筑摩書房作品一覧

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  • 旅情酒場をゆく
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    知らない土地で、ちょっとドキドキしながら、居酒屋の暖簾をくぐるときの期待と不安は何とも言えない旅の楽しみである。地元の人に混じり人情に触れるもよし、静かに酒と料理を味わうもよし。酒場を求めて、山、海、温泉……。観光地や路地裏まで日本各地を旅しながら見つけた、あの店この店。全国24か所を旅した、酒場ルポの傑作。文庫オリジナル。
  • 生きのびるための流域思考
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    かつてない量の雨が日本列島を襲っている。頭上の雨だけを見ていても水土砂災害は分からない。雨は流域で集められ、災害を引き起こすからだ。生きのびるために、いまこそ、流域思考を身に着けよう!
  • リスク心理学 ──危機対応から心の本質を理解する
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    人間には危機に対応する心のしくみが備わっている。しかし、そのしくみにはどうやら一癖あるらしい。感情と合理性の衝突、リスク評価の基準など、さまざまな事例を元に最新の研究成果を紹介。
  • 自分をたいせつにする本
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    からだを温める、深く呼吸する、自分と打ち合わせをする、自分の年表をつくる。今日からはじめられる、からだやここころをたいせつにするワークで、楽になる。自分の思いが見えてくる。
  • 国際貿易法入門 ──WTOとFTAの共存へ
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    戦後すぐの「関税と貿易に関する一般協定(GATT)」で国際貿易法は確立し、世界貿易機関(WTO)が1995年に発足したが、近年ではWTOは弱体化し、自由貿易協定(FTA)が増加している。そのことを踏まえて、日本が関与している主だったFTAとして、TPPや日EU・EPA、RCEP、日米貿易協定を詳しく解説。最後にWTOとFTAが共存する新時代の国際貿易体制を提示し、日本を取り巻く国際環境の変化を見すえつつ解説する。ビジネスにも役立つ国際貿易法入門。
  • 環境社会学入門 ──持続可能な未来をつくる
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    環境社会学とはどのような学問なのか。近年、「持続可能な未来」が国際社会の最重要課題となるなかで、この学問はいったいどんな道筋を私たちに示してくれるのか。本書では、日本における環境社会学の立ち上げに大きく寄与し、その研究を長年牽引してきた第一人者が、みずからの研究史を振り返りつつ、この学問がもつ魅力とその可能性を浮き彫りにしていく。他人事でなく自分事として環境問題を受け止め、よりよい未来を模索しようとするすべての人のための導きの書。
  • すべてはタモリ、たけし、さんまから始まった ──笑いと日本社会の現在地
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    1980年代初頭、多くの人が「漫才ブーム」に熱狂した。その影響のもと、私たちは何かあればボケようとし、それにツッコミを入れるようになった。笑いが、重要なコミュニケーション・ツールとなったのである。そこにおいてシンボル的な存在となったのが、タモリ、たけし、さんまの「お笑いビッグ3」だった。先鋭的な笑いを追求して90年代に台頭したダウンタウン、M―1グランプリから生まれた新潮流、そして2010年代に入って頭角を現した「お笑い第7世代」……。今なお中心的存在であり続ける「ビッグ3」を軸に、日本社会の「笑い」の変容と現在地を鋭く描き出す!
  • ミャンマー政変 ──クーデターの深層を探る
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    2021年2月1日、ミャンマー国軍がクーデターを起こし、アウンサンスーチー国家顧問らを拘束した。民主化に舵を切ったとみられていた国で起きた突然の政変は、世界に衝撃を与えた。民政移管後もなお大きな力を維持していた国軍が、なぜ今クーデターに踏み切ったのか。その背景にあるのが、ビルマ人ナショナリズムに基づく国軍、スーチー率いる民主派NLD、国内に100以上存在するとされる少数民族の因縁だ。現地取材をもとに三者のもつれた関係をひもとき、クーデターの深層を探る。
  • 認知症 そのままでいい
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    日本の人口の4人に1人が高齢者となった現在、高齢者の5人に1人(85歳以上ならほぼ2人に1人)は認知症という状況である。認知症は老いた人の脳に起こる「自然な現象」であり、受容し悲観しないことが、介護する人・される人双方にとって幸せにあるためのスタート地点である。本書では、治らなくていい、と心から思えるように気持ちや見方を切り替え、認知症の人を助け、いたわり、共にできることを、認知症を専門とする精神科医の立場から考える一冊である。
  • 英語の思考法 ──話すための文法・文化レッスン
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    学校、ビジネス、英会話――こんなに勉強しているのに、いつまでたっても自然な英語がしゃべれないのはなぜ? それは日本語にはない英語コミュニケーション独特の「考え方」を理解していないから! 「独立」「つながり」「対等」という三つの核心をキーワードに、様々なシチュエーションでの会話やマナーを豊富な具体例とともに徹底解説。英語をマスターするにはまずは思考から! テレビ・ラジオなどで人気の著者が上達への道を伝授する。
  • 大正史講義
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    わずか15年間の大正時代にはロシア革命、第一次世界大戦、関東大震災など内外に大きな出来事が生じ、日本の社会も大きな変化を余儀なくされた。そしてその変化とともに大衆が登場して政治を動かし、「劇場型政治」が展開していく。この激動の昭和の原点ともいえる複雑な時代をどう見るべきか。その歴史を見るための視座を提供すべく、23名の第一線の研究者が最新の研究成果を結集。26の論点によって、大正時代を正面から描きなおす、まったく新しい大正史入門決定版。
  • 未来は予測するものではなく創造するものである ――考える自由を取り戻すための〈SF思考〉
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    「ここではないどこか」への想像力を解放せよ。気鋭のSF作家であり、ITコンサルタントである著者が贈る理論と実践の書!――形骸化したルールや管理指標に絡めとられ、日本社会はいま停滞の中にある。イノベーションの経験も、その記憶すらも失われつつある。意味や価値のわからない仕事を再生産し続ける「制約事項」を爆破し、「本当のイノベーション」に向かって考える自由を取り戻すための思考法。
  • 私の憲法勉強 ──嵐の中に立つ日本の基本法
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    1950年代初頭、冷戦の激化を背景に起こった日本国憲法改正論。この動きに対し、シェイクスピアの翻訳で名高い英文学者が反応する。改憲派の主張は、アメリカによって押しつけられた憲法を廃し、日本人が自主的に憲法をつくることであった。しかし、かれらの主張は本当に妥当なのか。日本国憲法成立の事情を調べながら、浮かび上がった事実を平明率直にまとめたのが本書である。そこには国民がまたも騙され、個人の自由や権利が制約されることへの危機感があった。憲法という国民的利害の最も重大なものについて、われわれはどのように臨むべきなのか。著者の切実な訴えはいまも強く響く。
  • 「ゆっくり」でいいんだよ
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    知ってる? ナマケモノが笑顔のワケ。食べ物を本当においしく食べる方法。デコボコ地面が子どもを元気にするヒミツ。「楽しい」のヒント満載のスローライフ入門。
  • 近代日本思想選 三木清
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    活動的に哲学するとはいかなることか―。戦前日本を代表する知性として思想界を牽引した三木清。非業の死によりその哲学は未完に終わったが、それゆえに今日なお可能性を示唆してやまない。ハイデッガーからの決定的影響、マルクス主義の哲学的掘り下げ、そこから前景に浮かび上がる歴史という問題、そして同時代の政治への関与。三木の思考には時代との格闘の跡が生々しく刻印されている。本書は、主著『歴史哲学』などを中心に、1920年代の前期から30年代以降の後期まで、三木哲学の新たな読解に資するテクストを精選して構成。未来の思考を切り拓く力をいまここに伝える。
  • 紅衛兵とモンゴル人大虐殺 ――草原の文化大革命
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    1巻2,035円 (税込)
    文化大革命で、中国政府は内モンゴルのモンゴル人34万6000人を逮捕し、2万7900人を殺害した。実際には30万人が犠牲になったとの調査もある。このモンゴル人虐殺に、毛沢東の中国政府は、学生たちを中心とする紅衛兵を使った。彼らをジェノサイドに駆り立てたものは、いったいなんだったのか。ほとんど公開されていない『紅衛兵新聞』などの貴重な一次資料をもとに、内モンゴル出身の著者が大虐殺の真相を解明し、世界から無視されてきた文化大革命の負の側面に光を当てる。
  • 絶滅危惧個人商店
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    チェーン店やアウトレットに負けずに、個人で商売を続ける店を訪ね歩く。食料品、衣類、銭湯……。老舗、家族経営、たった一人での開業など、人と店に歴史あり。
  • サハマンション
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    「世界でいちばん小さくいちばん異常な都市国家」である「タウン」。そこでは……。「口にしたり書いたり印刷したりしてはいけない単語があった。……歌ってはいけない歌があり、読んではいけない本があり、歩いてはいけない通りがあった」。その中で、「サハマンション」は「唯一の通路もしくは非常口のような場所だった」。そこには犯罪を犯して逃亡してきた者たち、「タウン」から排除された人々が流れついていた。
  • 壊れた脳と生きる ――高次脳機能障害「名もなき苦しみ」の理解と支援
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    41歳で脳梗塞を発症し、高次脳機能障害が残った大介さん。何に不自由なのか見えにくい障害は、援助職さんにも十分に理解されていない。どうしたら当事者さんの苦しみを受け止め、前に進む支援ができるのか。専門医であるきょう子先生と、とことん考え抜きます。
  • みんな自分らしくいるためのはじめてのLGBT
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    恋愛における変なルール、個性は尊重するわりには、厳しい校則、どこからどこまでが友達なの? 性の多様性について考えることで、私たちを取り巻く「当たり前」から自由になれる。
  • バイアスとは何か
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    物事を現実とは異なるゆがんだかたちで認識してしまう現象、バイアス。それはなぜ起こるのか、どうすれば避けられるのか。本書では、現実の認知、他者や自己の認知など日常のさまざまな場面で生じるバイアスを取り上げ、その仕組みを解明していく。探求の先に見えてくるのは、バイアスは単なる認識エラーではなく、人間が世界を意味づけ理解しようとする際に必然的に生じる副産物だということだ。致命的な影響を回避しつつ、それとうまく付き合う方法を紹介する画期的入門書。
  • 疫病の精神史 ――ユダヤ・キリスト教の穢れと救い
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    ペスト、赤痢、コレラ、スペイン風邪、新型コロナ――、古代から現代まで、人類は疫病とどのように向き合ってきたのか。律法により衛生管理を徹底し「穢れ」を排除したユダヤ教と、病者に寄り添い「魂の救い」の必要性を説いたキリスト教。二つの価値観が対立しつつ融合し、やがて西欧近代という大きな流れへと発展してゆく。聖書に描かれた病者たち、中世の聖者や王が施す治療、神なき現代社会で「健康」を消費する現代医学。疫病に翻弄される世界の歴史を描き、精神の変遷を追う。
  • 廃仏毀釈 ――寺院・仏像破壊の真実
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    明治政府の神道国教化により起こった廃仏毀釈。それは、日本で長らく共存していた神道と仏教を分離し、仏教を排斥する運動だった。この出来事は寺院や仏像の破壊など民衆の熱狂による蛮行というイメージが流布しているが、実際にはどんなものだったのか? 信仰の対象であったものを破壊するのに、人々にためらいはなかったのか? 神仏が共存していた時代から説き起こし、各地の記録から丁寧にこの出来事の実際を読みとく。
  • 「暮し」のファシズム ――戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきた
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    1940年、第二次世界大戦への参画を睨む近衛文麿政権は、国民を戦争に動員するための「新生活体制」の確立を唱えた。生活を一新し、国民を内面から作り変える――。そのために用いられたのは、男性を戦場に駆り立てる勇ましい言葉ばかりではなかった。「ていねいなくらし」「断捨離」「着こなし」「町内会」「二次創作」。これらは、元を正せば戦時下に女文字のプロパガンダがつくりだしたものである。現在私たちが享受する「当たり前の日常」の起源を問い、政治の生活への介入があからさまになった「with コロナ」の暮らしを見つめ直す。
  • 日曜日は青い蜥蜴
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    1巻1,815円 (税込)
    少女時代のエピソードあり、笑える読書日記あり、真摯で豊かなレビューあり……。約10年ぶりに放たれる待望の新刊エッセイ集! 書き下ろしあとがき収録。
  • 明日は日曜日
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    総務課に勤める桜井大伍は、同期の山吹桃子とともに、社内外に巻き起こるドタバタ事件に次々と巻き込まれる。1950年代、懐かしい“昭和”の牧歌的な空気の中、魅力的な登場人物たちが、恋や仕事に右往左往する姿をユーモラスかつキュートに描くラブコメディ。各話「明日は日曜日」と締め括られる構成も魅力的で、「今」読むからこそ新鮮な13編からなる連作短編小説。
  • 美少女美術史 ──人々を惑わせる究極の美
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    この世でもっとも純粋で美しいもの――それは愛らしい少女たちの姿。なぜ、彼女たちは時代によって、エロスを漂わせた存在として表現されたり、性をそぎ落とされたけがれない姿で描かれたりと、変貌をくり返してきたのか? そこには人間のどのような理想と欲望が映し出されているのか? あらゆる女性の理想とされたあどけない聖母マリアから、突如挑発的な姿を露わにし始める現代の少女たちまで、200点の名画の裏に隠されたメッセージを読み解く。色鮮やかな図版が誘う究極の美の世界。
  • 美少年美術史 ──禁じられた欲望の歴史
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    神々が愛したかわいくエロティックなクピドたち。古代の英雄や皇帝たちを狂わせ、歴史の運命を大きく動かした少年愛のめくるめく世界。中世キリスト教社会で、激しい抑圧のなか密かに紡がれた同性愛的嗜好。そしてルネサンス期を迎え、ふたたび花開く男たちの肉体美――。西洋美術には美少年を描いた傑作が数多く存在する。彼らはなぜこれほどまでに芸術家たちを虜にし、その創造力をかきたててきたのか? ときに勇ましく、ときに儚げに描かれたその姿に、人類のどのような欲望が刻み込まれているのか? アート入門としても最適。カラーを含む200点以上の図版とともに辿るもうひとつの西洋史。
  • え、この声 え?この声 え、この声
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    1巻1,606円 (税込)
    一発屋以前の芸人・根尾。ものまねが縁で声のかかった声優の道を進むのか? 元相方とまだ夢を追い続けるのか? 若者たちの思いと諦めたものの思いが交錯する物語。
  • ラクして稼ぐ不動産投資33の法則 ――成功大家さんへの道は「管理会社」で決まる!
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    不動産経営コンサルタントが3万人を超える大家さんと業界人に伝えてきた、ラクして稼ぐ不動産投資「成功の法則」をまとめました。リスクを知って失敗を防ぐための、不動産投資2冊目の教科書です。動産投資でいきなり大儲けすることはできません。まずは小さなものから始め、着実に積み上げていけば、儲けは雪だるま式に大きくなっていくものです。そのためには「事前準備でしっかり学ぶ」「失敗する物件を買わない」「シミュレーションどおりに運用する」が鉄則です。そして何よりも大切なことは、信頼できる管理会社選びが成功大家さんへの近道になることを知ってほしいのです。■「自主管理」と「管理委託」 本当におトクなのはどっち!? ラクラク管理会社なら…/家賃を上げる提案がある/入居づけのスピードが早い/問題解決が主体的で早い/有事の時こそ動いてくれる/細かなカイゼンを教えてくれる/DXに積極的 ■【著者略歴】今井基次(いまい もとつぐ)……1975年静岡県浜松市生まれ。賃貸仲介、売買仲介、賃貸管理、収益売買仲介、資産形成コンサルティングの実務経験を経て、プロパティマネジメント推進のため、全国の賃貸管理業を行う企業へのコンサルティングを行ってきた。不動産業者・不動産オーナーとしての経験をもとにした講演・研修には定評があり、これまで3万人を超えるプロの業界関係者や不動産オーナーが聴講してきた。IREM講師(CPM 認定インストラクター)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/CFP(上級ファイナンシャルプランナー)/CPM(米国不動産経営管理士)/CCIM(米国商業不動産投資顧問)/公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
  • 高峰秀子の捨てられない荷物
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    5歳で子役デビューして以来、55歳で引退するまで日本映画の巨匠たちの名作300本余に出演、名随筆家として300本余に出演、名随筆家として26冊の著作を遺した高峰秀子。その高峰に唯一、素顔を書くことを許され、のちに養女に迎えられた著者による“高峰連作”の第一作。固く口を閉ざしていた養母や血縁との壮絶な確執をはじめとする怒涛のような前半生と夫・松山善三との幸福に満ちた後半生を貴重な言質とともに活写する。大女優・高峰秀子が最期まで捨てようにも捨てられなかった荷物とは? 感動に満ちた“運命の評伝”が今、よみがえる!高峰秀子の「ひとこと」収録。
  • 現代語訳 藤氏家伝
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    『藤氏家伝』は、奈良時代後半(760~762年頃)に成立した藤原氏の家史。上・下巻から成り、上巻では始祖である藤原(中臣)鎌足とその子貞慧、下巻では藤原不比等の長男である武智麻呂の事績を伝える。『日本書紀』と『続日本紀』のあいだに編纂されたが、それら正史にはない独自の記述を含むことから史料的価値がきわめて高く、7~8世紀の歴史を理解する上で欠かせない史書である。本書はその初めての現代語訳。巻末には本文(漢文)と訳者による解説を付す。文庫オリジナル。
  • ディズニーと動物 ――王国の魔法をとく
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    ウォルト・ディズニーが創造したエンタテインメントは、米国大衆文化の代名詞であり、世界中を席巻している。姫と動物たちが織りなす夢と魔法の世界はいまなお拡大を続けるいっぽう、巨大資本を投入した反自然的な世界、徹底的に飼いならされた無菌化された世界でもある。ディズニーの物語は、現代の政治、社会、文化、自然に何をもたらしたか。その映像は私たちにどのような影響を及ぼしてきたか。その世界の舞台裏を探る。
  • 生の仏教 死の仏教
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    仏教は死後の救済のためのものだと思われたり、思想として知的に享受するものだと理解されることが多い。しかしそれは誤りだ。仏教はこの世を生きるための教えであり、その教えは念仏などの「行」を行うことで初めて意味を持つ。異国アメリカに仏教を広めた京極逸蔵は、仏教国でありながら仏教が根付かない日本に向け、彼の地から一つの提案をした。それが本書で説かれる「六波羅蜜」の実践だ。六波羅蜜は仏教徒の倫理規範というだけでなく、それを実践することが宗教的な目覚めへの近道ともなるからだ。専門用語に丁寧な説明をルビで付した、心底わかる仏教入門。
  • カント入門講義 ――超越論的観念論のロジック
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    我々が生きている世界は、心の中の世界=表象にすぎない。その一方で、しかし同時に「物自体」はある、とも言うカントの超越論的観念論。そのカラクリとして、基本的なものの見方・考え方の枠組みが人間の心にはあらかじめセットされているとカントは強調したわけだが、この点を強調することによって、その哲学は、後年の哲学者達の思想的転回に大きく貢献したと著者は説く。平明な筆致で知られる著者が、図解も交えてカント哲学の要点を一から説き、各ポイントが現代の哲学者に至るまでどのような影響を与えてきたかを一望することのできる一冊。
  • インド文化入門
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    遠くインダス文明にまでさかのぼり、異文化が交錯する要衝の地として繁栄してきたインド。そのため現在も多様な民族、言語、宗教が混在する。また古来よりカースト制が敷かれてきたことから、社会階層も多様に存在している。しかし、どの地方、どの民族のカレーを食べてもカレーとしてのカテゴリーに収まっているように、インド文化圏は多様な中にも統一性が保たれている。それはいったいなぜなのだろうか? 映画、新聞広告、絵画、物語、遺跡、陶磁器、食べものといった身近なテーマを切り口に、インドの文化と歴史を丸ごと理解する、世界的権威によるまたとない入門書。
  • 「自分らしさ」と日本語
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    ことばには内容を表現するだけではなく、〈その人らしさ〉を表現し、話している人同士の関係を作り上げる働きがある。ことばの背後にある社会の規範や価値観を解きあかす社会言語学の知見から、「名前」「呼称」「敬語」「方言」「女ことば」といった観点を通して、ことばで「自分」を表現するとはどういうことかを考える。
  • 16歳からの相対性理論 ――アインシュタインに挑む夏休み
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    「なぜ光の速さは変わらないのか」「どうして重力は物を落とすのか」「時間は絶対的なものなのか」物理学者である父親にヒントをもらいながら思考実験を繰り返すうちに、自然界の法則の不思議に開眼する。
  • コロナ対策禍の国と自治体 ――災害行政の迷走と閉塞
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    日本の行政は、突発事態への臨機応変な対応を得意としていない。そこへ想定外の新型コロナウイルスの世界的流行がやってきた。行政は不具合に陥り、国対自治体の構図に象徴される非難応酬が起きている。内閣に権力を集中させて危機管理に当たるかに見せて、それは空想の「災害行政組織」と迷走の「災害行政対応」として閉塞に陥る。民衆にとって行政のコロナ対策自体が禍いとなっている苛政の現状を分析し、現状の権力集中の願望に代わる、地道な災害行政のあるべき姿を考える。
  • 悪魔の証明 ――なかったことを「なかった」と説明できるか
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    事実ではないことを「そんなことはなかった」と説明するのは、実際にあったことを立証するよりも困難だ。しかし人は往々にして、そんな「悪魔の証明」を他人に強要する。思い込みが先行した追及は、ともすると自らの挙証責任をないがしろにするので、相手に説明の「無限ループ」を迫ることになる。敵を混乱させたり、イメージ悪化を図るには有効だが、もはや建設的な議論や問題点の抽出は望めない。本書では、犯罪学や統計学、そして宗教学も参照しながら、悪魔の証明の正体に迫ろう。
  • デジタルで変わる子どもたち ――学習・言語能力の現在と未来
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    小さい頃から動画をたくさん見るとどんな影響があるのか? SNSを長時間使う子は読解力が低い? 紙とデジタル媒体では、どちらで読むほうが正確に読めるか? ICT教育のメリット・デメリットは何か? デジタル技術の急速な普及で、子どもたちの学習環境は大きく変化しており、考えるべきことは山積みだ。本書は、日本のみならず、海外の最新の研究をもとにデジタルと「学び」の関係を丁寧に分析する。これから先の教育を考えるうえで必読の一冊。
  • 日本の農村 ――農村社会学に見る東西南北
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    近代化によって日本の農村生活は大きく変わった。農村社会が瓦解すれば日本社会そのものが瓦解するとの危機感を抱いた農村社会学者は、20世紀初めからその移り変わりを長く記録してきた。本書はその記録を読み解くことで、日本の各地域の農村のあり方、農村における「家」と「村」の歴史を再構成する。「同族団」と「自然村」のあり方、農村のタイプによる地域差など、ともすれば現在の我々が忘れ去ってしまいそうな農家・農村の姿を見いだしていく。日本農村社会学の総括。
  • 持統天皇と男系継承の起源 ――古代王朝の謎を解く
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    古代の大王・天皇には男性と女性、男系と女系が入りまじっていた。それが男系ばかりになったのは、なぜか? そして、いつ、誰が、どのように? 本書がまず注目するのは、天孫降臨神話とともに成立した持統「双系」王朝である。始祖となった女性天皇は代替りをタテの血脈でおこなう天皇制システムを創出し、皇祖神を祭る伊勢神宮に永遠の更新システムを埋め込んだ。しかし持統没後、双系継承は覆る。男系継承は藤原不比等が主導した平城京遷都に仕組まれていたのだ。神話、大嘗祭、王宮や王都、終末期天皇陵から古代王朝の謎を解き明かす。
  • 9条の戦後史
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    世界に先がけた理想として敗戦国日本にもたらされた憲法9条。だがその9条とのあいだに、私たち日本人は生きた関係を築けずにきた。原初からの問いを育てることができなかったからだ。もし9条が役に立ちうるとすれば、それを生かすのにいま、何が必要なのか――。日米安保条約締結から、改憲派・護憲派の二項対立が形成される高度成長期をへて、冷戦終結後、対米従属を深め混迷にいたる現在まで。戦後史の深層を丹念に掘り起こし、ゼロからの問いを提起する。『9条入門』の後半として書き下ろされた、著者さいごの提言。
  • 残酷美術史 ──西洋世界の裏面をよみとく
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    西洋には残酷美術の名画が数多くある。なぜこれほど凄惨な場面がくりかえし描かれてきたのか? そこに人間のどんな欲望と残虐性を読みとることができるのか? 神話・聖書の怖いエピソードから、魔女狩り、子殺し、ペスト、拷問、処刑などの歴史上の事件まで、図版200点以上を収録。人間の裏面を抉り出す、衝撃の美術史。
  • 日本の包茎 ――男の体の200年史
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    仮性包茎は医学上、病気ではなく、手術も不要である。日本人男性の半数以上が仮性包茎とされている。多数派であるのに多くの男性がこれを恥じ、秘密にしようとするのはなぜか。そのままでは女性に嫌われると一部の美容外科医は言い募り、男性による嘲弄の対象ともなってきた。仮性包茎を恥じる感覚は、どのようにして形成されたのか。江戸後期から現代まで、医学書から性の指南書、週刊誌まで、膨大な文献を読み解き、仮性包茎をめぐる感覚の200年史を描き出す。歴史社会学者による本邦初の書!
  • 『往生要集』入門 ――人間の悲惨と絶望を超える道
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    「地獄」と「極楽」を描き出した『往生要集』は、現代の宇宙論の常識をはるかに超えた無限の時空間において、人間の悲惨と絶望を超える道を見いだした。著者源信は、人間の心底を流れる真実を求める強い願いを明らかにしようとしたのだ。法然と親鸞が揺るぎなきものとした浄土仏教の源流となる世界観を、やわらかに案内する。不条理や問題に直面し、それを解決、納得しようともがきながら生きている私たちにとって示唆に富む決定版入門書である。
  • デカルト入門講義
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    科学者であったルネ・デカルトは、自然科学の礎たりえる知識をもとめ、第一哲学=形而上学の再構築に乗り出す。なにひとつ信じられるものがない「懐疑」を出発点に、それでも絶対疑えない原理「我あり」へ、更に「神あり」「物体あり」へと証明をすすめる。本書はその哲学をまず『省察』『哲学の原理』など主著を追ってわかりやすく解説。ついで『世界論』『人間論』を通して、近代哲学の理解に不可欠な自然学的論理を説明する。スピノザ、ロック、バークリ、ライプニッツ、カント、フッサール等々、その後のすべての西洋哲学に強烈な影響力を持ち続けたのは何故か。
  • ロック入門講義 イギリス経験論の原点
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    「人間の知識の起源と確実性を探求し、あわせて信念や意見の根拠を探求することが私の目的である」。ジョン・ロックは、近代哲学の基盤というべき「認識論」において、最初のアプローチを試みた一人である。しかし、その仕事に対しては誤読が重ねられ、真意は充分に捉えられてこなかった。例えば、ロックは心の直接的対象を観念と設定したため世界へのアプローチを不可能にしてしまったという批判等だ。イギリス経験論の原点となったロックの思想の真意とはどのようなものだったのか?社会思想・政治哲学でも知られるロックの形而上学的真価に迫る。平明な筆致による、書下ろし学芸文庫オリジナル。
  • 震災と死者 ――東日本大震災・関東大震災・濃尾地震
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    東日本大震災から一〇年、死者がどう扱われてきたかはメディアも遠慮がちにしか報じていない。だが未来に向けて、死者をはじめ震災への対応を記録に残さねばならないだろう。本書は、現場で対応に当たった行政担当者や寺院への聞き取り、自治体が発行した記録誌などから東日本大震災の過程を跡づける。さらに関東大震災、濃尾地震に際し政府や社会が死者に対しどう対応してきたかを史料で検証。長年にわたり災害社会史研究に携わってきた歴史学者が、震災と死者の問題を問いなおす。
  • 食べちゃいたい
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    「男は私を四つ切りにすると、溶けかかった私の四分の一からたれている汁に指をべとつかせてひと口で舌の上で潰した。……歯と舌が近づいて来る。なんだかとっても幸せで安らかな感じ。至福ってあるのかしら」(柿)セクシーなじゃがいも。湯上りブロッコリー。ざくろの喜び。プリンスメロンのコンプレックス。野菜と果物を題材に、人生の官能と悲哀と愉楽を描き出す傑作ショートショート集。
  • 中国語は楽しい ――華語から世界を眺める
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    中国語の世界は広く、面白い。その話者は、中国のみならず、台湾、香港、東南アジア、北米……世界各地に分布し、十億人を超える。それだけの人が話せるのだから、じつは中国語はマスターしやすい。そして学ぶのが楽しい、魅力がたっぷりの言語である。中国語で書く作家として活躍する著者が、文法や発音など基礎はもちろん、華語として世界に広がるこの言語と文化の魅力を存分に描き出す。
  • 新幹線100系物語
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    東海道新幹線開業以来二〇年ぶりとなるモデルチェンジ車100系は、国鉄最後の名車として知られ、2012年の引退後も根強い人気を誇っている。しかし100系の輝かしい来歴には、その実現に向けて奔走し、立ちはだかった幾多の難関をブレークスルーした鉄道マンの苦労が隠されていた。当時の関係者への綿密な取材をベースに、民営化前後の激動の時代に設計開発・計画・運転・保守に打ち込んだ鉄道マンたちの熱い思いと鉄道魂を記録し、記憶に残る新幹線車両100系の足跡を後世に伝える。
  • 歴史認識 日韓の溝 ――分かり合えないのはなぜか
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    歴史をめぐり日本と韓国は深刻な対立を繰り返している。徴用工や慰安婦の問題でも解決策を見いだせない。その原因を探ると、浮かんできたのは日本人が当事者でありながら忘れ去った朝鮮の民衆の苦難の歴史の数々であった。新たな研究成果や資料をもとに、東学農民戦争や義兵の鎮圧、三・一運動、関東大震災などの実態に迫り、そのような歴史を日本人がどのように記憶したのか、日本人の抱く歴史像の出自と来歴を見つめ直すことを通して、歴史認識の溝を埋める可能性を考察する。
  • 問う方法・考える方法 ――「探究型の学習」のために
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    私たちは自分の人生の中で出会うさまざまな課題を、見つけ、調べて、解決することが求められる時代に生きている。日常の関心を一歩前に進め、「対話」を通じて学びを広げよう。生徒と教師に向けた「探究型の学習」のためのテキスト。
  • 性風俗サバイバル ――夜の世界の緊急事態
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    2020年、夜の世界はかつてない危機に直面した。新型コロナの感染拡大により性風俗店への客足が途絶え、働く女性たちは瞬く間に収入と居場所を失った。窮状を誰にも話せず、公的支援からも排除されたまま、孤立と貧困に苦しむ彼女たちを助けるために、これまで声を上げなかった人たちが声を上げ、動いた。コロナ禍を生き延びるため、夜の世界と昼の世界との間に橋を架けるための苦闘に内側から迫ったドキュメント。
  • ことばは国家を超える ――日本語、ウラル・アルタイ語、ツラン主義
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    英語を初めて学んだ時、文の構造の違いや動詞の活用などに戸惑われた方も多いだろう。しかし世界には、単語を入れ替えさえすれば文意が通じる言語が多数存在する。ウラル・アルタイ語族に属する朝鮮語、トルコ語、フィンランド語、ハンガリー語、モンゴル語などだ。これらの言語は、文の構造ばかりか表現方法、つまりものの感じ方までもが共通している。このことから、言語を軸に連帯をはかろうとする運動、ツラン主義が一九世紀にハンガリーで現れた。それは虐げられた民族からの異議申し立てであり、その水脈は今も生き続けている。
  • 眼の神殿 ――「美術」受容史ノート
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    明治洋画の開拓者・高橋由一が構想し、遂に未完に終わった「螺旋展画閣」(1881年)。時代の力動を体現するこの構想は、あるひとつの言葉、「美術」の生成と軌を一にしていた。由一の事業着想の背景、博覧会・美術館・美術学校など諸制度の誕生、フェノロサと国粋主義運動……。入念な史料分析によって、官製訳語がいかにして成立し、定着=規範化していったか、その過程が明るみに出される。鮮烈なまでに露わとなるのは、「美術」という言葉が紛れもなく時代の分水嶺を象っていたことだ。制度論の視角から結晶化していく概念史。それは、以降の美術史研究を一変させた。第12回サントリー学芸賞受賞。
  • 手話の学校と難聴のディレクター ――ETV特集「静かで、にぎやかな世界」制作日誌
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    東京都港区には、日本でただ一つの、「日本手話」を第一言語とした教育を行うろう学校がある。その名は「明晴学園」。2017年の春、この学校の子どもたちを主人公にしたドキュメンタリーを撮影するために、一人のTVディレクターがこの学校を訪れた。実は彼女も難聴者だ。聞こえる人と共に仕事をするなかで、様々な葛藤を抱えていた。「「共に生きる」はきれいごと?」「私は社会のお荷物?」。難聴のディレクターが手話で学ぶ子どもたちの姿を通して日本社会の現実と未来を見つめた、一年間の記録。
  • 金色青春譜 ――獅子文六初期小説集
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    獅子文六の長編デビュー作で、魅力的な人物たちが恋とお金をめぐり繰り広げるラブコメディ「金色青春譜」他、「浮世酒場」「楽天公子」と雑誌『新青年』で発表された最初期の長編3作を収録。同時代の社会、風俗に〈恋〉〈仕事〉〈家族〉〈食〉を巧みに取り込み、誰もが楽しめる物語に仕立てる獅子文六の魅力が、ここに既に凝縮されている。その貴重な作品群が遂に文庫で甦る。
  • 知的創造の条件 ──AI的思考を超えるヒント
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    なにが知的創造を可能にするのか? 批判的読書や「問い」の発見などの方法論を示す。それだけではない。社会のデジタル化が進み、知識が断片化し、大学をはじめ社会全般で知的創造のための社会的条件が弱体化する現在、各人の知的創造を支える図書館や大学、デジタルアーカイブといった社会的基盤はどうあるべきか。AIによる知的労働の代替など、ディストピア状況が到来する可能性が高まるなか、知的創造をいかにして奪還するか――。知的創造の条件を、多角的かつ原理的に論じ切った渾身の書!
  • 普段着の住宅術
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    目いっぱいおしゃれをして目立つ住宅ではなく、住む人の生活を穏やかに受け入れる家、一つ屋根の下に生活のすべてがすっぽりとバランスよく収まっている家――そんな家で暮らしたい。居心地のよい住宅づくりで定評のある建築家が、みずからの体験を踏まえた住宅論から、家具や愛読書に至るまでを語る。想像の中で自身が住み手となることで生まれてくる間取りや設計上の工夫とは、どんなものなのだろう。暮らす豊かさの滋味を味わう建築書の名著。文庫化に際し、「建築家の本棚から」など大幅に加筆。
  • 歌を探して ――友部正人自選エッセイ集
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    言葉の感覚の鋭さで1972年のデビュー以来、高く評価されるミュージシャンが自ら編んだエッセイ集。尖った感性の「ちんちくりん」(78年)、毎日が新鮮な「生活が好きになった」(86年)、予期せぬ国に滞在することになる『パリの友だち』(91年)、詩と音楽の日々『ニューヨークの半熟卵』(2003年)、そして未収録作や書き下ろしも。
  • 保守思想とは何だろうか ――保守的自由主義の系譜
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    一般的に、保守思想と自由主義(リベラリズム)は水と油のように相容れないとみなされる。しかし本来、正しい「保守」であれば自由主義を擁護するし、本物のリベラルであれば「保守」たらざるをえない。本書では、デヴィッド・ヒューム、福澤諭吉、フランク・ナイトという三つの偉大な知性を召喚し、歴史の転回点に立った彼らが、近現代世界の黎明期に見出した共通の主題「保守的自由主義」を抽出する。彼らが追究した思考を追体験することで、同じく歴史の転回点に立つ私たちが、二元論に惑わされずに保守思想の本質にたどり着くための道筋をさぐる。
  • はじめてのニュース・リテラシー
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    誰もが情報発信できる現代、ニュースの〈信用度〉を的確に評価することは、さらに喫緊で重要な課題になった。ニュースの作られ方から陰謀論の構造までを精査する。
  • 女帝の古代王権史
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    卑弥呼、推古、持統……、古代の女性統治者/女帝はどのような存在だったのか。かつては「中つぎ」に過ぎないと考えられていたが、この四半世紀に研究が大きく進み、皇位継承は女系と男系の双方を含む「双系」的なものだったことがわかった。七世紀まで、天皇には女系の要素も組み込まれていたのだ。古代王権史の流れを一望し、日本人の女帝像、ひいては男系の万世一系という天皇像を完全に書き換える、第一人者による決定版。
  • 介助の仕事 ――街で暮らす/を支える
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    介助を得ることで自らが望む暮らしが可能となる。街で暮らすこともできるようになる。だが、現実は厳しい。数百万もの人が介助を必要としているのに、その担い手がいない。どうすればこの状況をマシにできるのか。介助に関心のある人、既にしている人、利用してみたい人、既に得ていて不具合を感じている人すべてに役立つ話をしていく。重度訪問介護という、公的介護保険ほど知られていないが重要な仕組みも解説。介護の仕事への対価の問題も含めて変えていけると説く希望の書!
  • 養老孟司入門 ――脳・からだ・ヒトを解剖する
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    「脳」「からだ(人体)」「ヒト」をめぐって「生きるとはどういうことか」を問い続けてきた解剖学者・養老孟司の代表的著作を読みなおし、その探求・思想の世界を一望する。「脳より大切なものがある」、「塀の上を歩け」、「あたりまえ」の本質、「無思想」という思想、「ヒトとはなにか?」……知的刺激に満ちた数々の至言とともに、東大医学部解剖学教室からの愛弟子である著者が、各著作が書かれた当時のエピソードも交え評伝風に語る。一冊でわかる、養老孟司のすべて!
  • ポスト社会主義の政治 ――ポーランド、リトアニア、アルメニア、ウクライナ、モルドヴァの準大統領制
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    約三〇年前、ソ連・東欧の社会主義政治体制は崩壊した。議会制=ソヴェト制の外観の下、一党制または事実上の単一政党制を採用していた国々は、複数政党制を前提とする新しい政治体制への転換を迫られた。以来現在まで、これらの国々では幾度となく政治体制の変更が行われ、それは時に暴力を伴う。この政治体制のダイナミックな変化を理解する鍵となるのが、ポスト社会主義圏に多く見られる「準大統領制」というシステムである。地政学的対立とポピュリズムに翻弄されたソ連崩壊後の三〇年を、大統領・議会・首相の関係から読み解く。
  • マスターズ ――ゴルフ「夢の祭典」に人はなぜ感動するのか
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    一人のアマチュアの夢が、なぜ全ゴルファーのあこがれのトーナメントになっていったのか。球聖ボビー・ジョーンズが作った私的な大会がメジャーに発展していった秘密とは? 情熱と戦略、そして時代の流れ……ゴルフをしない人が読んでもおもしろい「マスターズ物語」。『書斎のゴルフ』編集長だった著者が、その成り立ち、コースの美しさと難しさ、そして数々の名勝負を解説。オーガスタナショナル全図と18ホールのコース図と攻略法、ゴルフ上達の名言も掲載。
  • 大相撲40年史 ――私のテレビ桟敷
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    北の湖・輪島ら四横綱時代から千代の富士時代、貴乃花・曙・武蔵丸の時代、さらに八百長疑惑騒動を経て、朝青龍や白鵬らモンゴル出身力士たちが角界を席巻する現在まで――四十年間の相撲界を著者自身の個人的体験を織り込んだクロニクル形式で振り返る。テレビに映し出された土俵のみならず、八百長事件など土俵外の騒動までを、著者一流の大相撲と世相への知見を盛り込んで解説。折々の幕内力士番付や部屋系統図・年寄名跡一覧などの付録も充実した、相撲ファン必携の一冊。
  • 血の日本思想史 ――穢れから生命力の象徴へ
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    古くは、日本社会は強い血族の結束を志向していなかった。「血縁」「血統」などの言葉は江戸時代の新語であり、それ以前には「血」は世代間で受け継ぐものではなく、もっぱら穢れを表す、死の象徴だった。それがなぜ江戸時代に「血」が家族のつながりを表すようになったのか。古代、中世から日本人の「血」へのまなざしの変遷をたどり、近世における宣教師の影響や、近松門左衛門の浄瑠璃における「血」という語の「発明」などに注目。日本人の生命観の変転をみる、新しい思想史の試み。
  • 朝から晩までつぶやく英語表現200
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    朝から晩まで、とにかく思ったことを英語で口に出すことが、英語上達への近道。家、会社、食事、ショッピング、天気……日常のさまざまな場面で使うけど、意外と知らない必須フレーズを200個紹介。10万部超のロングセラー『日本人の9割が間違える英語表現100』の著者が、シンプルだけど、とっておきの表現を紹介します。
  • 適切な世界の適切ならざる私
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    「だから/おりてこいよ、ことば。」「されば、私は学校帰りに/月までとばなくてはならない。」――学校と自室の往復を、まるで世界の淵を歩くようなスリリングな冒険として掴みとってみせた当時十代の詩人のパンチラインの数々は「現代詩」を現代の詩としてみずみずしく再生させた。中原中也賞と丸山豊記念現代詩賞に輝く傑作詩集が待望の文庫化!
  • 現実脱出論 増補版
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    私たちが「現実」だと思って縛られているものから自由になる! 17歳のときに、98歳で死期を迎える自分を設定して楽になった話。「脳の誤作動」である鬱状態に陥ったらどうするか。「半現実」のつくりかた、など目の前の「現実」が違って見え、驚きの世界を体験できる本。文庫化にあたり、最終章「現実創造論」を書き下ろし、さらに健康になる具体的な方法を伝授。
  • 記憶のデザイン
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    インターネットと人工知能の進展を背景に、真偽不明な情報が増え続け、拡散されるようになっている。個々人の記憶がかつてない速さで書き換えられていくなか、記憶を良好な状態に保つには何が必要か。この問いを携えながら、記憶が成り立つ条件を、自然、技術など自分の記憶をよりよく世話するためのアイデアを提示。記憶のあり方を捉えなおす上でも示唆に富む、知的愉楽の書!
  • 「本をつくる」という仕事
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    ミスを無くすためだけではない校閲。本に似合った衣装を着せる装幀。紙を本にする製本。本の声ともいえる書体。もちろん紙がなければ本はできない。そういった「本づくり」の舞台裏を私たちはあまり知らない。本を支えるプロフェッショナルの仕事に対する熱い想いを届けるために、彼らの言葉を聞きにいく。読めばきっと、見方がぐっと変わり、本が愛おしくなる情熱のノンフィクション。形のある本を愛するすべての人へ。
  • 忖度しません(世の中ラボ3)
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    あなたも、わたしも、この国の当事者。自分の言葉で、ちゃんと語るために。考えるためのヒントがいっぱい。激動の時代を、本を読んで考え続けた5年間、42の同時代批評。
  • ニッポン沈没(世の中ラボ2)
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    戦争、原発、経済格差……。さあ、この国は沈没か? どうなんだ? いま何が起こっているのか。その時々のトピックスを関連書3冊をベースに論じる、47の同時代批評。
  • 月夜にランタン(世の中ラボ1)
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    たいへん、たいへん。そんな声が聞こえてきそうな2006~10年の日本列島のから騒ぎ。リーマンも温暖化も政権交代もおひとりさまも、一刀両断。落ち着きましょう。
  • 現代語訳 文明論之概略
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    維新から間もない激動の時代に書かれた『文明論之概略』は、「人類の目指すべき最大の目的」としての文明の姿を鮮やかに描くと同時に、当時の日本が置かれた状況を冷徹に認識して、「自国の独立」の重要性を痛切に説く。物事の本質を見抜き、時代を的確に捉える知性。巧みな例示とリズミカルな文体。福澤諭吉の最高傑作にして近代日本を代表する重要著作が、いま現代語でよみがえる!
  • 値段がわかれば社会がわかる ――はじめての経済学
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    私たちが過ごす社会生活において「経済」の占める場所は大きい。そのしくみはいったいどのようなものか。読み解くためのカギは「値段」にある。具体的な生活場面に即しながら、経済学の初歩をやさしく解説。
  • アメリカを動かす宗教ナショナリズム
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    アメリカの社会、政治、外交を考える上で、宗教、すなわちキリスト教の役割ははずせない。伝統的なキリスト教が衰退する一方で、プロテスタントの非主流派「福音派」が政治化・多様化し、それがトランプ前大統領誕生へとつながり、世界に大きな影響を与えたのだ。福音派の歴史や信仰から現代社会に与える影響、アメリカでの宗教ロビーの役割をわかりやすく解説。新型コロナ感染症に対するカトリック、福音派の動きや、2020年大統領選挙に与えた影響も盛り込む。
  • ヨーロッパ冷戦史
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    ヨーロッパはいかに二つの陣営に分断され、ベルリンの壁はどう築かれたか。ベルリンの壁崩壊から、なぜ分断が一挙に統合へと向かったのか。ドイツ問題を軸に、東西間の対立と緊張緩和の過程を描き、冷戦の国際政治力学を浮き彫りにする。さらには、軍事的・経済的な対立と緊張緩和が交錯するドラマが活写される。ブレグジットで欧州統合が大きな曲がり角を迎え、世界が再び地域主義の様相を呈しているいまこそ参照すべき、最新研究に基づく現代ヨーロッパ国際政治史入門。
  • ウィリアム・アダムス ――家康に愛された男・三浦按針
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    徳川家康の外交顧問、三浦按針とは何者か。関ヶ原合戦の半年前、英国人ウィリアム・アダムスが日本に辿り着いた背景には、大航海時代の激動する欧州事情があった。彼が見た戦国時代末期の日本では、カトリックのイエズス会がキリスト教の信仰を広げ、英蘭の東インド会社が貿易の機会をうかがうなど、スペイン、ポルトガル、イギリス、オランダ各国の思惑が交錯していた。家康の側近としてその渦中にあったアダムスは何をなしたのか。二代将軍・秀忠のもとで禁教と鎖国が進むなか、どんな晩年を送ったか。アダムスの生涯から世界史の中の日本史をとらえ直す。
  • 問いの立て方
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    質問、テーマ、問題といった小さなものから、人生の課題、目標、テーマといった大きなものまで「問い」は様々な形があるが、問いという点ではすべて共通している。では、「いい問い」とはなんだろうか。私たちが解くべきほんとうの問いにたどり着くため、「問い」それ自体を問うことからはじめ、磨くための考え方を深めていく。
  • 原発事故 自治体からの証言
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    福島第一原発事故当時、現地の役場で何が起きていたのか。途方もない危機が迫っているにもかかわらず情報は乏しく、国や県からの指示もなく、事故対応マニュアルは役に立たない。そして水素爆発の重い音が町中を揺らした。事故の瞬間から避難、さらに復興に向けて、原発災害の過酷な状況に直面した自治体の職員が何を考え、何をしてきたか。石田仁(大熊町前副町長)、宮口勝美(浪江町前副町長)へのインタビューをもとにした証言に、研究者による解説を加えた貴重なドキュメント。
  • カルト資本主義 増補版
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    「超能力」「永久機関」……オカルト研究に投資する企業を徹底取材したノンフィクションの傑作! バブル崩壊以降、日本の企業社会が傾斜していった研究とは? ソニーの中にあった「超能力」研究所。「永久機関」に投資する商社。これらの現象は深層で繋がっていた。現在の政治社会におけるカルト状況について新たに取材、序章、最終章分を書き下ろした。
  • 増補 日本語が亡びるとき ──英語の世紀の中で
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    日本語は、明治以来の「西洋の衝撃」を通して、豊かな近代文学を生み出してきた。いま、その日本語が大きな岐路に立っている。グローバル化の進展とともに、ますます大きな存在となった“普遍語=英語”の問題を避けて、これからの時代を理解することはできない。われわれ現代人にとって言語とはなにか。日本語はどこへいくのか。第8回小林秀雄賞受賞の意欲作が、大幅増補で待望の文庫化。
  • 続 明暗
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    漱石の死とともに未完に終わった『明暗』──津田が、新妻のお延をいつわり、かつての恋人清子に会おうと温泉へと旅立った所で絶筆となった。東京に残されたお延、温泉場で再会した津田と清子はいったいどうなるのか。日本近代文学の最高峰が、今ここに完結を迎える。漱石の文体そのままで綴られて話題をよび、すでに古典となった作品。芸術選奨新人賞受賞。
  • 生まれてこないほうが良かったのか? ――生命の哲学へ!
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    「生まれてこないほうがよかった」という思想は、人類2500年の歴史をもつ。本書では、古代ギリシアの文学、古代インドの宗教哲学、ブッダの原始仏教、ゲーテやショーペンハウアー、ニーチェなど近代の文学と哲学、そして「誕生害悪論」を説くベネターら現代の分析哲学を取り上げ、徹底的に考察。人間がこの世に生まれてくることは誤りであり、生まれてこないようにしたほうがよいとする反出生主義を世界思想史の中に位置づけ、その超克の道を探っていく。反出生主義の全体像が分かる本邦初の書である。
  • 武家文化と同朋衆 ──生活文化史論
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    室町時代、足利将軍に仕え、将軍家のサロンにおいて、茶や華、香、室内装飾などを担当した同朋衆。目利きとして活躍した彼らは和歌、連歌、能楽など多くの芸能にも通じ、北山文化、応永・永享文化、東山文化の骨格を築いた。今に伝わる「日本らしさ」を生み出したアートディレクター的集団だったといえるだろう。彼らは能阿弥・芸阿弥・相阿弥など阿弥号を名乗っていたことから、仏教の宗派、時衆との関係が指摘されてきたが、時衆ではない同朋衆もいる。いったい彼らはどこから現れ、どのようにして文化の中心に立ったのか。同朋衆の実像に迫った類のない研究を文庫化。
  • バロック音楽 ──豊かなる生のドラマ
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    17世紀初頭、宮廷文化が芽吹きはじめる中で、バロック音楽は開花した。華やかな祝祭が催される一方で、戦争・疫病・凶作に苛まれる不安な時代。強く激しい感情表現こそがバロック音楽の本質であり、即興的装飾と通奏低音などの技法、新様式、音楽理論がそれを支えた。本書はバッハ研究の第一人者が、荘厳な教会音楽や華麗なオペラ誕生の背景、伊独仏英各国の事情、作曲家たちの試行錯誤などに注目し、その歴史的意義を強調する。バロック音楽の全貌を平明に描きつつ、芸術史・思想史と結びつけなおした必携の入門書。
  • 母のレシピノートから
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    古い大学ノートに40年綴られてきた母のレシピ──それは伊藤まさこさんの料理の原点であり、娘にも伝えたい懐かしい味と記憶。じゃがいもを入れるロールキャベツ、大勢が集まる日の定番パエリア、パウンドケーキ、持ち手つき唐揚げ、ポタージュスープなど、日々の繰り返しの中で、くすみもせず、無理もせず、食卓を彩ってきた料理のかずかずは、どんな時代のテーブルも幸せにしてくれます。文庫版では、さらに新しいエッセイを加えました!
  • インドの数学 ──ゼロの発明
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    サンスクリット文化圏の数学は、多様性と創造性に溢れ、数学史においても大きな足跡を残してきた。「ゼロの発明」はとりわけ有名であるが、それにとどまらない。本書は、ヴェーダ祭式の祭場設営に由来する最古層の幾何学に始まり、ジャイナ教徒の数学と哲学・世界観との関係、数学と天文学、7世紀以降のアルゴリズム数学と代数の確立など、各時代に開花した数学を概観し、その発展の過程を探る。終章では、三角関数、ホロスコープ占星術、筆算法、和算などのトピックを通して、インドと他文化圏との数学の伝播を考える。
  • 問題があります
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    「私の一生の中で大連の昭和20年8月15日より青い空はない。生徒の前に先生が一列に並んでいた、異様な空気だった」、中国で迎えた終戦の記憶から極貧の美大生時代まで。夫婦の恐るべき実像から何の役にも立たないとわかっているけれど読まずにいられない本の話まで。「卵、産んじゃった」などの単行本未収録作を新たに加えた、愛と笑いがたっぷり詰まった極上エッセイ集。
  • 学びなおす算数
    -
    数字なんて見るのも嫌。とはいえ、子どもから算数の質問を受けたら答えざるをえない。公式を覚えればいい、解答を真似ればいい、だけですましてはいけません。ではたとえば、「円周率って、そもそも何?」「分数でわると、どうして答えが大きくなる?」「100は、どうして1なの?」「マイナスかけるマイナスがプラスになるのはなぜ?」など素朴な疑問によどみなくこたえられるでしょうか。本書は、算数教育の第一人者が、小・中学校で習う算数の本当の意味を解説する、大人の算数教室です。
  • 内村鑑三交流事典
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    近代日本を代表するキリスト者・内村鑑三。一見孤高の思想家に見えながら、実は内村は、日本人のなかでは類例がないほどの文化的「山脈」を形成していた。宗教界から、教育界、文学界、社会事業界に至るまで、多くの分野に及ぶ交流のさまを追うことによって、一個の精神と時代の姿が浮かび上がってくる――。本書は、序章で質的漸進を遂げていった内村の生涯を記した後、生前に関係した人物二百数十名を対象に、両者の交流を事典形式で紹介。巻末には詳細な内村の年譜も収録する。文庫オリジナル。
  • 古代の鉄と神々
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    葦や茅の根の周辺では、鉄バクテリアの作用により褐鉄鉱の団塊が作られることがある。俗に「高師小僧」と呼ばれるこの団塊から、鉄を製錬する技術が弥生時代に存在した―。腐食しやすいために考古学的資料として姿を現さないその褐鉄鉱の痕跡を、著者は神話や祭祀のなかに見出していく。諏訪大社の御柱祭で曳行される柱は製鉄炉の押立柱に由来し、またイザナギ・イザナミの二神こそ古代の鉄文化(鐸=サナギ)を象徴する神であるという。大胆な推論により古代日本の謎に迫る名著、待望の復刊。
  • 紛争解決ってなんだろう
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    世界の紛争はどのように解決されているのか? 争いに対して、なぜこういうものの見方をするのかという基本から説き起こす。気鋭の国際政治学者による、紛争解決論入門。

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