行所に勤めている惣一郎などを巻き込んで、次々と明らかにしていく――。江戸の四季と人の心の機微が織りなす、粋でいなせな捕物帳の傑作シリーズ第一弾!(解説・細谷正充)
  • 難解な絵本
    4.3
    大人には何が何だか分からないこどもの世界。ゆえに、これは難解な絵本。不朽の大人のメルヘン。いとうせいこうの最高傑作との呼び声高い、異色作。
  • 似せ者
    4.0
    「似せ者とわかっていながら、なぜこんなにも心が騒ぐのだろうか」。時は江戸。歌舞伎芝居の名優のそっくりさんが二代目を名乗り、人々は熱狂して迎えるが……。表題作のほか、若い役者二人の微妙な関係を描く『狛犬』、お仕打が東奔西走する『鶴亀』、幕末混乱期の悲恋をめぐる『心残して』の全4編を収録。
  • 2020年の恋人たち
    3.6
    母が事故死した夜から、葵の日々は一変する。遺されたワインバーを継ぐのか。同棲しているのに会話がない恋人との関係をどうするのか。仕事、恋愛、家族――。人生を見つめ直し、傷ついた過去と対峙することになったとき、32歳の葵が選んだもの、そして選ばなかったものは……。第1回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞受賞作。
  • ニッチを探して
    3.1
    背任の疑いをかけられた大手銀行員・藤原道長は、妻と娘を置いて失踪した。人目を避けた所持金ゼロの逃亡は、ネットカフェから段ボールハウス、路上を巡り、道長は空腹と孤独を抱え、格差の底へと堕ちてゆく。一方、横領の真の首謀者たる銀行幹部たちは、事件の露見を怖れ、冷酷な刺客を放つ――。逆転の時は訪れるのか。東京の裏地図を舞台に巨額資金を巡る攻防戦の幕が開く!
  • 日本の新構想 ~生成AI時代を生き抜く6つの英智~(小学館新書)
    4.0
    豪華論客が生成AI時代の日本の指針を示す。 「生成AI」誕生は、「農耕革命」「産業革命」に続く、第3の革命である。 磯田道史(歴史学者)、島田雅彦(小説家)、神保哲生(ジャーナリスト)、中島岳志(政治学者)、西川伸一(生命科学者)、波頭亮(ソシオエコノミスト)――。 日本が誇る各界のスペシャリスト6人が豊富なデータと知見をもとに、生成AI時代にこの国が進むべき道を指し示す。 <AI化以前の社会とAI化以降とは、全く違った世界になる。仕事の中身も、ライフスタイルも、権力構造も、物事の善悪の判断基準も、これまでとは全く異なったものとなっていく。世界全体が、一人一人の人生が、根本的に変貌を遂げる。今はまさにその時である。社会全体の大変革の夜明け前である今、何より大事なことは、これから起こる変化を見通した上で、私たちが作り上げるべき社会を構想していくことである。(波頭亮・まえがきより)> (底本 2025年1月発売作品)
  • ネコのヒゲは脳である
    4.0
    1巻1,232円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人間と動物の不思議にはじまり、言葉や社会を骨の髄まで解剖。 養老孟司のスタート点=解剖学に立ち返り、もの言わぬ死体を見すえるところから、人間を、世の中を見つめ直す知的興奮の書。
  • 能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵
    4.1
    能「松風」、狂言「木六駄」、説経節「かるかや」ほか、近松門左衛門の世話物やいわゆる三大浄瑠璃といった傑作を、作家の新訳で収める画期的試み。舞台もさらに楽しめる最高の一冊。 解説=池澤夏樹 解題=宮本圭造、阪口弘之、内山美樹子 月報=酒井順子・後藤正文
  • 能十番―新しい能の読み方―
    4.7
    能とは、こんなに面白いものだったのか! 精選十曲の詞章+現代語訳+英訳+解説で650年の古典の神髄を味わい尽す。柴田元幸氏との鼎談「謡を英語にする醍醐味」、酒井雄二氏(ゴスペラーズ)との対談「世阿弥に学び、「芸人実感」で謡を考える」も収録。
  • ノーライフキング
    3.8
    小学生の間で空前のブームとなっているゲームソフト「ライフキング」。ある日、そのソフトを巡る不思議な噂が子供たちの情報網を流れ始めた。呪われた世界を救うため、学校で、塾で、子供たちの戦いが始まる。そして最後に彼らが見た「キング」の正体とは?発表当時よりセンセーショナルな話題を呼んだ、著者圧倒的代表作。

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  • はじめての
    4.0
    「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。 日本エンターテインメントの最前線&最高峰! 日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIが奇跡のコラボレーション! 小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開しながら物語世界をつくりあげていく、壮大なプロジェクトが始まりました。 小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。 この書籍『はじめての』には以下の4作品が収録されており、これらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲が、2022年中に順次配信リリースされます。(第一弾は、「私だけの所有者」を原作とした楽曲「ミスター」) 「『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生) 「『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月)  「『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき) 「『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都) ※文字をやや大きくし、漢字にはルビを多めにふっています。 それぞれの作家のファンはもちろん、全ての世代の方々に楽しんで頂ける、「はじめての」読書にもお勧めしたい小説集になりました。 ■YOASOBIからのメッセージ 4作品全て本当に面白くて、読み終えた時、全作品、計4回「めちゃくちゃ面白かった!」と声に出し、原稿の前で拍手をしました。「はじめての」という一つのテーマから生まれた4つの色とりどりな物語が、それぞれ違うゴールへと向かう様に心が震えました。 (YOASOBI composer Ayase) はじめて読んだ物語なのに、私の奥底に眠っている記憶が呼び起こされるような体験でした。 4つの物語、4つの世界と出会って生まれたこの感動を、まっすぐに歌に乗せられたらと思います。 (YOASOBI vocal ikura) ■作家からのメッセージ 初めての挑戦をたくさん詰め込んだら、むしろ自分の原点とも言うべき、好きな人との物語になりました。恋よりも強い絆で結ばれた「私だけの所有者」にこの短編で出会ってください。 (島本理生) 人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。その一夜を通じて、前の自分にはもう戻れなくなるような、そんなはじめての家出を書きました。この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します。 (辻村深月) いつも物語をつくる時は、そのイメージに合った音楽を探すようにしています。ぴったりな音楽が見つかれば、その音楽が私を正しい方向に導いてくれるからです。今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています。 (宮部みゆき) 「はじめての」というお題をいただき、私もはじめての設定にトライしてみました。時空を超える片思い――この物語が、読者の皆さんの過去に灯る大事な瞬間とつながってくれますように。 (森 絵都)
  • 鼻に挟み撃ち
    3.8
    御茶ノ水、聖橋のたもとで演説をする奇妙な男。ゴーゴリの「鼻」と後藤明生の「挟み撃ち」について熱く語るその男は、大声を出すには相応しくないマスクをしている。そしてまた道行く人々もみな同様に。なぜ誰もが顔を隠しているのか、男の演説の意図は何なのか。支離滅裂に思える内容に耳を傾けるうち、次第に現実が歪み始め――。政治小説の再来を目指した表題作の他三篇を含む幻惑小説集。
  • ハプニングみたい
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 言葉と絵のメイク・ラブ! いとうせいこう&岡崎京子のなんかへん――あのいとうせいこうくんが、岡崎京子ちゃんと組んでこしらえた、なんとも不思議なハプニング。どんなハプニングかって? それがなんとも……いやはや……。
  • 幕末あどれさん
    3.5
    黒船の砲声が切って落とした維新の幕。あらゆる価値観が激変する中、旗本の二男坊、久保田宗八郎と片瀬源之介の人生も激流に飲み込まれていく。武士に嫌気がさした宗八郎は芝居に出合い、狂言で生きる決心をする。一方、源之介は徳川家への忠誠心から陸軍に志願するが……。時代に翻弄される名もなき若者=あどれさんの青春と鬱屈を活写した傑作。
  • 幕末あどれさん
    3.7
    久保田宗八郎は旗本の次男坊。ひょんなことから講武所通いの生活を捨て、芝居の立作者に弟子入りする。身なりは町人風に馴染んでいくのだが、己の体内を流れる武家の血はどうしても抜けきらず、その狭間で葛藤しつづける。一方、同じく旗本の次男に生まれた片瀬源之介は、養子先がすんなり決まり順風満帆の生活が約束されたかに思えたが、予期せぬ兄の出奔、また彼自身、徳川家への忠誠から日本初の陸軍へ志願するなど、彼の人生もまた社会の急激な変化に大きく揺さぶられるのである。

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  • パンとサーカス
    4.8
    日本を“奪回”するために戦う テロリストたちの冒険譚(エンターテインメント) 戦後日本が抱え込んでいるトラウマである「アメリカの属国」という屈辱的なステイタスから身をふりほどき、 国家主権の回復、「自由日本」の創建をめざして戦うテロリストたちの冒険譚なんですから、痛快でないはずがない。 (略)今の日本人にもっとも必要なのは秩序を紊乱することができるほどの想像力の暴走である。 島田さんはそう考えてこの小説を書いた。(内田 樹「解説」より) 世直しか、テロリズムか? 壮大な政治冒険小説。 父の復讐のためCIAエージェントになった男は、日米両政府の表と裏を巧みに欺き「その時」が訪れるのを待つ。 親友のヤクザ二代目、聖母のごとき介護ヘルパー、ホームレス詩人、告発者、大物フィクサーらが集い引き起こされるのは世直しか、テロリズムか? いざ、サーカスの幕が上がる。壮大な政治冒険小説(エンターテインメント)。
  • 秘密の花園(新潮文庫)
    3.5
    私は、なにをしているんだろう。どうしたら「私」でいられるんだろう? カトリック系女子高校に通う、三人の少女、那由多、淑子、翠。性格の異なる三人の「私」は、家族、学校、男たちの中にあって、それぞれが遠いはるかを、しずかに深くみつめている。「秘めごと」をかかえる彼女たちの微笑の裏側の自由。甘やかな痛みの底に眠る潔くも強靭な魂。自分を生き抜いていくために「私」が求めていたことは――。記念碑的青春小説。(解説・穂村弘)
  • ビロウな話で恐縮です日記(新潮文庫)
    3.8
    日記。それは自意識との戦いであり、記録に対する人間の執念であり、己の欲望の表明である――。弟に罵られ、母とケンカ、父の独り言を聞き流し、祖母とテレビ談議に花を咲かす。オタク仲間と萌え果たし、海賊になった夢を見る。山積みの仕事は捗らずとも、山盛りの趣味は無限に順調だ。妄想力の申し子にかかれば日常が一大スペクタクルへ! 豪華脚注と最新日記も収録した爆笑エッセイ誕生。(解説・ジェーン・スー)
  • 家、家にあらず
    3.8
    江戸北町奉行同心・笹岡伊織の娘瑞江は、おば様と呼んでいる御年寄職・浦尾の勧めで、大名砥部奥御殿に奉公へ。否応なく、陰湿ないじめや、長局内の勢力争いに巻き込まれていく。折しも、砥部家に勤める女が役者と起こした心中事件を、伊織が探索することになり……。閉ざされた“女の城”で瑞江が遭遇する不可解な事件の数々。家と血の絆を巡る長編時代ミステリー。
  • 深沢七郎『楢山節考』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    「自分でない人と話し合いたい、対話したい、コミュニケートしたいという、人間としての根源的な欲求を、ここまで美しく描いた作品はあまりないと僕は思うんです(奥泉)」「ここはもう、がまんせずに泣きましょう(いとう)」。今回は、深沢七郎『楢山節考』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2012年2月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 深読み日本文学(インターナショナル新書)
    4.0
    「色好みの伝統」「サブカルのルーツは江戸文化」「一葉の作品はフリーター小説」など、古典から漱石・一葉らの近代文学、太宰・安吾らの戦後作品、さらにAI小説までを、独自の切り口で分析。創造的誤読、ユーモアの持つ効能、権威を疑う視線といった、作家ならではのオリジナリティあふれる解釈で、日本文学の深奥に誘う。
  • 福島モノローグ
    4.4
    忘れたいことがある。忘れられないことがある――福島から語られる「いま」の声は、死者の声を響かせながら、未来へと向かう。『想像ラジオ』の著者による、21世紀の『苦海浄土』。
  • 二葉亭四迷『浮雲』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    オリジネーターとしての二葉亭四迷の熱さ、日本近代文学の祖。今回は二葉亭四迷『浮雲』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2013年2月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • ふむふむ―おしえて、お仕事!―
    3.7
    あなたがなりたかった職業は何ですか。靴職人、お土産屋、動物園飼育係、フィギュア企画開発、漫画アシスタントにフラワーデザイナー。夢を叶え、技能と情熱をもって働く15職種16人の女性に、作家が直撃インタビュー。時に持ち前の妄想力を炸裂させ、時にキレキレの自己ツッコミを展開し、時に物欲の鬼と化しながら、聞き取った素晴らしき人生の物語。さあ皆でレッツ“ふむふむ”!
  • 芙蓉の干城
    3.3
    江戸歌舞伎の大作者、三代目桜木治助の孫で現在は大学に奉職する桜木治郎は、その知識と審美眼で役者や裏方から厚い信頼を集めていた。昭和八年四月。女優となった姪・澪子と陸軍軍人・磯田との見合いの席が木挽座で設けられた。舞台では歌舞伎界の「女帝」荻野沢之丞が舞う中、澪子は真向いの席の男女に違和感を抱く。その翌日、木挽座そばで右翼結社「征西会」大幹部・小宮山正憲と芸妓・照世美の惨殺死体が発見された。治郎は警察から協力を要請され、澪子も自身が目撃した二人の奇妙な様子を治郎と磯田に打ち明け、それぞれの立場から事件の真相に迫っていく。歴史の歯車が戦争へと大きく動いた昭和八年を鮮烈に描く圧巻の歌舞伎ミステリー!

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